(テーマ音楽)
(松平定知)水の都として名高いベネチア。
実は1,500年前干潟の上に築かれた人工の浮島から成っています。
イタリア本土の沖3kmの干潟に築かれた都市ベネチア。
中世以来1,000年にわたって繁栄しアドリア海の女王とたたえられてきました。
町の中は船が唯の交通手段。
信号がありますね。
狭い水路には方通行の標識もあります。
張り巡らされた運河と400に及ぶ橋。
この町は体どうなっているのでしょう。
時間をさかのぼるとベネチアはこんなふうだったんです。
家々を取り除くとそこは島。
ベネチアは120もの島の集合体なのです。
上空から見たベネチアです。
周りの水色の部分は浅い海でラグーナと呼ばれる干潟になっています。
ベネチアを取り囲むラグーナ。
これもまた世界遺産になっています。
川が運んできた土砂による浅瀬。
海水と淡水が混じり合って独特の自然景観を作り出しています。
こんなラグーナに人が住み着いたのは6世紀のこと。
異民族に追われた人々が逃げ込んだ場所だったのです。
やがて人々は定住し都市を築き始めます。
湿地に長い丸太を打ち込みその上に石を積んで土台にしレンガの家を建てました。
ベネチアを逆さにすると森が出来ると言われていますが水底に打ち込まれた大量の丸太は酸素がないために腐らず今は化石化しているということです。
ベネチアを取り囲むラグーナは浅く船が通れる所は限られています。
船が通れる道筋はくいで示されています。
上から見ると青みがかった海の道がよく分かりますが船の上からはくいだけが頼りなのです。
そこでベネチアの人々は敵の船が来た時このくいを抜いてしまいました。
この絵は9世紀ベネチアを襲った軍隊がラグーナの浅瀬に阻まれている様子です。
ラグーナは天然の要さいだったのです。
ラグーナはまた潮の干満で姿を変えます。
しかも潮が引いて現れた干潟はドロドロ。
敵の兵士は船から降りても足を奪われてしまいます。
そんなラグーナは方で外の世界への道でもありました。
中世ベネチアは海上貿易で大いに栄えます。
かつて町にはこんな掲示板が立っていました。
「水は我々を城壁のように守っている」。
「許可なくラグーナに手を加えた者は祖国の敵と見なす」。
「その罪は永遠に消えない」。
2014/05/02(金) 04:15〜04:20
NHK総合1・神戸
シリーズ世界遺産100「ベネチアとその潟〜イタリア〜」[字]
浮島の都 ▽文化遺産 【語り】松平定知 【テーマ音楽】久石譲
詳細情報
番組内容
浮島の都 ▽文化遺産 【語り】松平定知 【テーマ音楽】久石譲
出演者
【語り】松平定知
音楽
【テーマ音楽】久石譲
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
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音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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