(主任)死神No.413。
君がなくした死神手帳を捜してる間に厄介な輩が人間界に侵入したよ。
へらへら口説いてんじゃないよ!うちはねそういう店じゃないんだよ。
コーヒー1杯で何調子乗ってるんだよ。
(ドアの閉まる音)
(主任)人間の弱みにつけ込むゲス野郎ですよ。
そして無理やり魂を奪おうとする。
(死神No.413)その厄介な輩というのは…?
(男)何かお悩みですか?僕でよければ力になりますよ。
(男)神に仕える者としてあなたの悩みを解決するお手伝いをさせて頂きたいのです。
願いがあれば言ってみてください。
3つまでならどんな願いも叶えます。
それと引き替えに…。
魂を頂きますがね。
(桐嶋譲二)魂?誰なんだよ?お前…。
一般的には「悪魔」と呼ばれています。
悪魔だと?つまり俺は…悪魔に魂を売れって誘われてるわけだ。
その代償に3つの願いを責任を持って叶えますよ。
人間はいずれ死ぬんですから損な契約ではないと思いますがね。
そうだな。
魂ぐらいくれてやるよ。
悪魔の力でも借りないと幸せになれない星の下にいるらしい。
では早速ですが1つ目の願いはいかが致しましょう?女だ。
声かけた女が全員俺に惚れる事。
バカにしないでくれよ。
何も恥じる事はありません。
人間は欲望で出来ているんです。
人生とは…欲望を叶えるための競争です。
あなたはその特急券を手に入れた…。
存分に楽しんでください。
ご協力お願いします。
(一同)お願いします。
はい。
ご協力ありがとうございます!募金にご協力お願いしまーす!お願いします。
ご協力お願いします。
あっ…ご協力ありがとうございます!あのさ…今から俺と付き合ってくれないかな?はあ?ごめんごめん!嫌ならいいんだ。
嬉しい!私でいいの!?どっか行こうよ!カンパーイ!カンパーイ!うんめえ!なんか悪いねゴチにまでなっちゃって。
だって桐嶋君の事大好きなんだもん。
桐嶋君あ〜ん!あ〜ん…。
ん〜!間接キッス!ずるい!次は私よ!駄目!私!ちょっと待って!ちょっと待って!けどさ…俺のどこが好きになったわけ?そうね…貧乏くさくって仕事も出来なさそうなところかな。
顔がとっ散らかってるところもいいわね。
いい〜!でさ今からホテルでも行く?行こう?駄目!私と行くの。
あんたらまでそんな事言うのか…。
えっ?なんかさこういうのじゃねえんだよな…。
俺がしたかったのはもっとときめくような恋なんだよな…。
突然申し訳ありません。
こういう者です。
(西園寺瞳)死神?おめでとうございます。
西園寺瞳さん。
死亡予定者リストにあなたの名が記されましたのでお迎えに上がりました。
あっいや…死を恐れる人間がいる事はわかっていますがなにぶん運命をお知らせするのが私の仕事なものでして。
いつ?えっ?私いつ死ぬの?また…随分素直に受け入れるんですね。
いつかこんな日が来る気がしてた。
ねえ私はいつまで生きられるの?明後日の朝…。
この時計の余命時間がゼロになるまでです。
死亡予定者にはやり残した事をやっておくよう勧める事になっているんですが何かご希望はございますか?私…。
1人で自由に出歩きたい。
いやしかし…この体で大丈夫なんですか?だって…つまり私は明後日の朝までは死なない運命でもあるって事よね?まあそういう考え方も出来ますが…。
だったらチャンスじゃない!私幼い頃に病気を患ってから1人で外に出た事がないの。
ご家族とはお出かけにはならないんですか?パパは私より仕事のほうが大事だから…。
死神さん協力してくれるよね?えっ?ええ!?ちょっと…あっ!
(石像の割れる音)あっ!なっななな…!さあ今のうちに!あれ?また失敗か…。
取ってやろうか?えっ?ああ…。
よっしゃ!わあすごい!うわ〜やった!かわいい…。
ありがとう。
あっ…。
なんかお礼しなくちゃね。
ああ…いいよお礼なんて。
いやでもそういうのちゃんとしないとパパに叱られるし。
パパ?
(瞳)ねえ秋葉原って楽しい街なんだよね?
(カラスの鳴き声)
(瞳)私初めて来たんだけど…案内してくれない?お金ならあるから。
(鳴き声)カラオケボックス初めて。
ああこれで曲選ぶんだ…。
(操作音)あれ?これ次どうやって行くの?どうしたの?かわいいな〜と思って。
えっ?いやあの…ぬいぐるみがかわいいな〜と思って。
ああこれ?白百合マリアっていうの。
好きになったんだ。
何すんのよ…。
いいな〜。
こういう焦らされる感じが欲しかったんだよ。
嫌!ちょっともう…焦らすなって!あんただって俺の事…。
私大嫌い!あんた見てると吐き気がするわ!
(ドアの開閉音)どうなってんだよ悪魔!「お呼びでしょうか?」願いを叶えるなんて嘘じゃないか!「僕の魔力が効かなかったとでも?」「女に逃げられたよ」「せっかく恋が出来ると思ったのにさ」
(悪魔)ならば原因は1つ。
僕の敵がとりついていたんです。
敵?おい!どこ行ったんだよ!?
(荒い息遣い)お嬢様!やはり秋葉原でしたか。
行きましょう!嫌よ!私には時間がないの!時間がないとは?瞳さんお願いしますよ〜。
死神さん…自由にしてくれるって言ったよね!?ですが私の前から消えるのは困ります!もう消えないって約束するから。
だから逃がして!お嬢様…どなたとお話しなんでしょうか?逃がすってこれどうすれば…?少々お疲れのようですね。
(瞳)あれ!えっ?
(瞳)あれ!これって…。
これか?うわーっ!痛ーい!ぐあーっ!ぬあっ!うわーっ!ああーっ!痛い!ぐう…ああっ!これだけやれば大丈夫でしょう。
ねえ?痛い!瞳さん?だ…大丈夫ですか!?もう消えないって約束したのに!やはり君のせいだったんですね。
誰だ?なぜ…私が見える?まあ…同業者みたいなもんですから。
お前が…悪魔なのか?
(監死官)のんきににらめっこしてる場合じゃねえよ。
カス!えっ!?死亡予定者が姿をくらましたぞ。
よりにもよって悪魔と契約した男にさらわれたんだ。
彼女の護衛の車ごとな。
悪魔と契約した男に?心配なら今すぐ捜しに行けよ!慌てなくてもじき見つかりますよ。
彼はいずれ2つ目の欲望を満たすために僕を呼ぶでしょう。
あの女性に恋をしたようですから3つ目の願いを叶え僕に魂を売り渡すのも時間の問題です。
おい…何ビビってんだよ!ビシッと言ってやれよ!予定外の死者が出ると天界が混乱するから悪魔の言うとおりにはさせねえってさ。
え〜。
でもなんか仕事出来そうな顔してるし…。
はあ!?いえいえ。
あなたこそ優秀そうな顔してますよ。
えっ?本当?まあお互い頑張りましょう。
案外いい奴だな。
おめえ本物のバカじゃね!?褒め殺しだろうが!褒め殺し…?バカにされたんだよお前は!そうなの?お前が相手ならやりたい放題だって思ったんだよあいつは。
そこまでなめられて悔しいとかないわけ!?悔しい?
(鳴き声)「悔しい」の意味もわかんねえのかよ!「悔しい」って…何?いい車だなあ!こんな車が迎えに来るなんてあんた金持ちの令嬢かなんかか?いいよな〜。
金には一生苦労しないんだろ?怒ってんのか?けど大声出しゃあいくらでも助けなんて呼べたはずだよな。
連れ戻されるよりはこのほうがいい。
私ずっと病気で1人で外出した事ないの。
はあ?そうだまだ名前言ってなかったよな。
俺は桐嶋譲二。
あんたは?西園寺瞳。
瞳ちゃんか〜。
(ラジオ)「ここで今入ってきたニュースをお伝えします」「西園寺製薬社長で元厚生労働大臣の西園寺衛氏の長女西園寺瞳さんの行方がわからなくなっています」「警視庁は誘拐された可能性も含め捜索中です」はあ!?「西園寺瞳さんは身長150センチ黒く長い髪…」なんだよ?これ。
あんた西園寺製薬の社長令嬢かよ!?
(ラジオを切る音)ってかこれ俺が誘拐犯みたいになってるじゃねえか!ねえどうせならさ本当に誘拐やってみない?えっ?身代金取っちゃおうよ1億円ぐらいさ。
身代金1億円!?パパを困らせてやりたいの。
またパパかよ…。
私を本気で心配する姿一度でいいから見てみたいもの。
どうせ死神にとりつかれた身だもの…。
死神?私明後日の朝には死ぬの。
あっそうだ!マーガレットの花が好きなんだけどお墓に供えてくれないかな?あんた言ってる事めちゃくちゃだよ。
いいの。
私もうやけだから。
社長さんさ娘さんが大事だったらあんた一人で身代金1億円持ってきてくれないかな。
明日の朝8時に…。
桜ヶ丘公園…桜ヶ丘公園の円形広場だ。
パパ!私…殺されるかもしれない。
だからこの事は警察には絶対に言わないで。
一生のお願いだから今日くらいパパが私のために時間を空けて?すごいなあんた…。
声優にでもなれるんじゃないのか?声優?生きてればなれるのかな…。
仕事終わりに飲み行こうだ?お前と行く女なんかこの世に1人もいねえよ。
いらねえよお前みたいな奴。
クビだ!本当最低ね。
誘拐までしたのにおっぱいも触らせてくれねえのかよ。
お取り込み中申し訳ありません。
えっ!?困りますよ瞳さん…もう消えないでくださいよ。
あっ…あなたが悪魔と契約した桐嶋譲二さんですか。
なんでそれを?悪魔の契約って本当だったの?なんなんだよ?あんた。
こういう者です。
死神?本来なら死亡予定者にしか姿を見せられない決まりなんですがあなたには特別に正体を明かさせて頂きます。
じゃあ彼女が死ぬって話も…。
明日の朝までの命です。
本当なの?信じてもらえたならお墓にお花供える約束忘れないでね。
そろそろ時間よ。
わかってるよ。
あっあの…時間って?私誘拐してもらったの。
えっ?困った事をしてくれましたねえ。
だって一度くらいパパに大切にされてみたいもの。
おい来たぞ。
パパじゃない…。
えっ?
(瞳)仕事選んだんだ…。
まあいいさ。
身代金は頂いてくるよ。
ちょっとちょっとちょっと〜!護衛の方々に捕まれば警察に突き出されますよ。
その時は悪魔が助けるさ。
そうなりゃ金も悪魔頼みだな。
ちょっと…。
簡単に言わないでくださいよ。
願いを3つ叶えてしまったら魂を取られてしまうんですよ。
いいんだよ。
何やったってうまくいかないし。
もうやけだよ。
しかしですね私としても予定外の死は困るんです!うるせえな…。
俺はデタラメに生きるって決めたんだよ。
みじめに長生きするより楽しく死んだほうがましだろ?何するんだよ!?あなたは健康で生きられるありがたみをわかってないわ。
生きてさえいればいくらでもやり直せるのに…。
では誘拐ごっこはおしまいですね。
そうは言ってないわ。
身代金は死神さんが取ってきて。
えっ?あっあっあっ…ああっ!おい…追え!よっこいしょ…。
これ案外重かったですよ!う〜わ!すげえ!これだけありゃ仕事なんてしなくていいな。
これでもう悪魔を呼ぶのはもうやめてもらいますよ。
私からもお願い。
もっと自分を大事にして。
私の分も…生きてほしいの。
なんだよ…。
わかったよ。
じゃあ行くぞ。
僕の邪魔はしないでほしいなあ…。
せっかく2つ目の願いを叶えるところだったのに。
もう彼は悪魔など必要としないと思いますよ。
(悪魔)あなたはまるで人間をわかっていませんね。
どんなに強くあろうとしても悲しいぐらいに弱いんです。
少なくとも私が見てきた人間は弱いだけじゃなかった。
(悪魔)それは幻想ですよ。
じきあなたも間違いに気づくでしょう。
逃げよう。
えっちょっと…。
ちょっ…ちょっと待って。
何?なんで…。
休もうぜ。
なんで休むのよ?だって重いんだよこれ。
もういいよ。
お金持って1人で逃げて。
えっ?誘拐ごっこはおしまい。
安心してあなたの事誰にも言わないから。
いいのかよ?それで。
明日の朝にはあんた…。
だってしょうがないでしょ!?駄目だよ…。
私は間違ってないかもしれませんねえ。
いえまたすぐつまずいて結局は僕を頼りますよ。
待って…。
どうした?
(荒い息遣い)大丈夫慣れてるから。
うん…。
(荒い息遣い)もっと飛ばしてくれ。
色は付けるからさ。
頼むよ時間がないんだよ。
お待たせしました。
あっすみません。
わあ〜来た!ありがとう。
社長令嬢のくせに安上がりな女だ。
いらない。
なんで?それに引き換え街は欲望で溢れてね?ん?こんなのどこで拾ってきた?うーん…錦糸町とか。
宝くじに馬券か…。
人間が悪魔につけ込まれるわけだわなあ。
なあ悪魔に取られた魂はどこいくんだ?天界じゃなくて魔界に送られて悪魔に食われるって噂だ。
食われる?天ぷらにするとうまいらしい。
天ぷら?冗談だよバカ!まあ悪魔も必死さ。
なんせ100日間魂が奪えなかったら消滅するらしい。
それが悪魔退治成功の時ってわけだ。
美味しいね!こんなところ来たかったのか?うん友達のおすすめだから。
いいな友達いるんだ?でも会った事ないけどね。
ネットの中だけの友達。
秋葉原の事教えてくれたのもその子だよ。
他に行きたいところないの?最後に…海が見たいの。
海?病気になる前にパパと行った海。
あの日は楽しかったなあ。
俺ここ行った事あるよ。
連れてってくれるよね?風車がきれいなんだよな。
うん!一緒に行こうね。
うん。
あのお取り込み中申し訳ありません。
差し出がましい事を言うようですがそれはパパと行くべきなのではないでしょうか?無理よ。
いやしかし本気で頼んでみたら…。
パパは今大きな仕事を抱えてるの。
でもパパに優しくされたいんじゃないんですか?人生最期の時をこの彼みたいなろくでなしと過ごしていいんですか?あのさあ…。
いや決してあなたをバカにしたわけではなく…。
別にいいよ。
まあ確かに死神の言うとおりかもな。
あんたは俺なんかといるべきじゃないよ。
今さら逃げる気?私はあなたを選んじゃったんだよ?娘が誘拐されても仕事に行く大人より私のために誘拐までするろくでなしと過ごすってもう決めちゃったんだよ!?しょうがねえな…わかったよ行こう。
ごちそうさまです!
(店主)ありがとうございました。
ごちそうさまです。
(店主)またどうぞ。
(ため息)あっ…忘れ物。
ちょっと取ってくるからここで待ってて。
(車の走行音)
(護衛)お嬢様捜しましたよ。
(瞳)やだ!やだ!社長がご心配なさってます。
お帰りください。
お願い!私明日の朝には死ぬ運命なの!だから自由にさせて!
(護衛)子供みたいな事おっしゃらないでください。
(瞳)お願い離して!捕まったら警察に突き出されますよ。
はあ?駄目!捕まったら悪魔に助けを求める事になる。
敵の思うつぼです!だからって黙って見てろって言うのかよ?時間がないんだろうが!
(瞳)やだ!離して!自由にしてやれよ。
離せって言ってんだろ!ああっ!あっ痛え…。
ああっ!あっ…ううっ…ああっ…。
警察に行きますか。
(瞳)駄目よ!
(護衛)お嬢様!その人は私のわがままに付き合ってくれただけなの。
それだけは信じて!お嬢様がこのまま戻って頂けるなら信じましょう。
うっ…ああ…。
わかった。
なんなんだよ?それ。
海が見たかったんじゃないのかよ!?もういいの。
ちょっと疲れちゃったからさ…。
(護衛)さあ。
(ドアの開閉音)俺がもっと強かったら…。
(エンジンをかける音)悪魔!待ってください。
ようやくお呼びですか?ああ悪魔来ちゃった…。
俺を誰よりもケンカの強い男にしてくれ。
かしこまりました。
クソーッ!悪魔はもう呼ぶなって言ったのに…。
それでも呼んでしまうのが人間ですよ。
僕から彼の魂を守るのはあなたには無理です。
でもさあ奪った魂を食べちゃうんだろ?そんなひどい事させられないよ!ひどい?人間こそたくさんの命を食べて生きているんです。
人間に食べられるだけのために生まれてくる牛や豚や鶏もいる。
それに比べたら願い事を3つも叶えてあげてから魂を頂く僕は随分良心的だと思いますがね。
彼だってナイト気取りで恋を楽しんでるじゃありませんか。
3つ目の願いももうじきですよ。
クッソー…。
悔しいって気持ちが少しはわかったみたいだな。
まあ…。
だったらなんとかしろよカス!
(荒い息遣い)あともう少しだぞ海。
頑張ろう。
うん…。
見ろよ。
行こう。
(荒い息遣い)
(荒い息遣い)
(瞳)ごめん…。
海見れたらさキスくらいならいいよ。
だってキスもしないまま死ぬなんてなんかシャクじゃない?ファーストキスが俺なんかでいいのか?あなたがいいの。
うっ…。
ううっ…。
大丈夫?お願い!私明日の朝には死ぬ運命なの!だから自由にさせて!悪魔!3つ目の願いがお決まりのようですね。
ああ。
彼女に海を見せてやりたい。
待ってよ。
3つ目の願いを叶えたら…。
いいさ。
あんたと同じ日に死ねるなら。
けど…。
彼が決めた事ですから。
今から海へひとっ飛びです。
それは駄目です。
花を捧げる約束はどうするんですか?だってもう時間がないんだよ!このままじゃ彼女は海を見れないまま…。
だけど…。
あなたがもう少し頑張りさえすればその足で走りさえすれば海に行けるんですよ。
彼女だってあなたの力で行ったほうが喜ぶんじゃないですか?
(悪魔)それは無理ですよ。
君は何も見えてないんですね。
彼のひざは砕け骨も折れています。
もはや自力で走れる状態じゃありません。
ここまで来られただけで奇跡だったんです。
ここから彼と彼女を海へ連れて行けるのは僕の魔力だけです。
思い出の海を彼女に見せてから彼も息絶える。
美しい話じゃありませんか!この勝負僕の勝ちですよ。
それのどこが美しいの?私はそんな結末望んでないの。
悲しいだけよ!いいんですか?悲しいままの別れになっても。
私は悔しいんです!クソーッ!!つかまれ。
(悪魔)あの足でなぜ…?人間も捨てたもんじゃないって事ですよ。
自分の力で行ったんなら3つ目の願いは無効ですよね?もう少しだ。
頑張れよ。
(瞳)ありがとう。
これが海の香りかな?ああ。
(瞳)好きよ。
(波の音)
(カモメの鳴き声)やった…海だ…。
おい見えるか?おいどうしちゃったんだよ?おい!起きろよ!ようやく海に着いたんだぞ?なんでだよ…。
もうちょっとだったのに…。
一緒に海を見たかったのに…。
生きて海を見る望みは叶いませんでしたね。
でも彼が生きててよかった。
私には海を見る事より彼との時間のほうが大切だった。
では…。
(切る音)
(現場監督)よう頑張ってるな新入り。
どうだ?一杯行かないか?ありがとうございます。
でもすみません。
今日はどうしても行かなきゃいけないところがあって…。
ええ?デートか?まあそんなところです。
(現場監督)頑張れ。
フフッ。
うっす…。
あれがずーっと続きゃいいけど。
まあお前も少しは頑張ったな。
えっ?最悪の事態は免れたが悪魔のやり口は周到だ。
今後も油断しないように。
そして死神No.413君は今回も速やかに魂を天へ送るという規則に違反して死亡予定者に死後の結果を見せた。
これ問題だよ。
ですが死亡予定者の気持ちを思えば…。
おい!人間に同情してたら死神は務まんねえぞ。
気をつける…。
(ため息)でもまあ悪魔も哀れな宿命だな。
はあ!?いやだって人間の魂食えなきゃいつかは消滅するんだろ?お前は悪魔にまで同情する気か!?同情ぐらい勝手だろ。
いやいやいや同情は駄目だ。
お前の命取りになる。
命取りって…死神に命もクソも…。
死神にも寿命がある。
えっ?このロウソクは?
(主任)いい質問ですね。
ロウソクは死神の寿命を示しています。
ミスや違反を重ねた分だけ短くなります。
つまりお前が人間に情けをかければかけるほどお前の寿命も短くなるんだ。
これは?
(主任)死神No.413君のロウソクだ。
寿命がなくなったらどうなるんですか?魂を奪えなかった悪魔と同じようにその死神は消滅します。
誰かが事故死する運命となりましたのでお迎えに上がった次第です。
(須藤五郎)何が死神だよ…ふざけてんのか!?至って真剣です。
(高野洋子)この中の誰かが死ぬって事?運命からは逃れられない規則になっております。
2014/05/03(土) 00:24〜01:24
ABCテレビ1
死神くん #3[字]
死神(大野智)のライバル、悪魔登場!
「魂と引き換えに、3つまでならどんな願いでも叶えます」と天界を揺るがす!両者の戦いの行方は?死神の驚くべき事実も明らかに!?
詳細情報
◇番組内容
「魂と引き換えに、3つまでならどんな願いでも叶えます」と悪魔(菅田将暉)に言われ、願いを伝える桐嶋。一方、死神は令嬢・瞳に余命を宣告。父親の愛情を確かめたい瞳は、桐嶋に狂言誘拐を提案!桐嶋は悪魔に頼ろうと…。悪魔に魂を渡してはなるまいと死神は桐嶋を説得するが…。
◇出演者
大野智、桐谷美玲、菅田将暉、松重豊
【ゲスト】柄本時生、杉咲花
◇原作
えんどコイチ『死神くん』(集英社文庫<コミック版>)
◇脚本
橋本裕志
◇監督
筧昌也
◇主題歌
嵐『誰も知らない』(ジェイ・ストーム)
◇スタッフ
【ゼネラルプロデューサー】内山聖子(テレビ朝日)
【プロデューサー】飯田爽(テレビ朝日)、西河喜美子(テレビ朝日)、下山潤(ジャンゴフィルム)
◇おしらせ
☆番組HP
http://www.tv-asahi.co.jp/shinigamikun/
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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