生字幕放送でお伝えします阿部⇒こんにちは。
ここからは「ゆうどき」の時間です、阿部寛です。
拍手
山本⇒はい、キャスターが変わりました。
そういうことですか。
最も今、旬な俳優の1人の阿部さんにきょうお越しいただきました、ありがとうございます。
よろしくお願いします。
冒頭やるのは、なかなかないでしょ。
初めてのことだと思います。
きょうは阿部さんについてお話を伺いたいというのは私だけではなくて街の人も聞きたいことがたくさんあるらしいですよ。
合原⇒街の人たちに阿部さんの印象や質問を聞いてきました。
山本⇒質問でございますがぶつかったことは?しょっちゅうですね。
油断していると必ず上のかもいというんですかぶつかりますね。
大丈夫ですか?大丈夫です。
身長が伸び出したのはいつごろですか?どうですかね。
中学卒業してから止まらなかったです。
だから一時期がっと伸びたタイプではなく1年に5cmずつ中学高校で伸びた感じです。
今止まっていますよね?今度は縮んでいくんじゃないですか。
質問もこれだけではありませんまだまだあります。
親子からの質問です。
どうやって体を鍛えているんですか?今回映画で「テルマエ・ロマエ」という古代ローマ人の役をやらせてもらったんですけど、スポーツジムに行って原作を持っていって、古代彫刻というんですかそれが表紙だったんですけどこういう体にしてくださいとお願いして2か月先生の言うことを聞いてやりました。
トレーナーの方に?絵を見せて。
食べて食べて、体重を大きくしてそれでいきたいってとりあえず役作りというかやらせていただきました。
しぼることよりも、食べることが先なんですね。
僕の場合外国の人と見えるということで、とにかく膨らませたいということで大きな体にしたいということがテーマでそれプラス押すように筋肉をつけたいということ。
逆に細く見えたら日本人に見えるかなということで。
そういうことですか。
そうでしたね。
男の子から、小さいときからハンサムだったんですか?と。
どうやって答えたらいいですかね。
何とも言えない?何とも言えないですね。
自分で認めるみたいになっちゃいますからね。
これでも終わりませんまだまだあります。
もう1つどうぞ。
マイブーム?あまり趣味とかないんですよね俺ね。
ない?趣味、ないんですよ。
仕事でなんか全部いろいろなことが経験できちゃう、乗馬とか経験できてしまうのでやっていると、そういう意味で言ったら仕事を幸せなことに染みにさせて趣味にさせていただいています。
じっくりこのあと伺います。
5時になりました、ニュースをお伝えします。
きのう、山形発羽田行きのジェイエアの旅客機が茨城県の上空を飛行していたところ、機体が大きく揺れて、客室乗務員1人が骨折する事故があり、国の運輸安全委員会は、乱気流に巻き込まれた可能性があると見て、調査を始めました。
国土交通省などによりますと、きのう午前9時45分ごろ、山形発羽田行きのジェイエアが運航する日本航空1252便、エンブラエルERJ170型機が、茨城県つくば市の上空およそ3300メートルを飛行していたところ、突然、機体が大きく揺れました。
この揺れで、乗客・乗員39人のうち、客室乗務員2人が転倒してけがをし、このうち1人は、腰の骨を折る大けがをしました。
国土交通省などによりますと、骨折をした客室乗務員は、後方にある飲み物などを用意するスペースで、客室内を巡回する準備をしていたということです。
ジェイエアは、当時、天候はよく、前方の航空機が作る乱気流に巻き込まれたと見られると説明しているということで、国の運輸安全委員会は、旅客機が乱気流に巻き込まれた可能性があると見て、調査を始めました。
政府は持ち回りの閣議で、TPP・環太平洋パートナーシップ協定について、日本の農林水産業などへの影響を数値化して示すことは困難だとする答弁書を決定しました。
これは新党大地の鈴木貴子衆議院議員の質問主意書に対し答えたものです。
それによりますと、TPPについて現在、交渉中であり、TPPへの参加によるわが国の第1次産業、第2次産業、および第3次産業への影響などについて、具体的な数字を挙げて示すことは困難だとして、日本の農林水産業などへの影響を数値化して示すことは難しいとしています。
TPPを巡って、交渉参加国は厳格な秘密保持契約を結んでおり、日本政府も詳しい交渉内容を明らかにしていないことから、野党側からは、民主党など野党5党が、TPPなどを念頭に通商交渉に関する情報提供を促すための法案を衆議院に提出するなど、情報公開を求める意見が出ています。
民主党の大畠幹事長は、日本記者クラブで講演し、後半国会で、安倍政権と対じするため、大型連休明けに日本維新の会などほかの野党と幹事長レベルで個別に会談し、連携強化を図りたいという考えを示しました。
この中で大畠幹事長は、衆議院鹿児島2区の補欠選挙で、民主党など野党4党が推薦した候補が敗れたことについて、ほかの野党との間で、このまま巨大与党の思うままに国会運営などが進められていくのは問題だという思いは共有していると述べたうえで、ほかの野党と連携強化を図りたいという考えを示しました。
また、大畠氏は、民主党の海江田代表が去年夏の参議院選挙のあと、1年後までに目に見える結果が出ていなければ、代表を続けることをお願いすることにはならないと発言していることに関連し、海江田氏は党の再生を1ミリでも前に進めたいという思いは強いが、党首をずっと続けたいというわけではないだろう。
自分の役回りも考えたうえで、次の世代にどうバトンタッチするのか、みずから判断しなければいけないと述べ、海江田氏の判断を見守る考えを示しました。
原発から出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる核のごみの処分場が決まっていない問題で、経済産業省の専門家会議がまとめた、国が前面に出て科学的に適した地域を示すとした提言の案に批判や不満を訴える声が多く寄せられ、専門家会議は、修正を加え、来月中旬までに最終的に取りまとめることにしています。
きょう開かれた会議では、専門家会議の案に対し、一般から広く意見を募集したところ、1か月で218件が寄せられたことが報告されました。
このうち、廃棄物をさらに生み出す原発の利用を前提としていては処分に広く理解は得られないといった批判の声が最も多く、83件。
安定した地層がない日本で安全に処分できるのかといった不安を訴える声が31件でした。
会議で事務局の経済産業省からは、すでに廃棄物が存在している現実もあり、原発そのものの議論とは分けて取り組むべきだという考え方が示されました。
専門家会議は、来月中旬までに提言を最終的に取りまとめることにしています。
運転再開の前提となる安全審査が優先的に進められている、鹿児島県にある川内原子力発電所について、九州電力は、審査での指摘を踏まえ、安全審査の申請内容を修正した書類を提出しました。
原子力規制委員会は、早ければ6月末にも運転再開に必要な許可を出す可能性があります。
川内原発の安全審査の申請を去年7月に行った九州電力は、その後の審査での指摘を踏まえ、地震の揺れの想定などの申請内容を修正し、きょう、7200ページに上る書類を提出しました。
川内原発の1号機と2号機は、規制委員会が審査している10の原発の中で最も審査が早く終わる可能性が高くなっています。
きょうの書類の提出を受け、規制委員会は、審査結果をまとめる審査書を早ければ来月中に作成する見通しで、川内原発の審査は終盤に入り、早ければ6月末にも運転再開に必要な許可を出す可能性があります。
ただ、規制委員会は九州電力に対し、桜島を含む鹿児島湾北部の火山の噴火や火砕流の想定などを見直すよう求めているほか、自治体の同意などの手続きも残されているため、夏までに運転が再開できない可能性もあります。
集団的自衛権の行使容認を巡って、女性の研究者や作家たちが集会を開き、一つの内閣の判断で憲法の解釈を変えるのは大きな問題だなどと訴えました。
集会では、研究者や作家などの女性12人がそれぞれの立場から集団的自衛権の行使容認に対する意見を述べました。
また、大阪国際大学准教授の谷口真由美さんは、一見なじみがない問題かもしれないが、大切な家族や友人が戦地に行くことになるかもしれないと思って関心を持ってほしいと訴えました。
集団的自衛権の行使容認を巡って、菅官房長官は、あくまでも限定的な中で、国民の生命と財産、国の安全を守る仕組みを作っていくことだと述べ、要件を限定する考えを強調しています。
また、安倍総理大臣はきのう、政府の有識者懇談会の報告書が提出されれば与党内の調整を進め、必要な法整備を進めていきたいという考えを示しています。
続いて気象情報、あすの天気です。
前線の影響で関東は明け方まで激しい雨の降る所があるでしょう。
西日本は日中、広い範囲で晴れますが、午後はにわか雨や雷雨の所がありそうです。
山本⇒「ゆうどき」「人生ドラマチック」。
合原⇒俳優の阿部寛さんに質問です。
この1週間であったドラマチックな出来事は何でしょうか?阿部⇒先日ナポリに映画のキャンペーンで行ったんですけれども、そのときに2000年以上前の遺跡を見たんですけど、すでにもう現代のスパのような施設がありまして床暖房からオイルマッサージからいろいろあったんですよね。
その2000年前に、すでにあったということにすごく衝撃を受けまして最近できたものだと思っていたんですね、びっくりしました。
今と昔が逆転したような感じですね。
2000年前にあったなんて驚きました。
じゃが、わし一人でも旅順へ行くぞ!続け!歴史スペクタクルの英雄から…。
風変わりな物理学者。
かと思えば…。
戦国時代の武将。
ついには、ローマ人まで?変幻自在の演技と独特の存在感で人気の阿部寛さん。
いつしか怪優という呼び名まで!
(おならの音)そんな阿部さんですが俳優としての道のりは決して順風満帆なものではありませんでした。
モデル上がりというレッテルとの長い闘い。
映像の世界ではかえって邪魔になった高い背丈。
追い打ちをかけたのはバブル崩壊による仕事の激減でした。
俳優としての命をつなぎ止めてくれたのはある演出家との運命的な出会いでした。
今や誰もが認める演技派俳優・阿部寛さん。
そのドラマチックな人生に迫ります。
山本⇒きょうのお客様、俳優の阿部寛さんです。
ようこそお越しくださいました。
テレビでも映画でも見ない日はないぐらい。
ありがとうございます。
どうですか、ご自分で。
自分でですか?うん、どうですかね。
声をかけられることも、多いと思います。
そうですね、作品をやっているときに今回でいうと「テルマエ・ロマエ」ですからテルマエとか言われてうれしいです。
きょうは、いろいろお話を伺いたいと思います。
経歴を紹介します。
以降さまざまな映画、ドラマ、舞台で活躍。
実際に仕事でつきあいの長いこちらの方々に、阿部寛さんはいったいどういう方なのか伺ってきました。
誰ですか?
阿部寛のまね
あの、あれ、あれさ…あれどうなってるの…どう…何か言いたいことあるんじゃないですか?彩ちゃんはうれしかったですね。
あとの方は全部ひどいことを言う。
北村さんは。
そうですか、なんか受け身で何でも演技していいよふわっとしていると言っていました。
そうなんですかね?そうしているわけではないんですか?何て言うんですかね作品全体を見なければな、ということはできているかは分からないけどそうしようとは思っているところを見てくださっているなと思いますけど。
ちゃんと、とらえてね。
上戸彩さんがおっしゃったんですね。
うれしいですね。
ここから、さらに阿部さんの素顔に迫ります。
阿部さんの人生を、少年時代モデル時代、俳優時代と3つに分けて伺っていこうと思います。
山本⇒私たちも許される範囲でできるだけのことを、したつもりでございますのでおつきあいください。
合原⇒知られざる少年時代からです。
横浜市出身、3人きょうだいの末っ子として育った阿部寛さん。
そんな阿部少年の素顔が知りたい!ゆうどき取材班は阿部さんの育った町で聞き込み調査を行いました。
こちらは、阿部さんが通っていた小学校。
そのすぐ目と鼻の先に古めかしい駄菓子屋さんがありました。
阿部⇒まだあるんだ。
当時の様子を聞いてみると…。
当時店番をしていたのは亡くなったご主人だったとのこと。
そこで、阿部さんを知っていそうな人を紹介してもらいました。
こちらのスーパーは地元で50年経営を続けています。
さらに聞き込みを続けると…早速訪ねてみました。
ところがこの日、残念ながらご本人は不在でした…。
ということで、改めて!あ、どうも、こんにちは!こちら阿部さんの同級生宮原一俊さんです。
当時大人気だったお菓子のおまけにまつわるエピソードを語ってくれました。
阿部⇒すごいですね。
阿部⇒NHK、恐るべしですね。
びっくりしました、今。
山本⇒本当に。
まず小学校の前に駄菓子屋がある。
それもまたいまだにあるということを、僕知らなかったですし僕にとってはゆかりの地ですし今の宮原さんいや本当によく遊んだ友達ですね、小学校のときに。
合原⇒朝4、5時から虫を取りにいったりして目の下くまを作りながら毎日のように彼と2人でクワガタをとりに来て横浜は緑もすごくあるんですけれどもいやびっくりしましたね。
何年ぶりだろ高校生になった彼に以前会ったことがあるけれどもそれぶりですね。
山本⇒チューをしたことを覚えていますか。
ホモじゃないですよ。
合原⇒小学校2、3年生のころの話ですね。
4年生5年生だと思いますけれどもそれ以来、彼の顔を初めて見たから何か俳優をやられているといううわさ話、聞いたことがあったんですよ。
山本⇒俳優顔だよねと私たちもいっていました。
今はどうだか分かりませんけれども小学校以来ですか。
高校以来ですね。
バス停で会ったことがありますけれども同級生の集まりに律儀に顔を出してるということちらちらと聞きましたけれども彼は引越ししてしまったので別の小学校のメンバーと何年間に一度とは同窓会で会っていますね。
合原⇒実は貴重なお写真もお借りしています。
これこの間。
この間の、集まりですね。
NHKは怖いな。
どこからこれを、入手したんですか。
山本⇒正式なルートもあるんですけれどもね。
このときは盛り上がったんですか?いちばん手前で、写真を撮っているでしょう、ずっとこれは動画を回しているんですけど僕の当時の先生の土屋先生といいます。
眼鏡をかけている方ですね。
校長になってもう引退されたのかなずっと動画を回しているんですけれども先生動画を回すのはやめてくださいと言って。
教え子の阿部さんが、こんなふうになってうれしいと言って回しているんじゃないですか?1年前のお正月だったかな。
合原⇒次はこちらの時代を見ていきます。
阿部さんのモデル時代です。
山本⇒私も覚えていますけどねいい男だなと思って。
「メンズノンノ」のころですね。
キリッとしていますね。
合原⇒でも、このあと予想もしない大きな試練が待ち受けていました。
阿部寛さんがモデルになったのは大学2年のとき。
きっかけは、雑誌の景品を手に入れるためでした。
ある女性ファッション誌がかっこいい男の子を一般公募。
その賞品が自動車だったのです。
車欲しさで応募したところ…。
見事、大賞を受賞!よくとし創刊した「メンズノンノ」では看板モデルに起用されました。
表紙を飾ること連続43回!ファンレターが1か月に4000通届くという熱狂ぶりでした。
許せん!そのよくとしには、映画デビュー。
いっちょ、やりますか。
モデルから俳優の道へと歩み始めた阿部さん。
しかし、そこに思わぬ落とし穴が待っていたのです。
それは、モデル時代には売りだった190cm近い身長。
当時共演する女優の多くは小柄でした。
カメラマンからは…照明マンからは…ラブシーンでは…。
本人いわく、それはまるで大木にとまるセミでした。
追い打ちをかけたのがバブルの崩壊です。
CM出演がなくなったうえ役者としての仕事も激減。
あげく、こんな取材の依頼まで…。
モデル時代から阿部さんのことをよく知る俳優の加藤雅也さんです。
阿部⇒ありがとうございます。
懐かしい映像が出てまいりましたがまずはよく自動車をあてましたね。
そうですねたまたま姉が見てきてそれで、ちょっとそういう企画があるんでやってみるかってそれで出したんですけれどもちょうど締め切りぎりぎりに出してそうしたら30人の中にいや50人の中に入ったと写真審査をやるからといけるのかなと言って。
それで返事がなくて、やっぱりだめだったかなと、期日を過ぎてもなかったんです、1週間が過ぎてから30人の中に入ったと一般の人が投票をして1位になったんですけれどもまさかね出しておきながら自分でここまで、とんとん拍子にいくなんて思わなかったので本当にびっくりしました。
仮面ライダーのラッキーカード以来のおまけにこだわっておまけつながりで?おまけつながりなのか分かりませんけれども。
今、加藤さんの話にもありましたがモデルから俳優にいくというところで周りからの目というのは結構厳しいものがあったんですか?モデル上がりというふうに加藤さんは言っていましたけどありましたね。
確かに、今はなくなりましたけれどもスーパーモデルブームは。
僕がデビューして5、6年たってからは、外国のスーパーモデルブームがあったんです、それから女性のモデルの方が俳優というか女優になるそういうことが多くなってそこから上がり、ということばが消えたんですけれどもそういうことは自分たちは感じていたんですよね。
だけどまあそういう時代になって。
僕なんかはモデル出身の女優さんが増えてありがたいなと思ったんですよ。
先駆け的な存在だったと言えるんじゃないですか。
どうですかね?でもまあ、そんな感じでしたね。
VTRでなんか背の高いところで苦労したみたいになっているとなっていましたけれども、あんな重々しい苦労ではないんですよ。
そんな大層なことではない。
作りでそうなっていたので、びっくりしたんですけれども。
事実を再現したつもりなんですけれどもそれでどうなんですか?モデルから俳優になるときに甘いマスクとかソフトな雰囲気とか武器にならなかったんですか?何だろうな…仕事、役柄としてかっこいい役というか、フェラーリで乗りつけて校門で待っているみたいな役は、たくさんきたことは確かだし身長が大きいから使いづらいんでしょうね。
僕が演出家とかプロデューサーだったら使わない。
バランスも合わないし。
でも自分の中ではいろんな役をやりたいなと、自分の中では思うわけですよ。
もっといろいろとやらせてくれないかな、というのは思っていましたね。
結構これをさせてくださいというアピールはしたんですか。
いやでもねそういう時代でもなかったですね。
というと?今のたぶん若い子とか俳優さんとかはみんなびっくりするんだけれども自分がやりたい方向性とか自分の意思とか今回の役はこうアレンジしてこういうふうにやりたいというしっかりした子が多いんです。
でも俺らのときはそういう時代じゃなかったというか。
その役、いただいたものそれをとりあえず、とにかくこなしていく。
役柄を狂気をやるとか悪役をやろうとかそういうのは当時役者をやる中で発想的にないんですよね。
僕なんか渡されたものをやっていくという時代ですから。
言われた役をやる。
合原⇒続いてなんですが俳優として歩み始めたころの写真です。
俳優としてなかなか芽が出ないことへの焦りを募らせていた阿部さん。
そんな時期ある人物との運命的な出会いがありました。
阿部さんの転機は29歳のとき。
ある演出家との出会いでした。
「蒲田行進曲」「飛龍伝」などの作品で演劇界に旋風を巻き起こしたつかこうへいさんです。
俳優に高い要求を突きつけることで有名なつかさん独特の演出。
その1つが口立てというものでした。
そんな切り方じゃ樋渡は殺せんぞ!つか⇒どうなってんだ、お前んち。
どうなってんだ、お前んちは。
おいヤス、おいヤス。
おいヤス。
せりふは俳優の芝居や状況に合わせつかさんがその場で口伝えします。
それを俳優は瞬時に覚えものにしていかねばなりません。
阿部さんが出演したのはつかさんの代表作「熱海殺人事件」。
その選抜オーディションで阿部さんは見事、主役に選ばれたのです。
しかし、舞台経験が僅かな阿部さんにとってつかさんとの仕事は戸惑いの連続でした。
共演した平栗あつみさんです。
平栗さんは、稽古のさなか阿部さんの芝居が大きく変化していくことに驚いたといいます。
主役の役が、ちょっと二面性を持った役になって実はおかまちゃんだったっていう役になったんですよ。
私も東京くんだりまで来てまさか、おかまの下で働くとは思わなかったってことですよ。
貴様!あら?どうしました?もだえてらっしゃるようですが?あら、やだ。
ちょ、ちょっと…俳優・阿部寛の原点はここにあったのです。
私はただ燃えたかっただけなのに!燃えて燃えて燃え尽きたかっただけなのにー!どうか、もう泣かないで。
今や、舞台に、映画に引っ張りだことなった阿部寛さん。
4度にわたり阿部さんを舞台に起用した演出家の蜷川幸雄さんです。
阿部⇒皆さん、ありがとうございます。
山本⇒今見ていて、つかさんとの出会いというのは相当大きかったみたいですね。
そうですね。
やっぱりまだ俳優という職業は全く自分で理解していなかったというか当時こだわりというものが、全く分かっていなかったんですよね。
だから、同年代の俳優でまあ、なんか雑誌でここをこだわりました、と言っているところを見るとこだわるって何だろうなあとすら分からなかった。
それが分かるようになりたいなと思って自分に試練を課さなければと思っていろいろな習い事をしたりとかその中で、つかさんと出会って舞台というものを経験することになって何ですかね…本当に、なんかすべて、ありとあらゆるものが目新しかったというか今まで自分の中にあるものではなかったので衝撃を受けました。
どういう演技指導ですか口立て、というつかさんがしゃべるとおりにせりふが展開されるんですがどういう指導を受けたんですか。
とにかく芝居をしようと思うな、と。
お前は下手なんだから、相手の目を見て大声でしゃべれば何か伝わると言われてとにかくそれと見に来るお客さんはふだんそこにいる平穏な生活を見に来るためにお金を出しているわけではない。
とにかく狂えそれをお前たちがそういうお前たちの狂気性を見に来るんだからとにかく俺が全部責任を取るからやるだけやれと言われていてそれを信じて、とにかく舞台という場所を思い切りやろうと思っていました。
先ほど加藤さんがおっしゃっていましたが阿部さんが壊れていくのを周りの人が見ていたというのはどういうことですか。
たぶん当時、僕はすごく、まだそれでも自分のイメージみたいなものを大事にしようかなと思っていたと思うんですよね。
どういうイメージですか?阿部⇒分からないけど芸能人としてのイメージ。
全く自分がやったことないような役をやるということは、すごく抵抗がありました。
なんで俺はこの役なんだと思いました。
つかこうへいさんにこういう恥ずかしいせりふは言えませんと何度言いにいこうかと思いました。
だけど行くと稽古やるよといってすぐに始まってしまいます。
記者の人たちもみんな笑います。
笑うとおもしろかっただろうといいだろおもしろいだろうと、何も言えなくなります。
そうやって破壊していくというのかな壁を超えさせていくというか役者としてのそういうことだったと思います。
阿部さんの中では周りが壊れていくのを見ていましたけれども阿部さん自身も俺は違うなと思っているのか新しい発見があるんだと思ったのかその辺りはどうですか。
表現者としてやっぱりわくわくしましたね。
これを世の中の人に舞台上で出してOKがでるのかな?つかこうへいさんだからその役者さんが持っていないところまで引き上げる演出家だと知っていたから、怖がらず楽しみにしていました。
実際アンケートを見たときに半分は否定でしたね。
つかさんの舞台テレビに出ているモデル上がりの阿部寛が出ていいと言った人はいなかっただけで半分の人は好意的でした。
当時演技で褒められることはなかったので何よりもうれしかったです。
俳優、役者の前にプライドがあるじゃないですか。
ありますよ。
つかさんにこれはいえないと言おうと思っていたんだけど言えないわけですし、チャンスを与えてくれないというか。
私はやめますと言わなかったんですか。
やっぱりそういうのがね、演出家だからすべて現場まで演出するというかねでもやっぱり今、それを感謝していて表現という部分でいろいろな可能性があるんだなと気付かされました。
つかさんとの舞台をやって「熱海殺人事件」をやってやる前とやったあとでは阿部さんの中では何が変わりましたか。
恥ずかしいことはなくなりましたね。
ここまで、あの役は過激な役だったからその役を超えないところまではクリアできるいろいろなテンションの高い男でもいいかげんな男でも、そこまでは全部クリアできる。
そういう役の幅というものがあったのでそれまで自分の壁だった役柄決められてしまうということは仕事をくださる人が阿部さんだったらつかさんの舞台で、あそこまでやっているから、これはできるんじゃないかと言って仕事をくれたんですよね。
それは本当にうれしかったですね。
さっき冒頭でもおっしゃっていましたが自分はこういうふうに役者人生をしたいと、そういうことではないんですか。
くる役は何でもやるということなんですか?それ以降は、本当にモデルからこちらの世界に来たときに役柄が限られてしまったので、とにかく何でもできるということを自分に見せたいなと思ったのできた役はほんとうにどんな役でも勉強だと思ってやっていました。
それ以来、続いているんですか?今でもそうですね。
イタリアのお風呂の映画もその延長にあるんですか。
あれは勇気いりましたよ。
ほとんど裸ですから現場をどうするんだろうとか。
最初イタリア人、古代ローマ人に見えるのかないやでもおもしろい。
ここまで自分に振ってくれるプロデューサーや監督はいないだろうなと思ったし応えたいなと思いました。
これを聞きたいんですが阿部さんは自分は、どういう俳優だとどんな役者だと思っていますか?下手だと思っていますよ。
本当に一生懸命頑張らなければみんなに並べないというか追いつけないと思っています。
追いついているんじゃないですか。
いやいや努力しないといけないなと思っています。
これは本当に実感です。
合原⇒いろいろな役柄をやっていますがそれでも、思うんですか。
いろいろやるんですがおもしろいですね。
いろいろな役をいろいろな人物を経験できるというのはやっぱり楽しいことだし俳優の中でもいつもその自分に引き寄せて役をやる人がいるんだけど、僕はなんかそういう形を持ちたくないのでいろいろな役にできるだけ限界はあるんですけれども近づいてやるほうが、自分の仕事のスタンスとしては楽しいと。
役になりきるということですか。
やっぱり阿部寛という個人が関わっていますよね。
超えられない壁がありますよね。
だけどその役になっていくほうを僕は選んでいます。
なんかいろいろ、おもしろい役をいただければうれしいと思っています。
しかしこの番組すごいですね。
平栗あつみさんとかいろいろ出てきてびっくりです。
宮原さんとか。
これから、どういう…私たちの想像のつかない超えたところでスクリーンかドラマか分かりませんけど、お会いできるのを楽しみにしたいと思います。
はい。
いや、本当に楽しみです。
終わりですか?本とはずっとやりたいんですがなかなかそういうわけにもいかずまた改めて、後ほど。
ありがとうございます。
ありがとうございました。
もっと話したいんですよ。
意外と短かったですね。
北海道の南部にある日高地方。
春を迎えた港は活気にあふれています。
地元で愛される謎の海の幸。
意外なものも水揚げされていました。
「行ってみたい!」漁師町ならではの自慢の名物を探す旅です。
山本⇒最後、食べていたのは何でしょうか、気になります。
お豆腐ではないと思います。
合原⇒リポーターは食べることが大好き、北海道フードマイスターの資格も取った室蘭放送局の。
酒井真美です。
よろしくお願いします。
きょうはあっけに取られたようです。
きょうはさけをお持ちしました。
これはアイヌ民族の伝統的な保存食です。
サッチェプと呼ばれる、さけのくん製なんです。
去年の秋に取れた秋ざけを冬の間に干して煙でいぶしたものなんです。
毎年5月上旬から販売されるんです。
いい香りがします。
おなかがすきます。
北海道はこの時期、おいしいものがたくさんあります。
今回は日高地方で漁師町ならではの名物を見つけてきました。
襟裳岬にやってきました。
風が強いです。
でも景色は最高ですよ。
出迎えてくれたのはかわいい動物たち。
ゼニガタアザラシです。
今は出産シーズンで親子の姿が見られます。
遅い春を迎えた日高。
豊かな海の幸で活気づく様似町の港を訪ねました。
こんにちは。
こんにちは。
うにですか。
うん。
うわ、すごい。
いっぱい揚がっていますね。
エゾバフンウニです。
4月は、うに漁の最盛期。
多い日には1日1000kgも水揚げされます。
さらに名物を求めて町を行くと…。
コンビニですけど魚がいっぱい干してありますよ。
さすが漁業の町ですね。
さらに野菜が並ぶ奥には…なんと、水槽があるんです。
えー、すごい。
たくさん入っていますね。
かにも、たくさんいる。
すごいなあ。
コンビニとは思えないですね。
すいません。
おはようございます。
ご主人の工藤仁さんです。
観光客に新鮮な海の幸を味わってもらおうと8年前から販売を始めました。
今の旬は、何ですか?今ちょうどホッキが始まっていますのでホッキもありますしかにも、そうですね。
今の時期だけですね。
あと、たこですね。
うわあ、これ。
この時期、ここ様似でいちばんおすすめなのが、こちら。
ヤナギダコです。
さばいてみると…。
丸い大きな塊が出てきました。
実はこれ、卵なんです。
地元で、たこまんまと呼ばれています。
何か大きめのごはん粒みたいですね。
そうですね。
それでまんま、ごはん。
たこまんまっていう名前が付いたんですよ。
この、たこまんますりつぶして蒸し上げます。
出来上がりがこちら。
名付けてたこまんまのかまぼこです。
みつばや、にんじんも入って色も鮮やかです。
海の香りがいっぱいに広がります。
はい、どうぞ。
かにみたい。
かに、よく言われます。
かに入っているみたいですね。
工藤さんの家で30年ほど前から作られてきたものです。
今ではすっかり名物になって観光客にも大人気です。
再び港を訪ねると漁師さんたちが意外なものを水揚げしていました。
きょうは何が揚がったんですか?きょうは今日本酒を下ろしているんですよ。
え、日本酒?魚じゃないんですか?魚じゃないんですよ。
船から、日本酒?箱の中身は地元の有名な酒蔵が造った日本酒です。
実は皆さん、船にお酒を積んで漁をしていたんです。
1か月半ほどすると、船の揺れでお酒の味がまろやかになるんだそうです。
新たな特産品にしようとしています。
置くのは船底の部屋。
気温を常に10度から15度に保つためです。
取り組んでいるのは日高の6つの町の若い漁師さんたち240人。
出来上がりはどうか船に積んでいないお酒と飲み比べます。
フルーティーです。
本当にフルーティーですね。
まろやかで飲みやすい。
最高です。
この荒波に、もまれたのがいいんじゃないですかね。
山本⇒違うんですかね。
違うんですよ。
おいしい日本酒とともに新鮮な魚を多くの人に味わってもらいたい。
地元の漁業を盛り上げるため4年前から若い漁師さんたちが力を合わせて取り組んできました。
山本⇒一石二鳥ということですか。
そうですね。
翌日に漁師たちのまとめ役佐々木さんが向かったのは取り組みに協力してくれている酒店です。
社長。
どうも、こんにちは。
こんにちは。
いつもお世話になっています。
お酒は、プロからどう評価されるのでしょうか。
ありがとうございます。
お酒には、心一つに取り組んできた漁師さんたちの思いが込められています。
ふるさとを盛り上げたい。
日高の人たちの熱い思いが海の町の名物を育んでいました。
山本⇒すみません。
いいですか?そんなにお酒が味がフルーティーになったって。
変わるんですか?ごめんなさい、私、頭で考えてどうも納得できない気がするんですけれども。
私も飲み比べたんですけれども本当にまろやかになっているんです。
そして専門家によりますと揺れることでアミノ酸や糖が増えるため、うまみを感じるのではないかということです。
その昔、北前船にもお酒を乗せておいしくなると言われていたそうですよ。
そんな昔から。
飲んでみないと分からないですね。
放送中ですから飲めませんけれどもね。
数が少ないので地元でしか手に入らないですけれどもこれから増やしていきたいと話をしていました。
そして、酒のさかなにはかまぼこ。
かまぼこと日本酒は合うんですよ。
合原⇒知っていますよ。
山本⇒相当飲みますね。
準備してもらいました、合原⇒こちらもいい香りがしますね。
山本⇒あなたはかにみたいと言っていましたね。
私は、そのように思いました。
山本⇒確かに。
びっくりですよね。
うまみがふわっと。
新食感です。
口の中でかにが広がります。
でもこれ、卵だけなんです。
すり身なども入っていないんです。
合原⇒卵は黄色かったですけれどこれは白いですね。
蒸すとなぜか白くなるそうです。
調味料も入れてないの?入ってます。
だしなどが入っていますよ。
驚きました。
これも様似町でしか手に入りませんいかないと食べることができないですね。
来月25日には様似町でうに祭りが開かれます。
合原⇒きょうの「ゆうどき」は俳優の阿部寛さんをお迎えしてお伝えしてきました。
山本⇒お便りがたくさん届いています。
合原⇒ご紹介します。
その顔で崩れるから楽しくておもしろい。
全部の作品がお気に入りです。
もっと頑張って、いっぱい笑わせてくださいといただいています。
山本⇒いろんな方からお便りいただいていますよ。
耳をすませてお聞きください。
合原⇒阿部さんもよくご存じの方からいただいています。
小6の夏プールの時間でのことです。
プールサイドで阿部君にからかわれていました。
怒った私に殺気を感じた阿部君はプールの中に逃げるように飛び込みました。
阿部君を追いかけ私もプールの中へ。
その次の瞬間です。
水中の阿部君が、ものすごくすてきに、まぶしく見えたのです。
急に恥ずかしくなった私は反対にプールから出てしまいました。
阿部君が映画「テルマエ・ロマエ」で水中から出てくるシーンを見たときに38年前のプールでの阿部君のまぶしい笑顔を懐かしく思い出しました。
覚えていらっしゃいますか?阿部⇒覚えていないです。
誰ですか?小学校時代の同級生の方ということなんですけれども。
方ですか。
名前を聞けば分かりますけれどもね。
名前は後ほど、放送が終わったあとにじっくり。
誰だ。
言ってくれればいいのに。
こうやって伺っているとファンの方はもちろんですけれども小学校時代からずっと見ていてずっと阿部さんのことを仲間というか、囲む方がいらっしゃるんですね。
小学校のころは楽しかったですね。
中学校もそうですけれどもうちは小学校はスポーツが盛んだったんです。
そのメンバーでいつもつるんで遊んでいました。
同窓会をやろうと思ったら人がわんさか増えるんじゃないですか?ぜひ皆さんお会いしたい。
僕も行きたいしまた同窓会をやりましょう。
ぜひお集まりください。
お知らせの時間でした。
あすの内容です。
お手軽レジャーとして注目の潮干狩り。
天然のあさりを求め朝4時から頑張る家族の1日に密着しました。
潮干狩りの達人も登場。
失敗しない方法をお教えします。
「毎日食べた〜い絶品!まかない飯」ヘルシーなのにボリュームたっぷり。
油揚げのけんちん包み菜種あんかけ。
2014/04/30(水) 16:55〜18:00
NHK総合1・神戸
ゆうどき ▽阿部寛さんが生出演。知られざる素顔と俳優の原点に迫る。[字]
人生ドラマチックは、俳優の阿部寛さん。変幻自在な役作りはどのように確立したのか。阿部さんの知られざる素顔と俳優としての原点に迫る。▽北海道・春のウニ
詳細情報
番組内容
<中断>5:00−5:10 [字]ニュース 【キャスター】山本哲也,合原明子
出演者
【キャスター】山本哲也,合原明子
ジャンル :
ニュース/報道 – 定時・総合
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
情報/ワイドショー – グルメ・料理
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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