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【大リーグ】

春の珍事!? ブルワーズで20勝一番乗り 強力投手陣でPS進出80%

2014年5月1日 紙面から

◇ブルワーズ5−4カージナルス

 春の珍事!? いや本物だぁ〜。ブルワーズは4月29日(日本時間同30日)、敵地セントルイスのカージナルス戦で延長11回に5−4で競り勝ち、全30球団を通じて20勝一番乗りを果たした。開幕月(3、4月通算)20勝は球団記録。地区首位が2位球団に5ゲーム差以上をつけて5月を迎えた場合の地区V確率は、ワイルドカード(WC)導入の1995年以降では60%、ポストシーズン(PS)進出確率も80%と早くも“実りの秋”を約束されたも同然だ。

 失敗が失敗のまま終わらないのが波に乗る今のブ軍だ。延長11回。無死二塁でのオーバーベイの決勝適時打は、送りバントを2度失敗し、追い込まれた後に生まれた。

 「どんな方法でもいいから、自分のできる限りのことで最悪でも三塁に進めたかったんだ。打った球? 真ん中高めだったと思うけど、どう打ったかは覚えていないんだ」とオーバーベイ。4球目、94マイル(約151キロ)の直球に必死にバットを伸ばすと、打球は相手二塁手のグラブをかすめ、ゴロで中前に抜けた。

 1点リードは、今のブ軍にとって逃げ切るのは難しくない。11回裏はこれまで救援率100%の守護神、K−ロッドこと、ロドリゲスが無失点に抑え、早くも13セーブ目。5月前に13セーブは、佐々木主浩(マリナーズ)が01年にマークした大リーグ記録に並んだ。カ軍相手のシリーズ勝ち越しも2012年9月以来で、レネキー監督も「まだシーズンは始まったばかりだが、これだけは言える。『チームは正しい方向へ進んでいる』とね」と誇らしげだった。

 快進撃の最大の要因は30球団中2位の防御率2・59を誇る強力投手陣。抑えのロドリゲスだけでなく、先発1〜3番手のガヤード、ローシュ、ガーザは実績十分。4番手のペラルタは9イニングあたりの与四球が昨季の3・67個から2個に激減と制球面の課題が改善された。数値1を切れば一流とされるWHIP(1イニングあたりの被安打+与四球)で5番手エストラダは0・957。米放送局FOXスポーツ(電子版)は「30球団一の先発5番手」と評価した。

 この日、バットでも2打点を挙げた先発ローシュは「まだ(PS進出、世界一など)大きな夢は描いていない。今は目の前の試合に集中し、一つでも多く白星を積み上げることが大事」と言うが、WC導入後で地区2位に5ゲーム差以上をつけて5月を迎えた過去5球団のうち3球団は地区優勝、PS進出を逃したのは08年に地区2位だったDバックスだけ。「野球は投手」のことわり通り、ブ軍がこのままゴールを駆け抜ける確率は高い。

 

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