ひるブラ「海浜の御殿で将軍気分〜東京都中央区 浜離宮恩賜庭園〜」 2014.04.29

生字幕放送でお伝えします≫見てください、この広々としたすばらしい眺め。
≫気持ちいい。
≫緑が鮮やかで水辺が近くてとっても涼やかです。
そして、後ろに見えるのが東京の高層ビル群!≫ここは東京の真ん中です。
中央区の浜離宮恩賜庭園というところです。
ここは江戸時代に歴代の将軍が愛して愛して愛した憩いの場所なんですね。
≫今日は、この都心のオアシスで将軍気分を味わっちゃいます。
将軍が休息していたゴージャスな部屋で将軍の豪華なランチをいただきます。
馬場ちゃん、お久しぶり!≫おーい、源ちゃん!久しぶり。
染丸です、染丸。
≫お二人は、春まで放送していた「ごちそうさん」で大阪の、まあ恋人同士?≫相思相愛の仲でした。
≫そうですよね。
源ちゃん、髪の毛、伸びたね。
≫伸びたよ。
≫よろしくお願いします。
≫馬場園さん、今日は源ちゃん将軍気分でいきますので。
≫見守らせていただきます姫みたいに。
≫見守ってください、姫。
≫馬場園さんこの浜離宮ですけれども代々の徳川将軍にとってとても大事な場所だったんです。
ここは浜離宮の中でもシンボルになる中島の御茶屋といいますけども。
この御茶屋は外の方をもてなすために造られたという面もあるんだそうです。
≫ここ、結構お客さんもたくさん入られてお茶を楽しんでいらっしゃいますね。
≫実は、江戸時代も京都から来た公家さんなどを接待していたそうなんですね。
ここで、お茶会を開いたり和歌を詠んだりして交流、時には外交もしていたという場所なんです。
家臣の労を、ねぎらうこともあったそうなんですね。
今も、こちらでは当時と同じくお抹茶と和菓子を堪能できるんですよ。
ご用意いたしました。
≫私、これ早速いただいちゃってもよろしいでしょうか。
馬場ちゃん、いただきます!≫どうぞ、どうぞ。
召し上がれ。
≫こちらが、和菓子ですね。
いただきます。
≫きれいでしょ、馬場園さん。
≫すごいきれい!≫今、旬の藤の花を意匠にしたものなんです。
≫崩すのがもったいないような。
いただきます。
上品なお味がします、とっても。
≫和菓子のほうは江戸時代から、こういう華やかなものが生まれてきたといわれています。
≫いいですね、お抹茶。
なんか、癒やされますね。
ごちそうさん。
≫あ、うまい。
さすが。
≫決めていたでしょ?≫言わなきゃいけないのかなっていう僕はプレッシャーにさいなまれてですね…。
≫いいんですよ、そんな気を使わなくて。
≫こうやって景色を楽しみながらお茶をいただいたんですが本当に楽しいだけじゃないです。
≫江戸城の公の場で話せなかったこともここで、もしかしたら話していたかも。
そんな場所だったんです。
≫そういう大事な場所でもあったんですね。
そういう浜離宮ですから江戸時代から今までずっと守られてきたんです。
この浜離宮、広いですけれども今年で開園360年を迎えます。
≫庭園の規模も江戸時代のままなんですね。
≫とりわけ、園内で目に付くのが松黒松ですね。
徳川家が愛した黒松、600本が植えられています。
そのほかにも四季折々の花があって人々にめでられてきました。
今の季節は先ほど和菓子にあった藤ですとかツツジが見頃を迎えているんですね。
この浜離宮は明治になって皇室の離宮となって戦後、東京都に移って、今も都民によって、愛し守られているんですね。
今日も、祝日ですからたくさんの方がいらっしゃっていますね。
私たち、今の中島の御茶屋から出てまいりました。
≫こちらの浜離宮は最大の特徴が場所にあるんですよ。
≫この浜離宮は実は、海のすぐそばにある庭園なんですね。
≫そして、なんとこちらに、ちょっとした仕掛けがあったりするんです。
≫馬場園さんなんだと思いますか?≫え、仕掛け?海の中からお城が出てくる。
≫とってもファンタジー。
でも違いますよ。
実はこちらの池、海の水を引いてきているんですよ。
≫海水なんですか?じゃあ。
≫そうなんですよ。
ちょっと、風が強ければ若干、潮の香りなんかもして。
そういった風情も味わえる。
≫これこそ当時の土木技術の力なんですけれども。
馬場園さん、どんなふうに水を引いているかというとこんなふうに引いております。
≫浜離宮の目の前は東京湾の入り江。
海水が水門を通って公園の中に入っていきます。
≫海水を引き込むことによって造る池を、潮入の池といいます。
当時の土木技術の粋を集めて造りました。
≫だから、潮の満ち引きで池の水位が変化するんです。
橋の橋脚、見てください。
水位が上がっていくのが分かるでしょう。
≫さらに、この池に泳いでいるのは黒鯛。
稚魚のときに水門から入ってきてここで大きくなっちゃったんですって。
≫どうですか、馬場ちゃん。
すごいでしょ?≫すごいですね。
昔の人も考えましたね。
≫そうなんですよ。
この池には、なんと馬場ちゃんの大好きなウナギも泳いでいます。
≫イエーイ!やったぜ!でも、食べたらだめなんでしょうね。
≫まあでも、いいんですかね?≫だめですね。
とれないです。
≫あと、エイとかも泳いでいたりもするらしいです。
お魚もはねますよ。
≫今ちょっと、はねましたよ。
≫じゃあ、海の魚が見れるんですね。
≫そうなんです。
江戸時代海の池であることを生かしてこんな遊びで楽しんだそうです。
≫こちらですね。
≫釣り?≫こちら、将軍様です。
12代将軍家慶が釣りをしている明治時代に描かれた絵なんですが。
本当に遊んでいるんです、将軍が。
≫こんな時代から釣りがあったんですね。
≫時には、家臣や奥方様も来て、釣りを楽しんだそうなんです。
船も写っています。
≫こちら、船に乗って漁をしたりとか。
≫そんな前から?≫あの、近くの漁師さんたちを呼んで漁の実演をしてもらったという記録も残っているんですよね。
≫じゃあ、釣りって金持ちの遊びなんですね、じゃあ。
≫殿様は、簡単に海に行けなかったと思うのでこういうね。
≫近場で楽しみましょうと。
≫自分が造ったお庭で楽しんだんですね。
ただ、馬場園さんウナギもそうですが今、釣りはできませんから。
ご了承ください。
≫分かりました。
ちゃんと海に行きます。
≫将軍しか許されない遊びでございます。
ウナギもですよ。
これだけ、壮大な海を利用した庭園なんですが。
代々のお殿様、将軍が少しずつ手を入れてきてこれだけの景色があるんですね。
その1つ今、見頃がね島の中にできている藤棚。
≫あら、きれい。
≫さっき僕がいただいた和菓子のモチーフになっているものですね。
≫風が吹いてすごく気持ちいいんですよね。
≫日陰になっていて、ここはちょっと涼しいですね。
≫お散歩に最適。
≫藤が、立派に小島の中で育っていますよ。
≫しっかりしてますね。
≫しっかりしている。
≫そういった歴代の将軍が少しずつ今年、360年かけて手を入れてこれだけのものになってきたんですが当然、将軍のくつろぎの空間として一生懸命手を入れてきたんです。
≫特に、大事にしていたのがプライベート空間ということであちらをご覧ください。
≫あの建物あちらも御茶屋なんですが11代将軍の家斉が建てた松の御茶屋といいます。
≫家斉が、すごくすごく愛したプライベートのお部屋。
そちらにお邪魔しちゃいたいと思います。
≫あら、すてき!≫やはり徳川家は松を愛した家系でしたのでその松にちなんで松の御茶屋という名前がついたそうなんですが。
実は、この建物は今は立派なんですが戦争で焼けてしまったのですね。
4年前に当時の資料をもとにしっかりと復元したというものなので。
材料なども当時のものを復元しております。
≫風情があって。
でも、まだちょっと新しい。
≫ふだんは、毎週木曜日だけ公開しているんですが今日は特別に許可をいただいて。
≫馬場ちゃんのためにね。
≫ありがとう、源ちゃん。
≫染丸のためだよ。
≫やったね、源ちゃん。
≫このプライベート空間早速、入ってまいりましょう。
木の、いい香りがします。
≫すごく風情がある。
すてき。
≫こちら、見てください。
こちらが将軍様が見たお庭の景色です。
質素だけれどもぜいを尽くしたこだわりのお部屋になりますね。
≫とりわけ馬場園さんぜいを尽くしたのが材料なんです。
天井をご覧いただきましょう。
非常に、木目というんですが。
きれいな木目ですが。
これ、霧島杉。
鹿児島、宮崎辺りの連山から運んできたという遠くから来た杉ですね。
≫霧島杉。
≫これ、2間なんですがこっちはまた違う材料なんです。
また違う模様だと思います。
こちらはなんと屋久島の屋久杉です。
≫樹齢1000年の杉を使っているんですね。
≫まだあります。
こちら、また違う木を使っています。
こちらは京都の北山杉。
茶室では、非常によく使われているものなんですね。
こういう、数奇屋書院造には欠かせないです。
≫もう、日本を代表する杉たちを一気に、ここに集めたかのような。
≫それだけの遠くから運んできてまで造ったんですね。
≫そして、将軍様の遊び心こんなところにも表れております。
こちら、欄間の千鳥。
かわいいでしょ。
この鳥がこういうふうに描かれているんですけども。
こちら、穴が開いていますよね。
これは、日の加減でおもしろい現象が起こるということでこちらをちょっとご覧になっていただきたいんですけれども外の日が差して、このように壁に千鳥が飛んでいるようなこんなものが現れるんですね。
日の差し加減で今度はふすまのほうにも、このように鳥が映るという。
このような将軍様のちょっとした遊び心も含まれていると。
さらにさらにこんな遊びもございます。
≫セミ?≫正解。
こちら、セミのくぎ隠しなんですよ。
これ、なんでセミなのかというところなんですが分かりますか?≫なんでセミ?8月生まれ!≫8月生まれ?それは僕だ!セミといえばちょっと、つかまえようとしたらバタバタバタと飛んでいってそのとき、ピュッとひっかけられちゃいますよね。
実は、防火の願いを込めたというふうにいわれているんです。
その程度の量じゃ消せないですけどね。
そういった思いがあるんです。
≫でも、粋だね。
≫かわいらしいですよね。
セミというのが。
≫ところどころ、将軍の好みというのがきちっと反映されていると。
≫とっても遊び心があるというか。
ちょっと、会ってみたいですね将軍様に。
会ってどんな遊び心があるのかちょっといろいろ聞いてみたいところですね。
≫11代の家斉公はこの部屋で、特に楽しんでいたものがあるんです。
≫あら、男前。
≫お互い、小窓になりましたよ。
≫小窓同士ですね。
≫小窓トークですね。
初めてとは思えないです。
≫僕がここに入っているとなんのこっちゃよく分からないと思いますがこちら。
≫将軍が特に楽しんでいたもの。
この意匠です。
≫なんに見えますか?≫お月様?≫正解!満月にちょっと霞
(かすみ)がかかっている様子を表現しているんです。
≫おしゃれ。
≫というのも将軍様が実は満月を、この松の茶屋で楽しんでいたそうなんですね。
≫特に、先ほども見ていただいた庭の池に映るお月様を見て心からくつろいでいたということなんですね。
直接見るっていうことよりも池に反射する月というのがまた風情があって、とても通な楽しみ方だったみたいです。
≫ロマンチックですね、すごく。
≫この、最高のプライベートな空間で将軍だけが味わったのが豪華なランチなんですね。
≫ということで将軍気分で、早速味わいたいと思います。
皆のもの、食事を持ってまいれ!≫似合う、すてき!≫すいません、ちょっと調子に乗ってしまいました。
ありがとうございます。
僕、すぐ調子に乗ってしまう悪い癖がありまして。
≫いや、悪くない。
かわいいところですよ。
≫馬場園さん、今回出していただいたのは今から200年前、文政6年に実際に将軍様が浜離宮で食べていた献立の資料をもとに再現していただいたまさに、将軍ランチなんですね。
≫色が鮮やか。
とても。
おいしそうですね。
≫おいしそうです。
豪華でしょ。
≫なんか、慣れてる方がこういうことになると逆にゲストはほっとするものですね。
≫失礼いたしました。
何が言いたかったかといいますと1人分ですよということですね。
しかも、まだ半分です。
このあとにもまだ、お膳があったそうです。
≫すごい量ですね。
≫その中で時の将軍、家斉公が愛した食べ物というのがお刺身、しかも鯛とエビだったそうです。
≫こちらが鯛になります。
こちらの鯛をこちらにあるからし酢みそこちらにつけて召し上がるのが将軍様の好みだったということらしいんですが。
では早速、私いただかせていただきます。
たっぷり、つけます。
≫おしょうゆじゃないところがいいですね。
≫この鯛を酢みそで食べるってちょっと、斬新ですけどとってもおいしいです。
将軍様が好んだ気持ちがときを経て、今とても分かります。
≫さらに馬場園さん将軍様だけが本当に新鮮じゃなきゃ食べられなかったのがおわんの中にございますお吸い物。
≫何、シラス?≫シラウオのお吸い物です。
これは、浜離宮のすぐそばの佃島の漁師さんたちが将軍に献上していたもので本当に、その日じゃないと食べられないぐらい新鮮じゃないといけなかったそうなんですね。
≫貴重なものです。
こちらもいただきます。
≫おいしそう!≫シラウオ、いただきます。
やわらかい!おいしい。
上品。
おいしい。
≫そして、この浜離宮でとれたものを使った料理もあったんですって。
それがこの今、小さいかまぼこがありますけどその隣のかんきつ、これ九年母
(くねんぼ)という。
実は、こんな感じなんですが。
この九年母をかまぼこにちょっと搾ってかんきつをいただいたそうなんですよ。
≫カボスみたいな感じなんですかね。
≫ちょっとそれに近いような。
じゃあ、搾っちゃいますか。
これ、実際に浜離宮で今もとれるものなんですね。
≫こちらの、かまぼこにギュッと絞ります。
≫なんか、昔のほうが食べ方がおしゃれですよね。
≫そうですね小さな板に、ひと口サイズの。
いただきます。
九年母のこの酸味がこれ、風味があって。
逆に、食欲が増す。
≫フレッシュなはず。
今朝、とれたばかりの九年母で作っていただいたんですよ。
≫これからの時期特にいいですね、夏バテとかね。
≫また、この景色を見ながらいただくというのがたまらないですね。
お酒がほしくなります!≫そして、将軍のランチには欠かせなかったスイーツ。
これも江戸時代のぜいたく。
もう、甘いもの、お砂糖自体がぜいたくな時代ですから。
これ、鹿の子という小豆を使った和菓子なんですが。
小豆も当時、ぜいたくだったので。
≫お箸でいただきたいと思います。
≫本来は、お付の人が少しずつ将軍様に召し上がっていただくそうなんですが。
≫僕、なんちゃっての将軍様なので自分でいきたいと思います。
甘さが上品ですね、やっぱり。
しつこくなくとっても、のどを通りやすい。
≫おはぎみたいな感じなんですか?≫そうですね。
あんこ、小豆がもう集まったおはぎに確かに近いかもしれないです。
≫馬場園さん、この浜離宮では、この場所で秋にこれほど豪華じゃないんですが将軍弁当のランチ会というのも企画しているそうなんですが。
倍率、高いですけどよかったら申し込んでください。
≫分かりました。
源ちゃんと行きます。
≫デートしようぜ、染丸!≫イエーイ、源ちゃん!2014/04/29(火) 12:15〜12:41
NHK総合1・神戸
ひるブラ「海浜の御殿で将軍気分〜東京都中央区 浜離宮恩賜庭園〜」[字]

都心の一等地に広がる「浜離宮恩賜庭園」。徳川将軍家の別邸として作られた池泉回遊式の大名庭園で、明治には皇室の離宮、戦後は都民の憩いの場所として愛されてきた。

詳細情報
番組内容
【ゲスト】和田正人,【コメンテーター】馬場園梓,【司会】藤崎弘士 〜東京都中央区・浜離宮恩賜庭園から中継〜
出演者
【ゲスト】和田正人,【コメンテーター】馬場園梓,【司会】藤崎弘士

ジャンル :
バラエティ – 旅バラエティ
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行

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