生字幕放送でお伝えします
高層ビルが建ち並ぶ足元。
隅田川と堀に囲まれたエリア東京・佃島です。
ここは350年以上前に江戸時代の人たちが造った漁師たちの島なんですね。
江戸時代以来、漁業が続きディープな文化が残る下町です。
ここも風情が残る堀でしょう。
きょうは、色濃く残る江戸の息吹を探していきますよ。
佃島の名を全国に知らしめたあの名物グルメもご紹介します。
そして今も魅力を発信し続ける伝統の一品もご紹介します。
スタジオの勝俣さん。
こんにちは。
この佃島は来たことありますか。
僕はね、近くの月島までは行くんですけどね佃島、行ったことないんですよ。
月島ならすぐそばなんですけどね。
ぜひ今度来ていただけるように魅力を伝えていきたいと思います。
きょういろいろ教えてください。
その佃島ですけど江戸時代は先ほども申し上げましたが漁師町としてスタートしたんですね。
ここ、隅田川に抜ける堀なんですけどもこうやって、漁船がちゃんとあるんですね。
ここ、幕府御用達の魚を取っていた場所なんですね。
それ以来今に至るまで漁業の町として漁師さんがたくさんいらっしゃいますね。
そして、今の漁の旬といいますとこちらでございます。
シジミなんですね。
こちらはヤマトシジミといいまして荒川河口で取れるんですけどもヤマトシジミは大きめで味が濃くてだしがよく出ると。
いいシジミですね。
しかも、こちらのシジミは築地市場にも出しているといういいシジミなんですね。
これ、佃島の漁師さんが事前に取っていただきまして作っていただいたシジミ汁、いただきたいと思います。
きょう、ちょっと肌寒いからね。
ああ…いいだしが出てますね。
おだしが、ちゃんとしっかり出てますよ。
濃厚なシジミの汁。
こんなね、ちっちゃい貝殻にこんな大きな身が入っています。
おいしい!身がびっしり。
これはねずっと飲んでたいですねとってもおいしいです。
いいだしが出ていますね。
私は、今からこの漁師の町の佃島で生まれた全国的に超有名になったグルメご紹介しにいきたいと思いますので後ほど。
行ってきまーす。
頑張ってください!
いってらっしゃい。
勝俣さん、ここは漁師の町というふうにご紹介しましたけどわざわざ江戸時代に漁をするために埋め立てて造った島だったんですね。
情緒ありますよね。
江戸時代の、こちら葛飾北斎の浮世絵にも佃島、描かれております。
ここ、佃島。
そんな島だったんですね。
本当ね名のとおり。
しかも、今の東京湾ですよね。
そこを徳川家康がですね江戸の町づくりをするために魚を取る漁師たちをわざわざ大阪から呼んでこの島で漁師をしてくださいと呼んできて始まったんですって。
それが今も残ってるのはすばらしいことですね。
その海との暮らしなんですが今も人々とともにあるんですよ。
今回はシジミ漁に同行させてもらいました。
佃島から30分かけて荒川河口を目指します。
こちらがですねシジミ漁で使う籠なんですね。
底のシジミを取り出していきます。
ヤマトシジミの漁の時期は毎年、11月から6月です。
水の温度が時期によって変わりましてシジミが取れるポイントが変わるんですね。
いつごろ、どのエリアで一番シジミが取れるのか。
地域の漁師たちの間で代々受け継がれてきました。
そしてこちらが荒川河口で取れたヤマトシジミ。
大きくてきれいですよね。
そんな漁の町・佃島では海の神様が祭られていて祭りが行われてきました。
こちらは地元の住吉神社の例大祭の様子です。
海の恵みに感謝し漁の安全を祈願した祭りで今も、3年に一度、行われます。
佃島の人々は今も海に寄り添いながら暮らしているんですね。
今でも、数は減り続けているんですけれども漁が、きちっと残っているんです。
そのお一人、先ほどシジミを取るのを見せていただいた中澤充さんに来ていただきました。
雨の中、ありがとうございます。
勝俣さん、実はですね中澤さんの家はおじいさんの代で一度、漁師を辞めているんですけども中澤さんがおじいさんを見て、3年前に俺も漁をするんだというふうに始めたんですよ。
どうして、そのおじいさんの後を継ごうと思ったんですか?
子どものころから、やっぱりじいさんの船に乗っていましてこの仕事をしたいと思って始めました。
やっぱり、この町の江戸時代から続いている漁師の歴史というのも誇りとしてありますか?
ありますね。
自覚して、やってます。
勝俣さん、今、本当数少ない、この町の守り手なんですけどぜひ中澤さんに、ひと言エールをもらっていいですか?
本当、体に気をつけて一生懸命、おいしいシジミを取ってください。
頑張ります。
ありがとうございます。
きょうもおいしいシジミ汁をありがとうございました。
勝俣さん!この佃島の名前が全国に広がっていったのにはですね名物グルメがあるんですがその名物グルメなんだか分かりますか?
佃煮ですね!
正解です。
佃煮なんですね。
佃島は佃煮の発祥の地ということでこちらのお店は江戸時代から続く佃島で一番古いお店なんですね。
早速、お邪魔したいと思います。
こんにちは。
もう、お店の中…外からですねいい香りが漂ってるんですがこのお店、20種類ぐらい佃煮があるんですね。
味見もさせていただけるということでせっかくですから、きょうはね江戸時代からずっと、皆さんが食べているというエビをいただきたいと思います。
江戸時代からあるんですよこのエビね。
すごいですよね。
白いごはん、欲しいですね。
白いごはんが欲しくなりますね。
きょうは、もう佃煮本来の味だけをいただきたいと思います。
身がしっかりしたエビですよ。
こんな、おいしそう。
一匹一匹、大きいですよ。
いただきまーす。
うん、うん!エビの皮がぱりっとするんですが中にちゃんと佃煮のうまみが入ってて、ふわーっと口の中でエビの香りが広がりますね。
爽やか。
香ばしいエビの香りですよ。
おいしい。
これも、ちょっとお酒といただいたら最高においしいと思いますね。
冷えた日本酒辺りだといいですね。
続いてはですね秘伝のたれをたっぷり吸い込んだこちらのコンブもいただきたいと思います。
これはお茶漬けでもいいですね。
お茶漬けもいいですね!これがおにぎりの中に入ってたらだいぶ、ぜいたくですよ。
これはね、時代を越えたベストセラーですから、コンブは。
これは間違いないやつです。
これ、こんなにぜいたくにコンブ。
でっかいんですよ。
一個一個が。
太いコンブが。
これをいただいちゃいます。
試食の域を超えてますからねきょうこんだけ種類ありますからぜひ、勝俣さんが食べてみたいものを私が代わりに試食しますのでなんか気になるものありますか?
タラコ好きなんですよ。
タラコありますかね。
タラコ、ばっちりあります。
タラコ、おいしいですよ。
このタラコの佃煮おいしそうですね。
焼いてもおいしいですけどやっぱり佃煮の甘いタラコおいしいですね!
いいですね。
目の付けどころが。
タラコです。
ありがとうございます。
すごい量ですよ。
いただきたいと思います。
中までびっちりたれがしみこんで…。
卵も一個一個ほろほろほろほろ…。
本当、芸術作品ですね。
おいしい。
これは白米が絶対、合いますね。
追いつきました。
ごはんが欲しくなりますよね。
欲しくなりますよ。
勝俣さんね、佃煮が佃島で生まれたきっかけ、ご存じですか。
何なんですかね…。
保存ですかね…。
そうなんですよ。
幕府に御用達で町へ出したり魚河岸に出したりして余ったお魚ですね。
例えばシラスとか、アミとか。
こういったお魚を皆さんもったいないということで地元で保存食として作り始めたのがルーツなんですね。
しかも、これ全国にとどろいているのはなぜかといいますとここは江戸だということなんですよね。
参勤交代で全国から武士がやってきます。
商人もやってきます。
その人たちが保存が利くお魚をお土産として各地へ持って帰った。
そのころから、お土産があったんですね。
保存ができたということが非常に佃島の佃煮が広まった理由なんですね。
佃島の佃煮は当時から変わらないんですよね。
保存を利かせるためにたっぷりのしょうゆを使います。
うまみを引き出すためざらめなどの砂糖を加えます。
この日、作ったのは先ほど、大島さんも食べたコンブの佃煮。
辛すぎず素材の味を引き立たせるのが佃島のこだわりです。
ポイントは、煮込む時間と鍋から引き上げるタイミングだそうです。
職人の感覚だけが頼りなんですね。
いい香りがしてそうですね。
画面からもします。
こうして変わらぬ味を代々引き継いできています。
食べたばっかりなのにねVTR見たらねまた食べたくなりますよ。
勝俣さんが選んだタラコですとかウナギなんかもありますけどもこういった素材のほうは時代に合わせて皆さんが食べたいものを佃煮にして続いてるんですよね。
おいしかった。
食べ過ぎましたね。
お金、払いにきますから。
ありがとうございます。
おいしかったですか。
おいしかったです、すごく。
香りがいいのでね香りだけでもごはんが食べたくなりますね。
分かります。
匂いだけで飯3杯ってやつですね。
いけますね。
こうして昔ながらのグルメが残っているのもこの町に昔ながらの暮らしが生き続けているからなんですよ。
町並みもディープなところがあるんですよ。
勝俣さんここを、のぞいてみて。
うわあ、細いです…。
これ、人通れるんですかね。
猫の道みたいですね。
この町の中にこそ暮らしが生き続けている証しがあります。
ちょっと傘だと狭さが伝わるかもしれない。
閉じていきますよ。
細いですよ、かなり。
勝俣さん暮らしが生き続けているのはこの、まさに狭さなんですよね。
まだ残ってる、この狭さっていうのもねディープですね。
この辺りは幕末からほとんど区割りが変わっていないんですって。
本当、玄関ありますもんね。
しかもね、この玄関いくつもありますがここしか出入り口がないんですって。
一家に一個の出入り口がここなんですよ。
反対側は違う家なんですよ。
皆さん、ここを通って買い物に行かれたり学校通ったりしているんですから。
ちょっと開くところも出てきましたね。
また狭いですね。
こうやって人が行き交うときには肩をひいて譲り合うというね。
すれ違うときもね密着度もいいですよね。
勝俣さん、この町を守り続けている、まさにシンボルともいうべきものがこちらにあるんです。
すごいでしょう!
井戸なんです、井戸。
この佃島って井戸がエリアの中に7つも、まだ残っていて、今も現役です。
現役の証拠に、こちら。
水が出るんですね。
水が出るんですよ!
たっぷり出るんですね。
現在は飲み水としては使ってないんですけど皆さん、打ち水なんか花壇とかに使うんですよね。
いいですね、これからの季節。
さらに、この井戸人の絆も深めているんですよ。
ちょっとお願いします。
出てまいりましたのは佃島に住む佃1丁目の皆さんでございます。
大島さんが出すポンプからの水これをバケツリレー。
火が!早く火を消して!よいしょー!
勝俣さん、こうやって皆さん、町を守ろうと防火をしようということで地域みんなで、この町をこうやって守ってきたんですよね。
火は、どうですか。
オーケー?消えた?
消えましたよかった、よかった。
こうして皆さん地域の皆さんの絆も深まりますよね。
ふだんは、定期的に行っているんですがきょうは特別に行っていただいたんですね。
こちら町内副会長のわたなべさん。
やっぱり町並みも人の絆も佃島のよさですよね。
今、大島さんが言ったとおり地域の絆そして、伝統あるこの町これを守っていくということがわれわれの使命でございます。
伝統ある町の絆と。
結束は固いですか、皆さん。
もう心は一つ。
結束は固いです。
それは、もうほかにはない一番の強みです。
そこに、私、きょうちょっと加われたのでうれしかったですよ。
本当に雨の中ですけれどもありがとうございます。
これからも町を守ってくださいね皆さんね。
伝統も、ぜひ守ってください。
きょうは、火はすぐ消えたかもしれませんけど…。
ふだんはもっとリレーされているということですからね。
こうやって、人の力で伝統、町を守ってきている佃島ですけど、この町から伝統を守って発信し続けているお店もあるんですよ。
それを守っているお店にこれから行きますね。
伝統も守りつつ進化もしつつと。
こういって先ほどのポンプのお水を使って育てている植物に水をあげたりして町並みもとてもきれいになってますよね。
すてきですね色とりどりでね。
こちら、佃島のメインの大通りになります。
その伝統を守りながら発信し続けているのは江戸時代から続くこちらの老舗でございます。
勝俣さん、それは、こちらです。
分かりますかね。
江戸の江戸漆器です。
これ、高級品もありますけど主に市民の方が使っていたものなんですね。
市民の方が使うということもありまして特徴は丈夫さなんですね。
勝俣さん、これ、おそば江戸ですよね。
江戸時代、おそば江戸の人たちは毎日のように食べますから、がんがん食べて洗わなきゃいけないんですね。
きれいですね、この赤が。
きれいなんですよ。
欠かせない、一味とか七味を入れる器ですとか、それから江戸時代はウナギですよ。
お重。
これをね、日常品として皆さん、使っていたので江戸時代のもの、丈夫なだけにはいかなかったんですね。
漆の塗り方もすごいきれいですよね。
塗り方がとっても重要なんですよ。
美しいですよね。
光沢がきれいですよね。
このね江戸漆器の特徴である丈夫な塗りを生かして今、新しいアイテムも生まれてます。
それが、こちらにご店主が作っていらっしゃるものです。
どうも、中島さんありがとうございます。
格好いい!今、中島さんが手に持って塗っていらっしゃる江戸漆の塗りですよ。
丁寧に一つ一つやってますから。
漆ですから、もちろんご存じですけど乾かして、乾かしてとっても時間がかかるんですよね。
今、作っているものを漆を、今から塗って、塗って、塗って、塗って一年以上かけて作り上げるんですよね一つのものを。
今ね、中島さんが作ってらっしゃるのは一年かけて乾かしながら塗って、塗って、塗っている新しいアイテムになります。
これ、塗って、塗って塗ることによって美しいものができるんですよね。
そのアイテムとはこちらでーす。
ピアスなんですね。
ピアスとイヤリングですね。
漆塗りのピアスですか。
きれいでしょう、色が。
この色つや分かりますかね?
いいですね。
美しいですね。
これも、一年かけて何度も何度も塗ることによってこの深みのある、きれいな赤が出るんですよね。
どうですか。
これをしている女性はいかがですか?
それなりの服装も必要ですね。
服装も必要ですね。
ちょっとカジュアルすぎましたかね。
きょうはね。
ちょっと似合う服装をしたらとてもすてきな女性になりますね。
品がありますよね。
これは、どんなところにこだわってますか?
こだわりっていうかお客さんが使ってこれ、すごいよかったって言われるのがやっぱり職人として一番うれしい。
つまり、今のお客さんにも使ってもらえるようなものを発信し続けていらっしゃる。
そうですね。
新しいものをどんどんどんどんこれから作っていこうと。
若い人には、ぴったりだと思いますけどね。
アクセサリーはうれしいですよね。
かわいい、これ。
食べたくなっちゃうな、もう。
ひめりんごっぽいけどね。
違う塗りを生かしたアクセサリーもあるんですよ。
ネックレスなんですけどね。
これ、塗り方で変わるんですか?色が。
これは、違う色を重ねていくんですね。
重ねて、重ねて、重ねたうえに磨いていくと下の色がこういうふうにまだらで出てくるんですね。
また、ひと手間を加えて世界に一つしかない自分のオリジナルネックレスになるということなんですね。
これと、これも着けてさっきのピアスもしたらいい女にちょっとなれますね。
服装も変えて似合う服装にしたらいいんじゃないですか。
世界中の方に着けてほしいですね。
日本の方だけじゃなくて。
だから、今、見直されていて先ほどの、くしなんかも静電気が起こらないからとっても使いやすくて美しいということで女性に人気なんですってね。
くしでといて静電気が出ちゃったら意味ないですからね。
静電気がなくてね。
このように佃島というのは町並みも人もそして、ものもですね守りながら、風情息吹を感じさせる町なんです。
さらにはそこに進化も加えてまだまだ成長しようとするこの町はすてきな町ですよね。
発見がたくさんありますから。
ぜひ、月島ではなく今度は佃島に遊びに来てほしいなと思います。
(はな)どうしてですか?2014/04/30(水) 12:20〜12:45
NHK総合1・神戸
ひるブラ「江戸の息吹探して 佃島〜東京都中央区〜」[字]
徳川家康が将軍家に魚を納めさせるため大阪の佃村から漁師を移住させたという佃島。タワーマンションに囲まれながらも、漁や江戸漆器など“小さな江戸”が今も生きる。
詳細情報
番組内容
【ゲスト】大島麻衣,【コメンテーター】勝俣州和,【司会】藤崎弘士 〜東京都中央区から中継〜
出演者
【ゲスト】大島麻衣,【コメンテーター】勝俣州和,【司会】藤崎弘士
ジャンル :
バラエティ – 旅バラエティ
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
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