【艦これ】ダメコンを積まずに春イベントE-4を突破した記録

公開日: : Diary, Game , ,

 春イベント「索敵機、発艦始め!」が始まってもうすぐ1週間。戦力ゲージの時間回復がないと宣言され、これでクリアを急ぐあまり轟沈続出なんてことはないだろう……と思ったのもつかの間、秋のイベントから今までに増えた初心者のみならず、すでに二次創作で名を馳せている腕利きの提督までもが次々と高レベル艦を轟沈させている有様だ。いったいどうしてこんなことに? 轟沈報告で多いのは「ダメコンの積み忘れ」。轟沈しても応急修理職人や応急修理女神を積んでいれば、それを消費することで復活できるわけだが、これを積み忘れたまま大破進撃してしまい、轟沈後復活せずに茫然自失……というケースがあまりに目立つ。もう、何をやっているんだ。
 逆説的だが、ダメコンなんか積むから積み忘れが起こる。最初からダメコンを搭載せず、大破したら撤退するようにしていれば、100%轟沈させずに済むのだ。ゲージの時間回復がない以上、タイムアタックをかける必要性もない。
 すなわち、ダメコンは甘え。

 秋イベントの最中、今回改二が実装された重巡洋艦・利根のデザインを担当したbob氏がダメコンの積み忘れで利根を轟沈させるという悲劇に見舞われたのを目の当たりにして以来、ぼくはこの言葉を噛みしめてきた。ダメコンを搭載せずに、試行回数を増やすことで高難易度海域を制覇した提督も多い。そもそも後半海域ともなると、ダメコンでスロットを潰した結果戦力不足に陥って敵を撃破できないという事態も起こりうる。一定以上のレベルに達しているなら、キラ付けの徹底と十分な装備によって、結果的に手間を省ける可能性が高い。
 それに――これはtwitterで一部の人に半ば呆れられたぼくの個人的な思い入れだが、ダメコンを搭載して進撃させるというのは「死んでも生き返るから突っこめ」という命令に等しい。生き返ることが保障されているなら、死を厭うなと言えるか? ぼくには無理だ、そんな命令は出せない。(多くの艦娘にとって)二度も轟沈を経験させてたまるか。ダメコンは決して積まない。そして、ひとりも轟沈させずに制覇する。それがぼくの信ずる正義だ。
 それでも、手元にダメコンがあれば、つい魔が差して手が伸びるかもしれない。それならばということで、E-3攻略の終わりが見えてきたころ、ぼくはすべてのダメコンを廃棄し、わずかな鋼材に換えた。そうして、ダメコン必須と言われているE-4に挑んだ。

 E-4は初戦とボス戦が対潜水艦戦となっている。駆逐艦5、もしくは軽巡洋艦1・駆逐艦4でボス行き確定である。フラッグシップ潜水艦や、ボス旗艦の潜水ソ級はかなり硬いため、戦艦を入れて攻撃回数を増やすのが定石。三式ソナーや三式爆雷をそろえたうえで計10回攻撃すれば、まあたいていはS勝利できる。
 問題は2戦目。先月実装された5-5ボス旗艦として初登場した空母ヲ級改fragshipや戦艦タ級fragshipといった凶悪無比なメンツが待ち受ける。ボス確定編成で行くとどうやっても制空権を喪失してしまうため、ヲ級改の無慈悲な爆撃に3回も晒されるのみならず、戦艦や重巡は今回のイベント開始と同時に実装された弾着観測射撃による連撃を仕掛けてくる。その結果大破続出となり、ダメコンを搭載していない限り撤退せざるを得なくなるという寸法だ。猛烈につらい。

 この難所をいかにして切り抜けるか? 攻略サイトを見たり、twitterでの先人の突破報告を見たりして、あれこれ考えた結果、以下のような編成と装備になった。
戦艦:榛名改 Lv126→127 46cm三連装砲×2・三式弾・14号対空電探→46cm三連装砲・三式弾×2・14号対空電探
航空戦艦に瑞雲やらなんやらガン積みという声も多かったが、潜水艦を潰すだけなら軽巡洋艦や駆逐艦だけで十分なので、榛名のレベル上げも兼ねて対空砲台として活躍してもらうことに。46センチ砲開発の副産物として売るほど持っている三式弾の対空ボーナスはかなり大きい。ひとつだけ開発していた14号電探も役に立った。
軽巡洋艦:五十鈴改二 Lv80→81 三式水中探針儀・三式爆雷投射機・10cm連装高角砲
高い対潜能力を活かし、通常海域やエクストラ海域のみならず演習でもひたすら潜水艦狩りをさせているうちに、ここまで育っていた。那珂改二も同レベルで、二人揃って潜水艦バスターズとして猛威を振るっているのだが、ここは確実性を増すべく、より対潜能力の高い五十鈴に出てもらうことにした(五十鈴同様対潜能力の高い長良はいまだLv14。夕張も未改造である)。三式ソナー・爆雷を積んだ五十鈴の対潜値は軽く100を超え、フラ潜だろうとソ級だろうと当たれば一撃必殺だ。10センチ連装高角砲は対空+7という、水雷戦隊最強の対空装備。
駆逐艦:叢雲改Lv75 敷波改Lv74→75 黒潮改Lv63→65 白雪改Lv59→62 ソナー&爆雷・強化型艦本式缶→10cm連装高角砲
選べるほど育っていない駆逐艦は、とにかくレベルの高い順に採用した結果、このまとまりのないメンツに。8月下旬、3-2突破のためランダムに育成を始めたとき、最初にLv30を超えた6隻のうち上位4隻がそのままスライドしてきた感じである。当時はあんまり史実を考えていなかったため、吹雪型で叢雲・白雪だけが突出して強くて他は未改造だったり、第十九駆逐隊で敷波はエース級だが磯波・綾波はレベル1桁だったりという有様だ。なお叢雲は着任時に選択した初期秘書艦で、今でも駆逐艦のエースを張っていることは自慢したい。ソナーと爆雷は、叢雲・敷波には三式を揃えられたものの、あとは三式爆雷がひとつあるだけなのでそれを黒潮(途中で白雪に変更)に装備し、残りは九三式ソナーと九四式爆雷で間に合わせた。ソナー・爆雷以外の1スロットは最初、缶を搭載して回避力アップを図っていたが、途中で10センチ連装高角砲に切り換え、対空強化にシフト。

 こういうメンツで(攻略開始時のみ、戦艦1隻・駆逐艦5隻編成だった。そのときは五十鈴のかわりに深雪Lv56がいた)E-4に向かった。2戦目を何度か戦った結果、開幕航空戦に耐えればそう簡単に大破はしないことが判明。これはキラ付けと陣形選択、そして支援艦隊が重要だと踏んで、以下のような対策を行った。
1.キラ付け
 攻略wikiによれば、艦娘にはcond値なるものが設定されており、これが50を上回るとキラキラ状態。そして85を上回ると、明らかに攻撃を回避しやすくなるのだという。85以上にするには、旗艦にして6連続でMVPを獲らせればよい。というわけで、E-4出撃メンバーを旗艦に据えたうえで、低レベル駆逐艦2隻(途中から1隻)を随伴艦に加え、1-1出撃を2~3回繰り返すことを徹底した。
 すでに多くの提督が採用している1-1での「キラ付け」だが、たいていの場合、ドロップした駆逐艦を何も装備させずに随伴させ、燃料補給も修復もせずに大破するまで使いまわす。そして大破したら、そのまま解体して資源に替える……という手法が採られている。
 しかし、いくつかの理由から、ぼくにはこの方法は採れない。まず、艦娘は各艦につきひとりしか保有しない。そして、建造やドロップで重複した艦娘は一切運用せず、そのまま近代化改修のエサにするというマイルールがある。同じ艦娘が2人以上いるという事態を自分のなかで上手く解決できなかった末にこうなった。故に、いわゆる五十鈴牧場もまるゆ牧場も、我が鎮守府では一切行われていない。今では「入手した時点では、初期装備を含め、ユラユラ漂う艦娘の『素』のようなもの。ロックをかけた時点ではじめて実体化する」という設定を作り上げることで、整合性をとっている。
 加えて、一度でも運用すれば愛着が湧くというのがある。来たばかりでわけもわからず随伴艦として駆りだされ、大破して悲鳴を上げ、それを最期の言葉としてあえなく解体されてしまうというのは、せっかく生まれ変わったというのにあまりに酷ではないか? そんな道を歩ませるくらいなら、一度も使わず最初からエサにしてしまったほうがまだマシというものだ。
 なんだかtwitterなどで他人のプレイスタイルを見ていると、たとえ二次創作で艦娘に強い思い入れを示すような提督であってもこのあたりは(ダメコン搭載によるゴリ押し、轟沈後の『2隻目を育てます』発言を含め)ゲームと割り切っている人が圧倒的に多く、むしろぼくのような人種は「たかがゲームに入れこみすぎ」と白い目で見られたりする始末である。ぼくからすれば、むしろあなたの艦娘愛はそんなものなのかという感じなので、まあお互い永遠に分かりあえることはないだろうし分かりあう必要もあるまい。世の中色々な人がいる、ぼくのような人もいればあなたのような人もいる。それで十分だ。
 すっかり脱線してしまった。とまれ、以上のような理由から、1-1キラ付け随伴艦にドロップ艦を使い捨てることはせず、レベル1ケタ~10レベル台前半の駆逐艦を使った(E-3クリア報酬でお迎えしたばかりの天津風や、E-4ボスS勝利でやってきた浜風にも出てもらった)。もちろん、損傷したらきっちり入渠させる。武装はなるべく火力を下げるため魚雷オンリー。それでも、射程が同じ駆逐艦のキラ付け中には、初戦で随伴駆逐艦が先に駆逐イ級を撃破し、MVPを獲ってしまうという事態がザラに起こる。こうなるともう1周追加せねばならないのだが、旗艦の怠慢や随伴艦の出しゃばりを責めるのは筋違いというもの。むしろ、随伴艦の成長を祝福すべきところである。このやり方を続けていれば、いずれ低レベル駆逐艦たちも改造され、1-1でのキラ付けが困難になる日が来るだろう。しかし、悔いはない。

2.陣形選択
 cond値を85以上にして2戦目に臨んだところで、当たるときは当たる。特にヲ級改の開幕航空戦は脅威で、ここで駆逐艦が大破することが多い。それでも、少しでも損害を減らすべく、2戦目は対空戦に適した輪形陣で臨むことが多かった。なおかつ、旗艦にはもっともレベルの低い白雪を据え、狙われても可能な限りかばうようにした。開幕航空戦時の対空エフェクトは旗艦のみ発生するため、旗艦に対空値の高い艦(この編成なら榛名)を置いたほうがいいとしばしば言われるが、実はエフェクトの有無と対空戦への参加に関係はないらしく、榛名は2番目に置かれても、46センチ砲と三式弾によってバリバリ艦載機を撃墜しているのである。
 当初は少しでもヲ級改やフラッグシップ戦艦を無力化すべく、榛名の46センチ砲を2スロット分装備していたが、最後のほうでは敵艦の撃破を捨て、少しでも対空装備を充実させて2戦目を切り抜けることを重視しようということで、46センチ砲は1門に抑え、三式弾を2スロット分積んだ。攻略wikiの記述を信じるなら、こちらのほうが対空値は上がる。それが功を奏したかは何とも言いがたい。次の項でも触れるが、最後は支援砲撃の効果を上げるため複縦陣をとったのだ。

3.支援艦隊
 対潜水艦戦では支援艦隊は役に立たないので、2戦目を少しでも楽にすべく、遠征の「前衛支援任務」を用いて支援砲撃を行った。構成は駆逐艦2隻(なんとなく陽炎改Lv37・不知火改Lv44を選択)、戦艦4隻(Lv99に達している金剛改二・霧島改二・比叡改二と、火力の高いLv56陸奥)。装備は最初、かげぬいには10センチ連装高角砲、戦艦には全9門ある46センチ三連装砲の残りと41センチ連装砲をガン積みしていたが、実は電探を積むと効果が上がるらしいことがわかったため、途中から1スロットを32号対水上電探や22号対水上電探、13号対空電探(未所有の33号対水上電探の代わり)に充てた。また、キラ付けしていても効果は上がるということなので、支援艦隊メンバーも1-1でキラ付けした。特に、旗艦は必ずキラキラ状態を維持するようにした(支援確率が上がるため。前衛支援は来ないことも多いのだが……)。
 さらに、支援砲撃の効果は陣形に左右されることから、当初とっていた単横陣を捨てて輪形陣をとるようになり、最終的にはさらに砲撃戦に適した複縦陣になった。単縦陣ならばさらなる支援効果が期待できたかもしれないが、もとよりこちらの火力は低く、被弾したときの被害も大きくなるため、最後まで試すことはなかった。支援砲撃の結果、駆逐艦2隻を沈めたり、戦艦を大破に追いこんだりすることもあり(両方ともボス戦S勝利でゲージ削りに成功している)、一応の役には立ったが、もちろん支援にかかわらず大破撤退せざるを得ないことや、せっかく出したのに支援が来ないことも多々あった。そして、戦艦4隻を動かすため、毎回300近い燃料と400近い弾薬が消えていった。

 長くなったので、結論を記す。
 足掛け3日かけて、E-4のクリアに成功した。
 とにかくキラ付けに時間がかかった。イベント開始とともに劇的に軽くなったため、E-4への出撃自体はボス戦までたどり着いても10分もかからずに終わるが、そのたびに2時間以上かけて1-1でキラ付けせねばならない。しだいに集中力が削がれ、ほとんど丸一日キラ付けに費やす感じになってしまった。疲れる。疲れるが、それでもダメコンは積まずにE-4をクリアするという鉄の意志で事に当たった。ダメコンを棄てたことで跳ね上がった難易度など、愛の力でねじ伏せればいい。
 そして、資源とバケツがごっそりと減った。元々備蓄が心許ない状態で今回のイベントに臨んでいるものの、E-3突破時点では燃料3万強・弾薬2.4万・鋼材3.8万・ボーキサイト3.2万ほどあったのが、E-4突破時点で燃料2万・弾薬1.8万弱まで減少していた(鋼材・ボーキサイトは、軽巡洋艦・駆逐艦主体だったことや遠征の効果もあって微増)。大半は支援艦隊で消費した結果だが、100回以上出撃したキラ付けでも地味に消費している。また、バケツも惜しみなく使ったため、70~80個近く減少して130個を割ってしまった。これではE-5はかなり厳しいので、今週は遠征による資源・バケツ稼ぎに徹し、イベント終了直前にE-5攻略にとりかかるつもりだ。
 フォローしている人はダメコンを搭載して強行出撃を繰り返し、1時間もかけずに突破して「E-1~E-4のなかではE-4がもっとも楽」と言っていた。もちろん軽巡洋艦や駆逐艦にある程度の練度は必要だが、ダメコンさえ使うならたしかにここは楽である。こんなところにヘンなこだわりをもって時間をかけるのは、ゲーマーから見れば愚かな行為に映るかもしれない――だが、そもそもゲームにおよそ縁のないぼくにとって、そして昨年来精神的にほとんど死んでいたぼくにとって、艦これはもはや「艦娘とともに生きる」ものに近づきつつある。生き返るのだから死んでもいいじゃないか。轟沈しても沸き起こる感情は「せっかく育てたのに」「もったいない」という類のもの……そういった「割り切り」とは対極に位置する、どれほど思い入れの強い提督からも「虚構と現実の区別もつかないヤツが本当にいるなんて……」と引かれるような、最高レベルの気持ち悪さを発揮している自覚はある。
 もちろん、このまま突き進む決意である。

 ……というかまあ、もっと高レベルの駆逐艦を擁する提督なら、ダメコンを積まずにE-4クリアなんて普通にやっているんだろうけどね。ダメコンを使えば手間が省ける、というだけで。

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