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【愛知】

「護憲」「改憲」熱く議論 名古屋で2つの集会

飯島滋明准教授(右)らにより集団的自衛権の問題点が議論された発足集会=名古屋市中村区のウインクあいちで

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 「憲法記念日」(三日)を前に、名古屋市内で二日夜、憲法を考える二つの集会が開かれた。安倍晋三首相が意欲を示す集団的自衛権の行使をめぐり、大型連休明けにも九条の是非が問われる局面がやってくる。「日本の平和の象徴」「国際情勢に合わなくなった」。九条を中心に護憲、改憲それぞれの立場から声が上がった。

 名古屋市中村区のウインクあいちには、年配男性や女性を中心に百八十人が集まり、「戦争をさせない1000人委員会あいち」が発足。集団的自衛権行使に反対し、憲法九条を守る街頭署名などを展開する方針を確認した。

 三月に著名人らが立ち上げた全国規模の運動を広げる狙いで、県内の大学教授や弁護士、俳優らが発起人に名を連ねた。

 事務局長を務める名古屋学院大の飯島滋明准教授(憲法・平和学)は「安倍政権に『国民は反対だ』という意思を示し続けることが大切」と指摘。「戦争がなかったのは九条のおかげ。他国に軍事介入すれば、国際社会のイメージも損なう」と呼び掛けた。

憲法についての議論が交わされたタウンミーティング=名古屋市中区役所ホールで

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 日本青年会議所愛知ブロック協議会が同市中区で開いた憲法タウンミーティングには、元防衛庁長官で自民党憲法改正推進本部事務局長の中谷元氏らが出席。中谷氏は「現行憲法は日本を封じ込めるためのもので、いまだに敗戦国の扱いを受けている」と改憲の必要性を強調した。

 名古屋市出身の作家北康利氏は「安全保障の状況は様変わりし、日本を個別的自衛権で守れるかといえば無理」と指摘。ただ、解釈変更による行使容認ではなく「国民が自分たちの手で国の根幹を決め、誇りを持つためにも、憲法改正までもっていかなければ根本的な解決にはならない」と訴えた。

 集会には四百人が参加し、三十〜四十代の若い世代の姿が目立った。

 (岩崎健太朗、鈴木龍司)

 

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