もしかすると中国や北朝鮮、あるいは韓国の工作員が日本の愛国者を装って過激な発言をし、国内の保守層を煽ることで日米関係などに悪影響を与えようとしている可能性もあります。
このいわゆる「ネトウヨ」と、ウクライナへ国外逃亡したスウェーデン右翼過激派の容疑者は事例が違いますが、もし右翼やネオナチという看板を利用した新たな工作活動が、ネット上でもリアルな世界でも起きているとしたら、我々は今以上に真実と偽物を見極める鋭い目を養う必要があると思います。
「核廃絶」を議論する恒久的な場を広島に
12日、核兵器を持たない12カ国の外相らが出席して、広島市で核軍縮と核不拡散に関する外相会合(NPDI)が開かれ、米国とロシア以外の核保有国も参加するかたちでの核軍縮交渉の実現など、核兵器の廃絶に向けた提言を盛り込んだ「広島宣言」が採択されたと報じられました。
それによると、中国などを念頭にすべての核保有国が核戦力の保有量を明らかにし、削減に取り組むよう求めているそうです。また、北朝鮮に対しすべての核活動を即時に停止するよう求めているほか、イランの核開発問題が関係6カ国との協議を通じて解決することを期待するなどとしています。
NPDI外相会合が広島市で開かれたことは非常に意義深いですし、被爆から70年を迎えようとする今、オバマ大統領が広島を訪問する可能性が高まっているのも、歴史的に見ると大きな進歩ではないでしょうか。
私は、核不拡散よりもさらに踏み込んだ「核廃絶」を議論する恒久的な場を、広島に設置すべきだと思います。以前にも述べましたが、私には夢があります。それは、安倍(晋三)首相が提唱している、世界の平和と安定に貢献する積極的平和主義の取り組みの1つとして、広島に国連のアジア本部を誘致することです。
私は第1次安倍内閣で外務大臣政務官を務め、ニューヨークの国連本部やエチオピアの首都アディスアベバにあるアフリカ連合(AU)、国際連合ジュネーブ事務局などを訪れて演説をさせてもらいました。そうした活動をしながら「なぜアジアには国連の本部機能がないのか」と疑問に感じていたのです。
「東京に国連大学があるじゃないか」と思う方もいるかもしれませんが、他国の国連機関において、日本の国連大学はあまり知られていないのが現実なんです。我が国は加盟国の中でも多くの国連分担金を拠出していますし、アジアで唯一の被爆国としてぜひ誘致に乗り出すべきではないでしょうか。
私がかつてアフリカのニジェール共和国を訪れた時、ある少女が作文を読んでくれたことがあります。その際に彼女が「広島」「長崎」という固有名詞を口にするのを聞き、涙があふれてきました。
「原爆でたくさんの命が失われてしまったけれども、広島や長崎という地名は多くの命を賭して得られた“ネーミングライツ”でもあるのだ」と実感し、胸に込み上げてくるものがあったのです。この、日本が世界に誇る知的所有権をしっかりと活用するためにも、広島や長崎から核廃絶の輪が広がることを強く願っています。