アメイジング・スパイダーマン2The Amazing Spider-Man 2/監督:マーク・ウェブ/2014年/アメリカ
喋る笑う恋をする、僕たちは、さよならをする。
TOHOシネマズ日劇スクリーン1、K18で鑑賞。3D字幕版です。前作「アメイジング・スパイダーマン」と、サム・ライミ版「『スパイダーマン』シリーズ」は見ています。
あらすじ:愛されたり憎まれたり別れたり別れたくなかったりします。
スパイダーマン(アンドリュー・ガーフィールド)は、恋人グウェン(エマ・ストーン)といちゃこらしつつもがんばってヒーロー活動をしていたんだけど、別れ話が出たりしてウーンってなってて、そしたらエレクトロ(ジェイミー・フォックス)っていう電気ビリビリしている青い人と友達のハリー(デイン・デハーン)がギャーって言い出したので、えーってなります。
※ネタバレはありません。
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ポイント - エレクトロが出てくるシーンぜんぶ泣いてました…。エレクトロ…かわいそうな子…!
わたしがヒーロー映画で一度見てみたかったことをやっていたので、おお、っとなりましたね。
とにもかくにもエレクトロがかわいそうすぎてさ。人に認められなくて惨めな気持ちを抱きつづけていたマックスが『ヒーロー』に出会ってしまった。しかも、認められてしまった。こんな自分を。その後のスパイダーマンへの執着心は、ほとんど恋愛のそれで、しかも病んでいる。ヤンデレじゃないですか。
彼がエレクトロとして人前に出てしまい、スパイダーマンと再会したとき、スパイダーマンがとった行動はなんの間違いもなかったんですよね。びっくりしてるよね、制御できないよね、その気持ち、わかるよ、っていう。
でも、エレクトロにとっても、一般人にとっても、なぜスパイダーマンがエレクトロの気持ちを理解できるか、ということはわからない。スパイダーマンは自らの秘密を明かせないから。
もしかしたら『ふたりで話をしよう』と言ったスパイダーマンは、エレクトロに自分の秘密について打ち明けるつもりがあったのかもしれない。けれどもそれは叶わず、エレクトロは化け物扱いをされてしまう。
スパイダーマンだって特殊能力者なのに、なんであいつは良くて、俺はダメなんだ。スパイダーマンが優しくしてくれたのは嘘だったのか。裏切るのか、俺を。優しくしてくれたのはなんだったんだ。口先だけか。
ハリーとの関係においても、スパイダーマンは自分の秘密について打ち明けることができず、結果、憎まれてしまう。裏切り者め、嘘つきめ、と。
もちろん、誰もこんなふうになるなんて思っていなかっただろうし、スパイダーマンが悪いわけでもエレクトロが悪いわけでも、ハリーが悪いわけでもない。ただただ、残念だった。
誰かに優しくする、誰かを思いやる気持ちはある、しかし隠さなければならない自分の秘密もある。その秘密を優先したとき、返ってきたものが憎しみであった。
さて、物語の半分くらいを占めている、グウェンとの関係についてですけれども、わたしね、中盤ちょっとイラッとしちゃったんだよね。グウェンがオックスフォードの面接受ける直前のシーンでピーターがうだうだ喋ってるところがたぶんわたしのイライラMAXだったよ。わたしあんまり恋愛要素に興味がないせいもあるんだよね。
そしたら、まさかのまさかの展開でさ。わたしが今まで、ヒーロー映画で一度見てみたかったことをやってのけたので、これはOKです! ってなりました。なにかとふたりで、くっつくだの離れるだの、やっぱり一緒にいるだのと、いちゃこらいちゃこらしてたのは、ぜんぶこのためだったのか!
ところで、オズコープ社の社長室の床、白黒の「シャイニング」廊下柄でしたね。