自動車レースF1の「貴公子」と呼ばれ世界中を熱狂させたアイルトン・セナの事故死から1日で20年。地元ブラジルではその前夜、人気サッカーチームの選手たちがセナと同じヘルメット姿でピッチに立ち、34歳で早世した人気レーサーをしのんだ。

 ファンの記憶に懐かしい黄色と緑のヘルメットのレプリカを手に北部マナウスのスタジアムに登場したのは、サンパウロの人気チーム、コリンチャンスの選手たち。セナはそのユニホームをいつもレーシングスーツの下に着用するほどのファンだった。選手らはピッチでヘルメットをかぶり、スタンドのファンもセナを描いた旗を広げた。

 セナが眠るサンパウロ市内の墓地を訪れるファンも絶えない。埋葬当時から働く管理事務所職員シダ・ダコスタさん(55)は「特に日本人が多い。今でも彼に宛てた手紙やプレゼントが日本から届く。愛されていたんだね」と話した。

 セナは1994年5月、イタリアでのレース中に壁に激突、死亡した。(サンパウロ=岩田誠司)

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