トゥミ・ホールディングス(ティッカーシンボル:TUMI)は旅行鞄(キャスター付きラゲージ、トートバッグ、ボストン・ダッフル)、ビジネス鞄(ブリーフケース、ガーメントバッグ)、アクセサリーなどのライフスタイル・ブランドです。

同社の顧客は、いわゆるトレイルブレイザーと呼ばれる、流行や新しいスタイルに敏感なユーザーが多く、頻繁に旅行する人たちです。

品質に対してうるさく、高学歴(9割が大卒、5割がMBAなどのプロフェッショナルな学位を持つ)で、平均年収は1940万円、投資資産は3990万円(いずれも会社調べ)と裕福です。

また年齢的には40代半ばで男性が56%、女性が44%となっています。

売上構成比は旅行鞄が44%、バッグが41%、アクセサリーが15%です。

同社は自社店舗と卸売の両方を展開しています。

自社店舗は北米に103店舗、海外に16店舗あります。今年は北米と欧州に8から16店舗新規出店する計画です。同社店舗の平方フィート当り売上高は1,080ドルで、出店してから投資資金を回収するまでに要する年数は2.5年です。

卸売では世界の1,800の小売拠点に対して商品を卸しており、その内訳は北米が824、欧州中東が511、アジア太平洋が372などとなっています。

同社の株価は2012年の新規株式公開(IPO)後、ずっと横ばいを続けています。また最近では去年の冬の厳冬が旅行市場に与える影響を懸念して、株価は冴えませんでした。

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しかし同社の業績はその間にも着実に伸びており、市場はそれを見落としています。

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【略号の読み方】
DPS一株当たり配当
EPS一株当たり利益
CFPS一株当たりキャッシュフロー
SPS一株当たり売上高


同社の営業マージンは約22%、純利益マージンは12%です。またトゥミは無借金経営です。

米国経済がようやくリーマンショックから立ち直り、いわゆるプロフェッショナルの裕福層の雇用は回復途上にあります。

同社の場合、米国内、海外の両方で成長余地はまだまだあるし、これまでの企業戦略を大きく修正する必要は感じられません。