(アクマ)《あんな単純な回転に引っ掛かんなよ。
ボケ》
(ペコ)《うぉーいアクマやいスマイルたたくなよ》
(アクマ)《でもよ〜ペコこいつってば全然駄目なの》
(アクマ)おーよ!ペコじゃねえか。
(ペコ)誰だよてめえ。
(小泉)チッ。
(アクマ)何だって月本はあんな浮ついた球返すんだ。
(主審)マッチトゥコン選手。
(部員たち)おおっ!
(小泉)あの手の試合は関わる人間みんな苦しむことになるんだよ。
二度とするな。
(スマイル)メガネの上からたたかないでくださいよ。
非常識だ。
(大田)月本責めるのは酷っすよ先生。
(山田)コンから2ゲームも取ったんすよ。
大して勝つ気もないやつが冷やかしで打つんじゃないよ。
辞めるか?卓球。
辞めます。
そうしろ。
フン。
(山田)おい月本。
(大田)待てって。
(小泉)ほっとけ。
要するに甘ちゃんなんだよ。
勝ってなんぼだぜ。
(大田)おーい!
(小泉)ハァー。
(オババ)昔とダブるかい?50年以上前の自分と。
(小泉)お〜田村。
ビンタ張って言いなりになるような子じゃないよ。
知ってるさ。
(オババ)めったに笑わない子だからね。
スマイルって呼ばれてるよ。
(試合開始のブザー)
(スタッフ)6番コート準々決勝。
片瀬高校星野選手。
海王学園高校佐久間選手。
お前と打つの久しぶりだな。
4年と3カ月だ。
俺の24勝92敗。
おっ裏かよ。
(アクマ)今どき片面表でやってんのお前ぐらいなもんよ。
ほえ〜裏面?しかもツブ高。
時代さ。
無理しちゃって。
(アクマ)俺がお前と打つ日をどれだけ夢見てきたか。
けなげな話だなおい。
(アクマ)そうさ。
お前には分からないだろうよ。
(アクマ)《いつだってお前が一番だった》《やることなすことあか抜けてていつもみんなの中心だった》《お前が右を向けばみんな右を向く》《お前が笑えばみんな笑った》《おちゃらけてても決めるところは決め年上だって簡単に吹っ飛ばす》《そんなお前を俺がどういう目で見ていたか》《俺が何を感じてたか…》っしゃー!チッ。
下手くそ。
っしゃー!どうした?アクマ。
ずいぶんおとなしいじゃんすか。
シャモケンやろうぜ昔みてえによ。
(アクマ)ケッ。
っしゃー!くそ!このっ!ハァハァハァ…。
(アクマ)フフッ。
(主審)アウト!ゲームトゥ佐久間選手。
ハァハァハァ…。
チキショー。
ロビングやブロックばっかのセコい卓球しやがって。
フフ卓球は進化してんだよ。
お前の化石のような卓球は博物館並みさ。
巻いてくぜお菓子バカ!えっ?もたもたしてっと風間さんの試合始まっちゃうからよ!
(アクマ)《お前が卓球博士って俺のことバカにしてたのを知ってるぜ》《しかしその努力が実を結ぶこともあんだよ》
(アクマ)《お前のラバーやラケットはいつも輝いて見えた》
(アクマ)《あちこち出掛けて分捕ったメダルをたくさん見せられた》《俺がそれをどんな目で見ていたか》
(アクマ)《だが時がたてば才能や環境だけじゃねえ努力だって発言権ぐらい持ってくるんだぜ》《お前は風間さんの足元にも及ばねえ》
(アクマ)っしゃー!
(アクマ)っしゃー!
(歓声)
(アクマ)《怠慢と妥協にまみれた卓球を続けたお前に何ができる?》ハァハァハァ…。
(アクマ)《何ができるよ?》ハァハァハァ…。
ああっ!
(主審)マッチポイント佐久間選手。
ヘッヘッヘッ…。
アクマてめえ…。
(主審)マッチトゥ佐久間選手。
ハァハァハァ…。
ペコお前に一ついいこと教えてやんよ。
絶対負けない唯一の方法はだな闘わないことだ。
ヒッヒッヒッ…惰性で打つなら足洗えよペコ。
うろちょろされんと目障りだかんな。
くっ…くそ!
(オババ)昔はよくも死に物狂いで戦ってたね。
必勝の鉢巻きしてさ。
田村はかれんだったからね。
それでいて恐ろしく強かった。
勝つことが全ての時代さーね。
負けた選手は人格まで否定される。
(オババ)勝てば官軍負ければ賊軍。
そういう精神が生み出した挫折をずいぶん見てきた。
今も変わらないけどね。
(オババ)あの子は変わった子だよ。
大きな才能を持ちながらも勝つことにまったく興味がない。
得てしてそういうもんさ。
自分が何者か分かっている才能のある者は最初から何も望まない。
自分が何者か分からない者ほどもがいて勝って何かを証明したいんだよ。
僕はただ彼を連れていってあげたいだけだ。
行けば彼の中で何かが変わる。
(オババ)そうかね。
月本しごいたところでお前の青春は戻ってこないよ。
(卓)お疲れ。
(アクマ)おす!風間先輩はどこでありますか?
(卓)あいつはまた便所だ。
(アクマ)先輩は便秘でありますか?
(卓)ハハハ…いや違う。
やつは試合が近づくと必ずこもる。
いよいよボスキャラ登場だ。
68連勝中だと。
化け物だよなあ実際。
(生徒)海王って4回戦以下で負けたら即退部だとよ。
(生徒)ひえ〜マジかよそれ。
(生徒)今日日卓球に命懸けちゃってる連中なわけよ。
(生徒)ああ怖え。
(生徒)見てみろよ風間の顔。
ほれ。
ありゃ絶対人殺してるな。
そういう目だって。
しーっ!聞こえるだろバカ。
高校生の顔じゃねえよ。
ぜってー三十路超えてるって。
(主審)8番コート準々決勝。
辻堂学院高校コン選手!海王学園高校風間選手!
(観客)風間〜!
(観客)勝てよ〜!
(観客)ド〜ラゴ〜ン!
(観客)抱いてくれ〜!
(観客)吹っ飛ばせ風間!
(観客)風間〜!
(観客)こっち向いてくれ!
(主審)ファーストゲーム。
コン選手トゥサーブ。
ラブオール。
(アクマ)ヘヘヘッ…。
(歓声)化け物…か。
(ドラゴン)ぬおーっ!
(歓声)
(チャイナ)ハァハァハァ…。
(歓声)
(主審)マッチトゥ風間選手。
・
(足音)・
(ドラゴン)月本君ちょっといいかね?学校戻るんですか?
(ドラゴン)ああ。
また練習だ。
すごいや。
(ドラゴン)使えないグズばかりで話にならない。
自覚がない分たちが悪い。
分かるだろ?は?私が海王に君が生きやすい場所をつくる。
(ドラゴン)知ってのとおり海王は創立者が元卓球選手でもあって卓球への思いが強い。
専用の練習場は24時間使え朝晩は常時海外からのコーチもサポートしてくれる。
練習は全てハイビジョンで撮影され分析される。
ほぼ全ての球種を繰り出せる卓球マシン。
集球マシン。
(ドラゴン)道具は無料で提供され全てが最高水準でありながら使い放題だ。
われわれはラバーの手入れなどしない。
ラバーは3日から4日それも山のようなラバーから2〜3枚出来のいい物だけを選べばよい。
(ドラゴン)むろん自分に合った道具の開発にも相談に乗ってくれる。
筋トレ。
ジム。
トレーナーは最新のスポーツ科学を学びながらわれわれの体を理解整備し栄養士はわれわれの食事を管理する。
(ドラゴン)常にわれわれの遠い未来までも見据えながら海外遠征もサポートする。
海外の大きな試合も全て揃った充実したライブラリーがあり頼めば世界中どこの試合でも撮ってきてくれる。
君一人では全国大会世界へも行けないだろう。
だが君には才能がある。
片瀬はふさわしくない。
海王へ来るべき人だ。
いずれ迎えに行く。
必ず。
インターハイ頑張ってください。
遅えな風間。
あいつホント便所長えよな。
とにかく雑だ!全てのプレーが!格下の相手に抜いて打てるほど偉いのかお前ら!おごるなよ!上じゃ通用しねえぞ!
(部員たち)おす!
(卓)帰ったら全員体育館に集合!いいな!返事!
(部員たち)おす!
(卓)以上!
(卓)百合枝。
今来たのか?じゃあ竜一は百合枝の車で帰れ。
(ドラゴン)おす。
(部員)監督の娘さん?カワイイ。
CMに出とる子じゃけえのう。
(部員)いいのぉ風間。
(部員)理事長宅にあん子と一緒に住んどるんじゃと。
(部員)憎らしか。
(部員)リア充め。
(卓)竜一と百合枝はいとこ同士で清い交際だ。
(部員)嘘じゃ。
(部員)信じられんぜよ。
(部員)父じゃけえよ。
(卓)お前ら後でしごくぞ!バスに乗れ!
(部員たち)おす!
(チャイム)
(アナウンス)場内においでの皆さまにお知らせいたします。
本日予定されていた競技は全て終了いたしました。
速やかに場内からのご退場をお願いいたします。
(はなをすする音)
(アナウンス)勝手ながら閉門時間は6時とさせていただきます。
2014/05/02(金) 01:58〜02:28
関西テレビ1
ピンポン THE ANIMATION[字]【あの名作漫画がアニメーションで蘇る!】
ペコはアクマと対戦する。“ペコをなんとしてでも倒す”アクマの決意は固かった。一方チャイナはインハイ昨年優勝者ドラゴンと対戦する。果たして結果は…。
詳細情報
番組内容
卓球で「この星の一等賞」になりたい星野裕(通称ペコ)と、卓球は「死ぬまでの暇つぶし」の月本誠(通称スマイル)は、小学校から卓球道場に通い、共にラケットを振っていた幼馴染み。
インターハイが近付いたある日、2人は上海から辻堂学院にやって来た留学生・孔文革(通称チャイナ)に会いに行き、その実力を目の当たりにする。
一方、卓球強豪校、海王学園の風間竜一(通称ドラゴン)や、ペコとスマイルと同じ道場出身の
番組内容2
佐久間学(通称アクマ)もインターハイに向け動き始めていた。
地上最速のスポーツ、“卓球”に青春を捧げる、五人五様のネオスポ根物語!
出演者
星野裕: 片山福十郎
月本誠: 内山昂輝
風間竜一: 咲野俊介
佐久間学: 木村昴
孔文革: 文曄星
オババ: 野沢雅子
小泉丈: 屋良有作
スタッフ
【原作】
松本大洋『ピンポン』(小学館 ビッグスピリッツコミック刊)
【監督】
湯浅政明
【キャラクターデザイン】
伊東伸高
【音楽】
牛尾憲輔
【色彩設計】
辻田邦夫
【美術監督】
Aymeric Kevin
【撮影監督】
中村俊介
【編集】
木村佳史子
【音響監督】
木村絵理子
【制作】
タツノコプロ
ジャンル :
アニメ/特撮 – 国内アニメ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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