シリーズ世界遺産100「蘇州の古典庭園〜中国〜」 2014.04.28

(テーマ音楽)
(江守徹)長江下流2,500年の歴史をもつ町中国蘇州。
町を縦横に運河が流れ古い町並みが軒を連ねます。
13世紀この町を訪れたマルコ・ポーロは「東洋のベニス」と呼びその美しさをたたえました。
蘇州には明や清の時代引退した官僚や文人達が造った数多くの庭園が残っています。
その中で9つの庭園が世界遺産に登録されています。
旧市街の角にあるのは中国4大庭園のつ拙政園です。
拙政園は桃源郷の伝説に基づいて造られています。
「ある時人の漁夫が道に迷い大きな岩山に出会った。
岩山には人ひとり通れるだけのほら穴があいていた。
そこを通り抜けると…。
突然美しい池や緑あふれる別世界が現れた」。
そこは政とは無縁の桃源郷だった。
拙政園は戦争に明け暮れた高級官僚が職を捨てたのちに夢みた理想郷なのです。
庭にはさまざまな工夫がなされています。
これは借景。
遠くに見える寺の塔を風景に取り入れる技法です。
花の形に切り取った窓を通して背景の庭を透かし見る漏景。
あずまやの奥に飾られた1枚の絵。
いやいや窓枠を額縁のように切り取り季節ごとの彩りの変化を楽しむ工夫です。
庭の主は桃源郷に身をおき時に詩を詠み時に絵を描きながら隠居生活を楽しんだのです。
18世紀清の時代に造られた庭園環秀山荘。
仮山と呼ばれる築山は唐代随と評されています。
湖の底の石を積み上げて造られた仮山は自然界の切り立った岩山を庭に再現したものです。
石と石をつないでいるのはもち米と鉄くずを混ぜたものです。
この庭園を造った戈裕良。
仮山づくりの名人です。
戈の言葉…。
「大小不ぞろいの石を組み合わせて均衡を保てばいかなる衝撃にも耐え真の洞窟のように1,000年でも保つことができる」。
しかし環秀山荘は19世紀以降の戦乱で荒れ果ててしまいました。
1982年建築家の陸宏仁さんを中心に環秀山荘の再建が行われました。
荒れ果てた庭園の中で仮山だけが昔の姿をとどめていたことに陸さんは驚かされたといいます。
中国の文人達がやすらぎを求めた桃源郷。
庭に込めた美意識は人工と自然との限りない調和を目指したものでした。
2014/04/28(月) 04:15〜04:20
NHK総合1・神戸
シリーズ世界遺産100「蘇州の古典庭園〜中国〜」[字]

文人たちの桃源郷 ▽文化遺産 1997年、2000年登録 【語り】江守徹 【音楽】久石譲

詳細情報
番組内容
文人たちの桃源郷 ▽文化遺産 1997年、2000年登録 【語り】江守徹 【音楽】久石譲
出演者
【語り】江守徹
音楽
【音楽】久石譲

ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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