慎之助節さく裂!首痛も「大丈夫。いけるって書いて」

2014年5月3日6時0分  スポーツ報知
  • 名古屋に移動した阿部

 巨人・阿部慎之助捕手(35)が2日、3日の中日戦(ナゴヤD)のスタメン出場を直訴した。1日のヤクルト戦(東京D)の守備で首を負傷。気になる回復ぶりに「明日の(新聞の)見出しは決まったな。『阿部、明日からいける』って書いておいて」と不安を一蹴。前半戦最初のヤマ場となる9連戦に、自らGOサインを出した。

 阿部は名古屋へ向かう新幹線のホームで報道陣に囲まれた。メディアの関心はズバリ、痛めている首の状態だ。慎之助はすべてを察知し、自ら切り出した。「あぁ、首のことか? もう大丈夫。問題ない。これで明日の見出しは決まったな。『阿部、明日からいける』って」。“慎之助節”をさく裂させ、3日の中日戦のスタメン出場へ闘志を燃やした。

 1日のヤクルト戦(東京D)。7回の守備中、西村の初球を体をひねって捕球した際に、開幕前にも痛めた首痛を再発させた。開幕後には左ふくらはぎを痛めた。満身創痍(そうい)の体とあって、原監督は「捕手は特殊なポジション。登録するか、しないかは別にしても、加藤を呼んでいる」。ベテラン捕手を今季初めて1軍に合流させ、危機管理を徹底。阿部の出場は当日の回復次第としていた。

 だが、キャプテンは首脳陣の予想を超える回復ぶりを見せた。1日の試合後、自身が信頼するドクターに、患部に直接、注射をしてもらったという。「『世界のタケダさん』という方にやってもらってね。だいぶ良くなった」。この日の名古屋への新幹線移動には、白い首枕をバッグに忍ばせた。3日からの9連戦はナゴヤD、東京D、甲子園と移動が続くが、万全の状態で迎えることができそうだ。

 例年にない打撃不振に加え、新人捕手・小林が奮闘している。経験豊富な実松もいる。とはいえ、原巨人の大黒柱は背番号10しかいない。新幹線に乗り込む直前、阿部は「そういえば、Yahoo!に『阿部、登録抹消』って書いてあったな。なんだ、あれは」と笑い飛ばした。表情、発言には、ひとつの暗さもない。あとは戦場で、慎之助らしさを取り戻すだけだ。(小谷 真弥)

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