(薫)
パパが死んで薫と友樹は離れ離れになりました
でもパパのお友達のマルモが一緒に暮らそうって言ってくれました
(護)この子たちと一緒に暮らそうと思うんです。
ムックという犬も一緒です
(薫)しゃべれるの?
(ムック)当たり前だろ。
3人で仲良く暮らしていくためにおきてノートを作りました
薫と友樹はもうすぐ1年生になります
(友樹)もじゃ毛。
(護)あ〜もう。
洗濯機2回も回したの初めてだよ。
やっと終わったわ。
(護)あっ。
(護)あいつも汚れてんな。
おいおい。
んっ?
(護)犬も置いてやる代わりに洗濯だ。
(薫・友樹)は〜い。
(ムック)げっ。
こっち連れてこ〜い。
は〜い。
やだやだやだ洗濯やだ。
んんっん〜。
一緒に住むんだもんちゃんと奇麗にしないと駄目。
よいしょ。
(友樹・薫)あ〜ビバビバ。
・「ババンババンバンバン」
(友樹・薫)あ〜ビバビバ。
・「ババンババンバンバン」
(友樹・薫)あ〜ビバビバ。
(ムック)う〜もう限界。
この辺ですか?また聞こえた俺。
あっ。
あっちょっとまっ待てあ〜!ムック!捕まえろ捕まえろ捕まえろ。
早く早く早く。
あっ待て〜!はい捕まえろ捕まえろ捕まえろ捕まえろあっあっ。
やだやだ洗濯やだやだお風呂嫌い。
やだやだやだ。
やだやだ。
待て〜!捕まえろあっあっ!おっ何やってんだよこれ。
もうちょっとだったのにもうこれ。
やだ。
あっ?お前らちょっとこれ俺がせっかく作ったポスター落書きしたろ。
お花描いたのカワイイでしょ?描き過ぎだよお前。
犬の写真より目立っちゃ駄目。
あとこれこれは友樹だろ?何なんだこのモズクの絵は。
それムック。
やだ。
もうむちゃくちゃだよ。
あっヤベえもう時間だよ。
おっお前ら出掛けるぞ。
おいちゃっちゃと用意しろ。
(薫・友樹)は〜い。
早く早く。
校庭広い。
(杉下)入学式は4月6日です。
翌日からしばらくは午前中のみの授業で集団登校になります。
集合場所はこのしおりに書いてありますんで確認しといてください。
はい了解しました。
・
(薫・友樹の笑い声)広い。
(杉下)あの大変失礼なんですけど子供たち2人は実のお子さんではないんですよね。
そうですね友人の子供です。
後見人にもなられてませんよね。
後見人は子供たちのおじさんです。
僕は預かってるだけなんですけど何か問題でも?いやいやいや手続き上問題はありませんが大丈夫ですか?入学準備とか結構ありますけど。
あはっ結構ありますね。
あっそれからこちらが給食費などお願いする費用になります。
これは1人の場合で2人ですと掛かる手間もお金も2倍になりますけど。
2倍?ハハハハハハ…。
(護・杉下の笑い声)上履き袋。
うわっこれ大変だなおい。
あっ?では出席をとります。
笹倉友樹さん。
はい。
(友樹・薫)交代。
では出席をとります。
笹倉薫さん。
はい。
(薫・友樹の笑い声)お前ら学校楽しみか。
うん早く1年生になりたい。
僕もなりたい。
お前らさ学校何するとこか知ってっか?遊ぶとこじゃねえぞ勉強するとこだぞ。
薫お勉強したい。
おっ笹倉薫さんその気持ちを忘れずに。
はい。
僕給食食べたい。
それにお友達と遊んであとは給食食べたい。
笹倉友樹さん給食食い過ぎ。
はい。
楽しみだな。
あっあと僕ランドセルしてみたい。
黒いやつで絶対カッコイイやつ。
そっかそうだよなランドセル買わなきゃな。
うん。
ぎりぎり大丈夫か?今から行くか。
やった。
よし。
ランドセル黒いやつ。
ランドセル黒いやつ。
(友樹・薫)ランドセル…。
4万5,000円?を2個で9万円?
(店員)こちらは一番人気のタイプになりますね。
いかがなさいますか?あのちょっと5秒下さい。
よしいけ。
護護いけ。
あっ!あっ!よし。
買います。
赤と黒1個ずつ。
カードで。
分割。
かしこまりました。
やった黒いやつ。
やった黒いやつ。
やった黒いやつ。
やった黒いやつ。
薫どうした?ううん何でもない。
(店員)あっほかにもお色ありますけど。
違う色がいいかな。
あっ薫ほかの色がいいか?わたしピンクの…。
(店員)あっ申し訳ございません。
ピンクは人気のお色でしてただ今在庫を切らしております。
じゃ赤でいい。
ごめんね。
では赤でよろしいですか?薫だったらピンク探すか。
なっ。
いいの?おう俺が探しといてやる。
うんありがとうマルモ。
(バイブレーターの音)あっちょっとすいません。
(バイブレーターの音)もしもし?・
(真島)何やってんですか高木さん。
いや今ランドセル選んでたあっ。
・ランドセル?いやいやいや今日ね半休もらってんだよ。
・大変ですトラブル発生ですよ。
えっ?
(真島)これです先月発売のいちごのり。
いちごジャム風の文具のりです。
ああ結構売れたやつ。
何が問題なんだ。
(真島)間違ってなめちゃう子供が続出。
苦情の電話が朝から殺到してるんです。
ほら種の粒々まで再現してるしこのにおいでしょ。
そりゃ勘違いしますよ。
これは追求しちゃったね。
確かになめたくなるわ。
(凛花)もうやだ。
全部食べちゃっておなか壊したとか絶対嘘ですよ。
でも何でいまさら一斉に。
ママさんブログに誰かが書いたんですよ。
それに便乗して言い掛かりか。
(民子)だとしてもこっちの責任よ。
食べられる物ではありませんって注意書き入れてないんだもの。
入れなかったんすか?定番商品だけ出してればいいものを急にファンシー文具だなんてうちの柄じゃなかったのよ。
(凛花)うんでもカワイイんですけどね。
うんこのアイデアすごいと思ったけどな。
(真島)今鮫島さんと広報と営業の上の人が取引先に謝罪に出てます。
うわっ大変だ。
・はいお客様相談室うっ。
あっいちごのり。
大変申し訳ございません。
ジャーン。
(彩)お〜カッコイイ。
お〜似合う似合う。
いいね。
薫ちゃんは?ランドセルどうしたの。
薫のはまた今度。
薫が欲しいのお店になかったからマルモが探してくれるの。
(彩)そっか。
じゃお楽しみだね。
うん。
(彩)あっ見して。
どうしようこれ。
(陽介)はい。
あっすいません。
(陽介)子供たちまだ預かってんの。
あっうちで引き取ることにしたんです。
(陽介)引き取るの?はい。
いやいやいや何何何。
何それって親代わりになるってこと?そう言うと大げさですけどまあそういうことです。
(陽介)大げさじゃねえよ。
他人の子供を引き取るっていうのはお前実の親以上に覚悟とか責任とかが必要だろ。
いやそれはもちろん。
あっ半端な気持ちで親代わりなんて許されねえんだよ。
分かってますって。
大丈夫かお前。
おいご飯来たぞ。
(薫・友樹)は〜い。
おじさん特製のクジライス。
あっカニさんウインナーも載ってる。
カワイイ。
うまそう。
いただきます。
いただきます。
はい召し上がれ。
いただきます。
おいしい?
(薫・友樹)おいしい。
(彩)お〜よかった。
あっじゃあさあしたのお昼も食べに来たら?またウインナーでカワイイの作ってあげるからさ。
やった。
やった。
(彩)ご飯以外でも何かあったらすぐに下りてきなね。
(薫・友樹)は〜い。
いやそれは悪いですよ。
お昼はちゃんと買い置きしてありますから。
買い置きなんて駄目です。
子供にはしっかり食べさせないと。
親代わりならちゃんとしてください。
すいません。
何ですか?これ。
あっこれね入学までにこれだけの物を準備しなきゃいけないんですよ。
(彩)んっ?手提げバッグ給食袋エプロン雑巾上履き袋ってこれ全部作るの大変ですね。
えっ?作るの?当たり前じゃないですか。
みんな作ってますよ。
そんな簡単に言わないでくださいよ。
裁縫なんてね小学校の家庭科の授業以来やってないですから無理に決まってるでしょ。
僕マルモに作ってほしい。
笹倉友樹さん食事中は静かに。
はい。
無理。
絶対無理です。
無理無理。
おじけづくの早過ぎです。
(陽介)彩彩。
(彩)んっ?
(陽介)お前さ手伝ってやれよ。
えっ何を?
(陽介)いや今言ってたろ。
給食の袋とか色々手作りするって。
何でわたしなのよ。
お前暇だろ。
え〜。
ここって畑中さんとこの物置だったんだ。
(彩)あっ聞いてないんですか?親父さんからは開けるなとしか言われてないんで最初は死体でも隠してないかとドキドキしたもんです。
そんなわけないじゃないですか。
確かお母さんが使ってたミシンがあるはずなんだけど。
何だかすいません。
あれ?ないな。
あっここかな。
あったありました。
動くかなこれ。
(彩)で布をここにセットして。
はい。
でこれを奥に。
奥?下ろしてください。
そう。
で足のペダルを踏んでスピードを調整するんですけど布に手を添えて。
添えて。
あっ…どっどっどうやって。
ちょっとどうやってとまとまとま…。
助けて!カニさんウインナーがいっぱい攻めてきて僕食べきれなかった。
何て夢見てん…。
(ムックの鳴き声)うんうんなっ。
夜中はうるさいから手縫いにしましょうか。
手縫い?
(彩)うん。
(彩)そう。
でもう1回刺して。
はい。
うんそうそう。
できたよ。
やっとできた。
んっ?んっ?やだ。
やだ。
もうやだ。
ホントにご迷惑お掛けしました。
申し訳ありませんでした。
(客)気を付けてくださいよ。
ホントにもう。
うちにまで苦情が来るんだもん勘弁してほしいよ。
取りあえずこれは引き取ってね。
はい申し訳ありません。
(彩)これがエプロンの型紙です。
ああエプロン。
どうも。
それとこれからはこの布を使ってください。
あげます。
カワイイ。
(彩)でしょ。
どうしたのこれ。
(彩)カワイイ布見つけたんで買っといたんです。
あっ安いやつなんで気にせずどうぞ。
どうもすいません。
あっそうだ。
お前らに学校で使う文房具持ってきたぞ。
見せて。
見せて。
ジャーン。
鉛筆消しゴムノート。
何これ全然かわいくない。
えっ?もっとカワイイのあるでしょ。
キャラものとかこうきらきらでカラフルな感じとか。
でも薫これでいい。
友樹もいいよね。
僕ウルトラマンのやつがいい。
これの方が大人みたいでカッコイイじゃん。
やだ。
そうだよな。
これの方がいいじゃん。
あっそうだ。
ほらこれ。
ジャーン。
カワイイ。
いちごジャム風文具のり。
その名もまんまでいちごのり。
おいしそう。
食べちゃ駄目なんだってば。
今それでえらい問題になってんだから。
これはな文具のりだから紙をはったり工作に使ったり。
パンに塗ったり。
そうそうこんがりトーストにこれをべたっと塗ってぱくって駄目こら。
しちゃいけないのそういうことは。
パンに塗ったりしちゃ駄目。
へえでもこんなのもあるんですね。
はあでも子供用なんてこれだけです。
ふ〜ん。
あっそういえば薫ちゃんのランドセルは見つかったんですか?もう入学式でしょ?うん。
あっ今探してるから。
心配すんな。
なっ。
うん。
うん。
よしじゃちびどもはもう寝ろ。
んっ?早く寝ないと1年生になれねえぞ。
えっ?マルモは寝ないの?あっ俺はいいんだよ。
1年生になれないよ。
お前は自分の心配しろ。
(一同の笑い声)
(ため息)いったん寝ようかな。
うんちょっと寝てまた起きてやった方が効率がいいと思う。
うんちょっと寝ようちょっとだけ寝よう。
ちょっと横になってうん。
で結局朝まで寝ちゃうんだろ?うん朝までぐっすりだ。
また聞こえた。
(桜子)《高木さんの場合自分の心の中が聞こえているのかもしれません》《無意識の思いが声となって》そうそのとおり。
ホントは自分でも分かってんだよ。
結局朝まで寝ちゃうんだそうやっていつもな。
よしもうちょっと頑張ろう。
(真島)それ自分でにぎったんですか?あっ?あっそうだよ節約中だよ。
(真島)わびしいなもう。
大きなお世話だよ。
・
(かな)お疲れさまです。
お疲れさまです。
あれ牧村さんどうしたんですか?
(鮫島)できた?
(かな)はいこれでお願いします。
えっ?
(かな)例のいちごのりの件で注意書きのポスターとそれからシール作ったんです。
(真島)もしかして残ってる店舗全部回って商品にはってこいってことですか?はいお願いします。
ちょっともう勘弁してくださいよ。
ここ数日店舗回って謝罪して電話だってやっと落ち着いてきたとこなのに。
いいんだようちで引き受けたんだ。
えっちょっと鮫島さん。
(鮫島)これ以上返品されて在庫が増えちゃ困るだろ。
会社としても当然の判断だよ。
(真島)でもそれってうちの仕事ですかね。
注意書きがあればお客さまの勘違いも減って結果的に苦情もクレームも減ることになる。
今面倒な思いをしてもうちの部としても損はないだろ。
すいません。
あの今週中に何とかよろしくお願いします。
行きます。
俺行ってきます。
(真島)はっ?えっ?真島行くぞ。
(真島)えっちょっとえっ?ちょっと高木さん。
行くぞ。
頼むよ。
はい!
(彩)どこまでお散歩行こっか。
薫小学校がいい。
僕も。
(彩)小学校かそうねじゃ一緒に通学路を覚えよう。
(3人)おう。
(3人)・「一年生になったら一年生になったら」・「ともだち100人できるかな」
(彩)お姉ちゃんもねこの商店街を通ってみんなとおんなじ小学校に通ってたんだよ。
同じなの?すごい。
懐かしい。
この辺全然変わってないな。
あれ?《ねえパパパパはいつ元気になるの?》
(笹倉)《そんなのすぐだよ。
すぐに元気になる》《薫が1年生になるまでにはなる?》
(笹倉)《うんきっとなるよ》《元気になったら一緒にランドセル買いに行こうな》《うん薫ね欲しいランドセルあるんだ》《ピンクでハートのマークがいっぱい付いたやつ》《カワイイんだ。
絶対にあのランドセル》《僕のはカッコイイやつ絶対》
(笹倉)《うん分かった約束な》《うんじゃ指切り》
(笹倉)《んっ》
(3人)《・「指切りげんまん嘘ついたら針千本のます」》《・「指切った」》・
(彩)どうしたの?ううん何でもない。
(彩)へえカワイイランドセルだね。
うんハートがいっぱい付いてるの。
ふ〜ん。
マルモさん買ってくれるといいね。
うん。
(真島)急にカッコつけんだもん高木さん。
そうじゃねえよ別に。
(真島)嘘だ牧村さんに頼まれて急にやる気出してんだもん。
実際これをパンに塗ろうとした食いしん坊がいるんだぞ。
注意書きは必要だろ。
それにせっかく売れてる商品なんだから。
なっ。
ちなみにさあと何件回んだっけ。
あと3件です。
まだまだあんな。
真島俺ちょっとトイレ行ってくるわ。
(真島)高木さんトイレ逆です。
あっそう?あっ見つけた。
ピンクしかも半額。
欲しい。
これ絶対欲しい。
(真島)高木さん何やってるんですか?えっ?真島。
ランドセルなんて何に使うんですか?何にも使わないよ。
見てただけ。
いやでも今「絶対欲しい」って。
それはあれだえ〜とこれあっこれショッピングバッグとして?ほら見てこれほらこれ間口が広いでしょ?だから牛乳も入っちゃうししょうゆもどんどん入っちゃう。
うん使いやすいんだ。
しかもこれねっ両手が空くからほら便利。
丈夫でおしゃれ。
ねっ今代官山行ってみな。
代官山行ったらみんなこれしょって自転車乗ってるよ。
なぜなら両手が空いてるから。
ほらねっ手も振れる。
いや見たことないですよそんなの。
見なきゃもっと街を見なきゃ。
今度ランチしようこれしょってねっ。
よし俺これ買っちゃう。
えっ?何でこんななじむんだろ。
すごいわいいわやっと出合えたわ。
どこにいた今まで。
(客)ごちそうさま。
(陽介)ありがとうございました。
(彩)ありがとうございました。
わたしさ。
(陽介)んっ?子供のころからお父さんに遠慮なんかしたことあったかな。
ないね。
まあ遠慮してほしいなって思ったことはたくさんあるけどな。
だよね。
何だよ。
急にどうした?今ごろ反省してんのか。
何言ってんの。
薫ちゃんの話だよ。
あの子高木さんにすごく気を使ってて。
(陽介)まあそりゃしょうがねえだろ。
まだ一緒に暮らし始めて日が浅いんだから。
でもちょっとかわいそうでさ。
お前なあんまり余計な口出しすんなよ?子供たちとのことはあいつ自身の問題なんだから。
(彩)うん。
(彩)高木さん始めますよ。
あっ?もう始めてる。
いやさすがに焦ってますよあさってまでだもん。
(彩)ふ〜ん偉いですね。
あっランドセル。
カワイイ買ってもらったんだ。
うんほら。
《ハートがいっぱい付いてるの》
(彩)《マルモさん買ってくれるといいね》《うん》マルモありがとう。
おう。
入学式楽しみだな。
マルモも来てね。
おう。
(真島)ったく何してんだよ高木さん。
何回電話しても出ねえし。
ここか?「迷い犬あずかっています」・
(戸の開く音)
(真島)何やってんだあの人。
(彩)あの何かご用ですか?
(真島)あっあの高木護さんのお宅ってこの上ですよね。
あっはいそこの扉を開けると…。
あの僕高木さんの同僚の真島孝則っていいます。
よろしくお願いします。
あっはいよろしくお願いします。
カワイイ。
(真島)高木さん寝てます?起きてください迎えに来ました。
高木さん今日中に5店舗もこなさなきゃいけないんですよ。
あれ?あれここって高木さんのうちだよね。
はい。
君誰?おじさんこそ誰ですか?おじさん。
いやおじさんはあっいやまあお兄さんなんだけど真島っていいます。
シマシマ?えっ?シマシマじゃなくて真島…ちょっと。
あっちょっと。
えっつうか何で女の子がいんだよ。
えっ?隠し子?まさか。
ねえマルモ。
ねえシマシマが来たよ。
んっ?シマシマ?シマウマ?シロクマ?何だそれ。
うわ〜!あ〜!あっあっあ〜あ〜いやあっあっあっあっ真島。
(真島)で引き取ったんですか?子供2人とも。
うん。
(真島)どうりで最近様子が変だと思ってたんですよ。
まあな。
バカだよな俺。
(真島)そうですね。
(真島)そんなお人よしほかにいませんよ。
ただいま。
よし。
ささくらかおる。
…くらともきだ。
…くらかおる。
ささくらともる。
あっともる。
駄目だともるじゃ駄目。
よし。
よっしゃ間に合った。
(薫・友樹)え〜。
どうしてマルモは入学式来れないの?今日も仕事大変なんだよ。
だから入学式には行けない。
マルモも一緒に来てよ。
来ないと1年生になれないよ。
1年生はお前らだけで十分なんだよ。
でも。
薫はお姉さんだから大丈夫だよな。
うん大丈夫。
うんじゃ友樹のこと頼んだぞ。
分かった。
よし行ってこい。
うん。
いってきます。
うん。
いってきます。
いってらっしゃ〜い。
・
(ムック)行かなくていいのか?入学式だろ?行ってる場合じゃねえんだよ。
仕方ねえんだ。
うん。
シールはり終わりました。
申し訳ありませんでした。
(真島)申し訳ありませんでした。
(店員)気を付けてくださいね。
次どこだっけ。
あ〜ホームセンターです。
数ありそうだな。
時間かかりそうです。
(彩)ねえ勝手に入っていいの?
(陽介)いやだって今のままじゃ狭いだろ。
これから3人で暮らすんだし。
あらら1人でお留守番か。
偉い偉い。
(彩)ムック?んっ?何くわえてんの?これ。
んっ?
(陽介)どうした。
(彩)上履き入れ?あれ?今日は上履き持ってってるはずなのに。
あいつ忘れてってんじゃないか?
(バイブレーターの音)ちょっと悪い。
あっはい。
はい。
(彩)高木さん?今日って2人の入学式ですよね。
そうですけど。
あの上履き忘れてません?上履き?どうだったろ。
どうだったろってえっ?今どこにいるんですか?学校じゃないんですか?今仕事中です。
仕事中?入学式ですよ?何で行ってあげないんですか。
いや今仕事が大変なんですよ。
そんなときに俺だけ「入学式行かせてください」なんて言えないでしょ。
みんな働いてるんだから。
信じられない。
普通子供の入学式を優先するでしょ。
かわいそうですよ。
いや何にも知らないくせに勝手なこと言わないでください。
友樹は少し残念がってたけど薫はちゃんと分かってくれました。
何も知らないのは高木さんの方です。
えっ?薫ちゃん一生懸命我慢してるんです。
いやこっちがこんなに頑張って準備してんのに薫は何を我慢してるっていうんですか。
勉強机だってカワイイ文房具だって子供だったら欲しいはずです。
それにランドセルも。
それだったら買ってやったでしょちゃんとピンクの探して。
ホントはハートのマークが入ったランドセルが欲しかったんですよ。
ハートのマーク?そんな欲しがったら何でも買ってやるってわけにはいかないでしょ。
それにランドセルのマークなんて詳しく聞いてなかったし。
遠慮して言えなかったんだと思います。
えっ。
子供だったら普通言いますよ。
買ってもらえなくても「買ってほしい」ってそう言えるのが子供じゃないですか。
それなのにじっと我慢して言えなかったんです。
《わたしピンクの…》《どうした?》《ううん何でもない》《マルモありがとう》《おう》《入学式楽しみだな》
(彩)《全然かわいくない。
もっとカワイイのあるでしょ》《キャラものとかこうきらきらでカラフルな感じとか》《でも薫これでいい。
友樹もいいよね》《薫はお姉さんだから大丈夫だよな》《分かった》《よし行ってこい》《うん》
(彩)《2人とも名前を呼ばれるときのお返事の練習何回もしてたんですよ》《笹倉友樹さん》《はい》《笹倉薫さん》《はい》《笹倉友樹さん》《はい》《笹倉薫さん》《はい》《ちょっと2人とも何回練習する気なの?》《何回も。
ちゃんとマルモに聞こえるように大きな声でお返事するんだもん》《笹倉薫さん》《はい》高木さんどうしたんですか?今日さあの子たち入学式なんだ。
そうなんだよ。
俺笹倉の代わりにちゃんと2人のこと見守ってやるってそう決めたのに。
見てなかった。
俺あの子たちのことちゃんと見てやれてなかった。
まだ間に合うんじゃないですか?すまん。
(一同の拍手)それでは新入生呼名。
名前を呼ばれた人は大きな声で返事をして立ってください。
(一同)は〜い。
(杉下)アサカワダイチさん。
(アサカワ)はい。
(杉下)アンドウユリアさん。
(アンドウ)はい。
(杉下)イシイイツキさん。
(イシイ)はい。
(杉下)イシカワツバサさん。
(イシカワ)はい。
(杉下)イトウアリサさん。
(イトウ)はい。
(杉下)エンドウマナミさん。
(エンドウ)はい。
(杉下)カワグチケンタさん。
(カワグチ)はい。
(杉下)クボデラケイさん。
(クボデラ)はい。
(杉下)テヅカミナミさん。
(テヅカ)はい。
ねえマルモ来てるマルモ。
えっ嘘。
(杉下)コイズミタイガさん。
(コイズミ)はい。
(杉下)コグレアオイさん。
(コグレ)はい。
(杉下)サイトウスバルさん。
(サイトウ)はい。
(杉下)笹倉薫さん。
はい。
(杉下)笹倉友樹さん。
はひ。
(一同の笑い声)
(杉下)シイナミオさん。
(シイナ)はい。
(杉下)タニグチハヤトさん。
(タニグチ)はい。
(杉下)トガミゲンキさん。
(トガミ)はい。
(杉下)ナカモトユズキさん。
(ナカモト)はい。
(杉下)ヒロセヒビキさん。
(ヒロセ)はい。
(杉下)マチダハルカさん。
(マチダ)はい。
(杉下)以上広川小学校平成23年度新入生24名。
・
(薫・友樹)マルモ!マルモ。
マルモ。
マルモマルモ。
マルモ来てくれたの?ありがとう。
あのごめん。
何かごめん。
行けないとか言って。
来てくれないと思ってた。
マルモが作ってくれたバッグねお友達がカワイイって褒めてくれたよ。
この袋も。
そうか。
それと元気にお返事できたよ。
友樹はね声が裏返ったの。
「はひ」って。
緊張しちゃった。
マルモ見てた?見てたよちゃんと見てた。
(3人の笑い声)よし行くか。
(友樹・薫)うん。
おいおい俺たちも写真撮るか。
(薫・友樹)うん。
よし。
撮る。
あのすいません。
すいませんあの写真撮ってもらっていいですか?
(保護者)あっいいですよ。
すいません押すだけになってますから。
・
(ムックの鳴き声)あっムックだ。
ムック。
えっ?何でこいつ来てんだ?写真撮るんだろ。
僕を忘れんな。
えっ?しゃべった?
(保護者)いいですか?あっはい。
(友樹・薫)は〜い。
あれ?もしや泣いた?泣いてねえよ。
えっ?また。
(保護者)あのいいですか?あっはいどうぞ。
お座り。
じゃ撮りま〜す。
(友樹・薫)はい。
はい。
(シャッター音)
(薫・友樹)・「一年生になっちゃった」・「一年生になっちゃった」・「ともだち100人できちゃった」嘘つけ。
(陽介)無理するな。
頭頭。
ほら言っただろ。
(彩)もう。
(薫・友樹)・「おにぎりを」それ。
(薫・友樹)・「パックンパックンパックンと」あっおかえり。
(彩)あっおかえり。
ただいま。
(薫・友樹)ただいま。
あれ?何だこれ。
机だ。
すごい!
(彩)それわたしのお下がり。
入学祝いだよ。
やった。
(友樹・薫)ありがとう。
(陽介)この物置もさどうせ使ってないんだ好きに使ってくれ。
えっいいんですか?すいませんありがとうございます。
座ろう。
お勉強。
お勉強。
あっ鉛筆削りだ。
ホントだ。
・おいみんな集合。
んっ?何?うん新しいおきてだ。
あっそうか分かんねえか。
えんりょは?うん遠慮は無用。
何それ。
俺たちは家族なんだからお互いに言いたいことは言う。
欲しいものは欲しいって言う。
それでいいってこと。
なっ薫。
うん。
じゃマルモ僕アイス食べたい。
さっき食っただろ。
でも食べたい。
えんりょはむりょうでしょ。
無料じゃなくて無用です。
何でもかんでも聞いてやるってことじゃないの。
アイスが攻めてくるぞぶわ〜って。
どうする。
おはよう。
おっおはよう。
あっハートのマークだ。
いやハートのランドセルは買ってやれなかったけどそれもハートだろ?だっせ〜。
えっ?カワイイ。
マルモありがとう。
おう。
あっおにぎりだおいしそう。
ハハ。
いやださいって。
何で?カワイイじゃん。
おいしそうじゃん。
いやいやださいでしょ。
カワイイって。
おいしいって。
ださいって。
嘘でしょ?今しゃべってた?犬としゃべった?何が?いやあの犬の声っていうのは俺の心の声でだなホントはしゃべんないんだていうかだすえっどうしてえっなっ何でしゃべってんの?しゃべるよ。
しゃべるよ。
しゃべるよ。
え〜?何で?2014/05/02(金) 15:53〜16:48
関西テレビ1
マルモのおきて #03[再][字]【独身男と双子が家族!?犬がつなげた絆 阿部サダヲ】
「入学式、マルモは来ないの?」
阿部サダヲ 芦田愛菜 鈴木福 比嘉愛未 世良公則
詳細情報
番組内容
高木護(阿部サダヲ)と笹倉薫(芦田愛菜)、笹倉友樹(鈴木福)、ムックの共同生活が始まった。小学校の入学も決まり、みんなでランドセルを買いに行くことにする。値段を見てあ然とする護だがランドセルを購入。喜ぶ友樹の脇で薫の表情が曇っていることに気付いた護は、薫が欲しがっていて品切れだったピンクのランドセルを探す約束をした。
あけぼの文具では、子供に人気の商品「いちごジャムのり」が
番組内容2
クレームの対象になり、大騒ぎだ。ヘトヘトになって帰り、さらに双子の入学準備リストを前に大きなため息をつく護。そんな護から、子供を引き取ることにしたと聞いた大家の畑中陽介(世良公則)は責任の大きさを訴える。そんな中、娘の彩(比嘉愛未)は2人とすっかり打ち解けていた。彩は陽介からの命令もあり、双子が学校へ持って行く手提げバッグなどを護が作る手助けをすることになった。ミシンを出しに物置へ行くと、
番組内容3
その様子を後ろからのぞいて薫は奥にあった勉強机に釘付けになる。
翌日、仕事から帰ってくると護は2人に鉛筆やノートを渡す。あけぼの文具のシンプルな文具を前に明らかにテンションを落とす友樹だが、薫は無理に大人みたいでかっこいいと誉める。そんな薫を見ていた彩は、翌日に薫がこっそり物置の机に座っている姿やショーウインドーに飾ってあるハートマークの入ったピンクのランドセルに釘づけになっている姿を目撃する。
出演者
阿部サダヲ
芦田愛菜
鈴木福
ムック(犬)
比嘉愛未
小柳友
千葉雅子
外岡えりか(アイドリング!!!)
滝沢沙織
伊武雅刀
世良公則
原作・脚本
【脚本】
櫻井剛
阿相クミコ
【編成企画】
瀧山麻土香
水野綾子
監督・演出
【プロデュース】
橋本芙美
【演出】
河野圭太
城宝秀則
音楽
澤野弘之
山田豊
【主題歌】
「マル・マル・モリ・モリ!」薫と友樹、たまにムック。
【挿入歌】
谷村詩織
制作
フジテレビ
【制作著作】
共同テレビ
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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