きょうの料理 ほめられ行楽弁当「春色おにぎり弁当」 2014.04.29

(後藤)
春らんまん。
行楽シーズン到来です。
これから始まる大型連休は家族でお弁当を持ってお出かけしませんか?
春らしい華やかな彩りのお弁当は見た目でほめられ子供から大人まで大満足の冷めてもおいしいボリュームおかずは味でほめられ忙しい朝も手間要らず。
目からうろこの工夫でほめられ
今週はほめられポイント満載。
つくる人も食べる人も幸せになれるいちおしの行楽弁当を紹介します。
今日教えてくれるのは…
(中嶋)前日のしっかりした仕込みさえしとけば当日手間なし。
見た目も味もばっちり。
プロの隠し技が光る春色のお弁当ご紹介します
春は気候が良くなって気分もウキウキしますよね。
外で食べるお料理も一層おいしく感じられます。
そこで今週は見せてほめられ味でほめられ工夫でほめられる行楽弁当の大特集です。
1日目の今日は日本料理の中嶋貞治さんです。
(2人)よろしくお願いします。
「きょうの料理」は初出演で。
ようこそお越し下さいました。
朝の番組では「3シェフ」で大活躍でいらっしゃいますけどもね。
中嶋さんのおじい様と食の大家の北大路魯山人さんとっても親しいご関係だったんですね。
魯山人さんが主宰した料亭の初代の料理長が祖父で。
祖父も内幸町の時代お世話になっておりました。
ラジオ時代。
「きょうの料理」が始まる以前からこちらがお世話になっておりました。
そうした代々のプロの技受け継いでいらっしゃるわけですが今回はお弁当ですよね。
そのプロの技是非拝見したいと思ってますけども。
春の色も味ものせて「ほめられ弁当」で。
なるほど。
手間がかかるのかなと思ったりするんですが。
いやいや…。
前日の仕込みさえやっとけばもう当日は楽ちんです。
そうですか。
楽しみです。
じゃあ今日ご紹介頂くお弁当まずご覧頂きましょう。
彩り豊かな「春色おにぎり弁当」ですね。
主役はグリンピースブロッコリーたくあんそれと桜の花の塩漬け。
春色に仕立てたって事ですね。
色でおめかしをしたと。
そして…一日おきますんで煮詰めないでおく事で味がよくしみこんでおいしいです。
そしてお弁当に欠かせない卵ですが…これはもういり卵なんで火を入れて混ぜるだけなんでほんとに楽ちんですよこれは。
なるほど。
だし巻き作るよりも…。
はい時間もです。
そして…ドレッシングが白みそでちょっとあえるような感じのドレッシングに仕立てます。
春の彩り満載の行楽弁当ですね。
これが自分でできるわけですね。
できますできます。
まあ日本料理は味色季節を大事にするお料理なんでそれを満載にしたお弁当にしましょう。
ではまずは「春色おにぎり」からです。
この「春色おにぎり」の材料がこちらですね。
グリンピース…新えんどう豆。
ブロッコリー。
黄色のたくあん。
それから桜の花の塩漬けです。
これがつまり…。
おにぎりの中にこれを混ぜちゃって握ってそれでお弁当箱に詰めます。
すると春色になると。
春色になります。
それでは前日の下ごしらえを見てみたいと思います。
厨房にお邪魔いたしました。
ここにえんどう豆…新グリンピース。
こうやってむきますよね。
(後藤)まずはさやから出したら熱湯に塩少々入れてゆでていきます。
浮いてきましたよね。
浮いたのはもう大体火が通って…。
浮いてきたのはもう取っていい。
それで氷水でサッと色止めをするといいですね。
きれいです。
ブロッコリーはゆでたらざるに上げてそのまま冷まします。
粗熱がとれたらここで一手間。
中嶋さんお薦めの万能調味料を使ってあらかじめ下味を付けていきます。
これがですね八方汁というおいしいおだし。
万能だし。
下味となるのは「八方地」とも言われる和食の万能調味料。
煮物あえ物ドレッシングなど幅広く活用できる優れものです。
ブロッコリーとグリンピースにしっかり味を含ませておけばあとはご飯に混ぜるだけでOK。
こんな感じ。
ひたひたになってればいいです。
あればとっても便利な八方地の作り方です。
かつおと昆布でとっただしにみりんうす口しょうゆを加えてあとは強火にかけるだけ。
今沸騰しました。
一回。
これでみりんのアルコールがとびました。
はい終わり。
すっげ〜簡単。
これを常に冷蔵庫で持ってるといつでも使えるから。
「すっげ〜簡単」と…。
すごい簡単です。
それで下味を付けておくという事なんですね。
塩ゆでなんですけれども上げてこの八方地をつけてあげるとちょっとお味が。
試食して…2〜3粒いって下さい。
前日もう用意しといた…。
色もとんでおりません。
あっうん。
このえんどう豆の本来のおいしさにやっぱり下味が付いてるからこそですね。
いや〜これはおいしい。
これだけでおかずになりますよね。
これがおむすびの中に入るわけですよね。
こちらです。
朝炊きたてのご飯。
これでこの地をきっちゃいます。
こちらによく地をきったらグリンピース入れちゃいます。
入りました。
そしてたくあん。
粗く切って頂いたこれも入れます。
これだけでももう既にきれいですが。
こちらがブロッコリーの方を地をきって頂いて粗くみじん切りにしてます。
これも入れます。
もうほんとご飯に色彩がパーッと広がりましたね。
これをざっくりと混ぜて頂いて。
見た目がもう季節春ですよね。
これをですね朝混ぜて頂いて握るだけです。
更に桜の花を飾って春を演出します。
なるほどね。
桜これは塩漬けにしたものを…。
水に浸すだけで粗い塩気とれますしほんの少々桜の香りの塩気残りますから。
ここでこうやって握って頂いたらばここに…桜の花を側面に埋め込んであげて下さい。
またパーッと色彩が広がりますね。
もう「春らしい」って感じがしますよね。
さあ皆さんにもご覧頂きましょう。
この大きさぐらいで一人2コとしてこれを4人分8つ作って頂ければ。
「春色おにぎり」見た目も香りもほんと春らんまんです。
ほんとご飯という白いカンバスに絵を描いたような。
色合いがきれいですね。
きれいですね。
さあ続いてはこちらです。
これは当日ですね。
詰め込むだけです。
要するに一晩寝かせて味がしみこむんで冷蔵庫から出して若干常温になったらそれで結構です。
だから前日に全て作っておくという事ですね。
一度炊く前に霜降りしちゃうんです。
こんな感じで。
もうすぐ上げる。
牛切り落とし肉が入っていますね。
その方がやわらかく仕上がります。
今霜降りしました。
お湯にくぐらせ表面に火を通して肉のうまみを閉じ込めて。
沸騰したら先ほどの霜降りしたお肉をサッと入れちゃいます。
一煮立ちしたら肉と煮汁にまた分けます。
ここで煮詰めていったら堅くなっちゃうから。
そしたら火を止めてサッとざるでこしちゃいます。
これが肉をやわらかく仕上げて更にお弁当向けのしっかりした味付けにするためのプロの技。
この状態ですね。
これ煮汁でこれがお肉。
肉のうまみを移した…しょうがを入れて最後に長ねぎ。
長ねぎがクタッともうすぐなりますからそしたらさっき煮汁と分けた牛肉入れちゃいます。
中火ぐらいにしてたまりじょうゆ。
それと照り出しのはちみつ。
サッと肉をからませたら最後に隠し味を一つ。
ここでこれ赤みそです。
八丁みそ。
これを…ちょっと寄せて頂いて汁だまりが出来ますよね。
そこに入れて。
八丁みそ堅いですからね。
ここでほぐしてあげる。
こういう…。
大丈夫かな?みそがほぐれました。
火止めます。
ちょうどベストな状態。
これで一晩寝かせましょう。
これでもおいしいのよ。
温かいのは温かいでおいしいんですけれども。
おいしい。
でもやっぱり一晩寝かせた方がおいしいですね。
一晩寝かせたものがこちらですよね。
さっきと明らかに色が…寝かせてお味が回ってますよね。
ちょっと召し上がって頂いて。
是非この「やわらかしぐれ煮」。
煮込んではいないんで。
あっなるほどね。
しっかりお味がのってると思います。
また赤みその隠し味がキリッとしてて。
魯山人っぽいですねこの辺が。
しかし驚くほどやわらかい。
とにかく霜降りして煮汁は煮汁で仕上げにお肉を入れる。
分けて炊くっていう感じですね。
牛肉が堅くならない。
我が家で作るとつくだ煮のようになっちゃうんですけどもほんとにやわらかくてねおいしいですね。
かえって前日作るんでこういう事ができる。
なるほどね。
これはほめられますよね。
あとは冷蔵庫から出して温め直すとか必要ないです。
ちょっと常温に戻してあげてお弁当箱に入れてあげて下さい。
なるほどなるほど。
さああと2品またご紹介頂きます。
お弁当に欠かせない卵料理ですが「しらすのいり卵」。
ふわふわっとしてます。
おいしそうですね。
そして「和風グリーンサラダ」を作っていきます。
あ〜しっとりと野菜にドレッシングがからんでいます。
まずは当日の朝作るだし巻きあるいは卵焼きよりもうんと早く出来るというね。
以下で出来ちゃいます。
「しらすのいり卵」です。
これ卵です。
2コぐらい。
ここにおだし。
それからお酒。
お砂糖ですね。
塩。
ここで一回サッともう混ぜちゃって下さい。
最後に春の釜揚げしらす。
これ入れます。
しらすやっぱり春っていう…。
春ってイメージなんですよ。
サッと。
こちらに…まずフライパンに入れちゃいます。
火にかけます。
そこで4本ぐらい菜箸…割り箸でも結構です。
いっぱい箸が出てきました。
これを中火ぐらいにしてゆっくりゆっくり混ぜるように。
このたくさんの菜箸を使うとやっぱりいい事が…。
2本じゃちょっと追っつかないんで…もう既に外側から火が通ってきます。
この卵の黄色に春のしらす。
これで一気にもう気分は春ですよね。
もうこのぐらいで。
もうあっという間。
まだしっとり…。
2分ぐらいもたってませんね。
このぐらいになったらもう火落として頂いてこの中の余熱で混ぜながらふわっと空気を入れる感じで。
ふんわりするコツはまずこのたくさんの菜箸とそれからこの火の入れ方。
これだけです。
多分これだし巻き卵卵焼き作るものの以下であっという間です。
卵焼き作ろうと思いますとなかなか「失敗しないかな」って心配しながら結構手間取りますけどもね。
失敗のしようがありませんこれ。
これが春の釜揚げしらすを入れたいり卵。
ご覧頂きましょう。
もうほんとあっという間に出来上がりましたがこれは一緒に頂くお弁当ほめられますよね。
これが冷めてる間に次の「和風グリーンサラダ」も出来ちゃう。
あ〜なるほど。
次もう一つ「グリーンサラダ」ですけどもそんなに簡単に出来ますか?簡単です簡単です。
これもいたみやすいんで前日あわせるよりも当日直前にドレッシングとからませてお弁当箱に入れて。
じゃあドレッシングの材料ですが4人分で。
お酢です。
昆布茶。
昆布茶入れます。
ここにもう塩を入れてこの段階でよく…。
昆布茶が溶けにくいんで。
このドレッシングですけども昆布茶を入れるというのは…。
うまみと塩気。
あ〜なるほど。
だから塩を少々抑えて頂いて。
ごま油白。
ドレッシングですからね。
これはできたら3回ぐらいですがいっぺんに入れないで徐々に入れてよく乳化させて下さい。
やっぱり乳化っていうのは大事…。
大事ですね。
そこに白みそです。
ドレッシングだとあえてから食材から流れちゃうんですよね。
落ちちゃうコーティングされてるドレッシングが。
お弁当の中ベタベタになったりしますよね。
ここで白みそでちょっと濃度を上げてあげる。
これおいしくなります。
それで先ほど見た感じもほんとにからみついてるような感じでしたよね。
更にわさびです。
この時期ですから気温がだいぶ上がってきますのでお料理したものが要するにいたみやすいですよね。
これ防腐作用ありますんで。
ちょっと多いかなと思うけどこのぐらい入れちゃう。
白みそが入ってるんでそんなにツーンとはこないですから。
白みそそれにわさびでマイルドな…。
マイルドでまるいまるいお味に仕上がります。
味見をして頂いて。
もう混ざりましたんで。
じゃあいただきます。
ツーンとはこないです。
ほんと。
むしろなんかこの季節の風を感じますね。
すがすがしい感じ。
そしていたみにくいようにそういう作用をわさびで補って。
今唾液がグーッと込み上げてきました。
やっぱりおいしいドレッシングですね。
これでサラダを作っていくという事ですね。
直前にあえてだれませんから。
シャバシャバしないんで。
じゃあ野菜をちょっとご紹介します。
きゅうりはたたいてあげるとこのたれドレッシングみたいのが味がしみやすいです。
水分が多いんで。
これをざっくりあえて頂いてこれでもう流れませんから。
そうですねからみついてます。
こうしないとお弁当で外に持っていく時に流れちゃいますんで。
これがやっぱり工夫ですよね。
それで更においしくなります。
まるいわさびの風味になります。
どうでしょうこれで。
今までに食べた事がないドレッシングでした。
おいしい。
さあご覧頂きましょう。
このドレッシングの中にはわさびが利いた…。
ちょっとこれ青じそなんかちぎってあげるとこれから全てが緑のお野菜の夏のサラダになります。
そうですね。
ですからこのドレッシングちょっと覚えておくといろんな場面で活躍しますね。
さあお弁当の具全て出来上がりました。
盛りつけたものがこちらですよね。
主役が「春おにぎり」。
これを四角い容器お弁当箱に斜めにスッと1本筋を通します。
そしたらこれは4人を想定してますんで両脇に「しぐれ煮」「いり卵」「グリーンサラダ」って分けてあげる。
盛りつけも大切ですよね。
いやおいしい。
今「春色おにぎり」頂いてますけども下味を付けたこのグリンピースたちがやっぱり縁の下の力持ちですね。
塩気がたくあんと食感と。
ブロッコリーも色がとびません。
見た目だけじゃなくてほんと口に入れてもうれしいですよね。
「牛肉のしぐれ煮」も霜降りして煮汁を煮詰めてあげてからそれから牛肉を足して寝かせるんで煮詰める必要がないんです。
それでやわらかい仕上がりになります。
ほんとに一晩たったと思えないようなやわらかさでした。
もう詰めるだけ。
いり卵は朝卵焼きだし巻き卵作る以下。
ただよくほぐして下さい。
菜箸で。
そしてしらすと…。
ふわふわ。
ふわふわです。
忙しいお出かけの朝でもこんなにおいしいものが手軽にできる。
前日にしっかり下仕込みしとけば朝は楽ちん。
はっきり言ってご飯を炊くだけ。
卵はパッパッパッと。
そしてあえるだけ。
このあえるっていうのもお弁当だからこその工夫がね。
白みそで粘りを少しもたせて。
いやいやすばらしいお弁当をご紹介頂きました。
お弁当っていうのはパッと開けた時に一緒に食べる人たち…。
「わっ」て言わないと。
そうそう!今日はその「春色おにぎり」でまず「わっ」がありますよね。
ほめられ。
牛肉も食べたらやわらかいので「味がしっかり」でほめられ。
それでいり卵も「簡単」でほめられ。
ほめられ弁当。
全てほめられるポイントが満載でしたね。
しかしあのみそとわさびの組み合わせこれはなかなか新鮮でしたね。
わさびっていうのは防腐作用があるけれどもお子様はツーンときちゃうけれども白みそを入れる事でまるく仕上がりますから。
それで皆さんご家族でも楽しめると思います。
そこにまた昆布茶の隠し味とかいろんなプロならではの技が潜んでましたね。
あとお弁当に詰める時の工夫として…今ちょうど映ってますけども。
「台の物」って僕たちも器でもやるんですけどまず中心になるものを一直線。
四角いお弁当なんで縦横よりも斜めに。
それで対称的に盛りつけてあげるとこういう感じになります。
こういう事を今日教えて頂いた以上は作らなきゃいけないって気持ちになってきましたね。
この季節ですから是非作って外にお出かけになって朝も楽ちんですから。
お出かけになって下さい。
前日下ごしらえをすれば当日は楽々です。
今日はどうもありがとうございました。
今日教えて頂いた料理はテキスト5月号にも詳しく掲載しています。

(テーマ音楽)2014/04/29(火) 11:00〜11:25
NHKEテレ1大阪
きょうの料理 ほめられ行楽弁当「春色おにぎり弁当」[字]

行楽シーズン到来。見た目で褒められ、味で褒められ、工夫で褒められ、作る人も食べるひとも幸せになれる「ほめられ行楽弁当」を3日間で。初日は春色おにぎりの和風弁当。

詳細情報
番組内容
日本料理の中嶋貞治さんの行楽弁当は、プロならではの工夫がたくさん。「春色おにぎり」は、グリンピースの緑、たくあんの黄、桜の塩漬けのピンクが華やかで、見ためだけでも褒められること請け合い。「牛肉のやわらかしぐれ煮」は、煮汁と肉を別々に調理するので肉が固くならない。他にも手間いらずの「しらすのいり卵」や、わさびとみそが決め手の「和風グリーンサラダ」など、見た目、味、工夫に褒められるポイントが満載。
出演者
【講師】日本料理店店主…中嶋貞治,【司会】後藤繁榮

ジャンル :
情報/ワイドショー – グルメ・料理
趣味/教育 – その他

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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