日大教授・水野和夫氏が語る(上) 「資本主義は死期に突入」
2014年4月27日 掲載
水野和夫氏/(C)日刊ゲンダイ
―まず、資本主義の死とは、どういう意味なのでしょうか?
投下した資本が自己増殖していくのが資本主義のメカニズムですが、いまや、資本を投下しても利潤を生み出さない時代。資本主義の死期に突入しています。なかでも日本は最終局面を迎えています。なぜなら、利潤率とほぼ一致する10年国債の利回りがほぼゼロ。ゼロ金利が20年近く続くのは世界史上初のことです。他の先進国でも「日本化」は進み、英米独の国債利回りも超低金利現象を起こしています。つまり、資本主義というシステムが音を立てて崩れようとしているのです。