安倍首相:労働規制緩和を強調 英シティーの講演後質疑で

毎日新聞 2014年05月02日 10時30分(最終更新 05月02日 11時05分)

ロンドンの金融街シティーのギルド・ホールで演説する安倍首相=2014年5月1日、ロイター
ロンドンの金融街シティーのギルド・ホールで演説する安倍首相=2014年5月1日、ロイター

 【ロンドン念佛明奈】英国訪問中の安倍晋三首相は1日夜(日本時間2日朝)、ロンドン金融街シティーでの演説後の質疑応答で、労働時間の規制緩和などの制度改革に意欲を示した。「人口が減少する中で生産性を上げるためには、もっと柔軟な働き方ができるよう労働法制を変えていく必要がある」と語った。

 首相は経済財政諮問会議と産業競争力会議に対し、労働時間の規制緩和や家事支援・介護分野での外国人労働者の受け入れを検討するよう指示している。規制緩和には長時間労働を懸念する声も根強いが、首相は「これをやり遂げなければ日本は成長できない。必ず成し遂げていきたい」と語り、6月にまとめる新しい成長戦略に盛り込むことに前向きな姿勢を示した。

 演説では、法人税改革に取り組む意欲を表明し、2020年までに対日直接投資の倍増を目指す考えを示した。

 首相は2日午前(日本時間同日夕)、12年ロンドン五輪の競技施設を生かしたオリンピックパークなどを視察し、午後には次の訪問先であるポルトガルに出発する。

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