昨年(2013年)10月、イビチャ・オシム(73)は祖国ボスニア・ヘルツェゴビナのワールドカップ初出場に涙した。日本代表監督のときに脳梗塞で倒れ、故郷サラエボに帰ったオシムは、不自由な体ながらボスニアサッカー協会の「正常化委員会」会長として活動している。
民族対立と腐敗が続くサッカー協会を建て直し、国連やEUでもできなかったボスニアの団結を実現した。そんなオシムの闘いの一部始終を「オシムの言葉」の著者・木村元彦は見てきた。たびたびサラエボを訪れ、出場を喜ぶ人々の表情も記録した。
ボスニアの人々にとってワールドカップは、単なるスポーツイベントではなく「祖国への愛」を共有する場だ。木村が記録した映像とワールドカップに向けて動くオシムへの取材から、祖国とサッカーを愛する男・オシムを追いかける。
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