福島県は28日、東京電力福島第一原発事故などで避難した全世帯を対象にした初めてのアンケートの結果を公表した。避難後に2カ所以上に分かれて暮らしているという回答が半数近くに上り、7割近くが避難後に心身の不調を訴えるようになった家族がいると答えた。

 県が今年1月下旬~2月上旬、県内外に避難した6万2812世帯に用紙を郵送し、2万680世帯から回答を得た。このうち国の避難指示区域から避難したのは1万6965世帯(約82%)、同区域以外からのいわゆる自主避難者は3683世帯(約18%)。どちらか分からない避難者が32世帯いた。自主避難者も含めた県全体を対象にした調査は初めて。

 1カ所で暮らす世帯(一人暮らしを含む)は44・7%。2カ所以上に分かれて暮らす世帯は48・9%、3カ所以上の世帯も15・6%に上った。