韓国:地下鉄で追突事故、240人負傷…ATS故障原因か
毎日新聞 2014年05月02日 21時32分(最終更新 05月02日 23時28分)
【ソウル澤田克己】ソウル市の地下鉄2号線、上往十里(サンワンシムリ)駅で2日午後3時半(日本時間同)ごろ、停車中の列車に後続の列車が追突し、約240人が負傷した。死者は出ていない。負傷者には外国人もいるが、在韓日本大使館によると、日本人は確認されていない。
聯合ニュースによると、駅に停車していた列車に後続列車が突っ込んだ。後続列車の運転士は急ブレーキをかけたが、間に合わなかった。運転士は「信号が突然、停止信号に変わった。非常ブレーキをかけたが制動距離を確保できなかった」と説明しているという。
現場はカーブ区間で、見通しが悪かった。衝撃で数両が脱線し、窓ガラスにひびが入った。双方の列車には計1000人以上の乗客が乗っていたという。負傷者のうち、3人が骨折など重傷。火災は発生しなかった。
事故の原因について、後続の列車の運転士が停止信号を見落としたか、車間距離が200メートル以下になると衝突を避けるため自動停止する自動列車停止装置(ATS)の故障などが指摘されている。
地下鉄2号線は、ソウル市内を大きく回る一周約54キロの環状線。1978年に着工し、84年に開通した。上往十里駅は東大門(トンデムン)の東約1.5キロ。