3日の憲法記念日に合わせ、長野県内各地で憲法について考える集会などが開かれる。主催団体は、安倍晋三首相が憲法解釈の変更による集団的自衛権の行使容認を目指していることなどを踏まえ、あらためて憲法の意義を考える機会にしたいと話している。
日本青年会議所長野ブロック協議会は憲法記念日前日の2日、信州大大学院の成沢孝人教授(憲法学)を招き、大町市で講演会を開く=表。担当者は「若い世代が関心を持てるよう、憲法の条文に何が書かれているかを解説してもらう」としている。
3日は安曇野市の市民有志が「憲法と秘密保護法は両立するの!?」と題した集会を計画。安曇野ちひろ美術館常任顧問の松本猛さんや下伊那郡阿智村の岡庭一雄前村長らが特定秘密保護法の問題点についてパネル討論する。
諏訪市で同日、護憲団体などでつくる諏訪地方憲法集会が開くイベントでは、40年にわたり、原発の危険性を訴えてきた京都大原子炉実験所の小出裕章助教が「原発と憲法」のテーマで講演する。
3日は長野市でもNPO法人「松代大本営平和祈念館」がイベントを企画。主催者の1人は「戦争する国を目指して改憲が議論される中、しっかりと平和憲法の意義を考えていきたい」と話す。同市では「守ろう平和憲法信州ネットワーク(信州護憲ネット)」も講演会を予定。松本憲法会議などは松本市で「憲法施行67周年記念松本市民集会」を開く。
一方、伝統に基づく国家理念を表した新憲法制定を求める民間団体「日本会議長野」事務局(長野市)によると、憲法記念日に合わせた集会などは予定していない。