仏極右政党 欧州議会選前に大規模集会

5月2日 8時25分

ＥＵ＝ヨーロッパ連合の加盟２８か国から議員を選ぶヨーロッパ議会選挙を前に、反ＥＵを掲げるフランスの極右政党が大規模な集会を開き支持を呼びかけました。

ＥＵの加盟２８か国から合わせて７５１人の議員を選ぶヨーロッパ議会の選挙は、今月２２日から２５日に各国で投票が行われます。これを前にフランスの極右政党「国民戦線」が１日、パリで大規模な集会を開きました。
集会でルペン党首は「危機にひんしたフランスを救うにはＥＵを解体しなければならない」と演説し、党を支持するよう訴えました。
国民戦線はＥＵが財政赤字の削減を強く求めるなどフランスの主権を奪っているほか、域内のほとんどで自由な移動が認められているため、フランスに多くの移民が流入しているなどと主張し、ＥＵに反発しています。
フランスではほかのヨーロッパの国と同様に信用不安以降、ＥＵの政策に懐疑的な意見が増えており、先週行われた世論調査では２４％がヨーロッパ議会選挙で国民戦線に投票すると答え、主要な政党を抑えて最も支持を集めました。
国民戦線は、オランダやベルギーなどほかの国の極右政党と選挙後に会派を組むことを目指しており、今回の選挙では各国の極右政党がどの程度の議席を獲得するかが焦点になっています。