売り場に春の野菜が並び始めた。食卓に出す野菜料理のマンネリ化に悩む記者(40)は、野菜の切り方で味が変わると聞いて一念発起。定番の切り方を変えて家族がモリモリ食べてくれるサラダや総菜の改良に乗り出した。
食感が変わることを言っているのかと予想したが、同僚によると「野菜嫌いの子どもが、切り方を変えたら食べられるようになる」。ならば、味も変わるのだろうか。半信半疑でタマネギを繊維に沿った縦の薄切りと横の薄切りにして食べ比べた。確かに違う。横切りのほうが苦く感じた。
なぜだろう。お茶の水女子大学の香西みどり教授は「野菜を切る向きで繊維の長さが変わり、歯触りが変わることがある。また、細胞の壊れ方が大きければ中の成分が出やすくなり、味や臭い、色に違いが出ることもある」と説明する。タマネギは独特の苦みや辛みの成分を含んでいる。繊維に直角に切ると繊維に沿って切ったときより多くの細胞が壊れ、これらの成分が漏れ出やすくなる。
他の野菜はどうか。3月の連休に小学生の男の子2人を含む姉家族や母、夫の6人で試食会を開いた。同じ野菜の部位で繊維に沿うか、直角に切るかなど繊維の方向を意識して2、3種類の切り方をしたり、すり下ろしたり。食べ比べた後、好みを聞いた。
■タマネギの横切り 全員一致で「NO」
「あ、やわらかい」「ダイコンらしい食感だね」。切り方を変えて食感に違いが出たのは確実で、意見は割れた。例えば、繊維に沿った千切りAのシャキシャキとしたキャベツを選んだ人は5人で、繊維に対し直角に切りフワッとした食感の千切りBは1人。同じ切り方でもダイコンはシャキシャキのAが人気だったが、ニンジンはAと歯触りがやわらかいBが半々だった。
味の違いも出た。ニンジンとキュウリはBが「甘い」。ショウガはAが「さっぱりしている」。タマネギのBは全員一致でダメ出し。甥(おい)たちは「辛ーい」「苦ーい」と舌を出してお茶をゴクゴク。我が家では血液サラサラ効果がある切り方と聞いて以来、サラダのタマネギは横の薄切りが定番だ。文句を言わずに食べてくれていた夫に、申し訳ない気持ちになった。
野菜
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