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【スポーツ】

<首都スポ>日大WRトリオ出陣 アメフット大学世界選手権

2014年4月29日 紙面から

日本代表の日大レシーバートリオ(左から)西村、佐伯、岩松=東京都世田谷区の日大グラウンドで(藤本敏和撮影)

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 日大のワイドレシーバー(WR)トリオが、初開催されるアメリカンフットボールのユニバーシアード大会に殴り込む。5月2日にスウェーデン・ウプサラで開幕する第1回大学世界選手権で、日大の佐伯龍之介(4年)、岩松慶将(3年)、西村有斗(3年)のWRトリオがそろって日本代表に選ばれた。関東の雄・日大を代表する存在の3人が、大学の初代世界王者の座を目指す。 (藤本敏和)

 「日の丸を背負う自覚を持って全力で挑みます。チームとして金メダルを必ず取りたい」

 日大レシーバートリオの筆頭格、4年の佐伯が力強く言い切った。ユニバーシアード(ユニバ)と同じ参加資格で開催されるアメフット初の大学世界選手権。このスポーツの母国である米国が出場を取りやめた。だからこそ、必ず初代世界王者になろうと集中力を研ぎ澄ませている。参加5カ国のうち、ライバルはメキシコだ。

 大学アメフット界は、甲子園ボウルで関西勢が7連覇と「西高東低」が続いている。その実情を反映するように、今回の代表メンバーも68人中49人が関西勢だ。そんな中、同一ポジションの日大トリオの存在感は際立っている。「ショットガン」フォーメーションからのパス攻撃を武器に、1990年まで20回も甲子園ボウルを制した伝統が今も息づいている証しだ。「関西の選手が多く、チャンスが少ないかもしれないが、自分のプレーをして関東のレシーバーもやれるところを見せていきたいですね」。岩松は関西勢へのライバル意識ものぞかせた。

 3人中2人は高校時代から名をはせた経験者だ。佐伯は付属校の日大鶴ケ丘高で存在感を見せてきた生え抜きだ。西村は関西の名門、大産大付属高の出身。地元関西の大学に進む選択肢もありながら、「伝統のパス攻撃に憧れがありました。日大でアメフットをやりたかったんです」と単身上京してきた。

 そして、岩松は神奈川県立松陽高2年までバスケットボール部員だった。同部はマンガ「スラムダンク」のモデルになった名門。その環境に憧れて入部したが「今はかなり弱くなり、仲良しクラブのようになっていてやりがいがなかった」と退部。アメフットに転向した。神奈川県内の高校アメフットは東京都内の高校とレベルに差があり、こちらでも不完全燃焼に終わった。そこで、練習は厳しいが、頂点を目指せる日大アメフット部に入部した。

 3人は得意なプレーもそれぞれ異なる。元QBで、バランスのいい佐伯は俊敏性にすぐれ、細身でスピードのある西村はロングパス捕球がうまい。体格のいい岩松はショートパス捕球、その捕球後のランが武器だ。

 そんな個性的な3人だからこそ、かみあえば最高のプレーを見せることができる。そろって代表に選出されたのもそれが理由だ。「絶対に初代の大学世界一になる」。出身も、プレースタイルも違う3人の思いは一つ。日大トリオは世界一へと突き進んでいく。

 <西村有斗(にしむら・あると)> 1994(平成6)年3月8日生まれの20歳。大阪府出身。大産大付属高。171センチ、75キロ。12年U−19世界選手権代表。中学までサッカー。

 <佐伯龍之介(さえき・りゅうのすけ)> 1993(平成5)年1月12日生まれの21歳。東京都出身。東京・日大鶴ケ丘高。175センチ、78キロ。2012年U−19世界選手権代表。中学まで野球。

 <岩松慶将(いわまつ・よしまさ)> 1993(平成5)年8月6日生まれの20歳。神奈川県出身。神奈川・松陽高。175センチ、88キロ。高2までバスケット。

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