中国の食品の安全度は「良好」―英シンクタンク

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英経済シンクタンクのエコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)がこのほど公表した「世界食品安全指数報告」の中で、中国の状況を「良好」と評価した。4月25日、第一財経日報が伝えた。
同報告は107国を対象に食品価格の適切さ、供給力、品質安全保障能力を27の指標で数値化した。その結果、中国は「価格の適切さ」で47位、「供給力」が41位、「品質安全保障能力」が43位となり、総合では42位にランクされた。
EIUのレオ・アブルツェーゼ・グローバル予測担当ディレクターは「中国はまだ収入格差が大きいものの、全体としては収入が向上し、食品の供給も安定している。インドを始めとする東南アジア国家はこの点ではまだ劣っている」と述べた。
中国は13億人の農産物を賄う農業大国でもある。アブルツェーゼ氏は「中国の農産物生産量と価格には波があるものの、他国に比べれば安定しており、優位にある」と評価した。ただし、食品の多様性や栄養値については中国の評価は低く、飲み水の供給力についても高い数値を得られなかった。
食品安全指標の中には、汚職という項目もある。アブルツェーゼ氏は「研究では食品の安全と、汚職の相関性が認められる」としており、習近平政権が進める反腐敗運動が食品の安全性も向上させるとの見方を示した。
報告ではこのほか、食品安全指数と各国の一人あたりGDPに相関関係があることも裏付けられた。上位10か国には先進国が名を連ね、下位10か国は農業基盤が弱く、科学技術への投資も少ない国だった。
(編集翻訳 浦上早苗)