当番組は同時入力の為、誤字脱字が発生する場合があります。
≫今夜は生放送で話題のニュースに迫る。
いまだ多くの行方不明者の捜索が続く韓国船の沈没事故。
事故からおよそ2週間。
数々の問題が浮き彫りに。
最新情報から船の仕組み行政、メディアの問題まで独自の視点で徹底解決。
そして、オバマ大統領来日でわかった≫「池上彰解説塾」。
今日は生放送でお送りしていきます。
≫韓国船の沈没事故というのは大変ショッキングだったんですけれどもいろんなことがわかってきています。
現時点でわかっていることそしてそこから見えてくる問題点を最新情報を交えてお伝えします。
それからオバマ大統領が来日して共同声明あるいは共同記者会見がありましたがさああれは一体なんだったのか。
現時点でわかったことを改めてお伝えしようと思います。
≫ゲストの皆さんもよろしくお願いいたします。
それではまず韓国船沈没事故について私たちが知っておくべきポイントとは…。
≫韓国船沈没事故。
大惨事となったこの海難事故。
池上彰ならではの視点でとらえた3つのポイントに注目。
1つ目は船は、なぜ水に浮かぶの?復原力って何?2つ目は、韓国行政の問題。
3つ目は、メディアの問題。
私たちがこの事故から学ぶべき教訓を池上彰が解説します。
今回の事故の経緯は…。
今月16日朝インチョン港から済州島へ向かっていた大型旅客船セウォル号が韓国南西部の珍島付近で転覆し沈没。
修学旅行中だった高校生およそ300人を含む乗員・乗客476人が乗船していました。
連日、ダイバーや無人探査機などによる安否不明者の捜索が続けられています。
乗客よりも先に逃げた船長や乗組員の証言。
船の構造上の問題。
更に通信記録などから徐々に転覆の原因ではないかと思われるものが明らかとなり始めています。
≫その問題点を今日洗い出していこうと思うんですが実は今日、新しいニュースが入ってきました。
あの事故なんですが現場から回収された高校生の携帯電話の中に入っていた音声と画像が公開されたんですね。
遺族の父親がこれがぜひ、みんなに知ってほしいというので公開されました。
それを、ご覧ください。
≫これは事故当日の朝8時52分から15分間にわたって録音されていた高校生たちの生々しいやり取りです。
≫まだ状況が把握できていない様子なんですけれどもそこにあの放送が流れてきます。
≫本当に動かないでくださいって言ってたんですね。
≫何度も何度も船内放送があったんですね。
≫最初はみんなウキウキするとかはしゃいでる。
あとがどうなったかわかるだけにちょっとつらいですよね。
これは息子の唯一の遺留品として携帯電話を受け取った父親がメモリーを復旧させたらこういうものが入ってたと。
この動画は私たちのものではない社会が共有すべきだといって公開したということなんですね。
ここからも、船内で何があったのか、あるいは救出が行われていなかったことがいろいろはっきりしてくるということですね。
≫乗ってる人は船がどんな状態になっても何度も乗った経験がないと本当に危険を察知できないんだなということがわかったし、だからこそちゃんと危険を知らせて正しい行動を取るように知らせる放送があるべきでしたよね。
≫船が傾くっていうのは乗っている人にはわかりますよね。
写真で例えばヨットなんかこうやって乗ってる写真あるしどこが危ないところなのかわからないでしょうね。
≫まさか沈没するとは誰しも思わないんじゃないですか特に学生なんかは。
修学旅行の最中だし。
≫まして船内放送で絶対その場所を動かないでくださいといわれたら守りますよね。
今日は、韓国珍島で取材を続けているテレビ朝日外報部の小林記者と中継がつながっています。
小林さんそちらに入っている最新情報を伝えてください。
≫現在のこちらの天気ですが午後には一旦晴れたんですが夕方からまた冷たい雨が降り続いています。
現場海域ですが波が高く潮の流れも速いため捜索活動は難航しています。
おとといから今日までの行方不明者の発見はわずか4人にとどまっています。
こちらの対策本部の発表によりますと、今日からアメリカ海軍の救難艦セーフガードが今朝から現場海域に到着して捜索のサポートに入っている予定です。
また、ダイバーが海中で休むことができ長時間の作業を可能にする特殊機材ダイビングベルも気象条件が合えば明日の朝から投入される予定となっています。
またダイバーが入りやすいように船のドアなどを爆破することも家族の同意を得たうえで検討するとしています。
一方、検察などの合同捜査チームは救助活動に問題があった疑いで海洋警察の一部署の家宅捜索を行いました。
事故発生当時の応答記録などを押収した模様です。
≫事故のあと、韓国では随分いろんな混乱がありましたよね。
少しは落ち着いたんでしょうか?≫今、とにかく大事な問題というのはまず行方不明者の発見を急ぐこと。
それと同じように大事なことは家族の心のケアというこの問題が、同じように大切な問題となっています。
ただ、家族たちの政府に対する不信感というのは募る一方となっています。
これは、政府の家族たちに対する情報発信の在り方に問題があったように思います。
例えば、事故発生直後なんですが全員救助されたと発表されたケースもありました。
それから家族に伝えられる情報とメディアに伝えられる情報が食い違っているケースも数多くありました。
そして発表される捜索活動に投入される予定のダイバーの数も例えば50人投入しますよというふうに発表しても、実際に活動するのは十数人程度にとどまるケースも続いているんです。
こうしたことから家族たちにとってみると政府は何か嘘をついているんじゃないか何か隠そうとしているんじゃないかという思いが募ってそれが非常に心の負担になっているというのが現実です。
≫対応が混乱すると余計、家族にしてみるとまだ全貌が明らかになってない。
何か隠してるんじゃないかと更に不信が募るということですね。
ありがとうございました。
≫日本のメディアでも連日報道された今回の事故ですが私たちが注目した1つ目のポイントはこちらです。
船はなぜ水に浮かぶの?復原力って?≫今更、浮力水に浮かぶ話かと思うかもしれませんが復原力というのが実はキーワードになるんですね。
竹山さん、本当に基礎、基本なんですけど鉄の塊なのになんで船は水に浮かぶんでしょうか。
≫鉄の塊なのに?浮力が発生して表面張力…。
≫表面張力ではないんですね。
浮力ですよね。
浮力ってなんだったっけっていう基本からおさらいしておきましょう。
模型を用意しました。
この船とこの鉛の塊が同じ重さです。
こちらを入れますと当たり前ですが浮きませんよね。
でも、同じ重さの船を浮かべますとこちらは沈まない。
浮力ですよね。
浮力、要するに中が空になって空気が入っています。
浮力というのはこうやってある程度の重さのものが入って水が、それだけ押されますよね。
その押された体積分だけ水が増えるその分が、上に押す力となる。
これが浮力ということです。
だから、中が空洞になっていれば巨大な浮力が発生する。
多くの荷物を積んでも浮いていられると。
これが基本ですよね。
その基本のうえで例えば、こちらご覧ください。
非常に身近なところですとお風呂に入ってお風呂の空の風呂桶を上からぐっと押すと水のほうからものすごい抵抗がありますよね。
あれがまさに浮力。
つまりこれだけの体積を水の中に入れた分これによって押しのけられた水の分だけ上に押す力が出るということなんですがホランさん船はどうして倒れないのか?≫これはおきあがりこぼしみたいなものだと思うんですけどおもりが下のほうに集中してるから復原力で戻ってくる。
≫復原力と。
復原力という船が傾いたときに元に戻ろうとする力なんですけれども復原力が小さいと傾いたまま、元に戻らない。
最悪の場合はひっくり返ってしまうということは船の重心がどこにあるかによって復原力大きく変わってくるわけですね。
重心が低いほど復原力は高い。
皆さんがよく経験していることこんなことあるんじゃないでしょうか。
公園でボートに乗って立っていると非常に不安定ですよね。
ですが、これが座ると非常に安定する。
まさに重心が高いか低いかによって不安定かどうかということになります。
重心が低いほど復原力が強い。
安定しているということになりますよね。
そうすると重心が低ければより安全ということなんですか?≫になるんですがお客さんを乗せる船になるとまたちょっと違ってくるんですね。
といいますと復原力を強くするために重心を低くする。
そうすると復原力が強いってどういうことかというと常にすぐに立て直そうと船が動くんですね。
結果的に揺れが激しくなるんですね。
だから安全な船ほど揺れが激しくなっちゃうと乗っているお客さん酔っちゃいますでしょ。
だから、貨物船はともかく客船になりますとなるべく酔わないようにするためにはあえて、重心をそれなりに高くするということをしたり最近はスタビライザーといって揺れを抑える、そういうものが船底についてはいるんですけどね。
だから、なんでも低くすればいいってものではないというところになるんですね。
それから、ちなみに船を安定させるためにはバラスト水というものがあります。
船を安定させるために底に入れる海水のことなんですね。
バラストって一番底の荷物というような意味なんですが例えばこちらを見てください。
例えば船、貨物船ですね。
何も入れてないとき空っぽで不安定になるものですから海水をわざとここに入れるんですね。
これによって安定させる。
そして荷物を積めば安定しますから今度は海水をこの外に排出する。
こういうことを、だから船っていうのは貨物船というのはいつもやっているんですね。
その結果実は大きな問題が起きてます。
どういうことかといいますと例えば、こちらですね。
荷物が入っていないと浮いていますから安定させるためにバラスト水、入れますでしょ。
そうするとこの国の港にある海水を入れるわけですからこの国に生息しているさまざまな微生物を積み込むわけですよね。
それがよその国にいって荷物を積むとバラスト水を外に出すわけですからここの生態系にそもそも存在していない微生物とかいうものをこちらに排出することになります。
結果的に海洋生態系に大きな影響があるということが最近、結構問題になっているんですね。
例えば、北米のヒトデが南オーストラリアで突然、繁殖してその辺りにあるホタテやカキを食い荒らしたりとかあるいは東ヨーロッパのゼブラ貝というのが今度は北米の工場の取水口で繁殖したりとか実は、全くその国にいないものがきて繁殖するということがあります。
ヨーロッパのカニが日本で繁殖して日本の土着のカニを駆逐したりするという問題が起きているということなんですがこれはちょっと余計な話だったかもしれません。
基本は、船がバランスをとるために大切なのは重心と復原力ということになります。
では、今回のセウォル号はどうだったんでしょうか。
ちなみにセウォル号のセウォルっていうのは歳月、年月という意味なんですが実は増設前これはもともと日本で造られ日本で就航していたフェリーですよね。
これを中古で韓国の会社が買ったそのあとここに3階、4階、5階に客室を増設しまして定員を増やしたんですね。
乗客定員が日本で運航したときは804人だったんですがこれが921人。
117人余計に乗れるように改造しました。
結果的に、重心が51cm高くなったんですね。
つまり、これだけ不安定になったということがあります。
でも50cmぐらい重心が上がるのはたいしたことないねって思ってしまうかもしれませんがこれはそれぞれの船の大きさによって安定性というのが違ってくるんですよね。
これに関して、復原性がどれくらいあるかということをこれを調査する会社がこれだけ増えた分実は、条件がありますよという条件をつけました。
それが、構造変更承認条件です。
復原性を維持するためには乗せるお客の数というのはこれまでは88トン分お客さんを乗せることができたんですが重心が上がった分お客さんは…重さで言って申し訳ありませんが83トン分しかお客さん乗せちゃいけませんよということになったり貨物に関しては前は2437トン積むことができることができたんですが987トンしか積んではいけませんよと。
あるいは復原するためのバラスト水ですねもともとは1000トンあまりでよかったんですがこれを2000トン入れなければいけませんよ。
重心が高くなった分これまでのようには貨物を積んではいけませんよというのを条件にして構造変更が認められた。
≫これを見ると定員は増えたけれども貨物船としての機能は落ちる、客船としての機能は上がるけど貨物船としては機能が落ちるということになったんですね。
≫そういう承認を得ました。
ところが実際には貨物この条件の3.6倍の貨物を積んでいたということになると非常に不安定になるということがわかりますでしょ。
だから重心が上がったうえに復原力も非常に低い状態になった。
それからバラスト水がこれは、いまひとつはっきりしないんですがバラスト水が入っていますとそれだけ船が重くなりますよね。
安定するけど重くなる。
船を速く走らせるためにバラスト水を抜いていたのではないかというのが韓国の放送局でそういう情報も流れています。
この部分は確認できないんですがそういう情報もあるということなんですね。
それから、出港からおよそ12時間後に転覆しましたよね。
12時間で燃料をかなり使ってますよね。
燃料っていうのは船の底の部分にありますからそれだけ底のほうが軽くなっている。
燃料が軽くなった分、一段と不安定になったんじゃないかと。
実にいろんなことが積み重なって非常に不安定な状態で船が航行していたということがわかります。
そこで、今度はこちら。
セウォル号、前から見たところと考えてください。
このときに、船が右に舵を切ったんですね。
右に舵を切ったことによって遠心力で荷物が左側に寄ってそもそもは、これが非常に上に上がってますね不安定で。
非常に不安定になった状態で右に切ったために遠心力で貨物などが一旦左側に寄ったのではないか。
これが、こちら側が重くなるとこう傾き始めると一挙に、こうなるとつまり復原力が働かないですよね。
このまま、このようにひっくり返って沈んだのではないかとみられているんですね。
≫貨物とかはとめてないんですか?車とか。
≫これははっきりしていないんですがどうもちゃんととめていなかったという情報があります。
例えば貨物なども何段にも積んでいて下のほうは止めないで上のほうだけロープをかけたよ。
そのロープも細いものだったといわれているので一旦傾き始めるとこれが一挙にいってしまった可能性がある。
特に傾くときにドンという音を聞いているお客さんが何人もいるので荷物がぶつかった音ではないかともいわれてるんです。
これだけじゃなかったんですよ。
今度はひっくり返った船の写真をご覧ください。
見てください、これ。
デッキにコンテナ積んであるでしょ。
貨物船ならこういうことはあるんですよ。
でも、これお客さんを乗せている旅客船でこんなところまでコンテナ普通積んでないんですね。
こんなところにこんな重いコンテナを積む分、一段と重心が高くなり不安定になった。
これが、こんなふうに傾けばそれこそ復原力がないままひっくり返ってしまうということなんですよね。
≫これだけ基準値を超えて荷物を載せているわけじゃないですか。
どこかで誰かがこれは危険なんじゃないか載せるのやめようよって言わなかったんですかね。
≫こうして見てきますと無謀な船会社の行動というのがわかってくるわけですがこんな無理をしても航行を続けたのにはある理由があったのではないかと言われてるんですね。
竹山さん、なんだかわかります?≫やっぱり簡単にわかるのはお金。
≫そう、お金。
実はライバルが登場していたんですよ。
それがLCC・格安航空会社ですね。
このチェジュエアーというのがソウルのキンポ空港と済州島の間を1日16便これが飛んでいた。
飛行時間がおよそ1時間。
料金が6500円なんですね。
じゃあ、ちなみにセウォル号は大部屋の一般客室でおよそ7000円。
飛行機のほうが安いんですよ。
毎週火曜日と木曜日の2便しか飛んでいないということは格安航空にお客がどっと取られるとなるとなんとしてもコストを下げて無理な運航をしていたのではないかといわれているわけですね。
安全よりも、もうけを重視したということですよね。
それでは続いてのポイントまいりましょう。
韓国行政の問題。
まずはこちらのVTRをご覧ください。
≫昨日、政権ナンバーツーの地位にあるチョン・ホンウォン首相が緊急記者会見を開き辞任を表明しました。
≫事故をめぐっては政府の対応に国民から不満の声が続出し朴槿惠大統領の支持率も急落。
行政による救出者の情報が二転三転するなど安全管理に対する取り組みに批判が高まっていました。
首相が追い込まれるほどの行政の問題ってどういうことなの?≫あれ、韓国に首相がいたんだっけって思った方もいらっしゃるかもしれませんね。
朴槿惠大統領はいつもニュースになりますけど大統領は国全体を見るわけですがその下に、大統領の指示を受けながら国内の内政についての責任を持つ行政のトップとしての首相がいるんですね。
その首相が突然、辞意を表明したということなんですが特に事故後の行政の対応のまずさというのが大きく報道されていますね。
今回、この安全対策の責任を取ったのが安全行政部というところなんですね。
こちらをご覧ください。
大統領がいて国務総理、首相がいていろんなことを担当するのがこれがいってみれば日本でいう法務省ですね。
それから、これば防衛省でしょ。
安全行政部というのが国土交通省の運輸安全委員会のようなものですね。
それから海洋水産部。
日本でいうと水産庁。
こういうところがみんなてんでバラバラにそれぞれに取り組んだということがあります。
その結果何が起きたのかといいますととにかく組織の連携がうまくいっていませんでした。
なんといっても救助者の発表数がこんなに変わったんですね。
事故から1時間後110人を救出したと発表がありました。
次は161人、179人そして午後2時には368人救出したという発表がありました。
これに対して海洋警察日本でいう海上保安庁が事実と違うと指摘をしたり報道関係者もこれは違うだろうということになって3時半になって実は164人に修正するということがありました。
つまり家族にしてみれば多くの人が助かったと聞けばほっとしますよね。
そのあとでそうではないということになると余計、絶望のどん底に突き落とされたということになります。
事故当初、対策本部は救助が順調に行われていると勘違いをしたということがありですねその結果、こちら最初に派遣した潜水士はわずか20人でした。
ところが行方不明のままだということがわかって夕方になってから178人に増員しましたけどもう、日が落ちてしまったら実際の活動にはならないということになりますね。
あるいは海洋警察。
日本で言う海上保安庁ですがセウォル号の船内に空気を注入する準備が完了したと発表しました。
家族にしてみれば船内に空気が入れば助かるんじゃないかとか船が安定するんじゃないかと思ったんですが実際の作業開始はそれから30時間後だった。
なんでこんなことが起きるのか。
≫各省庁みたいのがてんでに何かやっているし更に、その1つ1つが間違ってますよね。
更に修学旅行をしていた高校の現場の教育委員会キョンギド教育庁は船に乗っていた高校生の保護者たちに、全員救助というメールを一斉に送ってたんです。
≫希望的観測というかなんの裏づけもないわけですよね。
≫こうなると、みんなひと安心してそのあと裏切られたってことになるというわけです。
こうしたことが次々に起きるわけですから家族にしてみればやり切れませんよね。
怒りがあちこちで爆発するということになります。
事故から2日後家族たちは次のようなことを言っています。
政府の対応があまりにも情けなく怒りがこみ上げてくるので国民の皆さんに訴えたいということですね。
今回の事故では当初対策本部が5つできました。
事故現場から最も近いペンモク港に事故対策本部。
ここに中央災難安全対策本部被害者がいる体育館に事故対策本部それから高校の現場の市に合同対策本部。
それから教育長に対策本部。
この辺りは高校の教育委員会レベルだからこれはこれでわかるんですけどこの辺がどこが権限を持っているんだろうということになりますよね。
それぞれ報道向けあるいは家族向けに違う情報を発表したりしたということがあります。
あまりに大混乱したものですから結局、首相をトップにした総合対策本部というのができたんですけど結局、首相がいろんなことが混乱した責任を取って辞意を表明したということになります。
ところが、今救出の作業の真っ最中に一番の責任者の首相が辞めますというのはどういうことだ無責任じゃないかといってまたこれに対する批判が巻き起こっているということなんですね。
ものすごい唐突な感じがするんですよね。
首相の辞意表明というのが。
≫だから、行政は何をやっているんだって家族からものすごく激しい突き上げを受けたわけですよね。
突き上げを受けたらはい、ごめんなさいといっちゃったというところがいかがなものかと思うんですが。
韓国の大手新聞社社説にこんなことを書きました。
我が国は三流国家だったと。
そもそも、最近は非常に経済大国だといっていた経済大国という修飾語が恥ずかしくみすぼらしいとこういう自分たちで自分たちを批判するような記事が出たということですね。
そういう意味で、今、韓国これまでのさまざまな自信が一挙に揺らいでしまっているといっていいんだろうと思うわけです。
≫続いて3つ目のポイントはメディアの問題。
VTRをご覧ください。
≫事故直後から韓国のテレビ局は連日、報道特別番組を放送。
各局、いち早く情報を届けようと対策本部が出した間違った情報もそのまま放送してしまい訂正が相次ぎました。
18日午後にはKBS第一テレビの報道特別番組が救助当局が船内で遺体を多数発見と速報を出すも実は、出所不明の情報をうのみにした誤報だったと朝鮮日報が報じています。
韓国警察庁は今回の事故に関連するインターネット上のデマや関係者を侮辱するような発言など87件を摘発。
さまざまなデマが飛び交う中でのメディアの問題とは…。
≫特に今回、韓国の激しい取材競争というのもありました。
その結果、デマや間違った情報に振り回されたということがあります。
特に事故の2日後に放送されたのが民間ダイバーと名乗った20代の女性が船内で行方不明者と会話したダイバーもいると語ったんですね。
これがテレビのインタビューでそれがそのまま報道されました。
ところが、彼女、ダイバーでもなんでもありませんでした。
潜水資格を持っていない偽者。
実はこれまで大きな事件、事故があったら必ず現れていろんなことを言う嘘を言うことで有名な女性だった。
それをそのままテレビが流してしまったということがありますね。
≫取材合戦の結果ということですか?≫取材合戦に便乗してこうやって出てくる。
こういう情報をそのまま流してしまった。
そもそも、いわゆる裏をとるといいますけどこの人は本当にダイバーなんだろうか。
だって、実際に話をしたって一体いつ、どこで誰がということがないままそのまま流してしまったということですね。
取材競争というのは大きな事故が起きればもちろん、いろいろやります。
やりますけれど一番大事なことはいわゆる、きちんとした情報の裏づけがあってさまざまな情報が乱れ飛ぶわけです。
間違った情報も出てくるわけです。
そういうとき、それを右から左へ流すのではなくてそれをきちんと確認したものだけを出すという態度が必要なんじゃないか。
そういう意味では日本も他山の石にしなければいけないのかなと思うんですね。
そしてとにかくまだ船内に大勢の人が≫オバマ大統領来日でわかったこと。
アメリカの真の狙いは中国だった?先週水曜日3回目の来日を果たしたオバマ大統領。
≫ネクタイを外し寿司を食べながらフランクに言いたいことを言い合いました。
≫翌日は沖縄基地移設問題や集団的自衛権そしてTPP問題を話し合い更に…。
≫最後におよそ10項目にわたる共同声明が発表された今回の来日。
しかし、これがアメリカの考える中国対策?これって一体どういうことなのか?≫アメリカの中国対策ということを中国もよくわかっていたんでしょうね。
中国中央テレビはオバマ大統領の歓迎晩さん会をしている最中に実は、中国国内でアメリカの映画「パール・ハーバー」を放映していたんですね。
パールハーバーを忘れるなという意趣返しなんでしょうかね。
≫今回、注目するポイントは日米の共同声明です。
共同声明から見えてくるアメリカの狙いとは…。
≫共同声明から池上彰がひも解くアメリカの考え。
ポイントは2つ。
TPPには、こう表現。
2国間の重要な課題について前進する道筋を特定した。
2つ目は、尖閣諸島について。
日米安保下のコミットメントは尖閣諸島を含め日本の施政下にあるすべての領域に及ぶ。
尖閣諸島が日米安保内ということを名言。
この2つから何がわかったのか?≫まず1つ目のポイントはTPPということですが。
≫TPPについて散々話し合ったわけですよね。
でも、最終的な完全合意するまで発表はしない。
取材にも応じないというのが日米両方の政府の立場でしたから取材するのも大変みんな苦労していたんですね。
では、共同声明ではどうなっていたかといいますとこの有名なせりふですね。
前進する道筋を特定した。
なんじゃこりゃ…。
わかりにくいですね。
でも、これは、つまり2国間の重要な課題についてはこうすればいいんだよという道筋がきちんと決まったよ。
つまり、これから更に審議すべきことと合意した部分と分けることができたよというふうに読み取れるわけですね。
つまり、かなり肝心なところはこれからだけどそれ以外は相当程度わかっちゃったよ合意しちゃったよということがここから実は読み取ることができるんですね。
例えばコメとか牛肉とかいわゆる農産物の重要5項目のすべてについては関税を撤廃しない。
つまり日本側の言い分がかなり認められるというところで合意にほぼ近い状況まで進展したのではないかとみられている。
≫専門家の方たちのコメントを聞いてオバマさんは議会から交渉するという権限をちょっと委譲されているだけでこれからアメリカに持って帰って議会にこの内容でよろしいでしょうかってして業界団体にも、これから話をして決めていかなくちゃいけないんですよという説明をされる方がいるんですが。
≫これは、つまり途中経過で議会に報告しちゃいけないんですねTPPというのは。
ですから日本だって同じことですよね。
つまり合意したあとこれでよろしいでしょうかといって議会にかける。
これはどこの国も同じことです。
交渉事は議会が承認して初めて成り立つわけですから。
≫土曜日翌日の新聞なんか見ると本当は合意したんじゃないかなんて話も出てて。
ただ昨日の鹿児島補選があるからあそこ農業国だからという話もありましたけどこれからも交渉というのは続くんですか?≫これからも、もちろん続きますが、実は相当程度まで一応合意にかなりの部分で達してきたのではないかと。
甘利大臣が山に例えれば8合目まできたという言い方をしていますから。
つまり頂上が見えた。
だけどお互い、それぞれの国内情勢、事情があるので今回は、この程度にとどめておきましょうというまたそういう合意があったのではないかというのが今になって見えてきたということに。
≫一番厳しいつばぜり合いになっているのは牛肉…。
≫牛肉など農産物の関税の問題ですけれども例えばコメや麦に関しては日本の関税をそのままいいですよといったのではないかということも少しずつ出てきてまだまだ、もちろん残っているんですけれどもかなりのところが実は進んできたらしい。
これから少しずつ、その情報が出てくるんじゃないかと。
≫確認はとれないということですね。
らしいということですね。
≫正式な発表は一切ないです。
≫甘利さんがこの担当をもう一度やりたいといったら、やりたくないとおっしゃったじゃないですか。
だから、やっぱり8合目といってもまだまだ先は長いんじゃないかなという印象もあるんですけど。
≫もちろんそうですけどここまで、ものすごい苦労したということですよね。
うっかり妥協するわけにはいかないから大変つらかったということだと思います。
≫共同声明2つ目のポイントは尖閣諸島です。
このアメリカの狙いとは…。
≫今、共同記者会見が出ました。
共同声明のほうを改めて、見ましょう。
共同記者会見と共同声明とあると一応、共同声明のほうが重いんですね。
共同声明の中にこうあります。
日米安保条約下のコミットメントは尖閣諸島を含め日本の施政下にあるすべての領域に及ぶ。
つまり尖閣諸島で何かあったらアメリカは守りますよということを、ここではっきり言っているわけですね。
そして尖閣諸島に対する日本の施政を損なおうとするいかなる一方的な行動にも反対する。
尖閣諸島で何かあったらアメリカは日本を守りますといっているわけですね。
じゃあ、どこが損なおうとするのかというとわかりますよね。
ここでは一切国の名前は出していませんけれども明らかに中国を意識した発言になっていた。
とにかく安保条約は尖閣諸島も入りますよと言ってくれたということが大きくニュースになっていますけど今の共同記者会見を聞くとつまり尖閣諸島がどこの国のものかについてはアメリカは感知しませんって言ってるんですね。
つまり尖閣諸島が日本のものだよと認めたわけではないんです。
ただ、尖閣諸島は日本が統治している日本の施政下にある。
日本の施政下にあるものに関しては安保条約が適用される。
だからアメリカは尖閣諸島を守りますよと言っているわけですね。
だから、日本に配慮したコメントになっている一方で尖閣諸島は日本のものとは言い切っていないところに中国側への配慮も透けて見えるということになるんですね。
≫日米の共同声明に対して中国はどんな反応をしたんでしょうか。
≫激しく反発したんですね。
中国にいるアメリカの大使と日本の大使をそれぞれ呼びつけて抗議を申し入れるということをとっています。
非常に激しく反発をしたということですよね。
≫その後、オバマ大統領は韓国、マレーシア、フィリピンと歴訪し、中でも韓国である発言をしました。
≫それが、慰安婦問題について。
誰の目から見ても甚だしい人権侵害だとこういうコメントをしました。
これ実は本人から言い出したんじゃなくて記者が質問したんですね。
記者の質問というのは実は、安倍総理大臣の靖国神社訪問について聞いたんですね。
そしたら、オバマ大統領は靖国神社参拝については触れないでこの慰安婦問題に関して誰の目から見ても甚だしい人権侵害だ。
こういう言い方をしたんですね。
ところが、これだけではなく更に、未来に目を向け過去の苦悩を乗り越えることも重要だ。
オバマ大統領が本当に言いたかったのはこちらの部分ですね。
つまり韓国に行ったわけですから特に韓国の朴槿惠大統領は慰安婦問題について日本を激しく批判しているわけですよね。
ですから、慰安婦問題をオバマ大統領は韓国でこれを取り上げた。
言ってみれば韓国側にサービスをした。
でも、日本と韓国仲悪いままじゃだめでしょう。
過去の苦悩を乗り越えて未来に目を向けなさいよ。
つまりは、日本と韓国これから手を携えなさいよと言ったわけですね。
それはある国を意識しているというのはわかりますよね。
≫全部、「でも」がつくんですね。
≫つまりお互い連携を取って中国に対抗していこうじゃないかとこういうメッセージを暗に出しているということになります。
そして、そのオバマ大統領今、ちょうどフィリピンに着いたころですね。
フィリピンでは何が起きているのかといいますとこちらをご覧ください。
今、特にフィリピンと中国の間南沙諸島の領有権をめぐって対立をしているんですね。
といいますのもここを更に拡大をしますと1992年までここにフィリピンにスービックというアメリカ軍の基地がありました。
しかし東西冷戦も終わったしアメリカ軍出て行けとフィリピン側が言って1992年にアメリカ軍がここから引き揚げたんですね。
引き揚げた途端、中国がミスチーフ礁というここはフィリピンの島だといっていたところを中国がこれを占領いたしました。
更に、最近になりますとスカーボロ礁ここも中国が占領し南シナ海は全部、中国の海だとこう、言い始めて…。
≫日本人にしてみるとアメリカの基地がなくなるとすぐ中国が出てくる。
本当かよと思えるんですがやっぱり、それが世界情勢というものなんですか?≫そういうことですね。
本当にそうなったということですね。
フィリピンが激しく反発しまして南シナ海って名前だから中国の南の海みたいだ。
西フィリピン海と呼ぼうと言い出している。
更に今日、オバマ大統領がフィリピンに到着する直前ですがアメリカ軍が、スービック基地を再び使えるようにしアメリカ軍を配備をするということがフィリピンとの間で協定が結ばれたんですね。
アメリカがフィリピンに戻ってくる。
≫これは本当に戻りますか?≫どれだけ戻るかわかりませんがある程度のアメリカの部隊をここに置くことになるでしょうね。
≫でも、それは刺激になりますよね中国にしてみれば。
間合いが狭まるわけですから。
≫当然、中国は反発するだろうということですがつまり、オバマ大統領がアジアをぐるっと回ったけど結局、意識しているのはあの国だと。
≫名前こそ出さないものの。
≫でも、反応してますよね。
中国は激しく…。
≫つまりこれは自分のことだと意識しているということになるわけですよね。
当番組は同時入力の為、誤字脱字が発生する場合があります。
2014/04/28(月) 21:00〜21:54
ABCテレビ1
ここがポイント!!池上彰解説塾[字]
今夜は生放送!ニュースの達人・池上彰がニュースの本当に知っておくべきポイントを徹底解説!!…オバマ大統領来日で何が決まった?韓国船沈没事故ほか
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今夜は生放送!今話題のニュースのポイントを池上彰がわかりやすく解説します!