(千明)涼太?ホントに来たんだね?
(薫子)さみしい女性のための天使がいるんですって。
(知美)あなたは天使をやって私はそれを認める。
(知美)これが私の愛です。
(和平)私でよかったら友達になりますよ。
(薫子)じゃあよろしくお願いします。
恋愛にならない友達。
(千明)どこが無理だったんだろう?私の。
(涼太)言った方がいいよね?
(千明)よいしょ。
(千明)ああそっか。
ハァ。
(千明)おはよう。
(涼太)あっ。
おはよう。
(千明)サブちゃん来てたんだ。
サブローっていうのその子。
(涼太)ああ。
サブロー。
(千明)カワイイでしょ。
(涼太)うん。
(千明)よいしょ。
ハァ。
取りあえず朝ご飯でも食べよっか?
(涼太)うん。
(千明)ねっ?よし。
じゃあちょっと支度してくるね。
(涼太)あっ。
千明。
(千明)うん?
(涼太)あ…あのう。
(千明)うん?
(涼太)俺…。
(千明)いや。
大丈夫大丈夫。
気にしないで。
気にしてないから。
ねっ。
いていいの?
(千明)うん。
(千明)涼太がいたいだけいればいいよ。
まあ友人としての同居だけどね。
うん。
うん。
いや。
なかなかいいでしょ?ここ。
うん。
何か癒やされるよね。
(真平)うーん。
(和平)おはよう。
(真平)おはよう。
あっ。
兄貴。
(和平)うん?
(真平)日曜日なんだけどさ昼間暇?ちょっと団体さんの予約が入っちゃってさ。
(和平)うん。
いいよ。
に…。
(真平)うん?
(和平)日曜日?
(真平)うん。
(和平)あっ。
ちょっと予定入っちゃったな友達と。
(真平)友達?うん。
(真平)珍しいね。
誰誰?いや。
別に誰って…。
(真平)教えてよ。
いいじゃん。
誰?おい。
万理。
万理。
万理。
大丈夫か?おい。
大丈夫か?おい。
(真平)ちょっと。
万理。
おい。
しっかりしろよお前。
(真平)こっちこっち…。
座って。
寝不足か?
(万理子)はい。
頭の中が混乱してカオスと化しておりまして。
真ちゃん。
お水を1杯。
(真平)お水ね。
(万理子)まったく眠れませんでした。
どうしたんだよ?
(万理子)はい。
説明すると複雑かつ長くなりますのでやめておきます。
極めて保守的なお兄ちゃんには理解できないと思いますので。
あのな万理。
俺もこの年になってもだよ世間の荒波にもまれて日々成長してんだよ。
聞いてやるから話してごらん。
(万理子)そう言われてうれしく思います。
がしかし「分かってたまるか」というマイノリティーの複雑な優越感のようなものも…。
もういい。
万理。
もういい。
(真平)ちょっちょっ。
やっぱり分かんないからもういい。
もういい。
(万理子)恐れ入ります。
おう。
えりな。
おはよう。
(えりな)はいはい。
おはよう。
お前「はいはい。
おはよう」って朝なんだからさ。
(真平)お年ごろ。
お年ごろ。
・
(典子)おはよう!いい朝だね。
お前はもうちょっと声のトーン下げろよ。
入ってくるとき…。
(真平)何かいいことあったの?典姉。
(典子)まあね。
聞きたい?
(真平)何?いいよ。
(典子)ねえねえ。
聞きなさいよ。
聞きたくない。
聞きたくない。
(典子)いい話なんだから。
・おはようございます。
(典子)あっ。
千明。
グッドモーニング!どうした?とうとう壊れた?いや。
元から壊れてますよ。
ああそうでした。
(典子)何よそれ?
(万理子)かっ。
高山涼太。
(典子)誰?あっ。
そうそう。
高山涼太君といってしばらくうちにいることになったので紹介しといた方がいいかなと…。
ああそうですか。
私がいないときにほら。
不審人物に思われてもね。
ちょっと見えちゃうところあるし。
いや。
失礼ですよ。
そんな。
こちらがゆうべ話した愉快で楽しい長倉一家の皆さま。
どうも。
何ですか?その紹介のしかた。
いやいやいやいや。
(典子)へえー。
何?千明の新しい男?そうなの?いえ。
いや。
そうじゃなくて。
何て説明しようかな。
(万理子)通称ポスト・イット男。
千明さまを奈落の底に突き落としたといわれる人物です。
何であんた知ってんの?っていうかまあいいや。
そうなの。
そう。
だから例のポスト・イット君ね。
よろしく。
(典子)へえー。
(真平)へえー。
あっ。
俺真平。
千明の元カレ同士っすね。
(典子)兄弟だ。
そういう言い方やめなさい典子。
あっ。
エンジェルの?そうそうそうそう。
エンジェル真平君です。
でももうすぐ結婚するのでエンジェルは引退するんだよね?
(真平)うん。
そう。
朝ご飯作るね。
でこの美少女が…。
(えりな)あっ。
どうも。
(えりな)えりなです。
そうです。
えりなです。
でね。
これ万理子ね。
将来有望な脚本家で仕事上の私の恋人。
恐れ入ります。
長倉万理子と申します。
お見知りおきを。
どこ見てんだよ?反対だろ。
こちらねファンキー主婦の典子。
要注意人物だから気を付けてね。
(典子)何よ。
要注意人物って。
何で?
(典子)まあ幸せだからいっか。
なんつって。
ハハハ。
ちょっと待って。
何かうれしそうじゃない。
朝から。
(典子)ちょっと千明。
聞いてよ。
こないだの話。
ちょっと典子。
ちょっと典子。
何?ちょっと待て。
俺がまだ済んでないだろ。
えーっ。
もう。
早くしてよ。
ああそっか。
すいませんでした。
うるさいよ。
こちら長倉家の長男の和平さんです。
どうも。
(涼太)どうも。
(典子)いや。
それがさ…。
吉野さん。
吉野さん。
吉野さん。
ちょっと。
えっ?他のみんな何となくキャプション付いてたじゃないですか。
はい。
「何とかの何とか」みたいな。
そうですね。
私はなし?あっ。
欲しい?いや。
欲しくはないんです別に。
ありますよ。
えーと。
母と娘二股お見合いをした男とか。
美しい女流作家に体を求められて…。
吉野さん。
吉野さん。
吉野さん。
断った意気地なし男。
もう結構です。
ありがとうございます。
はーい。
ホントに余計なこと言いました。
あのうよかったらお座りになって。
朝ご飯用意しますんで。
そうよそうよ。
座って座って。
(典子)終わった?お兄ちゃん。
で何?あれだ。
より戻ったんだ。
よかったじゃん千明。
おめでとう。
幸せなのが私だけだと何だかね。
より戻ったとかねそういうのじゃなくてまあ友人同士?単なる友達としてちょっとだけこう同居しようかなっていう。
(真平)へえー。
だって2階と1階だもんね?
(涼太)うん。
(典子)そんなことあり得ないでしょ。
男と女で。
いやいや。
あんたの場合はそうだろうけどね別にね普通だよね?
(典子)無理に決まってるわよね。
(万理子)私に聞かれましても。
どうですか?お兄ちゃん。
いや。
私は…。
まあ典子が言ったのとはちょっと違う意味ですけど。
自分にはちょっとできないかなっていうか。
いや。
別に悪いとかっていうことじゃないですよ。
うん。
でもやっぱり無理かなと思います。
普通に単なる友達としての同居ですよ。
そりゃ友達かもしれないけど前は違うわけじゃないですか。
いやいや。
その前は。
前は。
その前の前は友達だったから。
その前の前とかってことじゃなくて。
(えりな)あのうあのう。
お父さんは蒼太君ママとお友達になるって約束したんでしょ?えっ?何でお前知ってんの?それ。
(えりな)蒼太が電話で言ってた。
お母さんすごいうれしそうだったって。
お父さんから言ったんでしょ?「お友達になりませんか?」って。
(典子)へえー。
(えりな)それがすごいうれしかったんだって。
その話…。
違う違う違う。
前段があるんだよ。
前段が。
例のあれだ。
ねえ?癒やし系のグラビア系の。
(典子)っていうかさ。
涼太君は何で千明と別れたの?
(涼太)はい?
(典子)千明のどこが無理だったわけ?ねえ。
うん?
(涼太)ああ…。
えーと。
何か色々あるじゃん。
ほら。
何か体が駄目だったとか。
おい。
典子。
典子典子。
(典子)うん?今日来たときやたら明るかったじゃない。
何かほら。
聞いてほしいことあんじゃないの?俺らに。
そうだったそうだった。
それがさ。
もういいや。
もういい。
(典子)ちょっと聞きなさいよ。
もういい。
ごめんごめん。
そう思った俺がバカだった。
ちょっ…。
ちょっと待って。
待って。
何かほら。
見て。
固まってる人いるよ。
(一同)万理。
万理子。
万理子。
大丈夫か?お前。
怖いからやめて。
そういうの。
何か心にあるんだったら口にして。
怖いから。
しゃべれ…。
ちゃんとしゃべれ。
(万理子)私吉野千明さまを崇拝する者といたしましてはこの方は憎悪の対象でございます。
何しろ千明さまの心に傷を負わせた張本人であるわけですから。
なるほど。
(万理子)許すわけにはいきません。
でもね…。
(万理子)だがしかし脚本家を目指している私といたしましてはこの方は憧れの対象でもあるわけです。
なぜならばこの方はシナリオコンクール第1回受賞者ですので。
(真平)えっ?そうなの?そうなのよ。
(万理子)できればアドバイスなどを頂きたいと思っておりまして。
私の心は千明さまへの忠誠心…。
(真平)あっ。
本物。
(万理子)この方への憧れのようなもの。
この2つで引き裂かれそうになっておるわけです。
そうかそうかそうか。
よく分かった。
分かった分かった。
(万理子)申し訳ございません。
いやいやいやいや。
じゃあさ万理子。
こういうふうに考えてみようか。
私がこの人にこっぴどく振られなければ私は鎌倉に来ることはなかった。
そして長倉家の皆さん。
それから万理子と出会うこともなかった。
ああっ。
なるほど!さすが千明さま。
よくぞ千明さまを奈落の底に突き落としてくださいました。
奈落の底ね。
(万理子)ありがとうございます。
はっ。
うっ。
(真平)あっ。
ヤバッ。
何?大丈夫かよ万理。
(真平)ちょっと待ってろよ。
(えりな)あのう。
いつも同じ展開で申し訳ないんですけど。
はいはいはい。
(えりな)遅刻ですよね明らかに。
うわっ。
もう何なんだよ。
マジか?何でこうなんだろ。
(典子)ちょっとちょっとちょっと。
私の幸せな話は?5秒でまとめてくれる?
(典子)何なのよそれ?うちの旦那の話だけど家を買おうとしてたことが分かったのよ。
愛人の家じゃないのよ。
わが家よわが家。
そうだったの?私にサプライズしようとしてたのよ。
うーん。
そうかそうか。
私もうどうしようと思って。
その話のオチは?
(典子)オチ?オチなんてないわよ。
普通にいい話よ。
何だ。
おめでとう。
じゃあいってきます。
あんた午後からでいいから。
典子。
よかったな。
よかったな。
(典子)よかったわよ。
なるべく遠く行け。
南極とか北極とか。
(典子)何?行かないよ。
ちょっと。
(真平)いってらっしゃい。
いってきます。
はいはい。
(典子)何なのよもう。
つまんない。
いつもこんな感じなんですか?
(典子)はあ?あっ。
いや。
すいません。
急に呼び出したりして悪いね。
(祥子)全然いいけど。
どうした?いやいや。
(啓子)あっ。
もしかしてあれ聞いちゃった?何?
(啓子)こないださ涼太君がさどこが無理だったんだろうとかって話してたじゃない?ああ。
あれか。
(啓子)駄目だよ。
「私のどこが無理だったの?」とかマジに聞いちゃったりしたら駄目だからね。
もうさ男はそういうの聞かれるとさなえるんだよ。
遅えよ。
(啓子・祥子)えっ?
(祥子)聞いちゃった?思いっ切り聞いちゃったよ。
(啓子)わっ。
落ちましたよ。
ええ。
地の底まで落ちましたよ。
(祥子)マジで?そもそもさどこが無理とかね以前の問題だったらしいんだわ。
(祥子)以前の問題って?
(啓子)それどういうこと?最初から別に私のことなんか好きじゃなかったんだって。
(啓子)何それ?
(祥子)えーっ。
コンクールで賞は取ったもののさ全然仕事はうまくいかなくてさ。
たまたま飲み屋で知り合った私がさ。
まあ自分で言うのも何だけど。
当時はね。
当時はそのう。
それなりに力を持ったドラマのプロデューサーだったわけじゃん。
「この女俺のことちょっと気に入ってんな」「この女の男になったら大きな仕事させてもらえるんじゃないかな」って思ったみたいよ。
(啓子)えーっ。
(祥子)マジ?くらっとくるでしょ?これ。
(祥子)くる。
ねっ。
ねっ。
でねもともとそんなにずぶとい男じゃないからさどんどんこっちがさ自分にさ本気でほれていくのを見てさ罪の意識に耐えかねて…。
「ごめん無理」でねそのポスト・イット。
実はもう1枚あったらしいんだわ。
相当きついよね。
痛いよね私ね。
痛過ぎて笑うこともできねえよって感じで。
私と一緒にいた時間のさ私が言ったことしたこと感じたこともう全部が全部痛さ満載って感じでしょ?でもねでもねでもね。
何かさホントだったらさこう打ちのめされてさここで人生終わりみたいな気分なんだろうけどさ。
私何かそれ今嫌なのよそれが。
(祥子)うん。
何か負けたくないわけよ。
こんなことで落ち込んでいたくないわけ。
(啓子・祥子)だよね?うん。
でもさでもさ何かそれと同時にさ。
いやいや。
だからここで質問なんですけど。
(啓子)はい。
(祥子)はいはい。
どうぞ。
そんな思いをさせられてもね何かあいつのこと嫌いになってないんだよね。
いや。
もちろん好きじゃないよ。
好きじゃないけど嫌いじゃないんだよね。
これって何だろう?教えてください。
(祥子)千明がいい女だってことだよ。
(啓子)そうだよ。
ありがとう。
(啓子・祥子)うん。
もういいや。
来たから食べようか。
(一同)食べよう。
食べよう。
食べよう食べよう。
わあ!特上のうなぎを食べる特上の女たちだね?
(祥子)いいね。
(啓子)だよね?ごめん。
1回泣くわ。
(涼太)あっ。
(万理子)あっ。
けさほどは大変失礼いたしました。
先輩。
失礼いたします。
(涼太)あっ。
あのう。
(万理子)はっ。
先輩からの珠玉の一言アドバイスでしょうか?あっ。
いや。
そうじゃなくて。
俺全然駄目だから。
駄目とは?たまたまだから。
コンクール。
(万理子)あのう。
たまたまでは入選しないと思いますが。
確かコンクールの選評では「ビビッドなせりふとセンシティブな心象風景が個性的に描かれている」と褒められておりましたが。
(涼太)うん。
意味分かる?それ。
(万理子)いえ。
皆目。
雰囲気だけで中身がないってこと。
だから俺なんか全然駄目だから。
(真平)よいしょ。
あっ。
マジか。
あのう。
・
(男性)お待たせ。
(真平)えっ?
(女性)遅いよ。
(男性)悪い悪い。
どうしたの?
(女性)コンタクトずれちゃって。
(男性)ああ。
そうなんだ。
(真平)いらっしゃいませ。
来てくれてありがとうございます。
もうねコーヒーサービスしちゃいますから。
ハハハ。
あっ。
どうぞごゆっくり。
何してんだ俺?うん?どういうこと?
(知美)真平さんは天使のお仕事をしてたじゃないですか。
いや。
仕事って別にあれ仕事じゃないから。
(知美)続けてもらうことにしました。
えっ?
(知美)真平さん。
言ってませんでした?いや。
逆のこと言ってたよ。
(知美)すいません。
お茶下さい。
(従業員)はい。
だから逆の…。
(知美)とにかくそういうことになったんです。
真平さんが単なる浮気性とかっていうんだったら私だって許さないですよ。
縄で縛り付けてでも束縛します。
違うじゃないですか真平さんは。
ありがとう。
(知美)ありがとうございます。
何かつらそうだったんですよね。
寂しい女の人がいるのに何もできないでいる真平さん。
そういうの嫌なんです。
それに絶対駄目って言ってもああいう性格だからほっとけなくてみたいなのを心配して生きるの嫌なんです。
だったらいっそのこと許して認めてしまおうと思ったわけです。
うーん。
でもさそれ君無理してない?無理したいんです。
いやさぁ。
最初は誰もみんなこう無理したいと思ったり…。
(従業員)お待たせしました。
はい。
なめこそば。
ああ。
ありがとう。
ありがとう。
(知美)ありがとうございます。
(従業員)はい。
ありがとう。
電話だ。
はい。
もしもし。
長倉でございます。
あっ。
市長。
どうも。
はい。
今すぐですか?ええええ。
もちろん大丈夫です。
伺います。
はい。
はい。
分かりました。
失礼します。
はい。
はい。
何で今すぐなんだよ…。
あちっあちっ。
何で俺こんな熱いもん頼んじゃったんだもう。
(知美)食べときますよ私。
あちっ。
そう。
じゃあ頼むわ。
(知美)はい。
ごめんね。
(知美)ごちそうさまです。
あっ。
もちろん。
あほ部長。
あいつホントくそだわ。
どう伝えりゃいいんだか。
ごめん。
ちょっとみんな集合してくれる?
(一同)はい。
(三井)どうしました?千明さん。
うん。
ヘヘッ。
いやいやいや。
微妙なお知らせが2点ほどありまして。
はい。
まず1つ目は皆さんが進めてるドラマね。
取りあえず保留です。
(一同)えっ?
(武田)僕のせいですね。
いやいや。
ちょっとやめてよ。
気持ちは分かるけど武田君。
私あんたの上司だからね。
査定に書いちゃうよ。
後ろ向きで打たれ弱いって。
出世に響くよ。
(武田)全然大丈夫です。
中身に問題があるわけじゃないのよ。
あくまでも編成上の話。
なくなったわけじゃないから気を落とさないようにね。
ねえ。
万理子先生。
あっ。
落としません。
(三井)ではあのう。
もう一つのお知らせとは?ああ。
アハハ。
(三井)アハハ。
まあね。
あのさ。
あのう。
隣の班がさ次のクールの連ドラ進めてるじゃない?
(三井)ええ。
はい。
ねえ。
飛んだんだって。
主役の都合で。
さらに次のクールになったんだって。
その空白をこの班で埋めろと。
(一同)うわぁ。
連ドラ?わぁ。
連ドラ?
(三井)ということは。
うん。
(三井)放送日はもう近い。
企画ゼロ。
役者ゼロの段階で今から始めるということですね?そういうことですね。
怖いでしょ?三井さん。
(三井)怖い怖い。
これね相当大変なことですよ。
で急場につき私この作品はプロデューサーに復帰さしていただきます。
もちろんもちろん武田と連名ね。
(武田)ああ。
連名で。
(飯田)心強い。
武田的には微妙だと思うけどさ。
(武田)ああ。
いやいやいやいや。
よかったよかった。
うん。
頑張ろうね。
(武田)頑張りましょう。
しょうがないからやっちゃいますか?
(一同)はい!うん。
ねっ?
(篠原)はい!
(飯田)じゃあしのじゅん。
キャストプロフィル準備して。
私は監督当たる。
監督。
では失礼します。
(市長)長倉さん。
はい。
(市長)ひとつ質問があります。
はい。
何でしょうか?
(市長)あなたどういう女性が嫌いですか?えっ?あっ。
好きではなくて嫌いですか?
(市長)あなたの好きな女性を聞いてどうしろっていうんですか?私に。
いや。
まあそりゃそうなんですけども…。
逆にあのう。
嫌いな女性を聞かれてどうなさるおつもり…。
(市長)そうなろうと思うからです。
ちょっと私には意味が…。
(市長)時間がないの。
早く答えて。
あっ。
ええ。
えーっとですね。
嫌いな。
嫌い嫌い。
あっ。
派手過ぎる女性はちょっと苦手かもしれないですね。
メークが厚かったりとか目の周り真っ青だったりけばい女性はちょっと苦手だと思います。
(市長)なるほど。
はい。
(市長)あっ。
長倉さん。
これ。
あっ。
はい。
(市長)他には?えっ?他に?えー。
ほ…他に。
他に?えーっとですね。
あっ。
あっ。
あのう。
ご飯の食べ方とかがあんまり汚い人は駄目ですね。
(市長)なるほど。
(市長)私はよく食べ方が美しいと褒められます。
あっ。
そうですか。
難しいですねなかなか。
そうはなれないようです。
はい?分かりました。
もう結構です。
ええ。
失礼します。
ハァー。
市長は何を目指してんだ?ああ。
腹減った。
(田所)はい。
お待ち。
ありがとう。
何が「お待ち」だ。
カレーってさ。
(田所)はい。
食べたいと思ったらもう無性に食べたいよな。
(田所)食べればいいじゃないですか。
いや。
だから頼んだけど…。
(男性)痛えな。
何やってんだよ?すいません。
(従業員)はい。
カレーそばお待たせしました。
はい。
(田所)へいへいへいへい。
(従業員)こちらきつねうどん。
あれ?
(田所)えっ?いや。
違う。
あのう。
(田所)はっ?チッ。
チッ。
(田所)えっ?ちょっちょっ。
何やってんすか?おいしい。
(田所)おいしい?あと食べていい。
(田所)えっ?いいんすか?えっ?嘘?ハハッ。
(従業員)ありがとうございました。
(田所)ありがとうございました。
はい。
はい。
はい。
分かりました。
ありがとうございます。
(三井)どうでした?こっち全滅だわ。
そっちは?
(三井)のらりくらりと。
(飯田)どこも急過ぎるって。
誰かキープして。
できれば大物。
(三井)大物。
大物ですよね。
大物ね。
(武田)千明さん。
監督候補なんですが。
ああ。
こいつ駄目だよ。
時間かかるしさクレーンとかばっかり使うからお金掛かって。
(万理子)千明さん千明さん。
最近話題となりました小説や漫画をジャンルを問わず集めてみました。
はいはいはいはい。
(万理子)こちらに粗筋3行で全てまとめてあります。
いかがでしょうか?すごいじゃん。
さすが万理子先生。
原作権取れるかどうか全部確認して。
片っ端から。
(飯田)分かりました。
どうした?
(篠原)千明さん。
ああ。
ねっ?
(篠原)はい。
仕事して。
えーっと。
あっ。
もしもし?後は脚本家か。
原作権をお借りできますか?借りるものじゃないのですか?頂けますか?違いますか?あのう。
私係の…。
コーヒー?
(涼太)あっ。
コーヒーで。
じゃあコーヒー1つと僕あのうこの玄米とヒヨコマメのカレーを下さい。
1つ。
(従業員)はい。
かしこまりました。
お願いします。
ごめんね。
何かちょっとおなか減っちゃって。
(涼太)ああ。
いいえ。
どうです?鎌倉。
(涼太)ああ。
いいとこです。
じじくさいですけど。
あっ。
そうね。
でもうれしいです。
気に入ってくれて。
僕こんなことやってるんで。
(涼太)ああ。
はい。
千明から色々聞いてます。
あっ。
どうせ悪口ばっかりでしょ?
(涼太)はい。
でも面白かったです。
そう?でもあれよ。
あのう。
全部嘘。
嘘だから。
(涼太)嘘じゃないって言ってました。
そうか。
(涼太)あっ。
いやでも和平さんの話が一番長かったです。
あっ。
そう。
何かずっと話してたかったんだと思います。
話をそらすっていうか嫌な話に戻らないために。
すごく傷つけること言ったんで俺。
その話なるべくしたくないみたいな。
つかぬことを伺うけど。
それって吉野さんと別れた理由のこと?あっ。
いやね。
あなたが現れて自分の何が嫌だったんだろうとか無理だったんだろうとか考えてたみたいだから彼女。
そこを克服したい。
克服っていうか直したいとか思ってたんじゃないかな。
俺最低ですね。
・
(万理子)三井さん。
三井さん。
・
(三井)うん?はいはい。
・
(万理子)読んでくださいぜひ。
・
(三井)ありがとありがと…。
・
(万理子)お願いします。
ゆっくり読んでください。
はい。
これ。
あっ。
どうなさいましたか?何ですか?目が?目がどうにかですか?・
(三井)もうちょっとこれおっきく…。
そりゃきついなぁ。
ホントに。
(涼太)はい。
それ言われて彼女どんな気持ちだったか考えただけでも。
(涼太)はい。
でも彼女は普通に君を受け入れたんだ?はい。
ああ。
あっ。
どうぞどうぞ。
(涼太)すいません。
いえ。
(涼太)千明だ。
あっ。
出て出て。
大丈夫。
(涼太)もしもし。
お金持ってる?
(涼太)えっ?あ…あるけど。
じゃあすぐに来て。
えっ?どこに?局だよ。
JMT。
いいからすぐに来て。
走ってきて。
あっ。
何かすぐ来いって。
あっ。
そう。
いや。
行って行って行って。
(涼太)すいません。
いや。
全然大丈夫。
気にしないで。
(涼太)すいません。
いや。
いいいいいいって。
ここやっとくから。
地元だから大丈夫。
(涼太)あっ。
すいません。
気を付けてね。
(涼太)はい。
すいません。
ホントに。
はい。
また。
(従業員)お待たせしました。
どうもありがとう。
すいません。
腹減った。
(涼太)すいません。
あのう。
駅どっち行けばいいですか?えっ?
(涼太)右?おお。
偉い。
ホントに走ってきた。
(涼太)だって全速力で…。
はい。
今日は絶対言うこと聞いてもらうよ。
(涼太)何を?いや。
いいから。
行ったら分かるから。
今回の連ドラ。
最悪のスタートです。
ねっ。
決まっているのは間近に迫った放送日だけ。
役者もまだ。
監督もまだ。
もちろん企画もまだ。
で最初に決まったのは脚本家の先生です。
いいから。
はい。
(万理子)あっ。
はい。
今回はこの2人に組んでやってもらいます。
(涼太)ちょっ。
ちょっと待って。
待たないよ。
っていうかちょっと待っててよ。
この長倉万理子はとてもいい本を書きます。
構成力がすごくいいしストーリーを緻密に組み立てるのが得意。
いろんな意見を臨機応変に取り入れて作りあげる力がある。
ただ最初から現場に必要とされてる本を書いてきたから自分から発信した経験がない。
でこの高山涼太。
この人はゼロから自分の書きたいものを書いて認められた人。
でもそれだけ。
最初は書きたいものがいっぱいあったと思うんだけどあれはやだ。
こういうのは好きじゃない。
ありがちだ。
くだらない。
大衆に迎合し過ぎだといってね。
うん。
やりたくないものがたくさん増えてしまった。
で何が書きたいのか分からなくなってしまった人。
私ねドラマっていうのはこの長倉万理子的なものと高山涼太的なもの。
この両方がないとつまんない。
っていうか面白くないと思うんだよね。
この2人はまだまだ半人前です。
でも力を合わせれば一人前どころかそれ以上の力を発揮するんじゃないかなと。
何かちょっとぴんときちゃいまして。
三井さん。
どう思う?
(三井)千明さんの予感は当たりますからね。
だよね。
というわけで今日から。
というか今から取り掛かっていただきます。
よろしくお願いします。
(一同)よろしくお願いします。
よろしくお願いいたします。
(涼太)よろしくお願いします。
(一同)お願いします。
(万理子)もう早速書き始めます。
千明さま。
(涼太)よろしくお願いします。
では早速企画会議始めますか?
(一同)はい。
(飯田)しのじゅん。
ガラス部屋準備。
(篠原)はい。
(武田)会議会議。
(涼太)ち…千明。
うん?いや。
あのう。
何?どうしてこんなことしてくれるんだって話?あっ。
うん。
だってそのために近づいたんでしょ?私に。
だったら応えてあげるよ。
男らしく。
女でしょ。
そっか。
女か。
(涼太)ありがとう。
いや。
いいから。
ほら。
会議会議。
ほら行って。
ほら。
(涼太)はい。
つうか万理子は何してんのかな?
(万理子)はっ!?私はいったい何をしてるんでしょうか?知らないよ早く。
(典子)・「もしも私が家を建てたなら」・「大きな家を」
(翔)まだかよ?
(典子)何がまだかよ。
お父さん待つに決まってんでしょう。
(翔)はっ?
(典子)ねえ?翔翔翔翔。
あんたさサプライズってされたことある?
(翔)ねえよそんなの。
(典子)困るわよね。
されるの分かっててさ気付かないふりするっていうのはさ。
フフフ。
やだ。
(翔)意味分かんない。
・
(ドアの開く音)
(典子)あっ。
おかえりなさい。
(広行)ただいま。
(典子)あら。
お疲れさまでした。
はいはいはい。
はいお疲れさまでした。
ご飯すぐ食べられるから。
(広行)すごいね。
何かあったの?
(典子)えっ?何言ってんの?何にもないわよまだ。
あ痛っ。
狭いわよねここは。
でもまあ我慢我慢。
あと少しの辛抱だし。
はっ!?
(翔)何かサプライズしようとしてんの?あの人に。
(広行)俺が?全然何も。
(翔)じゃあ何なんだよ?頭おかしいのか?
(広行)あれかな?
(広行)『新しい家をいろどるインテリア』まさか!?
(典子)・「もしも私が家を建てたなら」・「大きな家を建て…」お疲れさまです。
お疲れさまです。
左のポケットじゃないっすか?フフフ。
あれ?お一人ですか?ええ。
色々ありまして今プロデューサー業に復帰してるんですけど。
ああ。
よかったじゃないですか。
ありがとうございます。
でばたばたしてて。
万理子たちはまだ仕事してます。
今夜は徹夜になるんじゃないっすかね。
私はさすがに徹夜は無理なんでお先に失礼させていただきました。
後がきつい年ですからね。
配分考えないと駆け抜けられませんからね。
はいはい。
そのとおりです。
分かります分かります。
あのう。
はい。
もしよかったらちょっとだけ付き合ってくれません?これ。
ああ。
ちょっとだけ。
はい。
ちょっとだけですよ。
分かりましたよ。
こちらこそお願いしたいですよ。
マジで?マジですよ。
もう私。
すいません。
これもう1個くれる?
(従業員)毎度。
振られてばっかりですよ。
へえー。
一番悲惨だったのはね。
はい。
初恋のとき。
ハハハ。
悲惨?初恋。
喜ばないでくださいよそんなに。
いやいや。
喜んでないですよ。
小学校のときねクラスの男子の間でラブレターがはやったんですよ。
しかも嘘の。
えっ!?嘘のってどういうこと?いやいや。
誰かがいたずらで始めたんでしょうけど。
例えばですよ吉野さんの名前で私があなたに成りきってラブレターを書いて勝手に誰かに出しちゃう。
うわー。
なかなかファンキーな小学生ですね。
ファンキーっていいます?
(従業員)お待たせしました。
ありがと。
これいい?もう空。
はい。
そのころねクラスの中に私ちょっと好きな子がいたんですよ。
何かこう…。
「何だろう?この胸の高鳴りは」みたいな。
小学生ながら思ってたんだけど。
それがシノブちゃんっていう子だったんですけどおとなしい感じの子でね。
ふーん。
癒やし系だ。
一貫してますねそこんところは。
別にね小学生のころに癒やしてほしいとは思ってないですよ。
である日ね家に帰ったらわが家のポストにですよそのシノブちゃんからの手紙が入ってたんですよ。
ああ。
嘘のやつね。
違う違う違う違う。
それはホントだったんです。
へえー。
後で確認もしたんですけど。
うん。
どうやら誰かが私の名前で出したラブレターの返事をくれたんですね。
ほーう。
で彼女真面目な子だったからねそれを真に受けて返事をくれたんですよ。
何て書いてあったと思います?分かんない。
めんどくさい。
早く言って。
少しは考えろよ。
いえいえ。
どうせ言うんでしょ。
言うけど。
いいからいいから。
早く。
クラスで。
はい。
一番嫌いです。
きつくありません?きつっ。
きついでしょ。
きつい。
私別に。
私別にねシノブちゃんも私のことを好きでいてくれるんだなんてそんなことみじんも思ってないですよ。
うん。
ねっ。
何かこうクラスの中でそばにいてシノブちゃんってカワイイなって思わせといてくれりゃそれでいいじゃないですか。
初恋ってそういうもんでしょ。
そんな淡いもんでしょ。
フフフ。
もう一つあります。
もう一つ。
はい。
悲惨な話。
あのね私が中学に入ったときだったかな。
ああー。
はい?あなたあれじゃないですか?はい?もしかして涼太に何か聞きました?えっ?何を?うわー。
やっぱそうなんだ。
えっ?それで?自分の悲惨な話をして私を慰めてくれようと思ってたんですか?いや。
いや別にそういうんじゃないっすよ。
優しいな。
ああ!?もう。
こぼれたじゃないですか。
やめてくださいよ。
もうありがとうございます。
いやいや。
そんなとんでもない。
うれしいっす。
フフフ。
はい。
どうぞ。
あっ。
すいません。
あのう。
ひとつ伺ってもいいですか?はい。
何でしょうか?そのう。
涼太君。
うん。
あなたはどうしてそんなに普通に受け入れるんですか?仕事のことまで。
フフフ。
うーん。
塗り替えたいんでしょうね。
思い出とか記憶とか。
傷を残さないために塗り替えようとしてるんです。
涼太との思い出も涼太の中の痛い私の記憶も。
うん。
新しい思い出に変えちゃえばいいのかなって。
なるほどね。
今どきの言葉で言うと記憶を上書きするって言うんですかね。
分かります?分かりますよ。
上履きじゃないですよ。
それ何?そんなこと何にも思ってませんよ私は。
ちなみに私はうわばみですけどね。
何うまいこと言っちゃってんですか。
確かにうわばみですけど。
あっ。
そうだほら。
さっきの悲惨な話の続きしてくださいよ。
それで私を慰めてくださいよ。
何ですか?その何か。
上から女王さま目線みたいなのやめてください。
もういいですよ。
優しくするなら最後まで優しくしてくださいよ。
早く。
朝まで私を慰めてくださいよ。
朝まではやだって言ってんじゃないですか。
だからさっきちょっとだけって。
だからちょっとにしようって言ったじゃないですか。
だからちょっとにしてるじゃないですか。
大丈夫ですか?ちょっと。
ちょっともう。
しっかりしてください。
何ですか?いやいやいや。
大丈夫ですか?大丈夫ですよ。
ちょっとしっかり。
汚いから。
あのう私たち。
ええ。
かつてしそうになったことありましたよね?ええ。
ありましたよね。
あのときはホテルの部屋が満室で未遂に終わったじゃないですか。
まあそうでした。
あれ部屋空いてたらどうなってたんですかね?さあ?どうなってましたかね?ハハハ!笑い過ぎでしょ。
笑い過ぎですよ。
だって似合わねえ。
何がですか?何がですか?あなた似合わないんですよね。
そういう。
どういう?裸とかベッドとかそういう色っぽいの全般ね。
失礼な。
失礼な。
そんなことありませんよ。
失礼じゃない。
似合わない。
そんなことありませんよ。
そんなことあるよ。
私は鎌倉では有名なんですよ。
何でですか?羊の皮をかぶったオオカミって。
ハハハ!
(真平)・「トムとジェリーなかよくけんかしな」・「ネズミだって…」うん?
(真平)あのう。
・はい?
(真平)いや。
大丈夫ですか?鎌倉の天使?
(真平)えっ?あっ。
帰ってたんだ。
(先生)あまりこうぱんぱんとたたくのはやめましょう。
左右に大きく動かして振るってください。
(一同)はい。
原田さん。
原田さん。
(薫子)はい。
今先生おっしゃってました。
「はい」って言ってましたよね。
(薫子)はい。
ぱんぱんやっちゃ駄目だって。
大きく。
(薫子)やっちゃ駄目。
やっちゃ駄目。
振るってくださいって大きく左右に。
ホントですか?でもこうやった方が早い…。
いやいや。
早くない。
フフフ。
起きたか?先生。
どうだった?企画会議は。
(涼太)うん?何かあんまり。
うん。
でも楽しい。
それはそれは。
俺頑張るから。
うん。
まあ頑張ってもらわないと困るんだ。
はい。
うん。
よろしくお願いします。
千明さ。
うん?あのころ俺分かんなかったけど。
うん。
いい女だよね。
遅いよ気付くのが。
ねえ。
・
(戸の開く音)・
(典子)千明!何?
(典子)あっ。
そっか。
いるのか。
何よ?
(典子)チッ。
何よ!
(典子)万理子。
部屋借りる。
しばらく。
(万理子)困ります!はっ!?典姉!典姉!典姉ちょっとお待ちを。
・
(戸の開閉音)
(万理子)うわー!?何ですか?何ですか?典姉。
(典子)無理だわ。
あの部屋じゃ。
・
(戸の開く音)
(典子)千明。
もう何なの?さっきから。
(典子)それもありだな。
何だって?千明。
何?ここで3人で暮らそう。
ちょっと。
何急に言ってんの?あんた男と女の同居なんてあり得ないって言ってたでしょうが。
そうなったらそうなったで私は構わない。
何の話してんの?
(涼太)俺ちょっと。
ああ。
うん。
(典子)待ちなさい!えっ!?逃げて逃げて!
(典子)待ちなさい!
(涼太)うわ!?
(万理子)うわ!?うわー!?
(涼太)ごめん。
大丈夫?あっ。
(薫子)そういえば長倉さん。
はい。
会えたんです。
誰に?天使に会えたんです。
ああ。
そりゃよかった…。
えっ!?
(真平)ハァ。
(涼太)あっ。
ごめん。
どうした?万理子。
何何何?あら!?あんた鼻血出てるよ。
(万理子)なぜ鼻血を?大丈夫?ねえ。
ティッシュ典子。
ティッシュティッシュ…。
(万理子)なぜ鼻血が出たのでしょう?知らない。
何で出たの?何?ぶつかった?何?
(万理子)鼻から血が出て…。
ちょ…ちょっと。
ちょっと!
(万理子)何で?
(涼太)うわ!?
(万理子)なぜ私は鼻血を出したのでしょうか?知らないよ。
なぜなんですか?ぶつかった?ありがとありがと。
2014/05/01(木) 22:00〜22:54
関西テレビ1
<木曜劇場>続・最後から二番目の恋 #03[字][デ]【過去の恋は、笑って葬りたい!!】
元カレからフラれた理由を聞かされてショックを受けながらも明るく同居を続ける千明。娘の彼氏の母親と友達のままワケありデートが進む和平。各々の恋の行方は!?
詳細情報
番組内容
千明(小泉今日子)は、自分の前から姿を消した理由を涼太(加瀬亮)から聞き、大きなショックを受けていた。あくる朝、千明は、涼太とともに『ナガクラ』を訪れる。そこで、和平(中井貴一)や真平(坂口憲二)たち長倉家の面々を涼太に紹介する千明。万理子(内田有紀)は、涼太がかつて千明を奈落の底に突き落とした男だと付け加えた。千明は、涼太とよりを戻したと勘違いした典子(飯島直子)に、単なる友人としての同居だと
番組内容2
説明する。が、典子や和平にはそれが理解できないらしい。すると、それまで千明たちの話を聞いていたえりな(白本彩奈)が、和平と薫子(長谷川京子)が友だちになる約束をしたことを皆にバラしてしまう。和平は、隠しているところがいやらしい、などと千明や典子から責められるが…。
そんな折、千明は現場復帰を果たすことになる。隣のチームがやるはずだった連続ドラマが主役の都合で先送りになったため、急きょ、空いた枠を
番組内容3
埋めなければならなくなったからだった。主役も内容も何も決まっていない状態で連続ドラマを作ることになった千明は、万理子や武田(坂本真)、AP三井さん(久保田磨希)たちが取り組んでいたドラマをいったん保留にし、元・チーム千明を再結集させる。
同じころ、和平は、市長の伊佐山(柴田理恵)から呼び出される。そこで伊佐山は、「あなたはどういう女性が嫌いですか?」と和平に問いかけ…。
出演者
吉野千明: 小泉今日子
長倉和平: 中井貴一
長倉真平: 坂口憲二
長倉万理子: 内田有紀
☆
高山涼太: 加瀬亮
原田薫子: 長谷川京子
水谷典子: 飯島直子
スタッフ
【脚本】
岡田惠和
【監督】
宮本理江子
加藤裕将
宮脇亮
【音楽】
平沢敦士
【制作】
フジテレビ ドラマ制作部
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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