なぜ今速度取り締まりの見直しなのか?
今年6月4日の記者会見で、古屋圭司国家公安委員長は、警察の取り締まりについて、
「ややもすると取り締まりのための取り締まりになっている傾向があり、問題だと思っている。警察の信頼という視点からも疑問符がつく。重要なのは本当に交通事故が多い場所で取り締まることだ。(中略)事故の抑止につながる、取り締まられた側も納得できる取り締まりをしなければならない」
と、発言。警察を束ねる国家公安委員会のトップが、自らの組織を批判しているともとれる発言は一部批判はあったが、ドライバーの気持ちを代弁した、ドライバー目線での発言を支持する声は大きかった。
その記者会見で発言した直後、本誌7月26日号で委員長本人が記者会見での発言の真意について語った。ここではその詳細は割愛するが、古屋国家公安委員長は、今後のことにも言及し、自分が座長となり、近いうちに交通取り締まりの見直しのためのプロジェクトチームを立ち上げようと思っている、ということも明らかにした。
その言葉に嘘偽りがないことを証明するかのように、警察庁は「交通事故抑止に資する取り締まり・速度規制等のあり方に関する懇談会」を設置し、〝取り締まり〟、〝速度規制〟のワーキンググループによって議論を進めていくことになった。
第1回は8月1日、両ワーキンググループが合同で懇談会を開催。8月26日には取り締まりワーキンググループ、8月30日には速度規制ワーキンググループがそれぞれ単独で初会合と、順調にプロジェクトは進んでいる。基本はそれぞれのワーキンググループが専門分野で議論を進めていくが、今後2~3回に1度の割合で合同で意見交換をしていくことになったという。次に開催されるのは10月上旬の予定となっているようだ。
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