大本教の機関紙で編集者をしていた谷口雅春が興し、系列出版社から発行される書籍を信者に買わせることを主な資金源とする「出版宗教」生長の家 1。戦時中は念波で敵軍を倒すため光明念波連盟なる組織を結成したそうで、谷口が「天皇中心の国家社会の実現こそ神の意志」と告げたこともあり信者が熱烈に天皇を信仰する宗教右翼としても知られる。
予ねてより憲法改正と優生保護法(母体保護法)改正を政治活動の主題とし、実際に妊娠中絶反対運動では中心的な役割を果たした。中絶や堕胎を「水子の祟り」「子殺し」といったイメージと結びつけたのが教団とあれば恐れ入る。近年でも「つくる会」を主導していたのは生長の家出身者だったことが露見しており、日本青年協議会が教団関連組織の流れを汲むというのも公然の秘密だ。
ところが、三代目総裁に谷口雅宣が就任してからは教団の左傾化が進み、政治とも距離を置くようになったと方々で喧伝されている。とはいうものの、トップが代わったからといって長らく愛国浸りの日々を送ってきた信者までもがおいそれと転向できるとは限らない。
青年真志塾の概要
2010年7月、青年真志塾という政治経済塾が日本経済人懇話会を母体として設立された。塾では月例会と週1回の勉強会が開かれる。幹事長は『約束の日 安倍晋三試論』の著者である小川榮太郎。
真志塾はフジサンケイビジネスアイでも紹介された。
塾長は神谷光徳という人物。
神谷は母体の日本経済人懇話会でも会長を務める。
神谷光徳の正体
2004年度から、生長の家栄える会会長に就任した神谷さんの“祈りの生活”は、28歳の時に窮地に追い込まれて始めた命懸けの神想観からだった。以来、 「宇宙の大生命が自分を通じて働き給う」と毎日欠かさず祈り続ける。そして今、「社会に、日本国に貢献する公の舞台」が与えられた。
神想観で知った「第一のものを第一に」する生き方 – 飛田給練成道場 http://www.sni-tobitakyu.or.jp/databox/data.php/code/seminar100200
これは生長の家飛田給練成道場のホームページ。「神想観」というのは、正座して合掌し教典を読み上げる生長の家の瞑想法。これをやると無限の力が引き出されるとか。
神谷光徳
生長の家栄える会名誉会長
株式会社エースリー特別顧問生長の家は、伯母が、初代の白鳩会神奈川教区連合会長だったことが縁で入信。 昭和61年11月からは神奈川教区栄える会会頭を拝命し、その後、栄える会副会長、栄える会会長を経て平成21年4月には栄える会名誉会長に就任。現在、日本大学評議員、日本経済人懇話会会長、日本大学佼友会神奈川県支部長、循環資源促進機構理事長などの要職も兼務している。
生長の家役職:
・栄える会名誉会長
・宗教法人「生長の家」監事
:生長の家冨士河口湖錬成道場監事
・生長の家地方講師
・栄える会ゲスト講師
http://sni-saitama.com/top/111030chirasi.html
神谷は生長の家の信者、それもかなりの幹部だ。ちなみに村上和雄は天理教の信者で村上のいうサムシング・グレートは天理教の神「天理王命」を指す。村上はID論関連の記事で産経新聞の常連でもある。
教団のセミナーでは講師を務める。
「實相(じっそう)」と書かれた掛け軸を吊るした祭壇は生長の家の特徴のひとつ。
世界聖典普及協会は生長の家の関連団体。谷口雅宣の名前もある。
「栄える会」は中小企業の社長をやっている生長の家信者の集まりで、社員からカネと票を吸い上げる仕組みらしい。
生長の家の馬脚
日本経済人懇話会 東日本大震災救援対策本部 第四陣支援活動レポート
・活動期間 平成23年6月25日(土)~6月28日(火)
・ 6月25日、土曜日。
真志塾岩田をリーダーとして西江、福島、清田、星野の5名が物資供給の先行部隊として出発。
本隊は車両手配、市場での買出し、音響機器、調理機材の調達を済ませる。
・ 6月26日、日曜日~6月27日、日曜日。
生長の家飛田給よりご協力いただいたマイクロバスにて午後10時30分聖蹟桜ヶ丘にて㈱さくら屋グループの美容師6名をピックアップし、午後11時に新宿駅西口ロータリーに集合。
午後11時30分、マイクロバスとワゴン車の2台に参加者21名を乗せて出発。
首都高速を経由し東北自動車道にて気仙沼へ。
参加者は車内にて仮眠を取り、道中数回のトイレ休憩を入れ午前7時30分気仙沼市に到着。
1時間ほど気仙沼港周辺から鹿折地区の被災地を視察。
以前よりは瓦礫の整理がされているものの惨状は相変わらずで、参加者よりため息が漏れる。
その後、宿泊先であるホテル望洋にチェックインし、先行部隊と合流。すぐに今回の活動場所である気仙沼総合体育館(通称:ケーウェーブ)に向かう。
あいにくの雨天であるため屋内での活動となる。
今回の活動は㈱さくら屋グループの美容師たちによるヘアメイクサービス。
大和晃三郎さん(五十嵐由人)、南部直登さんのジョイント歌謡ショー。
焼きそば、やきとり、ヨーヨー釣りなどの縁日を企画。
東日本大震災救援対策本部 http://www.nikkeikon.jp/jec01_1002_110625.html
青年真志塾の母体である日本経済人懇話会のホームページ(2012年2月頃)には「真志塾岩田をリーダーとして… 生長の家飛田給よりご協力いただいた」 とのくだり。
宗教法人生長の家
宗教法人生長の家 本部練成道場
株式会社世界日報
株式会社日本文化チャンネル桜
世界戦略総合研究所
建て直そう日本・女性塾
フジサンケイビジネスアイ
日本経済人懇話会 <会員企業> http://megalodon.jp/2012-0226-1530-55/www.nikkeikon.jp/j31-a.html
同じく日本経済人懇話会HPの会員企業一覧には「宗教法人生長の家」と「宗教法人生長の家 本部練成道場」がある。この二つは2012年2月時点では確認できるが後にHPから削除される。世界日報は統一教会の下部団体が発行する日刊紙で、世界戦略総合研究所も統一教会のダミー団体(後述)。
少し早めの神想観からスタート・・・
今日も山梨出張多分2泊になるであろう・・
昨晩は、青年真志塾にご招待されて出席させていただいた。
青年中心の参加者は400名とお聞きした。
日本再生に本気で立ち上がる青年の熱気の中で会が進められた。
パネルディスカッションも三人の経済評論家によって熱く
信念が語られた。
安倍晋三元総理の講演は日本の現況と未来を深い造詣によって
知識によって的確にえぐりその迫力は参加者の共感を呼んだ。
今こそ立ち上がらなければ日本は沈没する・・
そんな危機感は誰の中にも感じているが、ここの若者は
今こそ立ち上がると言う気迫と純粋な情熱が伝わった。
神谷光徳先生は静かにその様子を見守っておられた。
日本再生の炎: 信仰日記(谷口雅春・生長の家・生命の実相)神 http://igaiganet.seesaa.net/article/245809265.html
上記懇話会HPにも登場した五十嵐 由人氏(大和晃三郎)のブログには「青年真志塾にご招待されて出席させていただいた」と書かれている。ブログタイトルからもわかるように、この人は生長の家の信者だ。
上が青年真志塾、下は生長の家の集合写真。写真を撮る際に最前列が正座するのは教団の仕来たりなのかも知れない。
12.6特別合同イベント
真志塾の第16回月例会は安倍晋三を講師に迎え特別イベントとして開催された。
✵青年真志塾-拡大月例会(特別合同イベント)
強い「経済」、美しい国「日本」
☆第1部:講演&シンポジウム
日時:平成23年12月6日(火)18:00 開演(受付 17:30~)
場所:永田町 星陵会館ホール(定員400名)
東京都千代田区永田町2-16-2
会費:2000円 〔完全チケット制〕(下記※参照)
(当日:3000円)基調講演:
第90代内閣総理大臣 安倍晋三先生その他出演の皆様:
・長谷川三千子先生(埼玉大学名誉教授、哲学者、評論家)
・潮 匡人氏(軍事評論家)
・上念司先生(経済評論家)
特別ゲスト
・三橋貴明先生(経済評論家)他ゲスト交渉中
※当日の出演者は変更になる場合がございますのでご了承ください。☆第2部:懇親会(※限定120名 申込み先着順) 満員御礼!!
時間:20:20頃 開宴
場所:星陵会館内 4階「レストラン シーボニア」
会費:5000円〔完全チケット制〕(下記※参照)○主催:日本経済人懇話会 青年真志塾
○共催:世界戦略総合研究所、「建て直そう日本」女性塾、インテリジェンス・アカデミー、my日本、日本経済人懇話会
青年真志塾 » Information http://shinshizyuku.upper.jp/?page_id=11
共催の世界戦略総合研究所は統一教会の関連団体(後述)。
イベントのチラシ。
上段は講演&シンポジウム、下段は懇親会の様子。
12.6イベントの共催
- 世界戦略総合研究所
この研究所は統一教会のダミー団体。所長はじめ関係者には統一教会信者が多く、タカ派的な主張とともに純潔教育や国際ハイウェイ(日韓トンネル)建設を提唱している。詳しくはこちらのページ。
via kwout http://kwout.com/quote/9z89rwdc
これは真志塾第18回月例回の様子。向かって左が現文科相の下村博文、中央は統一教会の古参信者で世界戦略総合研究所の阿部正寿所長、左奥は同研究所員で世界日報関係者の小林幸司、右が神谷塾長。
- 建て直そう日本・女性塾
現塾長は山谷えり子で幹事長は松浦芳子、相談役は伊藤玲子。12.6合同イベント当時の塾長は伊藤で、その前は稲田朋美、更に前は現塾長の山谷が 塾長だった。だが実際には伊藤が塾を取り仕切る。以下は女性塾関係者と宗教団体の関係。数が多いのでリンクのみとする。
- 山谷は生長の家の関連団体の新教育者連盟で講演しており、同連盟は選挙で山谷を推薦した。
- 山谷は日本経済人懇話会で講師をしている。
- 山谷は統一教会が支援している。
- 山谷は統一教会のダミー団体である青少年育成連合会と繋がりがある。
- 山谷は統一教会信者が事務局長を務める全国教育問題協議会の顧問。
- 山谷はキリストの幕屋の支援を受けていた
- 山谷は佛所護念会教団で講演している
- 山谷は念法眞教の集会に参加している。
- 松浦は生長の家学生会全国総連合(生学連)の出身である。
- 稲田は生長の家の練成会で講演している。
- 稲田は日本経済人懇話会でも講演している。
- 稲田は統一教会の関連団体の世界平和連合と世界平和女性連合で講演している。
- 稲田は統一教会のダミー団体である青少年育成連合会と繋がりがある。
- 伊藤は世日フォーラム(世界日報は統一教会系列)で講師をしている。
- 伊藤は統一教会のダミー団体である世界戦略総合研究所の集会に参加したり講師を務めたりしている。逆に女性塾では同研究所の所長が講師をしている。
- 伊藤は統一教会信者が事務局長を務める全国教育問題協議会の副理事長。
- 伊藤には『中山成彬はなぜ日教組と戦うのか』という著作があリ、中山は過去に統一教会から献金を受けている。
- 伊藤は「民主党の支持団体」というデマコピペ(チラシ)を講演の資料として使うアレな人である。
- 女性塾では高橋史朗や伊藤哲夫といった生長の家出身者が講師をしている。
- 女性塾と協力する「体罰の会」にはキリストの幕屋の信者が多い。
- 女性塾の集会には安倍晋三も参加している。
4月28日(水)
あえばハッピー!!のあえば直道です。
今日は、インテリジェンス・アカデミー主催の春のセミナーに、
ゲストとしてお招きいただきました。
あえば直道のBLOG -幸福実現党- インテリジェンス・アカデミー http://aebajikido.blog54.fc2.com/blog-entry-326.html
左が饗庭直道、右が黒川白雲。
「創誠天志塾」創立
さて、現青年真志塾は親会でもあった日本経済人懇話会との話し合いの上、今回の2月14日の月例会をもちまして発展的解散をし、独立することになりました。
現青年真志塾は解散はいたしますが、2月11日、建国記念日の佳き日を期して、その発展的解消の場として、日本経済人懇話会から独立した新たな組織を設立いたしました。
その名も「創誠天志塾」です。
そこで今回真志塾最終月例会にて、神谷光徳塾長へ、これまでの活動をご指導下さったことへの感謝を表明いたしますと共に、天志塾塾長に就任する小川榮太郎より創塾のご挨拶を申し上げさせていただきました。
しかしながら、青年真志塾はまた時を経て日本経済人懇話会の下に新たな組織が誕生し再開する日がくるかと思います。その際には、皆様のご声援の程、よろしくお願いいたします。
青年真志塾 – ~「青年真志塾」解散と「創誠天志塾」創立のご挨拶~ http://ja-jp.facebook.com/shinshizyuku
創誠天志塾 – ~「青年真志塾」解散と「創誠天志塾」創立のご挨拶~… https://www.facebook.com/tenshijyuku.jp/posts/148227488631220
2012年2月14日に青年真志塾は解散し、新たに「創誠天志塾」が創設される。塾長は真志塾で幹事長を務めていた小川榮太郎。このあと天志塾は安倍晋三とさらに親密になっていく。創誠天志塾について詳しくはこちらのページ。
青年真志塾再始動~
2012年4月14日 6:49 ·
新生・真志塾のFBページを立ち上げました。再起動する真志塾をよろしくお願いいたします。ご期待ください♪
青年真志塾 – 新生・真志塾のFBページを立ち上げました。再起動する真志塾をよろしくお願いいたします。ご期待ください♪ https://www.facebook.com/jec.new.shinshizyuku/posts/384587638248350
平成25年3月度の月例会には藤井聡先生をお招きしました。『日本再生の秘策 日本強靭化とは!?』というテーマのもと、アベノミクスについてとても丁寧に分かりやすく、時に笑いを交えながら解説して下さいました。先月の月例会講師、衛藤晟一先生もゲストとしてご登場下さいました。
青年真志塾 – タイムラインの写真 https://www.facebook.com/jec.new.shinshizyuku/photos/a.384582248248889.89317.384520664921714/555607027813076
小林久人(12.6イベントの小林とは別人)は世界日報販売局長。ブログ「ぶっ飛ばせジェンダーフリー 真の男女共同”家族・社会”をめざそう」の管理人でもある。
神谷宗幣は元大阪吹田市議で若手地方議員のグループ「龍馬プロジェクト」を主催する。神谷光徳との間柄は不明。
左から上念司、神谷光徳、倉山満。上念と倉山は神谷宗幣が運営するチャンネルグランドストラテジー(CGS)のレギュラー。
既にノンポリ化したとされていた生長の家が政治活動をしていたことも然る事ながら、複数の宗教関連団体が密かに協同していたことも興味深い。生長の家と統一教会の関係は過去の一時的なものだったとの説もブラフだったことになる。そして、これらの団体がどういった経緯で連携するに至ったのかも気になるところ。12.6特別合同イベント当時は真志塾と宗教団体の関係についての指摘は表層ウェブには存在しなかったことからしても、やはり俗人では知りえない宗教間のネットワークが構築されているのだろうか。
Notes:
- 「聖使命会」という会の会費や「練成会」というセミナーも収入源になっている ↩