きょうの健康「子どもの予防接種 疑問を解決!」 2014.04.30

(テーマ音楽)正しい健康情報を分かりやすくお伝えする「きょうの健康」です。
今日のテーマはこちらです。
まずは今日はこちらの大きな表から見てみましょう。
これは2歳までの子どもが受ける予防接種の種類とスケジュールの例なんです。
ズラッといっぱいありますね。
回数もたくさん受けていかなくちゃいけないんですよね。
いつどう受ければよいのかがよく分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回はこれだけは知っておきたい予防接種の基本についてお伝えしていきます。
では早速お話聞く方ご紹介します。
特に子どもの感染症がご専門です。
どうぞよろしくお願いします。
よろしくお願い致します。
随分たくさんありますけどどれも受けた方がいいものなんですか?そのとおりです。
例えばここにある麻疹いわゆるはしかですがこれ通常感染しますと熱が出たり赤いポツポツ発疹が出たりします。
時になんですが重症化して肺炎を起こしたりまたウイルスが頭の方に行ってしまうと脳炎などを起こし後遺症を残したり時に命を落とす事もある病気です。
ここにありますワクチンで予防できる病気は全てかかると非常につらい時間を過ごしますしまた一定の頻度で合併症。
そして命を落とす事もある病気です。
ですのでワクチンでしっかり予防して子どもたちをこれらの病気から守ってあげる必要があると思います。
ただこのワクチン予防接種ですが受け方についてはさまざまなルールがあるんですよね。
決まりがあるんです。
もう一度こちらの大きな表を見ていきましょう。
まずこの黄色い部分ですね推奨期間とありますけれどもこれは日本小児科学会が推奨するできるだけ高い予防効果を得るためにこの期間内に予防接種を受けるのが最も望ましいという時期の事なんですね。
また回数も決まっています。
これは病気の予防に十分な効果を得るために必要とされる回数です。
そして予防接種をしたらその次の予防接種は一定の期間をあけなければならないという決まりもあるんです。
これは複雑ですね。
どうしたらいいんですか?通常こういうワクチンは全て保護者の方々がある程度スケジュールを作って決めていけばいい訳ですがなかなかこれだけの数がありますと難しいと思います。
ですのでできるだけかかりつけのお医者さん特に小児科の先生予防接種の接種に慣れている先生に相談してスケジュールを作られるとよろしいかと思います。
小児科の先生であればそのお子さんが具合の悪い時の状況であるとかそれから万が一ワクチンを接種した時に何か起こった場合にふだんの状況知っておられますのでそのような先生にしっかり相談されて予防接種を確実に行ってワクチンで予防できる病気から子どもたちを守って頂きたいと思います。
ではこの予防接種についてどんな事を知っておけばよいのでしょうか。
こんな例で見ていきましょう。
初めての赤ちゃんが産まれたばかりの新米パパとママです。
予防接種についてあまりよく知りません。
そこでインターネットで調べてみる事にしました。
すると聞き慣れない言葉がいくつも出てきます。
この接種には定期接種任意接種この2つがあってそしてワクチンには生ワクチン不活化ワクチンがあるという事を知りました。
「この任意というのは受けなくてもいいっていう事?」。
また「生と不活化何が違うの?」。
そんな疑問がわきました。
1つずつ聞いていきましょう。
まず定期接種任意接種これ違いは何なんですか?定期接種というのは予防接種法に基づいたワクチンで通常各自治体が実施致します。
費用に関しては指定された期間内に接種すれば公費。
原則無料であります。
しかしながら期間を外れてしまいますとお金がかかります。
一方で任意接種のワクチンは…費用は通常自己負担となります。
ただし一部費用を助成してくれる自治体もありますので各自治体に問い合わせて頂きたいと思います。
任意といいますと受けなくてもいいっていう事なのかしらというね先ほどの疑問もありましたがどうなんですか?そこは非常に誤解のあるとこだと思うんですけれどもやはり任意のワクチンも定期のワクチンと同様に重要なワクチンです。
ただ費用は通常自己負担になりますと経済的になかなか全てを受けられないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?経済的に確かに大変だと思います。
しかしながらもしそのワクチンで予防できる病気にかかった場合お子さんも具合悪くなりますしまた保護者の方も非常につらい時間を過ごします。
ですので任意のワクチンもできる限り接種して頂きたいと思います。
どうしても経済的な理由であれば例えばより重症化しやすい病気あるいは流行している病気に対するワクチンを優先的に受けていく事が重要かと思います。
そしてもう一つ生ワクチンと不活化ワクチンとありましたけどこれは違いは何なんですか?生ワクチンというのは…通常体の中にこれらのものを増殖して免疫を作りますのでまれにこのワクチンによって軽く病気にかかる事があります。
次の予防接種を受ける時には生ワクチンを接種してから4週間後に次の予防接種を受けるという規則になっています。
そしてもう一つこちらの不活化ワクチンですが…。
不活化ワクチンは生ワクチンと違いまして…ワクチンによって病気にかかる事はありません。
また数回接種する必要があります。
次の予防接種までは約1週間あけてから接種するという規則になっております。
ワクチンに関しては副反応が心配なんですけれどもどう考えればいいですか?確かに副反応のリスクというのはゼロではありません。
副反応というのはワクチンを接種したあとに例えば接種した場所が赤く腫れたりとか痛くなったりとか。
全身の症状では例えば熱が出たりとかそれからちょっと気分が悪くなったりとか。
あとは重篤な副反応というのもあります。
ただしワクチンのリスクともしそのワクチンで予防できる病気にかかった場合のリスクこの2つを比較すると圧倒的に病気にかかった方のリスクが大きい訳です。
またワクチンの副反応ワクチンのあとに起こった事を指しますけれどもこれは決してワクチンのあとにたまたま起こった事も通常報告されています。
ですので決してそれがワクチンと必ずしも関係があるという事は言えない事が多いんですね。
また新しいワクチンは非常に安全性が高まっています。
より副反応の少ないワクチンが出来ています。
副反応のリスク非常にいろんな所でセンセーショナルに取り上げられますがやはりその病気にかかってしまった場合のリスクこの2つのバランスをしっかりと考えて頂きたい。
そして接種して頂きたいと考えております。
さて再び先ほどの新米パパママの疑問見てみましょう。
こちらです。
予防接種をしようという日に赤ちゃんの具合が悪くなってしまったんですね。
こんな時はどうしたらいいのでしょうか?これはありそうですね。
そうですね。
まずは原則として予防接種が受けられない時は…ただし見た目の体調が重視されます。
体温が平熱でもなかなか見た目で体調が悪そうだなという時は接種を控えた方が多い事があります。
また多少の鼻水とかせきこのぐらいの軽度な症状であれば元気であれば接種が可能な場合もあります。
一方でワクチンに激しいアレルギー反応を起こしてしまった事がある場合これも通常ワクチンは接種しない方がいいという事になってますのでそのワクチンは接種しない事になっております。
体調などで先ほどありましたワクチンの推奨期間内に受けられなかったという事も出てくるかと思いますがそういう時はどうしたらいいですか?推奨期間を過ぎても接種できない訳ではないんですね。
予防接種の期間を逃してしまった場合接種間隔があいてしまっても必要な回数を守る事が原則です。
また遅れている事に気付いた時には気付いた時にしっかりと接種をして頂くという事。
これも重要な事になります。
この辺りはなかなか判断が難しいのでかかりつけ医にしっかりと相談して頂きたいと思います。
それにしてもこれだけたくさんの予防接種を受けるとなると結構大変だっていうのが正直なとこだと思うんですよ。
例えば1歳のお子さんであれば6本の接種が推奨されてますしまた3か月のお子さんですと5本の…。
ずっと…大変ですよね。
これを解決するためには同時接種が必要になります。
同時接種というのは複数のワクチンを同じ日に時間をあけずに接種する方法です。
それいっぺんに接種しても大丈夫なものなんですか?同時接種を行っても一本一本別々に接種していた場合と比較してもその有効性に差はない事。
また副反応の起こり方が増強する事もない事が知られています。
また接種できるワクチンの本数に原則制限はない事も知られています。
何と言ってもその日に同時に複数のワクチンを接種しますのでそのワクチンで予防できる病気に対しての免疫がその日から作られて病気から守られる。
この目的を達成する事ができるというのが一番の利点になります。
具体的にはどうやって接種していくんですか?どうやってやるんですか?同時に接種しなければいけませんので通常腕とかあるいは太ももを使います。
同じ場所に複数のワクチンを接種する時は通常2.5cmぐらい離して接種する事になります。
同時接種を行う事によって今の複雑なスケジュールのスケジュール管理が非常に楽になりますしまた保護者の方も来院される回数が1回で済みますのでいろいろな意味で利点がある方法です。
そのほか気を付けないといけない事はありますか?予防接種の情報というのは今非常に…情報が新しくなります。
ですのでできるだけ新しい情報をとって頂きたいと。
特に任意接種のワクチンに関しては各地方自治体によってその情報を提供して下さる所と提供して下さらない所があります。
いわゆる情報格差があるといわれてますけれども最新情報を見逃さないためにも積極的に情報を集める努力が必要だと思います。
どこからそういった情報を得たらいいんでしょうか?各自治体のホームページなどにはそれぞれの地域で必要な重要な情報が含まれておりますしまた日本小児科学会でもホームページに予防接種のスケジュールなど掲載しておりますので参考にして頂けたらと思います。
いろいろ分からない事はかかりつけの小児科の先生に聞くという事が大事ですよね。
お子さんの体調というのは変化しますしスケジュール自体も日々変化してます。
ですのでスケジュールの立て方であるとかあるいはスケジュールからずれてしまった場合心配事はためらわずにかかりつけ医の先生に相談して頂きたいと思います。
どうもありがとうございました。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
明日はご覧のテーマです。
是非ご覧下さい。
2014/04/30(水) 13:35〜13:50
NHKEテレ1大阪
きょうの健康「子どもの予防接種 疑問を解決!」[解][字]

子どもは免疫の働きが弱く、病気を発症しやすいもの。ワクチンの接種は、合併症や重症化の危険性がある病気を予防するのが目的。知っておきたい予防接種の基本を伝える。

詳細情報
番組内容
子どもは免疫の働きが弱く、病気を発症しやすいもの。特に感染症の中には、合併症や重症化の危険性があり、ときには命に関わる病気もある。こうした感染症を予防するために、多くのワクチンの接種が行われている。「推奨期間」や「回数」、「一定の期間をあける」などのルールや、スケジュールの立て方、予防接種を中止した方がよい場合など、知っておきたい「予防接種」の基本情報をお伝えする。
出演者
【講師】新潟大学大学院教授…齋藤昭彦,【キャスター】久田直子,古賀一

ジャンル :
情報/ワイドショー – 健康・医療
福祉 – 高齢者
趣味/教育 – 生涯教育・資格

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
サンプリングレート : 48kHz

OriginalNetworkID:32721(0x7FD1)
TransportStreamID:32721(0x7FD1)
ServiceID:2056(0×0808)
EventID:26576(0x67D0)