このブログでも何度か産後クライシスに代表されるような夫婦間のトラブルの話題を取り上げ、妻に対する不満を書き連ねたこともありますが、ふと、最近は妻とのトラブルが減ってきたことに気がつきました。
第二子の出産後8ヶ月が経過した、ということも大きな理由だとは思うんですが、個人的にはもっとほかにも理由がありそうな気がしていて。おなじような悩みを抱えてる人の、少しでも参考になればと思って書いています。
こういうことを考えたきっかけは
「察してほしい」気持ちをなくせば夫婦喧嘩は8割減る - はなこのブログ。
を拝見したからでして、夫側からしても、やはり妻に対して「察してほしい」という気持ちはあるものだし、もっと悪く言えば自分の意のままにパートナーをコントロールしたいと思ったりするわけです。
で、上のブログでは「自分の要望は必ず口に出して伝える」ことが提案されています。
誤解のないように書いておきますが、ぼくはこれに反論するわけではありません。
大部分においては共感できるし、それで夫婦仲が円満になるのならすばらしいことだと思います。
ただ、、、
自分の経験を踏まえて、要望を伝えたところで夫婦間のトラブルがなくならないことも感じていて、今日のエントリーはそういう悩みを持っているひとを対象としたものです。
ぼくら夫婦のあいだでも、ご多分に漏れずパートナーへの不満はあって、要望はもちろん、不快に感じたことも基本的にはなんでも言い合うようにしていました。
そういう話し合いの場を設けて、その瞬間は互いに納得した感じになるんだけど、それで相手のなにかが変わることって残念ながら多くはないんですよね。。。
あのとき口に出して言ったのに・・・、
分かったって言ったのに・・・、
なんで何度言ってもなおらないんだよ!
という不満ばかりがたまります。
そういうなかで、
相手に自分の考えを伝えることで必ずしも事態は好転しないのだな、
と気がつきました。むしろ、言っても改善されないことで余計にストレスがかかることさえある。。。
しかし、だからと言ってなにも口にせず自分のなかで抱え込む、というのももちろんストレスフルですよね。
そうしてぼくらが試みたのが、以前にこのブログ内でも書いたけど、毎週土曜の夜に自分の心の内をぶちまけ合う、というものでした。
結局それって自分の要望を口に出すのと一緒でしょ?
そう思う人も多いと思います。
でも、ここには重要なちがいがあって、それは
パートナーに変わってほしい、という意思を極力排除しているということです。
元も子もない言い方をすれば、互いに言いたいこと言ってすっきりすることを目的としているのです。
だから、最低限の配慮はするけど、基本的になにを言われても腹を立ててはいけません。また、謝る必要もありません。
これって結構重要なことで、例えば口論になったりするのは、そこにパートナーに変わってもらいたい、もしくは自分が変わらなきゃいけない、という意思が働くからだと思っています。
そういう感情を抱かない(抱く必要がない)というのが前提ですから、意外と腹が立つことはありません。
腹は立たないけど、ああ、君はあのとき、そういう気持ちでいたんだね、という重要な気づきはあります。それで自分が反省すべき点があれば以後気をつければいいし、自分が変われそうになければ相手の言葉を受け止めるだけでいいんです。そういうルール。
それからもうひとつの重要な点。それは、
不満を感じたときからそれを口にするまでに時間差があることで冷静になれる(ときには忘却することができる)
ということです。
ぼくにもよくありました。
なんだよ、いまの態度は! 今度の土曜日の夜に言ってやる!
そう思っていても、いざそのときになると、どうでもよくなっていることがあります。
それはつまるところ、自分のなかでどうにかして消化できているということだと思います。そんなことをわざわざ相手に伝える必要なんてない。
もしくは不満は残ってるけど、相手側にもいろいろと事情はあったよなあ、と察してあげることもできます。あのときのことは水に流してお茶でも飲もうか、そういう気持ちになれることもあります。(回数は多くないけどね・・・)
1週間の育児を終えて土曜の夜になっても、それでもまだ言いたいことだけを言い合う。そうすることで自分の不満はかなり減るかと思います。
でも、以上の方法が効果のない夫婦もいるかもしれない。
そういうときは自分のほうに変われる余地がないかを思い返してみてはどうでしょう。
これは適用できるケースがあまり多くないかもしれないけど、例えば(しかもこの例え話の小さいこと!)、うちの妻はよく電子レンジの扉を開けっ放しにします。
そうするとですね、電子レンジの扉が炊飯器のちょうど真上にあるために、翌朝、予約タイマーで動き始めた炊飯器からの湯気によって、扉にびっちょりと水滴がつくんです。
これがぼくは、すっごくイヤなんですね。
なんか、あらためてこう書くと、書いてるぼくの器が小さいだけな気もするけど、とにかく電化製品がぬれるということが生理的に受け付けないわけ。
だから何度も妻に言いました。
電子レンジを使ったら扉を閉めろって。
でもね、いっこうになおらない。言っても言ってもなおらない。朝起きて電子レンジの惨状を目にするたびにぼくはストレスを感じてました。
でもふと、あるとき気がついたんです。
そうか、ぼくが寝るときに必ずチェックすればいいんだ、と。
はあ? なにそれ。 って思う人もいるでしょう。なにを当たり前なことをと。
でもぼくは、本当に長いことこの発想にいたれなかった。なんとしても妻に電子レンジの扉を閉めさせようとしていたんです。
ぼくが寝るときに電子レンジの扉を見て、開いてたら閉める。
たったそれだけのことだったんです。
もちろんその分の手間はかかります。でも手間っていっても大したことじゃないし、翌朝の惨状を目にしたときのストレスに比べればはるかにかわいいものなんです。
つまり、ぼくが言いたいことは相手を変えるよりも自分が変わるほうがはるかにコストがかからないことって意外と多いよってこと。ストレスを感じているその瞬間は難しいかもしれないけど、ちょっと落ち着いたときに、身の回りを振り返ってみたらどうかと思います。
ちなみにこれは先日の、ショウガの記事にも通じてますね。
さて、いかがだったでしょうか。
同じ悩みを抱えてるみなさんのお役に少しでも立てたらいいな、と思っています。
(でも、そんなに単純じゃないのが、夫婦関係だよねー)
言っても時間のムダとか思う前に、結婚したことを後悔したりする前に、きっとまだ手は残されてるはず。あきらめずに、お互いがんばりましょ!
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