広く使われている。
文字が生まれ記録された事によって私たちは歴史を学ぶ事ができるのだ。

（中田）こんにちは。
（ドミニク）こんにちは。
中田敦彦です。
今日も世界中を探検する気持ちで楽しく学んでいきましょう。
一緒に進めてくれるのは…。
ハ〜イ！頭で考えるより行動派のドミニクです。
さあドミちゃん前回はですね世界の地形がどうやって出来ているか勉強しましたが覚えてますか？地球を覆っている十数枚のプレートがバラバラに動いてぶつかったり離れたりして地形が出来たんですよね。
そういう事勉強しましたよね。
そういったプレートの運動つまり地球内部のエネルギーですよね。
それによって地形がつくられる事は勉強しましたがただ地形がつくられる要因はそれだけじゃないらしいです。
えっほかにもあるんですか？外部からの力も地形に影響を与えてるらしいですよ。
じゃあまずは外部からの力によってつくられた絶景の数々をお見せしましょう。
スリル満点。
アメリカ南西部を流れるコロラド川の激流下り。
世界中から観光客が集まるアメリカで人気のレジャーです。
このコロラド川の激流がある壮大な光景をつくり出しています。
４５０ｋｍにわたって広がる峡谷…グランドキャニオンの特色はＶ字谷と呼ばれるＶ字形の深い谷。
Ｖ字谷は川の激しい水の流れが長い年月をかけて岩や山肌を削る事でつくられます。
コロラド川は今なお１００年間に２ｃｍずつ谷底を削り続けています。
変わって南半球ニュージーランド。
南島にある山脈サザンアルプスにはＵ字谷と呼ばれる地形が見られます。
このＵ字谷どのようにつくられたのでしょうか？今からおよそ１万５，０００年前この辺りは氷河で覆われていました。
厚さ２，０００ｍにも達した氷河が大地を深くえぐりながら流れ下りました。
その爪痕として残されたのがＵ字谷です。
まさに自然の彫刻。
急峻な山と谷が織り成す造形美です。
Ｕ字谷に海水が流れ込んで出来た細長い入り江は…手付かずの豊かな森が海にそのまま落ち込んでいるようなフィヨルド。
ここには数多くの貴重な生き物たちが住んでいます。
日本にも氷河が削った地形があります。
北アルプスの…この大きなおわんのような形の谷を…このカールは２万年以上前に氷河が大地を削り取って出来た地形です。
涸沢カールは秋取って置きの季節を迎えます。
紅葉の盛りは僅か３日間。
幸運な登山客だけが目にする事のできる色鮮やかなカールの景色です。
雨が大地を溶かす事もあります。
こちらは中国南部の…墨絵の世界から抜け出したような幻想的な風景が広がっています。
たくさんの山々は一つとして同じ形はありません。
この地を訪ねる旅人は昔から山に名前を付けて楽しんできたといいます。
ここ桂林は４億年前海の底でした。
海底にサンゴや微生物が積もり分厚い石灰岩の層が出来ました。
その後海底が隆起して陸地となりそこに大量の雨が降りました。
水に溶けやすい石灰岩は雨に溶かされて現在のような山々の形が出来たのです。
このように雨水が石灰岩を溶かす事でつくられた地形を…カルスト地形では地下に鍾乳洞がつくられる事もあります。
鍾乳洞とは雨水や地下水によって石灰岩が溶かされて出来た洞窟です。
…などによって地形は変化し続けています。
これら外側からの力を…外部の力って川や氷河そして雨の事だったんですね。
そうそう。
どこ行ってみたいと思いました？Ｕ字谷に行ってみたいです。
Ｕ字谷！一番反応してたよね。
ホントにＵだって言ってたもんね。
そうそう。
そんなですねいろんな大地の出来方を詳しく教えてもらう先生を今日は呼んでおります。
田中友也先生よろしくお願いします。
（田中）よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
あの美しい景色を自然が長い時間かけてつくるというか。
見てて美術品みたいだなと思いましたけど。
ええそうですね。
さっきＶＴＲに出てきた河川や氷河の動きによって削られるという作用ですとか雨水が地形を溶かしてつくるようなそういった作用の事をまとめて侵食と呼んでいます。
侵食って何か聞いた事あります。
そうですか。
実は日本には侵食によって出来た地形って多くあるんです。
多いんですか？何で多いんでしょう？ちょっとこれを見て頂きたいと思うんですけれども。
これは日本と世界の川を比較した図なんですけれどもこれ見てどうですかね？日本の川の方が上に…真上に行ってますよね。
あと左にギュッと寄ってますね。
そうですね。
日本の川が世界のコロラド川ですとかメコン川なんていう川に比べると非常に距離が短いという事が分かるかと思います。
ただその一方で流れてくる所の標高は割と高い所から流れてくるという事が分かるかと思います。
短いのに高低差がすごいって事は相当急流って事ですよね。
そうなんです。
すごく急なので日本の川を見て外国の人がこれは川ではなくて滝だと言ったエピソードも残っています。
え〜川見て？「これ川じゃないよこれは滝だよ」。
それぐらい川にも違いがあるんですね。
つまり…ちょっと不思議なのが川が削った岩や土砂あれがどこへ行くのかって分からないんですけど。
ドミちゃんどう思う？う〜ん…どこ行くんですかね？ちょっと調べてきます。
えっ？こいつは楽しみだ。
トリプルＧが…ドミニクがやって来たのは琵琶湖の西側にある…川が削った土砂はどこへ行く？その謎を解いてくれるのは…まず案内してくれたのは…。
（ドミニク）うわ〜すごい。
（井出）あそこの川とこっち側にちょうど扇形の形に開けてる地形があるんですよね。
それを…扇状地の扇っていうのはちょうど扇の形。
扇の形に開けた平野の事をいうんです。
扇状地はどうやって出来るのでしょうか。
川は山肌を侵食し削った岩や石を下流へ運搬して堆積させます。
この……という３つの川の働きによって扇状地がつくられるのです。
扇状地は３つに区分されます。
始まりを扇頂。
真ん中を扇央。
末端を扇端といいます。
まずは百瀬川を扇頂から扇央に向かって歩く事にしました。
（井出）ドミニクさん僕たちは今扇状地の扇央っていう部分に来ました。
え〜。
扇子で言ったらちょうど真ん中の部分ですね。
ここ扇央っていうんです。
扇央では扇状地ならではの特徴が見られます。
この百瀬川夏になるとほらすっかり水がなくなってしまうんです。
向こう岸にも歩いて渡れます。
季節によって川の水が流れたり流れなかったりする川を…水無し川に水が流れるのは雨が降ったあとや雪解けの季節だけです。
（田中）実は…
（ドミニク）えっそうなんですか。
それがこちらです。
何ですか？これ。
電車のつり革に似てるんですけど。
ん？電車のつり革？皆さんこの記号何だか分かりますか？確かめに行きましょう。
着いた場所はたくさんの木が植えられていました。
何の木でしょうか？
（ドミニク）聞いてみましょう。
すいませんこんにちは。
これって何の木なんですか？これはね…そうなんですか。
柿の栽培に適してるんですか？そうですねここら辺は昔川が流れてた所で結構水はけがすごくいいんです。
だから…土を見てみると小さな石がゴロゴロとありました。
百瀬川が運んだ小石がここに堆積し水はけのいい土壌をつくっているのです。
先ほどの地図記号は果樹園を表す記号だったんですね。
今度は扇状地の端先端にある住宅地にやって来ました。
（井出）ちょっとこっちを見て下さい。
住宅地には至る所に水路がありました。
よ〜く見ると…。
（ドミニク）あれこれ水出てますね。
（井出）そうですね。
湧き水です。
（ドミニク）触ってみよう。
（ドミニク）あっ冷たい。
へぇ〜。
地元の人たちは…。
それにしても…へぇ〜面白い。
扇状地の真ん中扇央は柿育ててるの？そうなんですよ。
富有柿でしょ。
食べた事あります。
えっおいしかったですか？おいしいの。
いいな〜食べたい。
まさか扇状地で出来てるとは…。
しかも場所によっていろいろ違うんだね。
はい。
扇状地の端っこの先端では湧き水が出てるんですけど先生これって何でですか？その理由を説明しましょう。
こちらをご覧下さい。
この図は扇状地を横から見た断面図なんですがまず川が山から下りてくる時にこの辺りに土砂をいっぱい堆積していきます。
積もってますね。
ここにたまるのはまだここは川の勢いが非常にありますので大きな岩ですとか石ころ粒の割と大きな砂がたくさんたまるようになってきています。
重いものから順番に堆積していくからここら辺は大きい粒ばっかりなんですね。
粒の大きな砂がたくさん堆積しているのでこの扇状地の上を流れる水というのはですね全部粒の間を通って染み込んでいってしまうんです。
じゃあ水無し川って乾いて干上がっちゃった川じゃなくて下に染み込んでるって事ですね。
そうなんです。
全部川の水も地下の方に染み込んでしまっているので川の水がなくなっていくんですね。
そしてその地下の所を流れていた川は扇状地の終わりの辺りでまた顔を出すと。
湧き水になると…。
なるほど。
水無し川が出来るから先端で湧き水が出来る。
つながってる一つの話だったんですね。
そうなんです。
すごいですね。
中田さん先端の更に先の川の河口付近がどうなってるのか知りたくないですか？先端の更に先？知りたい。
見てきましたよ。
ご覧下さい。
先ほどの住宅地から１０分ほど歩くと…。
ドミニクさんさっきまで僕たちがいたのは扇状地っていう河川地形の一つだったんですけどここも同じ河川地形の一つなんです。
三角州っていうんですよ。
三角州。
三角州は川の流れがとても緩やかになる河口付近につくられます。
川によって運ばれた粒の小さな砂や泥などが堆積して出来る平野です。
百瀬川は琵琶湖に注ぎ込みます。
その河口に三角州が広がっています。
何でこの三角州には水田ばっかりなんですか？扇状地でさっき柿畑に行った時に土を見たの覚えてますか？
（ドミニク）はい。
どんな土でした？ちょっと砂利っぽい感じの土でしたね。
今度もう一回見てもらっていいですか？今度はこういう土です。
どんな土ですか？
（ドミニク）軟らかい。
（井出）そうですね。
これはどちらかと言うと粘土ですね。
粒がすごく細かくてだから水はけが悪くて水が大量に必要になる稲作に使うんですよ。
川が運んでくる泥には養分がたっぷり含まれているので三角州は肥沃な土壌が広がっています。
所変わってこちらはベトナムメコン川流域に広がる三角州です。
三角州はデルタとも呼ばれます。
このメコンデルタは世界有数の水田地帯です。
おや？稲刈りをやっている隣で田植えをしている人たちがいます。
一年中気温が高いこの辺りではなんと年に３回も米が取れるんです。
ベトナムも主食はやはり米。
米で作られた麺も人気です。
メコンデルタが独特の米文化を育んでいるのです。
一方こちらは東ヨーロッパに位置するルーマニア。
ドナウ川が黒海に注ぐ河口に広がる…。
ここは３００種類を超える野鳥たちの楽園。
大型の渡り鳥モモイロペリカンもこの湿原で子育てをします。
ドナウデルタには人間の手が全く入っていない自然の環境が今も残されているのです。
なるほど。
逆に三角州というのは水はけが悪いんだね。
悪いからこそいい事がいっぱいあるんだね。
扇状地と三角地の違いについて整理するとこのようになります。
これ分かりやすい。
そうですか？扇状地ですけどもこれは山の裾野に広がる非常に緩やかな斜面だという事ですよね。
大きな砂利だとか小石なんかが堆積しているので非常に水はけがよくて柿畑のような果樹園として使われているという事です。
河口付近に行きますとこちらは三角州という地形なんですが河口に広がっているので平地で平らで小さな砂だとか泥だとかが堆積をしているのでとても水はけが悪い所だという話があったと思います。
逆に言うと水を張って稲を育てる水田として非常に適しているそういう地域であると思います。
そうかこういう個性があったんだ。
そうですね。
例えば果樹園とか水田というような土地の利用の方法を見ていけば逆にどのようにして出来た地形なのかというのを理解する事ができると思います。
こういうふうに暮らしてるって事はここ扇状地だなとかそういう事が分かる訳ですね。
そのとおりですね。
先生ありがとうございました。
ありがとうございました。
全然違うもんなんだね。
違いますね。
扇状地と三角州って。
扇状地は粒が大きいから水はけがよくて果樹園になる。
その先に粒が小さいのが行くからそこは三角州。
これベチャベチャだから水田に適している。
扇状地からの三角州。
もう分かった。
楽しかったです。
それでは次回も世界中のあんな事…。
こんな事…。
いろいろ知っちゃおう！地形は河川や氷河に削られたり雨水に溶かされたりする事で変化し続けています。
2014/05/02(金) 14:40〜15:00
ＮＨＫＥテレ１大阪
ＮＨＫ高校講座　地理「地球を旅する」（２）[字]

人・モノ・情報が地球規模で行き交う現代。国や地域を越え、多様な社会や文化を理解し合うことが不可欠。“世界の今”を読み解く「地理」は、未来を切り開く力となる。

詳細情報
番組内容
世界各地の魅力的な映像がいっぱい。私たちの暮らす地球について学ぼう！　「地球を旅する（２）〜地形の変化〜」　＜学習のポイント＞（１）地形を作る外的要因　河川、海、氷河　（２）河川による侵食・運搬・堆積作用　（３）地形と人間生活の関係
出演者
【講師】中央大学附属横浜中学校・高等学校教諭…田中友也，【出演】中田敦彦，ドミニク，【語り】安元洋貴

ジャンル :
趣味／教育 – 中学生・高校生
バラエティ – その他
趣味／教育 – 大学生・受験

映像 : 480i(525i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード（ステレオ）
サンプリングレート : 48kHz

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