トップページ文化・エンタメニュース一覧春の褒章 684人と23の団体が受章へ
ニュース詳細

春の褒章 684人と23の団体が受章へ
4月28日 5時12分

春の褒章 684人と23の団体が受章へ
K10040729211_1404280535_1404280541.mp4

長年にわたってその道一筋に打ち込んできた人や、芸術・スポーツの分野で功績のあった人などに贈られる、ことしの「春の褒章」の受章者が発表され、ソチオリンピックのフィギュアスケートで金メダルを獲得した羽生結弦選手ら、684人と23の団体が受章することになりました。

ことしの「春の褒章」を受章するのは、▽人命救助活動で功績のあった人や団体に贈られる「紅綬褒章」が4人と2つの団体、▽ボランティア活動で功績のあった人や団体に贈られる「緑綬褒章」が13人と21の団体、▽長年にわたってその道一筋に打ち込んできた人に贈られる「黄綬褒章」が177人、▽芸術や文化、スポーツ、学術研究の分野で功績のあった人に贈られる「紫綬褒章」が23人、▽公共の仕事で顕著な功績のあった人に贈られる「藍綬褒章」が467人です。
このうち、「紫綬褒章」は、▽数多くの映画やテレビドラマなどに出演し、長年にわたり第一線で活躍を続ける俳優の宮本信子さんや、▽アメリカの映画の祭典「アカデミー賞」で、日本映画として初めて外国語映画賞を受賞した「おくりびと」などの作品で知られる映画監督の滝田洋二郎さん、▽歌舞伎界を代表する女形として知られる重要無形文化財の保持者、いわゆる人間国宝の坂東玉三郎さんが受章します。
また、▽ソチオリンピックのフィギュアスケート男子シングルで、日本選手として初めて金メダルを獲得した羽生結弦選手や、▽ソチパラリンピックのアルペンスキーの2種目で金メダルを獲得した、狩野亮選手、▽同じくアルペンスキーの別の種目で金メダルを獲得した、鈴木猛史選手らも「紫綬褒章」を受章します。
パラリンピックの金メダリストが「紫綬褒章」を受章するのは今回が初めてです。
また、「紅綬褒章」を受章する4人と2つの団体には、危険を顧みずに人命救助に尽力したとして、総理大臣の感謝状が授与されることになりました。
今回の受章者のうち、女性は206人で、これまでで最も多く、初めて全体の3割を超えました。
「春の褒章」の受章者は、各省庁で伝達を受けたあと、来月、皇居で天皇陛下からおことばを受けることになっています。

宮本さん「すばらしいご褒美」

宮本さん「すばらしいご褒美」

紫綬褒章を受章する俳優の宮本信子さんは北海道出身の69歳。
「マルサの女」や「お葬式」などの映画をはじめ、数々のテレビドラマや舞台に出演し、幅広い役どころを演じる演技派として活躍を続けています。
NHKでは、大河ドラマ「毛利元就」や、連続テレビ小説「どんど晴れ」などに出演し、中でも去年放送された「あまちゃん」では、ヒロインを力強く支える祖母、「夏」の役を演じて、親しまれました。
宮本さんは受章を受けて「上京した50年前に東京の空を見ながら『一人前の女優になるんだ』と決意したことを思い出しました。1つ1つ積み上げてきた仕事がこういう形ですばらしいご褒美を頂きこんなにうれしいことはありません。これからの人生をまた1つ1つ積み上げていって、いい仕事をしていきたいと思います」と話しています。

滝田さん「もっとチャレンジしていく」

紫綬褒章を受章する映画監督の滝田洋二郎さんは、富山県出身の58歳。
昭和56年に映画監督としてデビューしたあと、「コミック雑誌なんかいらない!」や「僕らはみんな生きている」など数多くの話題作を手がけてきました。
平成21年には亡くなった人の遺体をひつぎに納める納棺師を描いた「おくりびと」で、日本映画として初めてアカデミー賞の外国語映画賞を受賞しました。
その後も話題性の高い作品を撮り続け、平成23年にはアカデミー賞を選ぶ映画芸術科学アカデミーの会員に選ばれています。
受章について滝田さんは、「映画だけでずっと生きてきたので、やはり自分のオリジナルなものを残さないと意味がないだろうという思いはとても強いです。だからこそ、自分だけの映画、自分の一コマに出会えるその遭遇願望は常に持っていて、まさにこの受章をきっかけに第2ラウンドとして、いろいろな人と出会いながら新しいものにもっともっとチャレンジしていきたい」と話しています。

坂東さん「より一層の精進を」

坂東さん「より一層の精進を」

紫綬褒章を受章する歌舞伎俳優の坂東玉三郎さんは、東京都出身の64歳。
昭和39年に五代目・坂東玉三郎を襲名したあと古典の大役を次々と演じ、歌舞伎界を代表する女形として活躍を続けています。
美しく品格のある高い演技力で知られ、おととしには重要無形文化財保持者、いわゆる「人間国宝」としても認定されました。
また、海外でも数多くの歌舞伎公演を行い、国際的に高い評価を得て、去年はフランスの芸術文化勲章の最高章を受章しています。
坂東さんは受章にあたって、「大変うれしく思うと同時に、重い責任を感じます。子どもの頃からただ好きなだけでこれまでやって参りましただけですのに、このような栄誉を頂きました。これからもより一層の精進をして参ります。そして一生懸命伝え、将来の人のためになるようにと考えております」とコメントしています。

羽生選手「名前を刻むことがうれしい」

羽生選手「名前を刻むことがうれしい」

紫綬褒章を受章する羽生結弦選手は、ソチオリンピックのフィギュアスケートで、日本の男子選手で初めてとなる金メダルを獲得しました。
羽生選手は、「光栄です。これまで受章してきたそうそうたる方々の中に、羽生結弦という名前を刻めることが本当にうれしい。これからさらに好成績を残せるように、頑張っていかなくてはいけないと思います」と話しています。

狩野選手「名誉ある褒章に感謝」

狩野選手「名誉ある褒章に感謝」

紫綬褒章を受章する狩野亮選手はことし3月のソチパラリンピックに出場し、アルペンスキーの「滑降」と「スーパー大回転」の座って滑るクラスで合わせて2つの金メダルを獲得しました。
狩野選手は、前回のバンクーバー大会に続く2大会連続での金メダル獲得で冬の障害者スポーツの第一人者として競技の発展に大きく貢献しました。
狩野選手は、「名誉ある褒章をいただけることに心から感謝しています。褒章にふさわしいアスリートになれるようさらなる成長を目指します」と話しています。

[関連ニュース]
k10014072921000.html

[関連ニュース]

  自動検索

このページの先頭へ