経済【国際ビジネスマンの日本千思万考】近くて遠い「反日チンパンジー・中韓」より、遠くて近い「親日・インド」を大事にすべし…パール判事の「知性」を思い出そう+(2/5ページ)(2014.4.19 07:00

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【国際ビジネスマンの日本千思万考】
近くて遠い「反日チンパンジー・中韓」より、遠くて近い「親日・インド」を大事にすべし…パール判事の「知性」を思い出そう

2014.4.19 07:00 (2/5ページ)国際ビジネス
2007年にインドを訪問した際、東京裁判で判事を務めた故パール判事の長男プロシャント・パール氏(右から2人目)と握手する安倍晋三首相(当時も首相)。日本人はパール判事を思い出し、親日国家・インドを大事にすべきだ=インド・コルカタ(代表撮影・共同)

2007年にインドを訪問した際、東京裁判で判事を務めた故パール判事の長男プロシャント・パール氏(右から2人目)と握手する安倍晋三首相(当時も首相)。日本人はパール判事を思い出し、親日国家・インドを大事にすべきだ=インド・コルカタ(代表撮影・共同)

 いずれにせよ、一人っ子政策の中国に比して結婚奨励で多産系のインドが中国を逆転して人口世界一になるのは確実でしょう。問題は、現下の経済成長の継続と相まって、今後の政治がインドの陰の部分、すなわち世界最大と言われる貧困層の所得改善・社会保障と民度アップをいかに克服するか、にかかっていそうです。

なぜ仏教は定着しなかったのか

 釈迦が開祖・布教した仏教が、なぜインドで定着せず、現下の日本やタイでより正統的に継承されたのか、という長年の史的疑問をぶつけてみたところ、現地人ガイドの以下の説明に、ほぼ納得させられました。

 「ネパール発の釈迦仏教が持ち込まれたのは、前5世紀の頃だったが、釈迦の死に際し、その遺言を履行するべく、直属の弟子10人は伝道を広めよとの師命を実行するため、遠国四方八方へと旅に出てしまった。残された仏教はもともと経典を持たなかったこともあって弱体化し、その後古来土着の習俗とバラモン教が前3世紀ごろ結びついて、新世紀に入り6~7世紀ごろまでに宗教的骨格が固まってできたヒンズー教が主たる宗教となった」

 併せて、いまだに残るカースト制度もこのヒンズーのパルナ・ジャーティなどと呼称される職業・身分階級制度に由来を持つものだということも理解できました。民主主義国インドとはいえ、中国共産主義の階級制度とあまり変わりない“差別主義”から、いかに脱却できるかが、未来の存亡のカギを握っているのではなかろうか、と考えさせられました。

“インドの春”は起こるか

 先にインドの人口を12億5千万と書きましたが、このうち約7億人が選挙権を持っており、その点からいえば「世界最大の民主主義国」といえますが、逆にカースト制度や過密な人口が災いし「世界で最も選挙予想が当たらない国」ともいわれております。そのインドで、今年4月から5月にかけて総選挙が予定されており、すでにその前哨戦としての地方選挙が始まっています。

パナなど日系も進出…所得3倍で世界5位へ、魅力は「知性」「冷静さ」

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東京裁判の被告ら。インドのパール判事は裁判官11人の中でただ一人、「全員無罪」を主張した=昭和23年(AP=共同)
ガンジス川には、ヒンズー教の儀式のため何千もの人々が集まる。人口大国・インドを象徴する光景で、満員電車並みの混雑ぶりだ(AP=共同)
ヒンズー教の儀式のため、ガンジス川に集まった人々。河岸は人で埋め尽くされている(ロイター)
ヒンズー教の儀式のため、ガンジス川に集まったヒンズー教徒たち(ロイター)

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