連続テレビ小説 花子とアン(30)「波乱の大文学会」 2014.05.03

(蓮子)あなたと同じ16の時に子どもを産んだの。
はなさんとは住む世界が違うの。
友達になんかなれっこないでしょう。
これ以上私に近づかないで。
(はな)嫌ですそんなの。
なぜだか分からないけどほっておけないんです蓮子さんの事。
(拍手)あなたは空っぽなんかじゃない。
・「おおジュリエット。
そなたこそ私の妻にふさわしい。
どうか私と結婚してくれ!」。
(拍手)さあ「ロミオとジュリエット」の幕が開きました。
・「これからはじまる」・「あなたの物語」・「ずっと長く道は続くよ」・「虹色の雨降り注げば」・「空は高鳴る」・「眩しい笑顔の奥に」・「悲しい音がする」・「寄りそって今があって」・「こんなにも愛おしい」・「手を繋げば温かいこと」・「嫌いになれば一人になってくこと」・「ひとつひとつがあなたになる」・「道は続くよ」「まあ…」。
皆様に「ロミオとジュリエット」のストーリーをざっとご紹介しておきましょう。
この物語は互いに憎み合う2つの家に生まれたロミオとジュリエットが深く愛し合いながらもその運命に引き裂かれる悲劇でございます。
(どよめき)「おおロミオ様。
どうしてあなたはロミオなのでしょう?ロミオ・モンタギュー」。
(白鳥)モンタギュー…。
「あなたの家と私の家は互いに憎しみ合う宿命。
その忌まわしいモンタギューの名前をあなたが捨てて下さるなら私も今すぐキャピュレットの名を捨てますわ」。
(醍醐)「おお愛するジュリエット。
名前が何だというのであろう。
ロミオの名前を捨てたところで私は私だ!」。
「ロミオ様それはどうでしょうか。
もしバラがアザミやキャベツという名前だったら同じように香らないのではありませんか?やはり名前は大事なものです」。

(大倉)「ヘッヘッヘッヘッヘッヘ」。
「わあ〜!」。
「うらっ!ぐあっ!」。
ロミオはけんかを仲裁しようとしてジュリエットのいとこのティボルトを殺してしまい追われる身となります。
「捕まったら死刑だぞ!」。
その調子。
頑張って!一方ジュリエットは父親が決めた公爵との結婚を迫られなんとかそこから逃げようとするのです。
「おお愛するジュリエット。
私はそなたが望むならいつでもモンタギューの名を捨てる覚悟はできている!」。
モンタギュー…。
「キャピュレットの家に縛られているのはそなたの方ではないのか?」。
「私が家に縛られている?ロミオ様何をおっしゃいますの?」。
「そなたには父上が決めたいいなずけのパリス公爵というお方がいるではないか!」。
「それは父が勝手に決めた事。
父が考えているのは私の事ではなくキャピュレットという家の事だけですわ」。
「私は…私は父の操り人形ではありません!」。
(醍醐)「だが…そなたとパリス公爵との婚礼の準備が進められてると聞くが…」。
「だからロミオ様。
たった今私をここから連れて逃げて下さいませんか?運命が私たちを引き裂いてしまう前に…」。
頑張って。
(拍手)「ジュ…ジュリエットお嬢様!」。
あっ!
(どよめきと笑い)てっ!すいません…。
(笑い)
(小声で)てっ…すいません。
(小声で)早くセリフを。
「ジュ…ジュリエットお嬢様。
ご神父様より秘密のお薬を預かってまいりました。
さあおのみ下さい。
そのお薬をのめばよ…42時間眠ったままになり死んだと思われてお墓に埋められます」。
(笑い)「そこにロミオ様が助けに来てまいります」。
「ありがとう。
とうとうこの家を抜け出しどこか知らない町でロミオ様と暮らす事ができるのね。
この薬さえのめば…」。
あっ…「どうかお幸せに」。
(笑い)ごめんなさい!失敗しました!大丈夫よ。
(畠山)気にしないで。
さあ最後の幕よ。
「おお私の妻ジュリエット。
命を奪われてもまだこの美しさ…。
私も今すぐ逝く。
二度とこの暗黒の宮殿を去る事はない」。
「ジュリエット。
いつまでも愛するそなたのそばに…」。
ジュリエットが42時間の眠りから覚めた時ロミオは既に息絶えていました。
「あ…かわいそうなロミオ様。
私が本当に死んだと思い込み毒薬をのんでしまわれるなんて!しかも私に一滴の毒も残しておいて下さらないなんて!ロミオ様と私が出会った時からこうなる事は定められていたのでしょうか。
結局私たちは家の名前に負けてしまったのですね。
このまま運命を呪って生きていく事に何の意味がありましょう。
家に閉じ込められたまま生涯を送る事など私には耐えられません。
それよりは家の名前などない天上の国でロミオ様と2人永遠の愛を手にしとうございます」。
「ロミオ様…」。

(拍手)醍醐さん!とってもすてきでしたわ!
(茂木)いいお芝居でしたね。
あなたが演じたジュリエットもすてきでしたけど。
(富山)でも私を舞台で見初めたあの人はロミオのように愛を貫く人ではありませんでした。
あんな人のために「ロミオとジュリエット」を避けていたなんてバカみたいですね。
富山先生。

(綾小路)伯爵様なぜか虫の居どころがお悪いようですわね。
醍醐様!醍醐様のロミオ様本当にすてきでしたわ!私のお姉様になって下さい!はなさんが言ってたとおりね。
思いっきりやってよかったわ。
蓮子さん。
私いい事思いついたんですけど。
復讐してやりましょう。
えっ?
(園子)蓮子さん姿が見えませんね。
(葉山)帰るぞ。
失礼。
う〜ん!
(笑い声)みんなどうしたのかしら?ん?誰ですか!?こんないたずらしたのは!あ〜…伯爵様!申し訳ございません!「家の名は大事だぞエッヘン」。
ん?何?申し訳ございません!もう!誰ですか!待ちなさい!行きましょう!えっ?
(鐘の音)
(2人の笑い声)あっすいません!乗ります!
(2人の笑い声)ああ面白かった。
ええ。
(2人の笑い声)ねえ蓮子さん。
私の腹心の友になってくれて?ええ!この日は2人にとって生涯忘れられない記念日になりました。
ではまた来週。
ごきげんよう。
さようなら。
2014/05/03(土) 12:45〜13:00
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 花子とアン(30)「波乱の大文学会」[解][字][デ][再]

蓮子(仲間由紀恵)から衝撃の過去を告白されたはな(吉高由里子)は、舞台に出て行った蓮子を祈るような眼差しで見守る。蓮子は客席の兄・晶貴(飯田基祐)に向かって…

詳細情報
番組内容
開幕直前、蓮子(仲間由紀恵)から衝撃の過去を告白されたはな(吉高由里子)は、舞台に飛び出して行った蓮子を、祈るようなまなざしで見守る。客席には蓮子の宿敵とも言える兄・晶貴(飯田基祐)の姿があり、蓮子はジュリエットのセリフに思いの丈をのせ、晶貴にぶつけてゆく。物語は進み、はなが急きょ演じることになった小間使いの出番に。しかしはなは緊張のあまり転んでしまい、大事な小道具の薬瓶をほうり投げてしまう…。
出演者
【出演】吉高由里子,仲間由紀恵,ともさかりえ,浅田美代子,高梨臨,近藤春菜,トーディ・クラーク,飯田基祐,【語り】美輪明宏
原作・脚本
【原案】村岡恵理,【脚本】中園ミホ
音楽
【音楽】梶浦由記

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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日本語(解説)
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