(テーマ音楽)
(江守徹)北海から水路が引かれたベルギー西部のフランドル地方。
児童文学「フランダースの犬」の舞台として知られています。
この地方は13〜14世紀にかけて毛織物工業で栄えました。
そして交易の中心地ブリュージュの黄金時代を迎えます。
しかし15世紀の後半水路が泥で埋まり船の運航が不可能になると交易は衰退してしまいました。
町は中世の美しい姿をとどめたまま封印されたのです。
北海を挟んだイングランドの羊毛を原料にしてフランドル地方では高級毛織物が生産されていました。
ブリュージュはヨーロッパ各地に毛織物を輸出する商人の町として繁栄を極めたのです。
当時隆盛を誇った商人たちの家ギルドハウスも中世そのままの形をとどめています。
ギルドハウスに掲げられた絵の看板。
これは魚屋さん。
これは靴屋さん。
文字の読めない多くの人に便利なものでした。
樽の下にはバッカス。
ワイン屋さんです。
これはなめし皮を作る店。
仕事の様子を順に描いています。
動物の皮を洗った後たたいています。
そして皮をなめしているところです。
右側の建物はビュールセという名前の商人の家です。
この建物の中に世界で最初の証券取引所が置かれました。
ブリュージュの人々と外国の商人たちが両替をしたり取り引きの交渉をしたのです。
古フランドル語で書かれた「ビュールセ」の名前は後に証券取引所という意味になりました。
ブリュージュの商人たちの繁栄は証券取引所の語源となるほどのものだったのです。
金融の大中心地となったブリュージュは当時最大の都市同盟であったハンザ同盟に加入し商人たちが中心となって町づくりをしました。
見えてきたのは鐘楼です。
鐘楼は町の中心の広場に物見塔を兼ねて建てられ都市の自立の象徴となっていました。
鐘楼の最上部にあるカリヨンと呼ばれる組鐘が市民たちに時を告げました。
(鐘の音)繁栄を支えた水路が使えなくなり町は産業革命に取り残されてしまいました。
時が止まって水に映る美しい町はその時のままの姿で残されたのです。
2014/04/30(水) 04:15〜04:20
NHK総合1・神戸
シリーズ世界遺産100「ブリュージュ歴史地区〜ベルギー〜」[字]
水面に映る中世 ▽文化遺産 2000年登録 【語り】江守徹 【音楽】久石譲
詳細情報
番組内容
水面に映る中世 ▽文化遺産 2000年登録 【語り】江守徹 【音楽】久石譲
出演者
【語り】江守徹
音楽
【音楽】久石譲
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
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