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【社会】

アンネは負けない 事件後寄贈の本40冊など展示

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 東京都内の図書館などで「アンネの日記」や関連本が破られた事件を受け、杉並区立中央図書館で二日から、被害の発覚後に寄贈された関連本などの展示が始まる。担当者は「事件を一過性で終わらせず、差別や争いをなくすアンネの願いを伝えたい」と話す。

 展示されるのは、全国の市民や在日イスラエル大使館などから同図書館に寄贈された関連本約百八十冊のうち、四十冊程度=写真。オランダのアンネ・フランク・ハウス財団から寄贈された、アンネが日記をつづった「隠れ家」の模型も展示。事件を報じた新聞記事も掲示する。

 二十冊を破られた同図書館の大林俊博次長(54)は「寄贈された本には贈り主の熱い気持ちが込められていた」と感謝を語り「アンネの願いは寄贈者の望みでもある。平和への祈りを受け継ぎたい」と話す。

 事件では昨年二月から今年二月にかけ、杉並区など都内の八区市と横浜市内の図書館などで計三百冊以上が破られた。警視庁は三月に東京都小平市の無職の男(36)を器物損壊などの疑いで逮捕したが、刑事責任を問えるかどうか調べるため、現在は鑑定留置中。

 展示は一階展示コーナーで九月三日まで。午前九時〜午後八時(日曜、祝日は午後五時まで)。第一、第三木曜は休館。無料。問い合わせは同館=電03(3391)5754=へ。 (杉戸祐子)

 

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