(テーマ音楽)正しい健康情報を分かりやすくお伝えする「きょうの健康」です。
早速今日のテーマはこちら。
このドライマウスというのは口の中が乾燥してしまうというものなんですね。
やはり唾液が深く関わっているんですね。
…という事で古賀さん健康な成人の場合一日にどのくらい唾液が出ると思いますか?結構出ると思いますよ。
500mぐらい…。
ペットボトルで1本分くらい出るんじゃないですか。
…という事はこのくらいという事ですか?これくらいは出てるんじゃないかと。
実はこれだけじゃないんです。
このくらい…。
そんな出るんですか?…でもないんです。
もっとです。
もっと出る!?このくらい。
そんなに出るんですか?一日にですか。
1.5ぐらい出るという事なんですね。
でも最近この唾液の量が少なくなってしまうドライマウスに悩む人が多いんです。
では早速今日お話聞く方ご紹介します。
特に口腔乾燥症いわゆるドライマウスの治療がご専門です。
どうぞよろしくお願いします。
よろしくお願いします。
ドライマウスについて今日伺う内容はこちらです。
この3つを中心に伺っていこうと思います。
まず症状なんですが口が乾くという事以外にもあるんですか?そうですね。
私たちの病院ではドライマウス外来を設けていましてそこを受診した5,000人の方の訴えをここにちょっとまとめてみました。
口や喉の乾燥というのはもちろんあるんですがそれ以外に「痛み」「ネバネバする」「何か口の中がおかしい」「味が何か変だ」「口臭が気になる」。
このようにさまざまな訴えが見られています。
乾燥するとかですねネバネバ違和感味覚異常それから口臭というのは想像つきますけど痛みというのもあるんですか?痛みの多くの原因はカンジダというのが関わっています。
これはカビの仲間なんですけれども。
なぜカンジダなんですか?ドライマウスになって唾液が減るとカンジダ菌というのが増えてくるんです。
こちら両方ともカンジダ症の患者さんのお口の中なんですけれども普通は舌の表面というのはザラザラして凹凸なピンク色なんですけどここ見て頂くと赤くなって表面がツルツルになっています。
それから頬の内側がこのように赤くなったりとか更にはこちらの患者さんのように口の横口角という所に…赤くなっていますがびらんというような症状このような症状が見られますがこのようなツルツルとか赤いとかびらんとかがカンジダ症の特徴です。
赤いという事は炎症が起きてるという事なんですね。
唾液が減る事によって炎症が起きやすくなって更にカンジダが増えて赤く炎症になる。
そういう事になる。
これは治療はできるんですか?カンジダ症は抗真菌薬という薬で治療する事ができます。
これは歯科とか口腔外科を受診してしっかり診断してもらってそこで治療してもらうのがいいと思います。
ドライマウスはほかに体への影響はありますか?ほかには虫歯が。
虫歯?…なる事があります。
何で虫歯になるんですか?唾液の役目にはいろいろありますけれども…歯の石灰化作用といって歯の表面を修復するような作用。
このような作用が唾液にはありますので唾液が減りますとこういう作用が弱くなって虫歯が出来やすくなります。
口が乾く以外にもいろんなトラブルに関係しているんですね。
続いてはこちらです。
原因という事なんですね。
どういった事が原因として考えられるんですか?大きく分けて2つの原因が考えられます。
1つは唾液の蒸発なんですが口で呼吸するようになると唾液が蒸発しやすくなります。
この口呼吸の原因としましては例えば睡眠中ですといびきが関係してたり歯ぎしりが関係してたりというのがあります。
対処法は何かあるんですか?このような方にはマウスピース。
このようなマウスピースがありますけれども。
このマウスピースは歯ぎしりに使うんですが特徴は上あごを覆うようになっています。
このような形のマウスピースを上あごに装着する事によって上あごにある小さな唾液腺がたくさんあるんですがここからの唾液の蒸発を防ぐ事ができるんです。
そしてもう一つの原因ですが何でしょう?もう一つは唾液の分泌低下です。
唾液の分泌低下の原因はたくさんあるんですが多いのは加齢ですね。
年を取ってきますと体のいろんな所が弱ってきますが唾液の分泌も低下してくると。
そのほかにはストレスそれから更年期。
このようなものは自律神経の乱れが関係するんですけれども自律神経が乱れますと唾液の分泌低下が起きてきます。
そのほかに血圧の薬とかアレルギーの薬とかうつの薬とかそのような薬の副作用というのが一つありますしそのほかには病気が関係してる事があります。
糖尿病とかそれから自己免疫疾患のシェーグレン症候群。
このようなものが関係する事がありますのでお医者さんと相談して薬の調整それから糖尿病を治してもらう。
このような事をする事によってドライマウスが改善される場合があります。
ここまでドライマウスの原因について伺いました。
続いてはドライマウス自分でできる対処法です。
こちらにドライマウス用の市販のケア用品を集めてみました。
お二人も一緒にご覧下さい。
まずは唾液の蒸発を防ぐためのものを見ていきましょう。
こちらのマスクです。
一見普通のマスクですが実は加湿マスクというものなんですよ。
加湿マスク?これ普通のマスクですよね。
特にぬれてないですし…。
普通のマスクをかけるだけでも保湿効果はあるんですけれどもこちらのマスクには工夫がありまして内側裏側にこのようなポケットがついているんですね。
このポケットに付属品のフィルターをスポッと入れて使っていくんですがこのフィルターが実はぬれているんですね。
このように絞ってみますと。
水分を…。
結構水分含んでるんですね。
ちょっとかけてみて頂けますか?そのフィルターが入ってるマスクです。
どんな感じでしょう?ひんやりとしてかなり湿ってる感じしますね。
このフィルターというのは実はこのような形をしてまして鼻の所だけカットされているんですね。
ですから鼻呼吸を妨げない工夫もされているという事なんです。
確かに苦しいという感じは特にはないですね。
そのほかにマスク自体を湿らせて使うタイプもあるんですね。
これは専用のマスクに付属の精製水がついているんですがこれを開けまして直接かけます。
このように水をかけるんですね。
そうするとここに水分を保つ部分がありましてこのようにマスクを湿らせてそして使っていくというものもあるんですね。
これどういう時に使うものなんですか?眠っている時に使ってもらうんですが眠っている時に口呼吸になってしまって蒸発するという事があります。
それを防ぐために効果的です。
もともとは風邪予防のためのものだと思うんですがドライマウスにも効果的です。
では続いて乾いた口の中に潤いを補給するケア用品です。
こちらスプレーそれからジェル更に口をゆすぐマウスウォッシュとさまざまなタイプがあるんですね。
口が乾いたなと感じた時に使って口の中を保湿するというものです。
使ってみてもいいですか?どうぞ。
スプレータイプですね。
これレモン味っていいますか酸っぱい感じ…。
うわっ出ますね。
中も潤うんだけど自分の唾液も出てくる感じですね。
ダブルで潤うという事なんですね。
いろいろなタイプがあるんですがどう選べばいいですか?これはお好みによって選んで頂ければいいと思うんですが。
例えばスプレータイプは外出する時に使うとかジェルタイプとか洗口液タイプのものは自宅で使うとか。
シーンによって使い分けてもらうのもいいと思います。
ジェル。
感じとしては…。
ジェルはつけていく訳ですね?口の中にね。
このジェルをサッとお口の中につけてもらってもいいんですがお口の粘膜に3分ぐらいかけてしっかりと擦り込むようにするのもよいと思います。
そうする事によって唾液腺も同時に刺激して唾液の分泌も促すという効果も期待できると思います。
ではこのジェルの効果的な使い方を見てみましょう。
人さし指にジェルを取りまず舌に塗ります。
奥から手前に向かってジグザグに指を動かして下さい。
今度は指を縦に動かします。
次に上あごの粘膜です。
左右に指を動かしたり歯ぐきの裏側をなでるように指を動かしてジェルを塗りましょう。
更にここからは唾液を分泌する唾液腺を意識していきます。
耳の付け根辺りにある耳下腺。
あごの下にある顎下腺。
そして舌の下にある舌下腺の3つがあります。
そのほか唇や頬の内側にも小さな唾液腺が分布しています。
まず舌下腺です。
舌を持ち上げ粘膜を優しく刺激します。
続いて小さな唾液腺です。
頬の内側の粘膜を上あごの歯ぐきから下あごの歯ぐきにかけて大きくなでましょう。
反対の手を頬に添えると塗りやすくなります。
最後に唇と歯ぐきの境目をなで唾液の分泌を促します。
ジェルを使う時に唾液腺を刺激するとさっきのシュシュッと一緒ですけども自分の中からも唾液が出てくるので一石二鳥ですよね。
舌下腺以外の唾液腺を刺激する方法は何かあるんですか?顎下腺というのがあごの下にあるんですけどここはけい動脈が近くて間違ってそこを刺激してしまう事があるのであんまりお勧めしません。
耳下腺というのが耳の下にあります。
そこをクルクルとさする事によって刺激する事ができます。
耳下腺というのは唾液腺の中でも一番大きいものなので効果が期待できると思います。
押さえ方としては軽く…ぐらいですか?もう少し力を入れても大丈夫ですか?多少力を入れてもここは大丈夫だと思います。
10回ぐらい…マッサージ。
出てきますね。
これだったら気付いた時にいつでもできますよね。
そのほか日常生活でできる事はありますか?あごをよく動かす事で唾液の分泌が刺激されるんです。
ですから硬いものをしっかりよくかんで食べる事が大切です。
そのほか自律神経のバランスそれから緊張しないというような事をしていくと唾液の分泌が促されますのでリラックスした規則正しい生活を送る事も大切だと思います。
軟らかいものばかり食べてるのもよくないんですね。
軟らかいものばかり食べないでしっかりかめるように。
入れ歯が原因でかめなくなる場合はちゃんと合ったような入れ歯を作ってしっかりかめるようにしてもらう事が大切だと思います。
自分でもできる事いろいろあるんだなと分かりました。
中川さんどうもありがとうございました。
ありがとうございます。
ありがとうございました。
明日はご覧のテーマです。
是非ご覧下さい。
2014/04/29(火) 13:35〜13:50
NHKEテレ1大阪
きょうの健康「自分でできる!ドライマウス改善法」[解][字]
口の中が乾くドライマウス。乾いて不快なだけでなく、口臭や虫歯を引き起こすことも。番組では市販のケア用品や唾液腺の刺激法などさまざまなセルフケアの方法を紹介する。
詳細情報
番組内容
口の中が乾くドライマウス。乾いて不快なだけでなく、口臭や虫歯、強い痛みを伴う口腔カンジダ症などを引き起こすこともある。ドライマウスの原因は、加齢やストレス、更年期、口呼吸など、誰にでもありうる身近なものも多い。番組では歯科や口腔外科での治療とあわせて、市販のケア用品やその上手な使い方、毎日できる簡単な唾液腺の刺激法など、ドライマウスを改善するためのさまざまなセルフケアの方法を紹介する。
出演者
【講師】鶴見大学歯学部講師…中川洋一,【キャスター】久田直子,古賀一
ジャンル :
情報/ワイドショー – 健康・医療
福祉 – 高齢者
趣味/教育 – 生涯教育・資格
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
サンプリングレート : 48kHz
OriginalNetworkID:32721(0x7FD1)
TransportStreamID:32721(0x7FD1)
ServiceID:2056(0×0808)
EventID:26087(0x65E7)