凰稀かなめ、全身全霊のオスカル 40周年の「ベルばら」初日

2014年5月3日6時0分  スポーツ報知

 宝塚歌劇団宙組公演「ベルサイユのばら―オスカル編―」(演出・植田紳爾、谷正純)が2日、兵庫・宝塚大劇場で初日を迎えた。タカラヅカの代名詞“ベルばら”も、初演から40周年の記念イヤー。トップスター・凰稀かなめは「これからも作品を愛し続けてほしい」と、男装の麗人オスカルを情熱たっぷりに演じた。

 第1幕のラスト。白いペガサスに乗るオスカルの肖像画が“実写化”して宙を舞うと、客席がどよめいた。銃弾に倒れたオスカルが天に召される場面では、大きな白バラの上でオスカルが歌う新演出を用意。フィナーレでは「ばらのタンゴ」のナンバーに乗せ、凰稀の女役でのダンスも披露された。“ベルばら”はビジュアル面でも大きく進化を遂げた。

 歌劇団100周年の今年、公演回数2004回、通算観客動員数482万6000人を誇るドル箱公演も、1974年の初演(主演・榛名由梨)から40周年の節目を迎えた。昨年4~7月の雪組公演特別出演以来、2度目のオスカル役となった凰稀は「宝塚を大ブレークに導いた作品。これからも愛し続けてほしいから」と入念に役作り。オスカルの誕生から壮絶な死までを描く内容で、アンドレ(16日まで朝夏まなと、17日から緒月遠麻)との不滅の愛に全身全霊で挑んだ。

 凰稀にとっては昨年9~11日の大劇場公演「風と共に去りぬ」に続く、宝塚史上に輝く大作への主演。究極の男役といわれるレット・バトラーとは対照的な役どころだが「芝居が好きなんで、180度違う役をできるのはすごくうれしい」と話していた。

 6月2日まで。東京宝塚劇場は6月20日~7月27日上演。

 ◆ベルサイユのばら 池田理代子さん作の同名漫画を基に、1974年8月に初演。舞台は18世紀フランス。王家を守る将軍家の六女として生まれ、男として育てられたオスカルと、その乳母の孫アンドレとの身分の差を超えた愛のストーリー。善良な市民を守るために衛兵隊を率いる2人は、愛に結ばれ、結婚を誓った直後、混乱のパリで銃弾に散る。

宝塚歌劇
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