(岩倉行雄)すいません!遅くなりました!
(女性)お疲れさまです。
(岩倉)柿沼さんは?
(千葉美佐江)まだなんですよね。
(チャイム)
(岩倉)柿沼さん?パトロールの皆さんお揃いですよ。
柿沼さーん!柿沼さん?具合でも悪いのかなあ。
上がりますよ〜。
柿沼さ〜ん?柿沼さん!!
(美佐江)あっ…!
(パトカーのサイレン)
(小宮山志保)ご苦労さまです。
(志保)あっ…すいません遅くなりました。
強盗殺人だって?
(村瀬健吾)ああ。
(村瀬)被害者は胸部を撃たれてた。
(加納倫太郎)薬莢から見て口径8ミリの拳銃。
拳銃…?
(村瀬)お願いします。
はい。
(矢沢英明)被害者柿沼摂子さん。
夫に先立たれ一人暮らしだったようですね。
(浅輪直樹)現金はなし。
キャッシュカードも…クレジットカードもありませんね。
(青柳靖)うん。
これだけひっくり返してたって事は犯人には何か目的のものがあって…。
おっ。
これガイシャの…?恐らく。
ん〜?あら?
(美佐江)昨日の夜銃声のようなものを聞いたかもしれません。
それは何時ごろでした?ドラマ見始めた時だったから…9時過ぎ?その時間帯に不審な人物見かけた人いませんか?いや見てないです…。
(早瀬川真澄)死亡推定時刻は昨夜21時から24時の間。
銃創が1か所。
射入口の状態から見て至近距離からの発射です。
銃弾は左前胸部より射入し心臓の左心室貫通して背骨でとどまってました。
それと被害者の手元には硝煙反応がありました。
硝煙反応?まさか被害者が自分で撃った?いや…被害者の利き手は右手のようだから射入口の角度から見てそれはあり得ない。
じゃ犯人が発砲した際被害者の手が銃に触れてたって事ですか?そこまでは私には判断しかねます。
被害者柿沼摂子さん。
2年前に夫が脳卒中で急死。
で子供も近親者もありませんので被害金額も不明です。
で犯人はキャッシュカードを持ち去っておりますけれども今のところそのカードが使われたという形跡はございません。
鑑識からの報告によりますと現場に残されていた指紋毛髪からはマエのあるものはありませんでした。
殺しまでする荒っぽい手口から見て外国人の窃盗団の犯行の可能性が高いな。
うん同感だね。
拳銃を使っている事からも素人とは思えない。
きっと窃盗団だ。
珍しいわね。
2人の意見が合うなんて…。
プッ…!窃盗団なわけないじゃんな。
ねえちょっとシワになる〜。
え?シワ?前からなってるじゃんこうやって…。
(矢沢)わっ…!拳銃についての鑑識報告は?はい。
あの摘出された弾丸から拳銃が特定されました。
(村瀬)え?
(志保)十四年式拳銃?大正14年に陸軍が採用した軍用自動拳銃。
陸軍!?太平洋戦争中は大日本帝国の陸軍の兵士が持ってて終戦後は警察官に支給された。
確か今僕たちが使ってるニューナンブの前身ですよね?でもそんな特殊な拳銃だったら出所を突き止めれば犯人に繋がる可能性は高いわよね。
まずは銃の出所を調べましょう。
(加納・浅輪)はい。
(志保)私組対課の銃器担当に協力要請してくる。
(村瀬)ちょっとちょっとちょっとちょっと…。
この事件恐らく顔見知りの犯行だ。
えっ?さっき窃盗団の仕業だって言ったじゃない。
被害者の手から硝煙反応が出た。
え…?強盗に突きつけられた銃を…。
そうそうそう!こうやって握るなんて事普通怖くて出来んだろう?だがもし相手が身近な人間だったら…。
(柿沼摂子)冗談はやめてちょうだい!どうせおもちゃなんでしょ?
(銃声)つまり犯人は被害者の周辺にいるって事だ。
なんでそういう重要な情報を隠すかな?主任になった君に手柄をプレゼントするためだろ!アハハハ…。
手柄が欲しいのはおめえだろ?
(村瀬)えっ?
(青柳)ジャン!
(矢沢)なんすか?それ!えっ?これ柿沼摂子の携帯な。
いや…交番に頻繁に電話かけてるんだよ。
多分以前からトラブル抱えてたんじゃねえかなあ。
(矢沢)そんな重要な証拠品持ち出すなんてさすが青柳さんですね。
(青柳)何言ってんだ?お前のためにやっちゃいけない事やってんだぞお前。
え…?9係で主任になってないのは誰だ?僕と浅輪君ですけど。
浅輪に先越されたくねえだろ?これでがっちり手柄あげて次の主任にお前になってほしくてさ…。
そして一生俺に感謝して生きていけ。
いやならなくていいわ。
(店主)火縄式鉄砲のような古式銃は都道府県の教育委員会に登録すれば個人でも所有する事は出来ますが幕末以降に製造された現代銃は銃刀法違反になります。
幕末って…そんな昔の銃まで?けどさ坂本龍馬が寺田屋事件の時に使った銃と同じ形の古い銃を博覧会に展示したら銃刀法違反で撤去させられたっていう話もあるよ。
ええ〜?歴史的価値があろうが美術品だろうが実弾詰めれば発射可能な銃は日本国内では一切扱えません。
じゃあこういう十四年式の銃がですね骨董市場とかに出回る事はないですか?ああ…これは戦争中の銃でしょ?結構そこら辺に転がってたりするんですよね。
えっ転がってる!?ええ。
この前も青井台のお宅で見つけましたよ。
青井台!すいませんどこの家ですかね?あっちょっと…。
ああ…岩倉行雄さん。
事件の第一発見者ですね。
(警察官)柿沼さんはこの地域の防犯会長でしたから。
あの人さっきからうろついてる。
ここの住人じゃないわ。
職務質問かけて。
この前みたいに物件探してる不動産屋じゃないんですか?犯罪は起きてしまってからでは遅いのよ!未然に防ぐのが防犯会長の役目!
(青柳)彼女からの通報によって犯人逮捕に至ったケースっていうのはありますか?ありません。
ああ…やっぱり。
いやいますよ。
うちへの通報じゃなかったんですけど。
この犯人柿沼さんが見つけたそうです。
これ?
(警察官)はい。
お子さんはいなかったけど本当に仲のいいご夫婦だったからご主人が亡くなって寂しそうだった…。
(美佐江)去年くらいから元気になられて防犯会長もご自分からやるって言い出されたのよ。
君たち何やってるの?早くうちに帰りなさい。
マジ意味わかんねえよな。
早くうちに帰りなさい!!
(美佐江)町を守るって事が生きがいになってた感じだったなあ。
柿沼さんと何かトラブルを起こしてたような人はいませんでしたか?さあ…?
(志保)今の青年ここの住人ですか?ええ。
三橋さんの息子さん。
先月浅草の骨董品店に出張鑑定依頼しませんでしたか?えっ?ええ…。
(岩倉)親父が集めたものなんですけどね高く売れそうなものありますかね?警察に連絡をしてください!本物の銃なんて…。
本当に全く知らなかったんです。
ご存じなくてもうちの中に銃があって無届であれば銃刀法違反に問われます。
そうなんですってね。
警察の人が調べに来て。
銃も弾もみんな押収していきました。
弾何発ありました?え〜…8個…8個ありました。
これだけは親父の形見だからといって返してくれたんですよ。
親父は戦争の話なんか全くしませんでしたからね。
まさか戦地から本物の銃を持ち帰るなんて…思いもしませんよ。
お父様が持ってらっしゃった銃は一丁だけですか?他にも警察に届けてないものがあるんじゃないですか?ううんありませんよ。
柿沼さんが撃たれた銃と同じものがあなたのお宅にあった。
そしてあなたは事件の第一発見者ですよ。
岩倉家の家宅捜索は行ったんですか?
(小杉千佳)はい。
ご家族の事情聴取も行いました。
他に銃を隠し持ってる様子はありませんでした。
(千佳)岩倉家から押収した拳銃と弾8個です。
凶器と同じ拳銃が第一発見者の家から見つかっていた。
でも警察の保管庫にあったんじゃ犯行には使えないと。
あった。
ん?図書館。
図書館…。
図書館?図書館いってきます。
ええっ?
(チャイム)
(チャイム)留守なのよ。
出直しましょう。
(チャイム)
(三橋秀美)うちに何かご用ですか?どうぞ。
(志保)失礼します。
あ…。
散らかってて恥ずかしいわ。
今朝パートの時間に遅れそうだったんで。
ご近所の方に伺ったんですが柿沼摂子さん相当お節介な人だったみたいですね。
(村瀬)お宅の息子さんの栄司君の事についても度々口を挟んできてたとか…。
栄司君大学進学諦めたの?二浪してもダメだったから…。
だったら就職させなさい!若者が毎日ブラブラしてるのはよくない。
口うるさく言ってくる近所のおばさんにあなた方親子はウンザリしてたんじゃないんですか?そんなふうに思ってません。
栄司君とお話ししたいんですけど…。
あの子今出かけてます。
息子は帰ってきてる。
なのにインターホンにも出ない。
お母さんも私たちに会わせたくないと思ってる。
ああ。
ああそれを借りに図書館行ってたんですか。
うん…。
戦争が終わってそろそろ70年。
なんか遠い昔の事のように思ってるけど僕や岩倉さんの親父の世代って実際に戦地に行って実際に銃を持って戦った人大勢いるんだよね。
う〜ん…。
じゃあ岩倉さんち以外にも家からひょっこり銃が出てきたなんて人いるかもしれないですね。
(志保)ただいま。
ああ〜おかえりなさい。
どうもお疲れさまです。
(青柳)は〜い!犯人の目的がわかりました!6月30日柿沼摂子さん南池袋署に通報してます。
これがその時の録音です。
(摂子)「南池袋6丁目で指名手配の男を見ました」指名手配?
(警察官)「その男を見た時の状況を詳しく話してください」
(摂子)「私南池袋6丁目の歯医者に通っているんです」「その行き帰りに通る道に志茂田荘っていうアパートがあって…」
(村瀬)あれ?この通報によってこの男が捕まった。
(青柳)でこいつには懸賞金がかけられていた。
いやそれ間違ってます。
懸賞金っていう言い方間違ってます。
正確には捜査特別報奨金制度です。
うん!でその情報提供者柿沼摂子さんには懸賞金が支払われた。
(村瀬)だから報奨金。
(青柳)300万!
(志保)300万!?
(村瀬)えっ300万?
(青柳)えっ300万?先週警察から振り込まれた300万なんですが銀行口座を調べたところ翌日には全額引き出されています。
(青柳)しか〜し!その金が使われた形跡はない。
恐らくタンス貯金にでもしてたんじゃねえかなあ。
た…タンス貯金?ああ。
(青柳)犯人はその金を盗むために柿沼家に押し入ったと。
(志保)犯人は柿沼さんが報奨金をもらった事を知る人物。
矢沢君。
はい。
これ何?これ。
「タンテイジムショ」…。
ああ調べようと思ってました。
うん。
そうなんです。
行くぞ。
(矢沢)はい!行きましょう。
わかってる。
(石川倫子)懸賞金って本当にもらえるんだ。
うん。
なんかその直接逮捕に繋がった情報提供者だけはね。
ふ〜ん。
でもなかなか通報ってしないかも。
だって人違いかもしれないし。
ああでもその人はさ地域の防犯会長やっててなんでもかんでもすぐに通報しちゃう人だったんだって。
近所にそういう人がいたら心強いと思う反面ちょっと嫌かも。
え?いちいち監視されてるみたいで。
ああ〜。
このマンションにもいるよね。
ほら監視おばさん。
えっどこの部屋?知らない。
でも向こうは私がこの部屋に暮らし始めた事知ってて奥さんなの?って聞かれちゃった。
奥さん…。
う〜ん。
やっぱり私部屋探そうかな…。
だって近所の人に誤解されて迷惑だよね。
いや。
全然迷惑じゃないけど。
なんならその本当の奥さんっていうやつに…。
あ〜痛っ!どうした?ああ〜!また歯が痛いの?歯医者行きなってだから。
やだよ。
だってガーッてされるの怖いんだもん痛い痛い…。
いやいや今の歯医者さんそんなにしないから。
うう〜っ。
歯医者…?
(矢沢)3週間前柿沼さんこちらに80万振り込んでますよね?なんの調査の依頼だったんでしょう?
(山和)弟さんを捜していたんです。
(青柳)弟?
(山和)35年前家庭の事情で離れ離れになってしまったそうで…。
名前は脇谷武俊。
今年53歳になってるはずです。
(山和)同姓同名で年齢も該当する人物が都内にお一人いる事を報告しました。
実際に弟さんかどうかはご自身で確認すると仰ってました。
(矢沢)柿沼さん弟いませんよね?
(青柳)うん。
(青柳)お寿司屋さんだ。
(矢沢)うん…。
よしこの脇谷って男当たってみるか。
はい。
寿司食う?息子さんに会わせてください。
今出かけています。
(村瀬)失礼。
(秀美)あっ…ちょっと!すいません失礼します。
(秀美)全部おもちゃですよ。
モデルガン。
子供の頃から集めてて…。
(村瀬)立派なコレクションだな。
これで全部か?ん?3週間前行きつけのガンショップでこの十四年式拳銃購入したわよね?
(村瀬)なんでこれがここに飾ってない?ん?その拳銃アメリカから輸入した本物なんだってな?
(秀美)本物!?
(三橋栄司)本物って言ったって無可動実銃だよ。
ああ。
銃身を塞ぎ発射機能が完全に潰されている事が警察と税関の検査で証明されている無可動つまり動かない銃であれば日本でも所有と販売が許されてる。
そうだよ。
別に違法じゃない。
でもあなたモデルガン愛好家が集うサイトにこんな書き込みしたわよね?無可動拳銃を撃てるように改造して日頃からうるさく言ってきてる柿沼摂子さんを殺しあの家から300万盗んだんじゃないのか?
(銃声)そんな事するはずありません!やってないわよね?じゃあこの十四年式拳銃どこにあるの?
(矢沢)ここら辺…。
ここですね。
脇谷武俊さんの…。
(青柳)あれ〜?もう完璧おなかお寿司になってたのに…。
じゃあラーメンにしますか?うん。
なんなんですか?どうせ僕のおごりでしょ?鑑識の結果弾が撃てる状態には改造されてなかった。
何?だから言っただろ。
僕は改造なんかしてない。
いいえ。
改造を試みた痕跡はあった。
あのねそれだけでも十分立派な犯罪なのよ?そうだよお前。
なんのために銃を改造しようとしたの?柿沼のおばさんに頼まれたんだよ。
これで本物の銃を作ってちょうだい。
30万入ってる。
ちゃんと弾が撃てる銃を作れたらあと30万払う。
(栄司)自分でもちょっと作ってみたいなって気持ちはあったから…。
でも結局作れなかった。
柿沼さんはなんのために銃を必要としていたの?
(栄司)「知らない」銃を手に入れて何をするつもりだったんだろう。
主任ちょっといいですか。
この柿沼さんの通報なんですけどちょっと変なんですよ。
(摂子)「南池袋6丁目で指名手配の男を見ました」
(警察官)「その男を見た時の状況を詳しく話してください」
(摂子)「私南池袋6丁目の歯医者に通っているんです」あっ…。
えっ?これのどこが変なの?歯医者。
柿沼さんの通っている歯医者なんですけどもこれ…。
青井台の歯科医院なんですよ。
家中探したんですけど南池袋の歯科医院の診察券はなかったです。
じゃあ南池袋の歯医者に通ってたっていうのは嘘だった。
いやしかし嘘をつくくらいならわざわざ自分から歯医者なんて言葉出す必要ないだろ。
ですよねえ。
しかもその6丁目の歯医者って具体的に言ってるわけですから歯医者に向かう道中で指名手配犯を目撃したのは事実だと思うんですよ。
ただその目撃したのが柿沼さんじゃなくて別の人なんじゃないかなと。
別の人!?あっ…!うちに何かご用ですか?あなたのパート先南池袋なんですよね?はい。
同僚の方に伺ったんですが以前仕事中に歯が痛くなって歯医者に行かれた事ありましたよね。
どちらの歯医者に行かれました?プラチナ歯科です。
(志保)南池袋6丁目の?はい。
歯医者に通う道であなたがこの男を見つけたんじゃありません?えっ!?
(村瀬)指名手配犯を見つけたのは本当はあなただった。
なのに柿沼摂子が勝手に通報し報奨金を手に入れた。
つまり本来あなたが手に入れるべきお金を彼女が横取りしたんじゃないんですか?なんの話ですか?私こんな人見た事もありませんし柿沼さんとは息子についての話をするだけでした。
だからあなたは彼女のそういうところも疎ましく思ってたんじゃないんですか?思ってません!柿沼さん昔…犯罪者にお子さんを殺されたそうです。
捕まった犯人はまだ少年って言っていいぐらいの若い男だったの。
若者が毎日ブラブラしてるのはよくない。
エネルギーが有り余って犯罪に走る事だってあるのよ。
内心私も息子が何を考えているのか不安でしたから…。
柿沼さんが本気で心配してくれるのがありがたかった。
(青柳)えっ?子供を殺された?
(志保)でも柿沼夫妻には子供はいなかった。
子供はいない。
弟もいない…。
(村瀬)えっ?弟?ああ。
柿沼摂子は弟だと言って脇谷武俊という男を捜していたんだよ。
そいつ台東区の不忍町で寿司屋をやってるんだけど結構繁盛してた店なのに3日前に突然姿を消した。
(村瀬)3日前っていったら柿沼摂子が殺害された翌日…。
(青柳)うん。
(矢沢)青柳さん!あっ…。
脇谷の…。
(青柳)あー…!行こう行こう!なんだ?あれ。
係長。
ん?この人…。
えっ!?あなたのお父さんと同じ部隊にいらした方の『戦場体験兵士たちの証言録』手に入れました。
歩兵第529連隊…。
戦地はフィリピンです。
ですがアメリカの圧倒的な火力の前に部隊は壊滅状態。
兵士は敗走に敗走を重ねます。
隊長はある時生きてた兵士に十四式拳銃を一丁渡してこれで最後まで戦うように…。
しかし拳銃一丁渡されてもアメリカの大砲や銃火力に到底かなうわけありません。
戦争は悲惨です。
悲劇です。
二度と繰り返しちゃいけません。
十四式拳銃は弾8個装填出来ます。
あなたのお父さん本当に幸運でした。
敵に遭遇する事もなく銃を撃つ事もなく無事に日本に帰ってくる事が出来ました。
あの本によりますと弾はもう1発あったんです。
隊長が予備の弾を1発渡して敵に追い詰められてどうしようもなくなったら絶対捕虜になるな。
自決しろと。
お父様の持ち帰った弾9発あったんです。
すいません!すいませんでした!ん…?なんだ?これ。
あらら…こんなところにもあったんだ。
弾今どこにあります?はい元の位置に戻しました。
あれ…?あれ!?ない!えっ!?なんでないんだ?なんで…!?結構です。
捜さなくて結構です。
(脇谷武俊)エヘヘッ来たかおい。
よいしょー。
ほ〜らじいじのとこ来たか。
こんにちは。
こんにちは。
脇谷武俊さんですよね?かわいいでちゅね〜。
こういう者なんでちゅよ〜。
(矢沢)ごめんなさい…。
あっ小杉さん。
岩倉さんちで押収した拳銃もう一度見せてもらえますか。
小杉さん今月いっぱいで退職なさるんですか?ええ。
何するんですか?柿沼摂子さん殺害の凶器として押収させて頂きます。
この拳銃はずっと保管庫の中にあったんですよ。
でもあなたなら持ち出す事が出来る。
南池袋6丁目に歯医者さんの入っているビルがあります。
そのエレベーターの中に防犯カメラ…。
映っていたのは…あなた。
(志保)指名手配犯はこの歯医者に通っていた。
そして指名手配犯を発見したのは本当はあなただった。
捜査特別報奨金制度には制約があります。
警察職員およびその親族…。
情報を提供しても報奨金を得る事は出来ません。
警察官の私が逮捕しても一銭にもならない。
どうして柿沼さんだったんですか?あの人以前万引きしたんです。
(千佳)ご主人が亡くなった直後でぼんやりしてレジを通り忘れただけだって言うから見逃してあげたけど…。
防犯会長が万引きしてたなんてご近所に知られたくないでしょ?別に悪い事してくれって言ってるわけじゃないの。
通報して報奨金を受け取って私に渡す。
簡単な事よ。
あの人はうまくやってくれました。
でも300万円取りに行ったら交換条件出されて…。
岩倉さんちから押収した拳銃を貸してほしいの。
えっ?何言ってるの?土下座させて謝らせたい男がいるの。
誰?昔ひったくりの被害に遭ったの。
その時の犯人。
未成年だったから簡単な処分しか受けてない。
謝りにも来なかった。
思い出すたびに腹が立って仕方がないの。
その男に謝罪させたいなら私が一緒に行ってあげる。
警察が一緒じゃ本当に反省してるかどうかわからない。
反省してなかったら拳銃を突きつけて怖がらせてやるの。
そんな事したら犯罪よ。
わかってる。
でもあなただっていつも言ってるじゃない。
犯人を逮捕しても反省してなきゃ本当の意味で事件が解決した事にはならないって。
ただ謝らせたいだけなの。
一日だけ拳銃を貸してちょうだい。
出来ないわ…。
貸してくれなかったら…このお金は渡せない。
これで拳銃を売ってくれる人を探す。
いいわ。
でも一日だけよ。
どうしてそんなにもお金が必要だったの?所轄の生活安全課にいると同じ人間を何度も捕まえるんです。
DVストーカー痴漢行為…。
取り調べで反省した振りしてもまた繰り返す。
そういう連中は警察が何度逮捕したってダメなんですよ!心の中の根本的なところを直してやらないと…!だから私心理カウンセラーになろうと思って…。
心理カウンセラー?
(千佳)「警察を辞めて心理カウンセラーになるための学校に行く」「そのためにお金が必要だった」私がカウンセラーになって世の中から犯罪者を減らしたいの。
何言ってんだ?あの女…。
本当に何言ってんだ?あの女…。
(千佳)「柿沼さんが昔の犯人に謝らせたい気持ち私わかる」それで彼女の気が済むならって思って…。
(千佳の声)もちろん弾は1発も入っていない事を確認して…。
(千佳の声)柿沼さんに拳銃を貸した翌日の夜…。
その男素直に謝ったんですか?これ返すわ。
ありがとう。
あのさお金やっぱり半分ちょうだい。
えっ!?
(摂子)通報したのは私なんだからやっぱり半分もらう権利はあると思う。
ほらこれ返すから。
そんな事言われても…。
ちょっと…!
(銃声)なんで…?なんで…!?なんで弾が入ってるの!?ねえ!柿沼さん!ねえ柿沼さん…!あれは事故なのよ。
だったらなんで強盗の仕業に見せかけるような隠蔽工作をしたの!?仕方ないじゃない。
なんであんな事になったのか…。
岩倉さんの家に弾がもう1つあったんです。
えっ!?これ警察に連絡した方がいいですかね?いいんじゃないの?弾1つあったところでなんにも危険な事はないんだから。
ですよねえ。
うん。
そうこの間みたいな大事になると面倒だからねえ。
ねえ悪いけどお茶もう1杯くれない?ああすいません。
気がつかなくて…。
弾を手に入れた柿沼さんは…。
これで本物の銃を作ってちょうだい。
しかし栄司君は拳銃を作れなかった。
だからあなたに借りたんです。
(ノック)あんたが渡した銃で彼女何しようとしてたか知ってる?人殺そうとしてたんだよね。
えっ…?謝らせたいだけだって…。
ただのひったくり犯なんですよね?
(青柳)35年前ひったくりの少年に突き飛ばされた時彼女妊娠してたんだよね。
その後子供を産めない体になってしまった。
あんたを死刑にしてやる。
す…すいません!すいません…!許してください。
許してください…。
謝罪の手紙ひとつ寄越さなかったくせに…。
どうせ私の事なんて忘れてたんでしょ。
(摂子)お父ちゃんが生きてた時はあの事は思い出さないようにしてた。
でも一人になって寂しくて…。
せめて子供がいればと思うたびにあの時の事が…。
うっ…!あんたが私の子供を殺した!!
(電話)もうお父ちゃんはいないし一人で生きていくのは寂しい。
あんたを殺して私もお父ちゃんのところにいく。
(留守番電話)「ただ今留守にしております」生まれてこなかった子供のところにいく…!
(留守番電話)「お名前とご用件をお話しください」
(娘)「お父さん?」「誕生日プレゼント届いたよ」「ヒカルすっごい喜んでる」「ほらじいじにありがとうは?」
(ヒカル)「じいじありがとう」あんたには…娘も孫もいるんだね?…はい。
私は一人なのになんであんたに家族がいるんだ!?
(ヒカル)「じいじまた遊びに来てね」私は一人なのに…。
フッフフッ…。
アハハハハハ…!もういいや。
(ため息)柿沼さんのやった事は肯定出来ません。
しかし最愛の人を亡くし寂しさに押し潰されそうになった時に生きる目的が必要だったんです。
35年前のひったくりの犯人を見つけて復讐をする。
その目的のために彼女はこの一年生きてきたんだ。
生きる目的は寂しさを紛らわせてくれ前に進む力を与えてくれた。
脇谷には家族がいるのに私は一人ぼっち…。
不公平だよね。
でももうちょっと生きてみるよ。
まだお父ちゃんのとこにはいかない。
なんか…一人でも大丈夫な気がしてきたからさ。
(チャイム)来た…。
これ返さなきゃ。
(銃声)
(志保)そう決めたからお金を半分欲しいってあなたに言ってきたんです。
あんたには何度もチャンスあったんじゃないかなあ。
寂しさから救うとか復讐をやめさせるとか…。
あんたには出来たと思うんだよねえ。
そうしていれば彼女を死なせる事はなかったのよ。
拳銃っていうのはね人を殺す武器だよ。
それをあんたは市井の人に貸した。
警察官としてあるまじき行為だよ!あんたの犯罪者に対する考え方間違ってる。
それじゃあ君は犯罪者誰一人救う事出来ない。
ああっ…!ごめんなさい!ごめんなさい…!柿沼さんごめんなさい…!
(嗚咽)柿沼さん警察から脇谷に繋がる情報を得るために防犯会長の役目を引き受けたみたいですけどそれだけじゃないと思うんですよね。
自分と同じような被害者を出さないためにみんなが安心して暮らせるように…。
大丈夫。
彼女の思いは引き継がれてるよ。
2014/04/28(月) 16:00〜16:58
ABCテレビ1
警視庁捜査一課9係[再][字]
「昼下がりの銃殺」
詳細情報
◇番組内容
規格外の捜査官7人で織りなす最強捜査チーム9係、ふたたび始動!先の読めない展開と、重厚かつ濃密な人間ドラマにさらなる磨きをかけた刑事・群像劇シリーズ第8弾!
◇出演者
渡瀬恒彦、井ノ原快彦、羽田美智子、吹越満、田口浩正、津田寛治、原沙知絵 ほか
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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