シリーズ世界遺産100「サンタマリア・デ・グアダルーペの王立修道院」 2014.05.01

(テーマ音楽)カトリックの歴史に大きな足跡を残した修道院。
ここにある聖母像の色は褐色です。
スペイン中部の小さな町グアダルーペ。
14世紀一人の羊飼いがここで木彫りの像を発見します。
伝説の聖母像でした。
その聖母像を祭るために国王が建てたのがこの修道院。
スペインゴシック様式の壮麗な建物です。
聖母マリア崇拝の中心地となった修道院はスペインのバチカンと呼ばれ大勢の巡礼者が訪れました。
祭壇のはるか上部。
ここに聖母像が祭られています。
スペインの守護聖母と崇拝されてきたマリア像。
褐色の肌をしています。
ここは裏側に造られた部屋。
聖母像の手入れができる仕組みになっています。
特別に近くから見せてもらいました。
この像は「福音書」を記した聖人ルカが彫ったものと伝えられています。
杉の木で作られた像には黒いタールが塗られています。
11〜12世紀のスペインでは彫刻家が聖母像を作る時には地中海の農村で素朴な生活をする女性たちをモデルにしていました。
農作業で日焼けをして浅黒い肌をした女性です。
ですから聖母は褐色の肌をしているのです。
これは「聖書」の伝統に従っています。
庶民から選ばれた聖母が人類の救済に力を尽くすのです。
褐色の聖母への崇拝はスペインから世界へと広まりました。
聖母像の頭上に一枚の絵が飾られています。
聖母の下に描かれているのは大西洋。
そして新大陸アメリカです。
大航海時代スペインは中南米でカトリックを布教しました。
新大陸の発見者…彼も褐色の聖母の信奉者でカリブ海の島をグアダルーペと名付け聖母に奉納しました。
修道院前の噴水。
コロンブスは使用人としたインディオたちにここで洗礼を受けさせ改宗させました。
新大陸での布教にこの修道院が大きな役割を果たしたことを物語っています。
こちらはメキシコの首都。
グアダルーペという名の聖堂に人が集まります。
メキシコは国民の90%がカトリック信者です。
皆が一心に祈るその先にあるのは「グアダルーペの聖母」と呼ばれる絵です。
この聖母も褐色の肌に描かれています。
メキシコの人たちの肌の色に近いため親しみを持って受け入れられました。
褐色の聖母は海を越え世界各地であがめられているのです。
生字幕放送でお伝えします2014/05/01(木) 16:50〜16:55
NHK総合1・神戸
シリーズ世界遺産100「サンタマリア・デ・グアダルーペの王立修道院」[字]

「サンタマリア・デ・グアダルーペの王立修道院〜スペイン〜」褐色の聖母 ▽文化遺産 【語り】松平定知 【テーマ音楽】久石譲

詳細情報
番組内容
「サンタマリア・デ・グアダルーペの王立修道院〜スペイン〜」褐色の聖母 ▽文化遺産 【語り】松平定知 【テーマ音楽】久石譲
出演者
【語り】松平定知
音楽
【テーマ音楽】久石譲

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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