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【大リーグ】

ダルビッシュ、メジャー最短KO 天敵アスレチックスに7連敗

2014年4月30日 紙面から

◇アスレチックス4−0レンジャーズ

 【アーリントン(米テキサス州)大城和美】またも“天敵”の軍門に下った。レンジャーズのダルビッシュ有投手(27)は28日、地元でのアスレチックス戦に先発。メジャー3年目で最短の3イニング1/3、6安打4失点でKOされ、今季初黒星(1勝)を喫した。これでア軍相手に自身7連敗を喫し、通算でも1勝7敗、防御率4・73。両軍は15勝10敗のア西地区首位で並んでいたが、レ軍はこの日0−4で完封負けし、地区2位に転落した。

 今季初黒星は、やはりこの相手だった。0−2の4回、連打と犠飛でさらに2点を失い、打率2割4厘の9番ソガードを2打席連続で歩かせると、たまらずワシントン監督がベンチから飛び出した。メジャーで初めて4回を投げ終えられなかったダルビッシュが唇をかんでベンチへと歩く。本拠地ファンは温かい拍手を送ったが、その声援に応えることはなかった。

 3年越しの球団記録だった「56試合連続で投球5イニング以上」も、これで途切れた。「いつも長いイニングを投げようと思っているから、きょうみたいに早い回で降りるのは先発としてもちろん悔しい」。背番号11は表情を出さず、淡々と語った。

 堤防決壊の兆候は、無失点でしのいだ2回までにあった。直球の制球が定まらず、走者こそ1人しか許さなかったが、2回までの球数は39。最初の打者8人のうち6度、最終的には8度もフルカウントまで粘られた。打者18人のうち9人に出塁を許し、降板時の球数は83に上った。

 米放送局ESPN(電子版)は「ダルビッシュにとって、ア軍の緑のユニホームはクリプトナイト」と、映画のスーパーマンが苦手とする緑色の隕石(いんせき)にたとえた。確かに、ア軍相手に7連敗、通算防御率は4・73。一方で、他球団には通算29勝12敗、同3・09と違いが際立つ。

 ダルビッシュは「きょうで結構、相手の傾向というか、自分でも去年からあまり気付いていなかった部分が、投げ終わってから“こうかな”と思えたので、次はそれができればいい」と強がり、「終わったことだし、誰しも絶対こういうことは起きるんで、次の先発にしっかり集中したい、という思いしか今はない」と必死に前を向いた。

 「ダルビッシュは間違いなくエースで、メジャー屈指の投手だが、同地区のライバルに牛耳られている現状では『メジャー最強投手』とは呼べない」と米放送局CBSスポーツ(同)。目標と公言する「世界一の投手」になるには、次こそ天敵をねじ伏せるしかない。

 

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