■調味料の染み方や 歯応えにも影響
脱マンネリ化のヒントを得た。試食会や高崎さんに聞いた話を基に我が家のサラダを見直した。まずはタマネギ。基本は苦みが少ない縦の薄切りに変える。食感がやわらかい横の薄切りにしたいときは、あらかじめドレッシングに浸して苦みを消しておく。
次にキャベツ。繊維に沿って切るシャキシャキの千切りから、夫が好きな直角に切るフワフワの千切りに変更する。キュウリは横の薄切り。口当たりがやわらかく、水分が出て甘みが感じられる。子ども(1歳)が指でつまんで口に入れ、舌で味わって食べるようになった。家族の好みも分かり、右下の写真のような我が家のサラダができた。
山芋やなますなどの総菜も繊維に沿う縦と直角に切る横の千切りにして同じ時間、同量の調味料に浸して食べ比べた。山芋は縦横の千切りそのもので味の違いは感じなかったが、ポン酢をかけると横のほうが味が染みた。なますやレモン汁に一晩浸すニンジンサラダのキャロット・ラぺも横の方が好評。ただ、縦のシャキシャキとさっぱりした味わいも捨てがたく、使い分けてもよさそうだ。薬味の青シソも縦の千切りは見た目がきれいだが、横のほうが香りが立ち、豆腐を引き立てる。
夫は少々うんざりしているが、毎日の料理をおいしく食べてもらうには、調味料を変える前に野菜の切り方を工夫し家族の好みを知ることが先かもしれない。目からうろこが落ちる思いがした。
記者のつぶやき
■にがいタマネギ、ゴメンネ
記者の大好物、きんぴらではどうか。切り方を変えて食べ比べた。
ゴボウとニンジンを繊維に沿った縦方向の細切りや、繊維を断つ斜め薄切りにした後で細切りにしたもの、いつものささがきの3種類で、調味料や調理時間も同じにして3回作り、食べ比べた。記者はポリポリとした食感が楽しい縦の細切りがよかったが、夫は「やわらかくて味がなじんでいる」と繊維を断つ細切りの方を選び続けた。
家族の試食会でも、「やわらかくておいしい」と斜め薄切りタイプが一番人気で、夫はそれみたことかとしたり顔だ。苦いタマネギを食べさせてきた弱みもある。当面は夫の好みに合わせよう。
(畑中麻里)
[日経プラスワン2014年4月5日付]
出版:日本経済新聞出版社
価格:1,260円(税込み)
野菜
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