(薫)
パパが死んで薫は友樹と離れ離れになりました
でもパパのお友達のマルモのおかげで一緒に住めるようになりました
(護)高木護です。
(友樹)タカギマルモ。
あと犬も一緒です
(鳴き声)パパはもういないんだよ!
マルモは怒ると怖いけどホントはとても優しいよ
薫と友樹は今とても元気です
(犬)ごま塩。
あとさば缶もね。
え〜!
(桜子)なるほど「お前って最低だな」と言ったんですね?ええ「お前って最低だな」って突然犬が。
《お前って最低だな》《何?》
(桜子)聞こえるはずのない声が聞こえてくる。
これは幻覚の状態の1つ幻聴ですね。
幻聴?でも何で急に?健康な方でも一時的に経験することがあるんです。
例えば非常に強いストレスや喪失感を感じたときなど。
あっ。
《お前急にどうしたんだよ》《何で黙ってんだよ》
(桜子)高木さんの場合自分の心の中が聞こえているのかもしれません。
無意識の思いが声となって。
えっじゃ「お前って最低だな」って言ったのは俺自身ってことですか?はいその可能性があるということです。
そうかそうだったのか。
焦ることありませんよ。
時間をかけてゆっくり治していきましょう。
はい。
(民子)今日はどうよ。
(真島)めっちゃうまそうじゃないですか。
お疲れさまです。
すいません半休頂いて。
(民子)もう大丈夫なの?風邪。
風邪?あっはい病院行ったんでだいぶ楽になりました。
(民子)うつさないでよ?
(凛花)それホント勘弁。
わたし今日合コンなんですからね。
(真島)また合コン行くの?好きだね。
はい高木です。
・
(秋人)もしもし笹倉ですが。
護君今ちょっと時間大丈夫かな。
(秋人)世話になっちゃってホントごめんね。
迷惑ならすぐにでも連れて帰ろうと思うんだけど。
いや全然。
俺の方こそ何か勢いで預かっちゃって。
(秋人)日曜には迎えに行きます。
今度はちゃんと言い聞かせるから。
分かりました。
これ子供たちの着替え。
上の方が薫で下が友樹ので3日分は入れてあります。
ほかに方法はないんですよね。
(秋人)えっ?いやあの子たちが一緒にいられる方法。
あれからまた妹とも話し合ったんだけどやっぱり2人とも一緒に預かるのは難しくて。
離れて暮らすしかないってことですか?あの子たちの母親は?あゆみさんとは連絡取れたんですか?携帯に電話してももう使われてなくて。
まあどっちみち連絡が取れても葬式に呼ぶつもりはなかったけど。
でもあの子たちにしてみれば。
逃げるように出てったんだよ?まだ小さかったあの子たちを捨てて。
いくら育児ノイローゼだったとはいえ絶対許せないよ。
(真島)はいそうですねはい。
すいません遅くなりました。
(凛花)営業の田代さんから電話ありましたよ。
ああ後でかけ直す。
(真島)そうですね。
大変申し訳ございませんでした。
はい失礼いたしますはい。
クレームか?はいシャープペンシルなんですけどね芯を入れるときに手が汚れるのがやだ。
どうにかしろって言うんですよ。
(凛花)えっ?そんなのも謝んなきゃいけないんですか?
(民子)クレーマーなんじゃないの?暇なのよ結局。
(鮫島)全てのきっかけはクレームから。
小さなクレームからヒット商品が生まれることもある。
お客さまの声は宝の山。
大事にしないとね。
(一同)はい。
動かないでねムック。
マルモさ文房具屋さんでよかったよね。
ノートもいっぱいあるし。
うん。
んっ?マルモここにいるんだって。
0210…。
・
(ムックの鳴き声)んっ?あっアイス食べてる。
お姉ちゃんも食べる?駄目だよそれマルモのアイスだもん。
駄目?マルモの分がなくなっちゃうでしょ。
どうしよう怒られるかな。
友樹買いに行こっか。
えっ?おうちから出ちゃ駄目なんだよ。
それにお金は?う〜ん。
そうだ友樹あれ出して。
あれ?あった。
これおいしそう。
友樹のアイスじゃなくてマルモのアイスでしょ?そっか。
手伝おうか。
うん。
押します。
(おばあさん)あらありがとう。
買い物し過ぎちゃって。
よいしょ。
よいしょよいしょ。
ありがとう。
そう双子ちゃんなの。
うんわたしがお姉ちゃんで友樹が弟。
あのね不思議なの。
くしゃみするときも一緒なんだよ。
(おばあさん)あら仲がいいんだね。
(おばあさん)そう。
あっあっもうここでいいわよ。
本当にありがとう。
帰り道分かるかな。
(薫・友樹)うん。
じゃバイバイ。
バイバイ。
バイバイ。
(おばあさん)バイバイありがとうね。
元気でね気を付けてねありがとう。
あれ?どっちだろ。
(友樹・薫)こっち?こっちだっけ。
お姉ちゃん。
泣かないで。
あっち行ってみよ。
うん。
(千葉)おい君たち?どうした?
(千葉)ちょっと待ちなさい。
(真島)えっ?いやマルモ?マルモという者はおりませんが。
おい俺が代わる。
えっ?大丈夫。
お電話代わりました。
はいそうです。
えっ?あっそうですか。
分かりましたすぐ伺いますすいませんす…。
(ため息)申し訳ありません。
今日はこれで早退させてください。
(鮫島)何だやっぱり調子悪いの?あっいえ。
はいそうです。
そう…。
まああと30分で定時だしいいんじゃない?遅刻してきた上に早退?ホントに申し訳ありません。
お先に失礼します。
(鮫島)お疲れさま。
あっ。
(真島)あっ高木さんそっそれ。
これこれはこっこれはあれだあの。
洗顔のときの必需品だ。
そうだ。
じゃじゃあねお先に失礼します。
(真島)今の電話警察からだったんですけど。
(一同)えっ?
(凛花)何したんだろ。
やっぱり高木君の趣味って。
キモっ。
(真島)だから結婚できねえのか。
(かな)お疲れさまです。
あっお疲れさまです。
・
(エレベーターの到着音)2階でいいですか?
(かな)あっはいありがとうございます。
(かな)高木さん。
はい。
あっちょっ動かないでくださいね。
えっ?牧村さん?はいこれ。
んっ?スーツの後ろに付いてましたよ。
あっすいません。
あれ何でだろ。
フフ高木さんカワイイものお好きなんですね。
あっそれじゃ。
ちびども。
お前ら外に出るなって言ったろ?俺がどんな思いで早退したか分かってんのかよ。
あとこのシール何なんだよ。
勝手にはってんじゃねえよ。
おかげで牧村さんに笑われちゃったじゃねえかよ。
まあまあお父さん落ち着いてください。
はっ?父親なんかじゃありませんよ。
まったく。
えっ?じゃあなた誰なんですか?あっ親戚の方?あっいや親戚でもないですけど。
あら。
あれ保護者の名前聞いたらここのフリーダイヤルにいるって言われたんですけどね。
えっと取りあえずわたしが保護者です。
一時的に預かってるんですよ。
おじさんの家から家出しちゃったんで。
あっいや家出っていってもその心配しなくていい方の家出っていうか。
あれちょっとえっいや信じてくださいホントなんですよ。
最近この辺りでよく目撃情報が多いんですよね。
子供に声を掛ける不審者がいるって。
違います誘拐したわけじゃありません。
じゃあなたこの子たちのことよく知ってるんですよね。
この子たちの年齢は?そんなの知ってるに決まってるじゃないかなあ。
言ってみてください。
ちょっいいかげんにしてくださいよ。
言ってみてください。
5歳?ブー。
あっ。
この子たちの好きな食べ物は?ハンバーグ?ざるそばだよ。
渋過ぎだろ。
いやいやいやいや。
違います違います。
ああやっと解放された。
信じてもらえてよかったね。
お前…ったく誰のせいで疑われたと思ってんだよ。
笹倉の兄貴が電話に出てくれて助かったよ。
ホントめんどくせえ。
お前ら何で外出たんだよ。
言ってみろ。
何だそれ。
何だ?なっ何だ?ちょっとみっ見せ…かっ貸せ貸せ何だ?何これ。
んっ?僕がマルモのアイス食べちゃったから同じアイス買いに行ったの。
アイスって冷凍庫の?ちょっと待てよあれ食べるの楽しみにしてたんだぞ。
ごめんなさい。
しかもこれ微妙に違うじゃねえか。
俺が好きなのはバニラじゃなくてプレミアムバニラなんだよ。
お金足りなかった。
お金?そういえばそうだ。
お前らお金どうしたんだ。
持ってたのか?ここにねパパが入れてくれた100円があったの。
えっ?困ったとき使うんだぞって。
友樹が100円で薫も100円。
でもマルモの好きなアイス買えなくて。
ごめんなさい。
(泣き声)何だよ何やってんだよ。
そんな大事なお金こんなことに使うなよ。
アイスが好きならそっそう言えよ。
ったくしょうがねえなもう。
帰りにアイス買って帰るか。
えっ?いいの?うん。
うん。
ただいま。
ただいま。
なあアイスどうする。
あしたのおやつに食べる。
あっじゃ冷凍庫しまっとくな。
(薫・友樹)うん。
そうだアイスに自分の名前書いとくか。
何で?お前が二度と俺のアイス食わねえようにだろ。
そっか。
あっでも自分の名前読めるけど書けないよ。
マジかしょうがねえな。
じゃ俺が見本書くからお前ら練習しろ。
なっ。
うん。
いくぞ。
これがかおる。
でこれがともきはい。
で俺がまもるです。
(薫・友樹)ふ〜ん。
うん。
ササクラは?ささくら?ささくらはねこうだ。
ささくら。
はい。
ささくら。
はいこうです。
うん分かった。
あっその犬ムックっていう名前にしたんだよ。
ムックのご飯にも名前書いて。
ムック?似てるでしょ?駄目だ。
えっ?別に飼うわけじゃねえんだから名前なんてなくてもいいんだよ。
(薫・友樹)え〜。
今はムックでも飼い主さんが見つかったら違う名前かもしれないだろ?えっ?名前っていうのはな軽はずみに付けるもんじゃねえんだよ。
お前らの名前だってパパが一生懸命に考えて付けてくれた名前なんだぞ。
いろんな願いを込めて。
でも。
とにかくこいつはムックじゃなくて犬。
え〜ムックだよ。
犬。
ムック。
犬です。
・
(ムック)眠れないの?
(ムック)僕だよ僕。
ムック?しゃべれるの?すごい。
(ムック)当たり前だろ。
あしたいっぱい遊ぼう。
だからおやすみ。
うん分かった寝るね。
おやすみ。
ご飯。
ご飯。
ご飯。
しゃべったか?気のせい?
(友樹・薫の笑い声)遊ぼうよマルモ。
土曜日お仕事お休みでしょ?起きてよ。
起きて。
待て待て待て。
休みの日は昼すぎまで寝るって決まってんだよ。
え〜。
え〜。
いいお前らでどっか行ってこい公園とか。
だって分かんないもん。
また迷子になっちゃうよ。
ムック。
マルモも遊ぼうよ。
こっちこっち。
俺はいいからお前らで遊んでろ。
タッチタッチタッチ。
お姉ちゃんキャッチボールしよう。
え〜友樹下手くそなんだもん。
パパとやっても1回も捕れなかったでしょ。
もうできるもん。
いくぞ。
捕れないよ。
何やってんだよ。
笹倉は何を教えてたんだよ。
あっこらムック。
返して。
んっ?俺?
(鳴き声)もう分かったよ。
しょうがねえな。
お前らは基本が全然なってねえんだいいか?絶対ボールから目離すなよ。
怖くても目つぶるんじゃねえぞ。
うん。
よし。
じゃいくぞ友樹。
うわっ。
ボールを見ろっつってんだろ。
ドンマイ。
お前が言うな。
よし。
じゃ次薫いくぞ。
おう。
ヘヘヘ。
うわっ。
何だよ。
お前ら球拾いに来てんじゃねえんだぞもう。
いくぞマルモ。
(笹倉)《いくぞ護》何やってんの?マルモ。
ハハすまんすまん。
よし今度こそ捕れよ。
(薫・友樹)おうもういっちょこい。
おい何だそれすげえなおい。
いくぞよし。
頑張れ。
それ。
うわっ。
何だよもう。
はい次次は決めろよ。
おう。
おう。
おいおいおいおいおいいいか?うちはペット禁止。
(薫・友樹)え〜。
バレたら大家さん怖いから静かに上がるんだぞいいな。
分かった!声でかいでしょ。
早く早く早く早く。
(彩)んっ?ただいま。
ただいま。
ただいま。
よいしょよいしょにょにょにょよいしょ。
よしじゃ飯でも作るか。
何がいい?
(薫・友樹)ハンバーグ。
え〜。
ハンバーグ好きなのかよお前。
・
(ノック)・
(彩)高木さん。
はい。
はい。
お前らちょっと隠れろ隠れろ。
えっどこへ。
えっ?えっ?えっ?どこへ?靴を持っていけ。
はいはいちょっと待ってください。
何か用ですか?
(彩)あっさっき犬がいたみたいなんですけど。
犬?いや気のせいじゃないですかね。
(彩)犬飼ってませんよね。
何もいません何もいませんよ何もいません。
(彩)あっいた。
あっいやこれあのちょっとした事情がありまして。
(彩)あっんっ?えっ?
(彩)縫いぐるみですか?えっ?あっそっそっそうです縫いぐるみなんですよ。
ムック早くこっち。
(彩)へえでもよくできてますねほら本物みたい。
あれ?んっ?
(彩)えっ?えっちょっとえっ動いてる?えっさっきそこにあったのに。
あっちょっと縫いぐるみですよ?気のせいじゃないですか?これは。
(彩)そんなわけないじゃないですかだってそこに…あれ?おや?絶対おかしい。
ちょっと失礼します。
ちょっちょっと待ってください勝手にちょっと。
高木さんあなたいったいここで何を?違うんです。
これは違うんです。
・
(物音)いえそれも違うんです。
いっ行かない方がいいですそっち危ない…あっ!
(陽介)はい親子丼2つ。
(彩)はい。
(彩)はいどうぞ。
わあタコさん初めて食べる。
(彩)えっそうなの?タコさんおいしい。
おっでしょ?分かってんじゃん。
それねわたしが作ったの。
おいしい。
おいしい。
(彩)あっ今度さカニさん作ってあげるよ。
また食べに来なね。
は〜い。
は〜い。
(陽介)あいつらさあんなちっちゃいのに苦労してんだな。
(彩)ハァホントかわいくていい子たちね。
あっねえこのままずっと預かっちゃえば?えっ?
(陽介)お前何勝手なこと言ってんだよ。
だって親戚の人たちひどいじゃない。
いざとなったらばらばらに引き取るなんてさ。
(陽介)事情ってもんがあるだろ。
子供を育てるっていうのは大変なことなんだよ。
1人も育てたことないくせしてな偉そうなこと言うんじゃないの。
育てたことも育てるつもりもないから言ってんの。
お父さんだって孫ができたみたいでちょうどいいでしょ。
わたしもう結婚する気ないし。
何だよお前それずっとこのまま独りでいるってか?
(彩)そんなのお父さんに関係ないじゃない。
あっすいませんすいません。
あっすいませんあの子たちあしたには迎えが来ますから。
(陽介)お前だいたいさ何で突然戻ってきてんだよ。
そんなのわたしの勝手でしょうが。
ちょっとちょっと2人とも落ち着いて。
冷静になりましょうねっはい。
アイス食うか?
(薫・友樹)うん食べる。
フフよし。
おいしい。
ちょっとちょうだい。
駄目まだあるじゃんだって友樹。
あっホントだ。
なあこのノート使いやすいだろ。
うん。
こっちが友樹か?どれ。
汚え字だなこれ。
んっ?お前これじゃちちくらだぞ。
えっ?ささの文字がこれ逆になってんだよ。
これじゃこれじゃちちくら。
嘘ちちくら?フフちちくらだって。
自分で書いといて大笑いすんな。
ハハハ。
これは薫か?どれんっ?あれ薫は名前だけか?だって薫笹倉じゃなくなるから。
えっ?あしたおじちゃんが迎えに来たら薫おばちゃんちに行くんでしょ?そしたら薫遠藤のおばちゃんちの子になるんでしょ?そうなの?マルモ。
お姉ちゃん名前変わるの?もう一緒にいられないの?やだよそんなの。
しょうがないの。
パパがもういないんだから。
どうした?全部食べるのもったいないからまたあした食べる。
わたしも。
あした食べる。
ちっちぇえ。
こんなだったんだこいつら。
(笹倉)《子供たちにとっては幸せなことだよ》《生まれたときからずっと一緒》《寂しいときでもいつもそばにいるんだから》ホントにお世話になっちゃって。
ありがとうございました。
いえ。
じゃ失礼します。
元気でな。
マルモ。
マルモ!マルモ!マルモ!マルモ!
(ため息)そうだ犬いたんだどうしよう。
おい誰か飼い主探すか。
これでいいのか?本当に。
えっ?《高木さんの場合自分の心の中が聞こえているのかもしれません》《無意識の思いが声となって》でも僕見たかったな。
あの子たちがキャッチボールできるようになるとこ。
そりゃ俺だって。
俺だって見たかったよ。
笹倉も見たかっただろうな。
《パパもいなくて友樹ともばらばらは嫌だもん》《お姉ちゃんをいじめるな》《タカギマルモ?》《護だよ護。
マルモって何だよ》《タカギマルモ》
(薫・護の笑い声)《お風呂出たよ》《おいちょちょちょちょぬれてるぬれてるぬっままっ待てぬれてるって》《あっ?》《怖いよ》《怖くない怖く…怖くないほら》《大丈夫?》《泣きたいときは泣いたっていいんだよ》《なっ》《うん》《なっ?》《うん》《遊ぼうよマルモ》《うわっ》《何だよ》《お前ら球拾いに来てんじゃねえんだぞもう》《だって薫笹倉じゃなくなるから》《あしたおじちゃんが迎えに来たら薫おばちゃんちに行くんでしょ?》《お姉ちゃんもう一緒にいられないの?》
(薫・友樹)《マルモ!マルモ!》ちようならって何だよ。
あいつら。
マルモ?マルモ。
マルモ。
マルモ。
マルモ。
マルモ。
マルモ。
マルモ。
マルモ!マルモ!マルモ!マルモ!
(秋人)どうしたの護君。
何か忘れ物?いやあの。
あの。
この2人は一緒にいるとホントに明るくて楽しそうで。
2人一緒だから幸せっていうか。
2人がいいってまだ言いたいの?いやあのそういうわけじゃないんですけど。
もう少し2人が一緒にいられたらなって思って。
だからそれは無理だって言ってるでしょ。
せめて2人が納得するまで一緒にいさせてあげたいっていうか。
そんなことできるわけないでしょ。
確かにものすごく大変で面倒で。
でもこいつらと会って俺たった数日だったけど何か久しぶりに大笑いしたり大泣きしたり。
こんな思いになったのは初めてなんです。
この子たちともっと一緒にいたいと思いました。
はっ?この子たちと一緒に暮らそうと思うんです。
急に何言いだすんだよ。
自分が何言ってんのか分かってんのか?はい。
自分の子供じゃないんだよ?血もつながってないんだよ?そうですね。
だったらやめといた方がいい。
親戚の俺たちだってこんなにばたばたもめるのに他人が背負い込むなんて。
背負うとかそういうことじゃなくて。
分かんないけど。
駄目かもしれないけど。
2人の姿を見ていたいんです。
笹倉がそうしていたように。
これからは俺があいつの代わりに。
わたしマルモと一緒にいる。
僕も。
ねえムックも一緒にいていいよね。
しょうがねえな。
でも飼い主が見つかったらすぐに返すんだぞ。
やったね。
(鳴き声)わたし笹倉薫のままでいいの?もちろん。
お前らはいつまでも笹倉の子供だ。
笹倉薫も笹倉友樹もパパが付けてくれた大事な名前だろ?ホントに?ホントにパパとお揃いの名前でいいの?ああ。
今日からここはお前たちの家だ。
何にも我慢しなくていいんだぞ。
だから泣きたいときは泣いてもいいんだよ。
でもでも。
(泣き声)
(友樹・薫の泣き声)うんおいしい。
ごま塩だ。
うん卵焼きも食べろせっかく作ったんだから。
は〜い。
はい。
そうだ。
大事なことだから書いとくぞ。
「子どもは子どもらしく」?うん。
ここはお前たちの家だ。
パパやママがいなくても遠慮しなくていいんだぞ。
泣きたいときは我慢するな。
笑いたいときはもっと我慢するな。
子どもは子どもらしく。
いいな?うん。
うん。
あっ。
犬は犬らしくなっ。
(鳴き声)何んっ?おきて。
おきて?うん。
俺たちがこれから仲良く暮らしてくための約束だな。
守れるか?分かった。
守る。
よしじゃ指切りげんまん。
はい。
あっでもムックは指切りできないよ。
しょうがねえな。
じゃこっちにするか。
よし来いエヘヘ。
円陣だ。
はい。
はいムック。
はい。
ファイトオー。
(薫・友樹)ファイト。
(3人)オー。
ヘヘヘヘヘよしよし。
ヤベえ。
俺会社行かなきゃ。
あっその前に俺役所寄ってお前らの住所変更と同居の手続きしとくから。
ねえマルモ。
薫たちこの近くの小学校に通うの?小学校?だって僕ら今度小学生だよ。
えっ?そうなの?小学校なの?えっ小学校ってどうやって入んだ?知らない。
まあとにかく役所で聞いとくわなっ。
いってきます。
(薫・友樹)いってらっしゃい。
ねえねえ。
(ため息)何だよお前。
もう勘弁してくれよ。
僕の登録もよろしくね。
えっ!登録!2014/05/01(木) 15:53〜16:48
関西テレビ1
マルモのおきて #02[再][字]【独身男と双子が家族!?犬がつなげた絆 阿部サダヲ】
「今日からここがおまえらの家」
阿部サダヲ 芦田愛菜 鈴木福 比嘉愛未 世良公則ほか
詳細情報
番組内容
犬がしゃべるのを聞いた高木護(阿部サダヲ)は、メンタルクリニックへ診察に訪れる。自分の心の声が聞こえているのかもしれないと診断に納得する護。その頃、護の部屋で留守番していた笹倉薫(芦田愛菜)と友樹(鈴木福)は犬にムックという名前をつける。
出社した護の元に双子の叔父にあたる笹倉秋人(二階堂智)が訪ねてきた。秋人は日曜には2人を迎えに来ると、それまでの着替えなどを手渡す。
番組内容2
護はその後も2人一緒に暮らす手立てはないかと聞くが、秋人は苦い顔で首を横に振るだけだ。護の部屋では、友樹が冷凍庫にあったアイスを勝手に食べていた。護に怒られることを心配し、2人はコンビニへアイスを買いに行くことにする。アイスを買った帰り道、手押し車を押すおばあさんと遭遇した2人は手伝いを申し出て一緒に歩き出す。やがておばあさんと別れた2人は帰り道がわからなくなってしまって・・・?
出演者
阿部サダヲ
芦田愛菜
鈴木福
ムック(犬)
比嘉愛未
小柳友
千葉雅子
外岡えりか(アイドリング!!!)
滝沢沙織
伊武雅刀
世良公則
原作・脚本
【脚本】
櫻井剛
阿相クミコ
【編成企画】
瀧山麻土香
水野綾子
監督・演出
【プロデュース】
橋本芙美
【演出】
河野圭太
城宝秀則
音楽
澤野弘之
山田豊
【主題歌】
「マル・マル・モリ・モリ!」薫と友樹、たまにムック。
【挿入歌】
谷村詩織
制作
フジテレビ
【制作著作】
共同テレビ
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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