人生の楽園 2014.05.03

(西田敏行)今週は何かいい事ありましたか?私ね思うんですよ…。
う〜ん!いやあ潮風が気持ちいいです。
今日の舞台は瀬戸内海に浮かぶ小さな島。
まもなく到着しますよ。
主人公が船着き場で待ってるはずなんですが…。
あああの方がそうですね。
(河村柱銀さん)おはようございます。
はいそれではご紹介しましょう。
今日の主人公韓国ご出身のでご自宅は歩いて30秒。
近いです。
(柱銀さん)なんでそこにおんねん。
(河村幹雄さん)魚釣れとるかな思って見てるだけやんか。
(柱銀さん)早よ下りてきて。
フフ…。
おはよう。
おはようございます。
もう1人の主人公のんびりとした朝ですねえ。
何もする事ない。
朝から。
ハハハハ…!何もする事がないとおっしゃってますがご夫婦は民宿を営んでいます。
「漁家民宿かささ」。
客室は納屋の2階です。
その3つある客室は全てお二人で改装しました。
そして一番の自慢がこちらです。
いいでしょう。
いや〜すばらしい眺めだねえ!島が本当すごい好きでね来たんです。
だんなは好きじゃないけど。
ハハハ…!ハハハハ…!…とかなんとかおっしゃってますがこのテラスもお二人で作ったそうですよ。
いや〜ここでビールかなんか飲んだらうまいでしょうねえ!
(菊池桃子)今日の舞台は山口県柳井市の沖合に浮かぶ周囲4キロほどの小さな島です。
島民はわずか11人。
船着き場の周辺に7世帯が暮らしています。
そんな笠佐島に2年前開業したのが漁家民宿かささ。
自慢は景色だけじゃありません。
こちらは幹雄さんお手製の生簀です。
幹雄さんがとった魚や貝がストックされてます。
網ですくい出したのはメバルですね。
いやー鮮度が違います。
(幹雄さん)1234…。
あとサザエな。
ヘヘヘヘ…。
生簀に沈めているこのカゴはまるで宝箱ですね。
さあ宝箱から何が出てくるか?サザエでしたね。
大きいサザエがもうザクザク入ってます。
そしてフタの裏に張り付いていたのはアワビ!たまらないぜ〜!ワイルドだろ〜?ってね。
生簀から食材を取り出すまでが幹雄さんの仕事。
そのあとは柱銀さんの出番です。
早速メバルをさばいていきます。
その他にも煮物や酢の物など手際よく作っていきます。
で幹雄さんはというと…。
何もする事ない時はもうボーッとしとるよここで。
一番最高よここは。
笠佐島出身の幹雄さん。
大阪で不動産業を営んでいました。
57歳の時柱銀さんと出会った事がきっかけで大きな転機を迎えます。
当時笠佐島には幹雄さんの父徳彦さんが1人で暮らしていました。
柱銀さんがお父さんの世話をすると言ってくれたんです。
親父がもう歳とってね1人で生活しとったし…。
で先にこれが帰る言うて…。
友達とかみんなが言ってたんですよ。
2007年柱銀さんは単身笠佐島に渡り父徳彦さんと暮らし始めました。
その2年後徳彦さんは89歳で亡くなりましたが柱銀さんは幹雄さんの待つ大阪には戻りませんでした。
ここではなんでも出来る。
笠佐島が大好きになった柱銀さんは島で民宿を始めたいと考えるようになりました。
そりゃはじめのうちはええかもわからんけどこんな島に来る奴おるかとか…。
民宿開業を最初は渋っていた幹雄さんでしたがふるさとの島に少しでも活気が戻るならと61歳の時に島に戻りました。
そしてお二人は民宿開業に向け納屋の改装など準備を進め開業から丸2年。
漁家民宿かささの自慢はテラスからの絶景と新鮮な魚介です。
そしてもう1つ柱銀さんが作る韓国料理ですね。
韓国料理と日本の料理は似てるのも多いんですよ。
それもお母さんが作ったの。
その味。
柱銀さんのお母さん直伝の唐辛子をたっぷり使った本場韓国の味です。
味見は幹雄さんの担当ですね。
ヘッヘッヘッヘ…。
はーい。
ヘヘヘ…もうラブラブじゃん。
まあまあや。
ヘヘ…まあまあ?
(柱銀さん)美味しい言わんとあかんやろ。
まあまあって言うたらあかんやろ。
作ったばっかりやからまだちょっと塩辛いよ。
うん作ったばっかりだからね。
うん塩辛い。
まあこんなもんよ。
うまいうまい。
ヘヘヘヘヘ…。
さあ今日もお客様の到着です!というわけで本日は島民わずか11人の小さな島で料理自慢の宿を始めたご夫婦のお話です。
キムチいい風が吹いてるぜ〜!瀬戸内海に浮かぶ小さな島笠佐島。
3年前ふるさとに戻り漁家民宿を開業したのが今日の主人公。
河村幹雄さん63歳です。
そして自慢の腕をふるって晩ご飯の支度をしているのが妻の柱銀さん42歳。
食べに行くのも好きなんですよ。
美味しいのね。
で行って美味しかったら家帰ってきてそれを必ず作ってみる。
今日のお客様は山口市内からいらっしゃった常連さんです。
(幹雄さん)うまそうやな。
うまそうやね。
いる?あ〜美味しい!ヘッヘッヘッヘ!幹雄さんも飲みたくてしょうがありません。
ヘヘヘまだ仕事中。
ね!我慢我慢。
バケツの中にいたやつ?
(幹雄さん)そうそうそうそう…。
今から1時間ぐらい前に揚げたやんか。
ぷりぷり!いただきます。
漁家民宿かささのゆうげは豪華ですよ。
こちらは生簀から揚げたばかりのサザエアワビアジなどのお刺し身。
は〜!もういいですねえ!メバルのお刺し身もこれはなかなか食べられませんからねえ!タコもあるじゃないですか。
いいなあ!西田さん驚くのはまだ早いですよ。
うん?小鉢はメバルの酢漬けタケノコの煮物など海と山の幸が8種類。
いや〜たまりませんね!うわあこのメバルの煮付けもうまそうだ!
(男性)食べきれないよ。
食べきれない。
(女性)これ裏のタケノコね。
はいキムチ!キュウリキムチ。
漬け込んで一晩寝かせた柱銀さん特製のキムチです。
う〜ん!あっ辛っ!辛〜い!
(男性)キムチもすごい美味しい。
お料理はまだまだありますよ。
柱銀さんが作っているものもちろんわかりますよね?西田さん。
わかりますよ〜。
チヂミですね。
はいチヂミが出ました。
焼きたて熱々のチヂミ。
食べたいです!柱銀さんのチヂミはニラワラビネギモヤシさらに白菜を入れ生地は小麦粉ではなく緑豆をすりつぶしたものなんです。
(幹雄さん)食べよう思ったらやっぱり手間暇を惜しんだらあかん。
(男性)ですね。
(幹雄さん)絶対そう。
皆さん漁家民宿かささのどんなとこ好きですか?やっぱりね最高にわがまま言えるっていうかねアットホームなとこで…。
人柄というか引かれますね。
興味がわいて。
奥さんが働き者ですよね。
そうそうそうそう。
それは言えとる!みんながね…すごい…。
こううちの本当宣伝部長に…。
みたいに…本当。
さあ今夜はうまいものたくさん食べてゆっくりと楽しんでください。
民宿の予約がない日は幹雄さんは魚をとりに出ます。
(幹雄さん)おっ釣れた。
早速あたりが来たようですね。
メバル!あ〜メバルだ。
か〜うまそうやろ。
いや〜確かにうまそうですねえ。
刺し身で食べたい!お〜また来たですね。
なかなか好調です。
夕方なんかやったらねこれがね3倍ぐらいのが来る…。
大きなこんぐらいのやつが来る。
ほ〜!幹雄さん改めて伺います。
笠佐島のいいところはどんなとこですか?もうとりあえず何も考えんでボーッとおれるところが一番ええとこよね。
それで俺はいいと思うよ。
日々のスケジュールは一切考えていないという幹雄さんです。
その日の気分で何をするかを決めます。
でちょっとおなかがすいたので今日の釣りももうこれで終了です。
この日の釣果はメバル6匹とアジ1匹。
こうして気が向いたときに釣りに出て生簀にこうストックしているんですね。
柱銀さんは自宅裏の畑で野菜を作っています。
ここは幹雄さんの父徳彦さんが大切に耕していた畑です。
今日はサツマイモの植え替え。
ソウル出身の柱銀さんは日本で暮らして17年。
畑仕事は島に来てから徳彦さんに教わりました。
畑はこう植えたりしたら野菜が出来るじゃん。
そうしたらすごく不思議だったんです。
畑好きですか?まあ畑は好きなんだけど草抜くの一番嫌い。
ヘヘヘヘ…。
そんな柱銀さん今はニンニクやサンチュネギ玉ねぎなど8種類の野菜を育てています。
前はうちが食べるのちょっとずつしてたんだけど今はねやっぱりお客さん…商売もしてるしね柱銀さんが愛情込めて育てた野菜も漁家民宿かささの自慢です。

(柱銀さん)ハハハ…。
(幹雄さん)何を…。
ヘヘヘヘヘ…。
仲良くお出かけです。
笠佐島にはお店がないため週に一〜二度は柳井市へ買い物に出かけます。
(店員)「さあいらっしゃいよどうぞいらっしゃいませ」「いかがでしょう?どうぞいらっしゃいませ」「はい色々ありますよどうぞいらっしゃいませ」柱銀さんは幹雄さんとのこのひと時が楽しくてもうしょうがありません。
今日は何買うんですか?
(柱銀さん)肉と卵とかあともやし…。
キュウリは今まだ畑に出来てないからこのぐらい。
俺はあんまり好きじゃないから行かへん。
(柱銀さん)一緒に2人で来てるじゃんいつも。
仲良く。
たまに。
ああ…たまにね。
はいわかりました。
はいはい。

(鼻歌)ヘヘヘヘ…「たまに」なんか言いながら幹雄さん鼻歌歌ってんじゃないの。
やっぱ楽しいんじゃないの?
(汽笛)
(汽笛)2キロほど離れた周防大島本島とこの笠佐島を行き来する連絡船の数は今は1日わずか3便。
ねえ幹雄さん子供の頃はどうだったんですか?俺が子供の頃は皆人が住んでたもん。
昭和30年代には戸数が20戸を超え100人もの島民が住んでいたという笠佐島。
今では空き家が増え廃屋も目立ちます。
ここは島を離れた同級生の竹本君の家です。
おはようおばあちゃん。
ああここにおるんや。
おばあさんおはよう。
おはよう。
(竹本さん)おはよう。
今は竹本トシ子さん91歳が1人で住んでいます。
風呂掃除?掃除したり洗濯してね…。
今日…あんた3日にひ孫らが来るけえ。
あっ今日来るの?いや3日。
それじゃけえぼちぼちいらんもののけにゃあならんのよ。
ああマサシの?うん。
ああうんうん…。
笠佐島で生まれ育ったトシ子さん。
今は年に一〜二度やって来るひ孫たちの顔を見るのが何よりの楽しみです。
ぼちぼちやりいや。
(トシ子さん)うん?
(幹雄さん)頑張りいや。
なっ?高校卒業と同時に笠佐島を出て周防大島本島に暮らしその後29歳で大阪へ移り住んだ幹雄さん。
気がつくと島を離れて40年もの歳月が流れていました。
みな思い出があるやんこの1軒1軒の家の。
どんな人が住んどってどんなんが…人がおったいうのが…。
みなここらもおばあさんと住んどった…。
これも死んでもうておれへん。
もう少し島に人が来やすい環境を作りたいと幹雄さんは考えています。
この日漁家民宿かささに人が集まってきました。
今夜は友人たちとの懇親会。
早い話が飲み会です。
(一同)乾杯!へへへへ…いやぁ幹雄さん今日は思いっきり飲めますよ!さあキンキンに冷えた生ビール!ねっ!やっぱりビールは生やね。
集まったのは地元周防大島の漁師さんと笠佐島に移住した釣り好きの面々です。
漁家民宿かささは地域の皆さんの集いの場にもなっています。
今宵の肴は皆さんが持ち寄った料理と柱銀さん特製ホルモン鍋です。
ハハハホルモン鍋もあるんですね。
ピリ辛の。
ビールが進みますよこれね!こちらは八木秀也さん。
釣り好きが高じて広島との2地域居住を楽しんでいます。
ここにおったら大きな魚とか釣れた時に皆で寄ってこうやって…ねえ。
こういう機会があるからいいんですよねここは。
なるほど。
気さくな付き合いが出来るのも笠佐島のよさです。
いいんです本当ねみんなお父さんがおる時からすごいよくしてくれてみんながね。
だから私が寂しくも思わずここで過ごしたと思います。
いやぁ幹雄さんいい仲間だね。
最高よ!ねえ!ほんまに。
最高の仲間に囲まれて過ごす最高の時間。
ふるさと最高です!この日河村さんご夫婦はあるものをとりにきました。
ここにあるやんか。
(柱銀さん)ツルツルじゃないと大丈夫やで。
ツルツルじゃなかったら大丈夫やで。
(幹雄さん)ああ。
うわっ!お二人がとっているのはツワブキ。
つやのある葉のフキだからその名が付いたと言われています。
ツワブキは幹雄さんのこれ大好物なんですね。
面倒くさがり屋の幹雄さんもこの時期だけは柱銀さんと一緒に島中を回ってとるんだそうですよ。
でもねいくら好物とはいえちょっと張り切りすぎじゃないですかね。
足元気をつけてくださいよ。
えっ幹雄さん。
落ちてきたらいい落ちたら。
アホか。
転んできたらいい。
転んできたら。
へへへへへ…。
ねえ柱銀さんツワブキはこれどうやって食べるんですか?炒め物したり佃煮作ったり。
それは感心するよ。
俺が出来ひん事みんな出来るから。
へへへへへ…。
お前の方に足なんか向けて寝た事ないよ俺は1回も。
せやろ?いつも大事にしてるやんか。
(2人の笑い声)瀬戸内海に浮かぶ自然が豊かで美しい風景の広がる小さな島笠佐島。
ふるさとの島のすばらしさを伝えたいと河村さんご夫婦が始めた料理自慢の漁家民宿かささ。
お二人は日々ゆったりと流れる時間の中で魚をとり野菜を育てる暮らしをしています。
ここは本当に何もないけど不便は感じないとお二人はおっしゃいます。
幹雄さん柱銀さんこれからも言いたい事は言い合って仲良く笠佐島での暮らしを楽しんでください。
そして漁家民宿かささにたくさんの人を呼んで島をにぎやかにしてくださーい!応援してまーす!はい楽園通信です。
桃ちゃん笠佐島行きたいですね今すぐ!ねっ?はい。
笠佐島へは周防大島本島の小松港から連絡船かささに乗ってください。
「かささ」にね。
朝昼夕方の1日3便。
片道100円7分の船旅です。
そして宿泊は河村さんご夫婦が営む漁家民宿かささ。
幹雄さんがとった魚介と柱銀さんの手料理を味わってください。
幹雄さんの船で釣りも出来ますよ!絶対行きます!釣りバカだから。
本日はダイアンなり!今日は三国にやって来ましたけど2014/05/03(土) 11:00〜11:30
ABCテレビ1
人生の楽園[再][字]

新しい人生を選択し、夢を実現した人がいます。「人生には楽園が必要だ。」で始まるこの番組は「新しい生き方」を提案する大人のための「いい人生の歩き方」発見番組です。

詳細情報
◇番組内容
「小さな離島の漁家民宿」 楽園の舞台は山口県周防大島町。瀬戸内海に浮かぶ周囲約4キロの小さな島で、民宿を始めたご夫婦。一番の売りは鮮度抜群の魚介類を使った漁師料理です。船で釣りを楽しむこともでき、常連客も増えてきました。過疎の島に人が来やすい環境を作りたいと、がんばっています。
◇出演者
【楽園の案内人】西田敏行、菊池桃子
◇おしらせ
☆番組HP
 http://www.tv-asahi.co.jp/rakuen/

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
福祉 – 高齢者

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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日本語
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