ドキュメント72時間「若者ハローワークの青春」 2014.05.02

春。
始まりの季節。
若者の街渋谷に吹く風にも新たな節目の薫りが。
でもここにはちょっと事情の複雑な春もある。
今回の舞台は若者限定の少し変わったハローワーク。
対象は35歳未満。
増え続けるニートやフリーターを減らそうと2年前に作られた。
何だか随分リラックスした感じ。
あれっ?裸足!?
(取材者)すいません作業中。
NHKなんですけど。
カジュアルっていうか…。
希望はあくまで正社員になる事。
それ以外はまだ漠然としているという。
あらもったいない。
それにしても正社員の働き口って思ったより増えているのかな。
もったいないような気がするんですけど。
ふ〜ん…。
でもここの職員は家族のように優しく相談に乗ってくれるんだって。
業種別の対策に面接のイロハ。
何だかんだともう1年近くになる。
こちらの人は少しベテラン風かな?大学を卒業した時は就職氷河期。
納得いくまで仕事を選べなかったんだって。
ちょっと遠回りになったけど一度きりの人生。
思い切ってやり直す事にした。
演歌歌手?演歌歌手にでもなってやろうかなと思いました。
それにしてもこれほど選択肢があるとは意外。
やっぱり景気が上向いてるのかな?相談ブースが混み合い始めた。
どうやら明日の面接対策を練っているらしいけど…。
ありがとうございます。
大学卒業後も親からの仕送りでフリーター暮らしを続けてきた。
でももう25歳。
ちょっとまずいと思い始めた。
ありがとうございます。
お疲れさまでした。
自分のやりたい事が知りたい。
ほかにも自分に向いている仕事が分からず迷う人は多いという。
そもそも働くって何だろう。
突然声をかけられた。
少し派手な感じの女の子。
どんな仕事探しに来たんだろ。
いきなり大きな夢を語り始めた。
この春専門学校を卒業したばかりだけどあえて同級生たちと違う道を歩む事に決めたらしい。
あっ保育。
全然違う。
待って。
でもこれ無理無理無理。
ホントやばいですよ。
福島に暮らす両親を心配させまいと堅実に保育士を目指す学校に進んだ。
でも華やかなアパレルの世界への憧れは捨てられなかった。
選ぶ道が果たして華やかかどうかは分からない。
でも彼女にとって大事なのは自分で選ぶ事。
ああっすいません。
あれっ?年配の男性?企業から来た人みたい。
という事は…。
もう来年度。
どういう事ですか?社員30人の会社。
今年は若い人が全然集まらず初めてハローワークに求人を出しに来たという。
働いてほしい人と働きたい人。
かみ合わないものですね。
職員の一人が何かに気付いて窓の外にカメラを向けた。
あっ桜?景気が上向いているようでもまだ職探しが厳しい地域もある。
それぞれの場所で頑張っている若者にネットを通じてささやかなエール。
夕方。
昨日やりたい事が見つからないと言っていた女の子。
面接を受けてきたみたい。
何を言ったの?何でそんな事…。
まあそれと?心配したとおり自分の考えがハッキリしないところをつかれたみたい。
確かに先の事を聞かれるとうまく言葉にできない。
だけどなんとか前に進みたいとここに通い続け最近簿記の勉強も始めた。
気持ちを背負って今やってらっしゃるんですね。
面接は全戦全敗。
でも落ちても落ちてもまた受ける。
昨日「アパレル業界で社長を目指す」と夢を語ってくれた女の子。
希望の会社の面接が決まり自己アピールをまとめ始めた。
専門学校時代に頑張ったと思う事を書いたけどやっぱり消した。
初めて客観的に自分を見つめようとしている。
ちょっと行き詰まって窓口で相談。
「実際の職場を見てイメージを膨らませてみては」とアドバイスされた。
やる時やるもんね。
はい。
銀座初めて。
はい。
何かよかった見に来て。
ちょっと安心しました。
何か自信が変わりますよね。
不安がなくなったかもちょっと。
自分の街にしてやるくらいの勢いですね。
うち今。
堂々と来ようみたいな。
ナメくさってるけどでもいいですね。
銀座。
人は社会と隔絶しては生きられない。
でも社会に踏み出す一歩の重みは人によって違う。
どんなご用事というか。
合格されて。
採用になって。
おめでとうございます。
20代で就職につまずき10年以上親元で暮らしてきた。
ここのサポートを受け今週ようやく正社員の採用が決まったそうだ。
転職活動中だという若者。
何だか焦ってる?もううわ〜っ!競走馬を育てる牧場で2年間働いてきたけど環境を変え営業の仕事に挑戦したいと思い立った。
でも面接にあたって1つ気がかりな事が。
退職理由をどう説明するか。
まっすぐな性格の彼。
だけどそれだけじゃ通用しないのが大人の世界。
あ〜疲れた。
赤ちゃんを連れたお母さんがやって来た。
学生さんなんですか?元は看護師。
3年前に一念発起。
今は大学で英語や社会学を学んでいる。
ずっと理想を追いかけてきた。
でも来年は卒業。
子どもを育てながら自分が学んだ事を生かせる仕事に就きたいと思っている。
厳しい現実。
彼女はそれを受け入れて自分に合う仕事を探し続ける。
お母さん頑張ってるね。
頑張ろうね。
じゃあ気を付けて。
すいません失礼します。
今日もよろしくお願いします。
(一同)お願いします。
社会に出るのは…。
2014/05/02(金) 22:55〜23:20
NHK総合1・神戸
ドキュメント72時間「若者ハローワークの青春」[字]

毎回一つの場所に密着する72時間。今回の舞台は東京・渋谷の“35歳未満の若者専門のハローワーク”。就職率が好転する中、職探しに通う若者たちの心の内とは?

詳細情報
番組内容
景気が上向き、大学生の就職内定率が8割を超えた今春。しかし渋谷にある東京わかものハローワーク=通称”わかハロ”には、職を求める若者が毎日200人以上押し寄せる。人気は「派遣ではなく、やりがいがある正社員」。さらには好景気を追い風に転職を試みる氷河期世代の30代も…。大卒者の3割が入社3年以内に辞めてしまうと言われる中、全国でも珍しい35歳未満専門の相談窓口に密着。現代の若者の仕事観を見つめた。
出演者
【語り】吹石一恵

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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