ひるブラ「西荻アンティークが“新しい”〜東京都杉並区西荻窪〜」 2014.04.28

生字幕放送でお伝えします
見てください。
このすてきな焼き物。
色も鮮やかでとても、すてきですよね。
でも実はこれワインクーラーなんです。
びっくりですよね。
よく冷えてます。
こちらも、ぜひ見てください。
お花の入ったステンレスの入れ物なんですけどこれも、またレトロな雰囲気がとてもおしゃれです。
レトロなはずです。
こちらはすべてアンティーク古い道具を活用しているんですよね。
今、ワインが入っているワインクーラーというものはこれは火鉢です。
手を当ててね。
そして、こちらのステンレスもおしゃれなものは、実はこれお医者さんで使っていた医療用のステンレスボックスなんですね。
これもポットを入れるだけですてきなガーデニングに使えるインテリアになりますよね。
ここは東京都杉並区の西荻アンティーク街です。
後ろにもいろいろと並んでますね。
いろんな骨とう品から日常的に使いたくなるものまでいろいろなアンティークが集まる街なんですね。
いまや、骨とうやアンティークというのは通な人の世界だけではありません。
若い女性がおしゃれなインテリアや雑貨として楽しんでるんですよ。
新しいアンティークの広がりをご紹介します。
スタジオの徹さん。
いきなり、おもしろいですね。
それ怒られないですか?火鉢をそんなふうに使って。
これはね、こういうふうに使い方は自由ですよ。
作った方はうれしいかもしれませんね。
生まれ変わって。
今、使い方を変えて楽しめるんですよね。
きょうはアンティークということでそこでお伝えしてくださるのが非常に現代的な市川さんとアンティークなアナウンサー藤崎さんで、きょうは頑張ってくださいね。
アンティークなって…。
ベテランにはなりましたけどね。
なんでそこ西荻窪でしょう?なんでそこで骨とう品を扱うんですか?
実は、この西荻がアンティーク街になったのは街の成り立ちと関係があります。
昭和の初めごろまでは東京の郊外で当時、高級住宅街として開発されたんですね。
財界の方ですとか軍の将校などが大邸宅を持っていました。
戦後になって、その方々が都心へと転居するときに不要になった家具ですとか調度品を近隣の方に売った。
売却していったのがアンティーク街の始まりというふうにいわれているんですね。
今では、この西荻エリアはアンティークを扱うお店が50軒以上あるんです。
今、この街のアンティーク若い女性たちに注目されてるんですよ。
本当におしゃれなインテリアがたくさん使われているので。
おしゃれなインテリアに使われています。
例えばですね、こちら。
古いトランクがいっぱいあるんですけども人気の一つの商品なんですよね。
徹さん、これアンティークですから当然、あります。
芝居の小道具にもいいと思うんですけど。
実は、そのままトランクとして使わないのが今どきなんです。
それをご説明しましょうね。
トランクとして使わない?
使わないんです。
こちらは昭和初期の西洋とか日本のアンティークを主に扱っているお店なんですが。
ここで新しいインテリアとしての使い方をご紹介しましょう。
トランクをこうやっていすといすの間に置くと。
そして、徹さんここにティーカップなんか置いちゃったりしますと…。
分かりますか。
テーブル?
そうなんです。
テーブルとして使うんです。
誰が考えるんだろう。
すごいな。
若い人、考えるんですよ。
今ね、アンティーク風のこういうトランクをねテーブルとして使う人もいますがこれは本物。
80年、90年ぐらい前のものですよ。
質感が全然、違いますよ。
一気におしゃれに見えますよね。
徹さん、さらに同じ時代のこう、作られたものこれ、花瓶にしていますけどもこういうのも置くとどうですか。
とてもすてきですね。
いい絵柄になりますよ。
これ実は花瓶じゃないんです。
これ、万年筆のインクを入れてた瓶なんです。
そうなの?花瓶にしか見えないけどね。
もう。
ちゃんと注ぎ口がありますでしょう。
ちょっと、しょうゆさしにも使えそうだな。
インク、まだ残ってると思うので…。
これ愛知県の常滑焼有名な。
今では当然作られていないものを皆さんこういうふうに組み合わせてインテリア雑貨にしちゃうんですよ。
味わいが違いますよね深みがありますよね。
歴史があるから。
どういう人が使ってたのかなと思いながら使うといいかもしれないですね。
代々誰が使ってきたのか。
ロマンがあるな。
アイデアはいろんな驚きのものも皆さん、あるんですね。
使ってるんですね。
見たことあると思うんですけど…。
学校の図書館に使われていた図書館のカードを入れる棚ですね。
徹さんね、今はデータ化してこういうのないんですけど、昔はね。
われわれのときありましたよ。
これもそのまま使わないんです。
どういうふうに使うかというと…。
実は、こうやって…。
紅茶とかコーヒーを入れて生活雑貨に生まれ変わるんですよね。
これも、すてきな使い方だな。
ちょうど大きさも合ってて。
測ったかのような大きさですね。
こういうちょっとしたアレンジでおしゃれに生まれ変わるのがアンティークの楽しさなのかなと思いますね。
一気におしゃれになるな。
この図書館の昔の棚を求める人、結構いらっしゃるそうなんですよ。
でしょうね。
いろいろほかにも発想でいろいろな使い手がありそうですもんね。
名刺とかいろいろ入れそうですものね。
お客さんの楽しみ方店主の平山さんにお聞きしましょう。
最近アンティークの楽しみ方が広がっているということですけども。
皆さん、お客さんのほうが自由にいろんな使い方されるので逆に僕らがアイデアをもらってるような形ですかね。
お客さんのほうが目的が自由に考えていらっしゃると。
本来の用途なんて一切関係ない。
今のライフスタイルに合わせて皆さん、うまく取り入れてらっしゃるっていう。
すごい身近なものとしてアンティークを使ってらっしゃいますね。
ありがとうございます。
使い方しだいでお宝にいくらでもなるんですね。
いろんな発想で自分のものにしていくという。
そして、こちらのお店では西洋とかのアンティークが多いんですけど実は、和のアンティークも楽しみ方が広がっているんです。
和のアンティークも意外な使い方で、おしゃれに変身。
持っているのはかつて台所で使われてた釜のふた。
壁に立てかけると…杯や、とっくりを置く飾り棚に大変身しちゃいます。
こちらは機を折るときに使われていた糸巻きです。
横に倒してワインを置くとワインラックになっちゃいます。
こちらは今では珍しい杯を置く台です。
杯を置く穴にのせるのは卵。
なんとエッグスタンドに変身。
外国の方に人気だそうです。
茶道具のお店ではとっても上品にアンティークを楽しんでいます。
こちらの花生けすてきですよね。
ある楽器の一部を利用しています。
実は、鼓の中心の胴を使っているんですね。
こんな発想もありなんですね。
使い方いろいろのアンティークなんですがその人気は幅広い年代の人たちにも浸透しているんですね。
部屋そのものをおしゃれにデザインしちゃいます。
おもしろさをご紹介しましょう。
お邪魔します。
こちらはガラスのレトロガラスといわれるんですが古いガラスを専門に扱うお店で、今、それを作業をされていますけどもこのガラスもいろんなアンティークおもしろさがあります。
こちらには切り子ガラスっていう細工なんですけれども大正から戦前に作られたガラスですごい細かいディテールとか色もいろいろありますしこういうのが家にあるとすてきですよね。
徹さんこの切り子もそうですがこちらのガラス専門店ですから上も見てください。
ランプ。
これもアンティーク?
大正から昭和の初めごろに作られたもので、当時というのは小さなガラス工房が方々にあったのでとっても個性的なガラス製品が多いそうなんですね。
逆に新しく見えるな。
こういうふうに拝見すると。
ランプ一つでも部屋がおしゃれに変わりますけどさらに部屋そのものの雰囲気をおしゃれに変えちゃうのがこちらの建具なんですね。
このガラスの建具です。
ガラス戸。
これ、実は昭和の初めごろの建具を山本さんがきれいに直したんですね。
細かい…!本当だ、すてきだな。
今、徹さんがふれた、ここはダイヤガラスというんですけどここは、もともと違うガラスが入っていたんですよ。
同じ年代のものね。
こちらも色も緑に変えたりとか。
ワンポイントに。
すてんとグラスみたいな感じに近い色。
きれいだ。
部屋にあるとだいぶ印象が変わりそうですね。
これ全部新しいものじゃなくてすべてもともとはこのガラス同じようなものだけで一枚だったんですけど同じ時代のダイヤガラスとかニカワガラスと呼ばれるものなんですがこういった貴重なガラスを入れ替えることでまた新しいガラス戸として生まれ変わるんです。
急に芸術作品みたくなりますね。
そうでしょう。
一つ一つ個性があって。
これは古いものを古いガラスと古いガラスを組み合わせたものなんですが新しい素材と組み合わせた建具もあります。
手伝いなさいよ。
こちら、見てください。
分かりますか?ここにビーズが入ってるんですよ。
本当だ。
このように古いガラスにこうやって新しいビーズを合わせるっていうのもアンティークならではですね。
これ昭和の初めぐらいまでのニカワガラスでそこに、山本さんのアイデアでこういう演出をする。
これが、部屋の中に入ると見て…。
見えますかね。
いた、いた、どうも。
こんにちは。
家にあると、だいぶ明るい印象になっていいですね、個性も出ますし。
こんな家に住みたいです。
市川さんが隣に立ってると似合うんだ、これ。
また。
いいですかね?これ。
褒めてもらってるんですよ。
いつもこれを持って歩きます、私。
市川さんの前髪がそろってる感じがとてもいいですよ。
レトロ感が。
大正っぽいですね。
徹さんあんまり追い詰めないでください。
失礼しました。
よけいなことを。
徹さん、これはねサイズ的には大きな模様替えになりますけどこのレトロガラスを使ってワンポイントで部屋を変えるかわいいのもあるんですね。
じゃじゃん!
これも小さいサイズですが昭和の…今ではほとんど作られていない青いアメリカ製のガラスでニカワガラスを使ってこれ、何に使うと思います?
こうやって上げるとちょっと分かりやすくなるかもしれないです。
天窓的な?
そうです、正解です。
天窓なんですよ。
いいね!こういうのをワンポイント変えるだけでだいぶ、違う。
それ、もとはなんですか?
元は、ガラスはほかのところの?
これ、もともと本箱の建具だったんです。
本箱の建具が天窓に?はあ、驚きだ!
背丈を半分ぐらいに小さくしたんですよ。
これだと今どきちょっとモダンな和風の家にぴったりですよね。
この手がけてらっしゃるのが山本利幸さんです。
こういう古いガラスを使うことによってちょっと全体的におしゃれになるという。
古いガラスを使った建具一つで、お部屋の雰囲気がうんと、よくなるんですよ。
デザインとか材質のよさとか人間が作った風合いがよく出てるんでよかったら、どんどんと使ってもらえるようにしていきたいと思ってます。
こういうレトロなガラスが今風の部屋を変えちゃうわけですね。
本当に建具一つで部屋の雰囲気うんと変わります。
どうもありがとうございます。
本当に今、アンティークの世界どんどん今風に使えているわけですけども。
やっぱりアンティークが長い年月、輝き続けるのもそれを再生させる技がこの街にあるからなんですね。
その技を次はお見せしましょう。
2階へ。
そのお店2階なんですけども今の山本さんのお店とは別のお店です。
2階の窓も山本さんが手がけたそうですよ。
こちらのお店はまた、いかにも西荻らしい専門のお店になります。
すごい数ですね。
こちらは骨とうのお店ですね。
ぐい飲みとか器がたくさんありますよ。
すてきですね。
徹さん、このお店の中で再生させる技というのがこちらにあります。
分かりますか?ここの金の線なんですけど。
ここですね。
なんか金色っぽいやつ。
これは金継という技で割れたり欠けたりしたものを修復するためのものなんですよ。
それは割れたところを修復した後なんですか。
元からあったんではないんです。
模様だと思いました。
これがね、よみがえらせる技なんですね。
これは江戸末期の伊万里焼のお皿なんですけどもね。
こうやって、金継が入ってもこれが自然だったような景色に見えるというのが技なんですね。
そういう技があるんですね。
徹さん、金継はとっても繊細なものなんですよ。
金継を行うのは、この店の堀西さんです。
直すのはふちが3か所欠けた抹茶茶わんです。
この溝を埋めていきます。
へた部分をつなぐのは本漆と水で練った小麦粉です。
2つを混ぜ合わせてパテ状にするんですよね。
この器を輝かせるのが金粉を塗る作業です。
繊細な加減で全体が一つ、調和するように仕上げていくんですね。
このお店の堀西さん、きょうはいつもは違うところで作業されるんですが特別に仕上げのところだけ見せていただきます。
金粉を塗って乾いて最後のところになるんですけど。
とてもおもしろい形の道具を使ってるんですよね。
徹さん、この道具分かりますかね?ここの部分ですよ。
筆でもないしへらでもないしなんでしょうね。
実は鯛の牙なんです。
鯛の牙?はあ!
そう、歯。
この金の最後の仕上げに鯛の牙を使うとつやがよく出るんだそうですね。
おもしろいな。
修復の難しさはどういうところにあるんでしょうか?
器も、傷の形もそれぞれ違うので、器に合わせて作ってあげるっていうことが一番、大変ですね。
毎回、毎回。
そうですね。
本当に全部違います。
徹さん、もとに戻していくだけじゃなくてさらに器の価値をグレードアップさせる技もあるんです。
こちら、見てください。
分かりますか?この銀の部分なんですけど。
完全に、なんか模様の一つになってますね。
金色になって…。
茎の部分が割れ目。
それに葉っぱを足すことによって模様で一体化するんですね。
新しいデザインになっちゃうわけですね。
そうなんですよ。
外側もね、見てください、ほら。
この割れを。
単につなぎあわすとかじゃなくてそこを生かして新しい絵柄、図柄デザインになるってことはもう、唯一の、オリジナルの器になっていくわけですね。
もとの器よりさらに違うデザインの器に感じさせると。
今まで、割れたりするとすぐ捨ててましたけどそうじゃなくて新しくグレードアップするっていうのはすばらしい手法ですね。
さらにですねもっと細かいデザインを施したのが、このお隣なんです。
こちらは桃山時代の器なんですけども。
この黒いところが欠けていて直したとこなんですがこの模様を見てください。
細かいですよね。
これは堀西さんが新たに書き足したんですね。
それは今、現代に足したものですもんね。
おめでたい柄ですけども中にも施してるんですよ。
モダンになりますよね。
すてきな器にグレードアップだ。
もとのものよりももしかしたらアップしてるんじゃないかなと想像させますよね。
加えたことによって魅力が増しますよね。
欠けたやつずっと使いたいんだけど欠けちゃったなんていって持ってきてやってもらえるんですか?
ふだん使っているお父さんの思い出のものとかもやれますか?
もちろんです。
それは宝物に変わってくれたらいいかと思います。
これ、いいところ知ったな。
割りたくなりますよね。
でもね、徹さん安い器だと、かえってね値段が上がっちゃうから…。
逆に、そうか、そうか。
この金継で大事にしていることはなんですか。
もともとの器の持ち味っていうのをそのまま残しつつ、そういうもとよりもよくなるようになるべくなら手直しをしてあげられたら。
そしたら壊れててよかったなぐらい思ってもらえたらうれしいです。
今、再利用の時代ですけどもまさに原点はここにあったような気がしますね。
(はな)何だか楽しくなってきました!2014/04/28(月) 12:20〜12:45
NHK総合1・神戸
ひるブラ「西荻アンティークが“新しい”〜東京都杉並区西荻窪〜」[字]

骨とうの町、西荻窪。ここでは、アンティークが、趣味の世界にとどまることなく、若い女性たちから、新感覚のインテリアや、リフォームの素材として注目されている。

詳細情報
番組内容
【ゲスト】市川紗椰,【コメンテーター】渡辺徹,【司会】藤崎弘士 〜東京都杉並区・西荻窪から中継〜
出演者
【ゲスト】市川紗椰,【コメンテーター】渡辺徹,【司会】藤崎弘士

ジャンル :
バラエティ – 旅バラエティ
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
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