第三章 12話
2014/4/24の投稿です。今回も2話連続投稿を行います。
レナフから帰って一ヶ月後
目を覚まして表に出ると、朝の清々しい青空が目に入った。今は涼しいが、最近の昼間は少し暑い位の日差しがある。冒険者ギルドに行くと、氷魔法を使える冒険者がそろそろ稼ぎ時だと言って意気込む姿をよく見かける。
こんな良い天気の日に坑道の中に居るのは勿体無い。レナフから帰ってきてからは長めの旅が出来る様に、セルジュさんに事情を話して防水布を作りためる作業と修行の毎日だったし、今日は休みにするか。
そうと決まれば身支度を整え、街に行こう。
そう思って街に向かい、一度俺の店に顔を出しに来たのだが、扉が閉まっている。そういえば今月から定休日を導入したんだった!
仕方がないので適当に街を歩こうと思った時、お隣から突然声をかけられた。
「おや、リョウマ君じゃないか。何やってるんだい?」
「あ、ポリーヌさん。おはようございます。店も休みなので適当に街をふらついているだけですよ、今日はいい天気なので家に篭ってるのは勿体無いと思って。」
俺がそう言って歩み寄ると、ポリーヌさんは笑っていた。
「確かに。こんないい天気なら部屋に居るのは勿体無いね。そうだ、せっかくだしうちの旦那の店に寄って行きなよ。いつものスライムの餌、取ってあるからさ」
「いつもありがとうございます」
俺はポリーヌさんについて行き、ジークさんの店で血と肉と骨を貰う。夏場になってきて肉が悪くなりやすくなったのか、若干肉の量が多くなっている。
世話になってるし、冷蔵庫でもあげようか? いや、俺が忙しくなるな。今でもうちの店の冷蔵庫も俺がこの街に居ない時はただの箱になってるし、やはり冷蔵庫のプレゼントはダメだ。俺がそう考えていると、店の中に大きな声が響いた。
「かーちゃん!」
「そんな大きな声出さなくても聞こえてるよ!」
声の主はポリーヌさんの息子でやんちゃ坊主のリックだった。
「何だ、リョウマも居たのか」
「おはよう、リック」
「挨拶くらいちゃんとしな!」
軽くリックを小突くポリーヌさんと小突かれた所をさするリック。
「で、何だい?」
「そうだった! トールが来たから行ってくる!」
「おや、もうそんな時間かい」
ん? リックはどこかに行くのか?
「リックは何処かに出かけるのか?」
「何だよ、リョウマ知らないのか? 今日は教会の清掃日だろ?」
「2ヶ月に1回、この街の教会の掃除やら雑用やらを街の子供達がやるのさ」
「神様に感謝して、俺たちが教会をきれいにするんだ!」
地域の清掃活動みたいなもんか……そう考えてリックの言葉にちょっと感心していると、ポリーヌさんが苦笑いでこう言って来た。
「騙されちゃダメだよ、うちの子がそんな立派な事言う訳無いだろ。どっかで聞き齧った事を適当に言ってるだけさ。リックの目当ては掃除の後に出るお菓子だよ」
あ、リックがそっぽ向いた。図星か。
「それより、リョウマは掃除に行かないのか?」
「清掃日の事自体今聞いた」
ふむ……地域の活動なら参加した方が良いかな? どうせ今日は何も予定無いし。
「僕も行って良いんでしょうか?」
「そりゃ別に構わないよ」
「それじゃ僕も行ってみようかと思います」
「よし! だったらついて来い!」
そう言って元気に右手を上げて歩き出すリック。俺はポリーヌさんに挨拶してからリックの後を追う。
「リョウマ! おそいぞ!」
「はいはい、今行くよ」
リックは言葉こそ生意気だが、ちゃんと俺が来るまで待ってくれる。意外と将来面倒見の良い兄貴分になるのかもしれない。
こうして俺はリックの後について行き、表でレニとトールと合流し、教会へと向かった。そしていつもの教会の入口に入ると、修道服の少女に看板を見て礼拝堂に行くようにと言われた。
その言葉通り、教会の中には矢印の形をした看板が数箇所に立ててあった。そして礼拝堂の中には大勢の子供とそれを取り纏める女性が1人居るだけだった。子供はざっと60人。自由参加らしいが、街中の子供でこれは少ないのだろうか? 多いのだろうか?
とりあえず掃除が始まる時間まで座って待つ事になり、トール達と一緒に礼拝堂の中の席に座ると、目の前が光で……光!?
「ここ…………何処だ?」
おかしいな、今日は祈ってないのに神界に行く時の光が見えた。しかも、ここはいつもの真っ白な空間じゃない。
「図書館か?」
周囲には木製の大きな本棚に囲まれていて、その中に本がぎっしりと詰まっている。本棚は地面の上だけでなく、空中に浮かんでいる物もある所を見ると、ただの図書館じゃないと思うが……
「ふむ……私でも呼べたか」
聞きなれない声がした方を探して上を向くと、いつの間にか痩せた青年が浮かんでいて、ゆっくりと降りてきた。とりあえず挨拶だな。
「初めまして、私は……」
「話は聞いている。お前が今回の転移者だろう? 今回はなかなか面白い奴が来たと評判だ」
俺が転移者と知っているって事は、やはり神様か。
「私は魔法神フェルノベリア、ここは私の場所だ。お前が今まで他の神と会った場所とは違って驚いているようだが、神界には変わりは無い。時間が経てば戻れるのでそれまで楽にしていると良い」
「ありがとうございます」
魔法神フェルノベリア……テクンが言ってた滅多に会えない神様か。
「この程度なら当然だ。お前の知る4神がここに生者の魂と意識を呼べたと言うので、この機会に試したのだ。勝手に呼び出した者を粗末に扱う事はせん」
話を聞くと俺が神界に来れる原因について調べていた所で、少しでも原因解明の手掛かりがあればと、都合良く教会に来た俺を呼んだそうだ。要は実験だな。
「幾つか質問をさせて貰いたいが、良いか?」
特に拒否する理由は無い。というか、拒否出来ないので聞かれた事に答えていった。質問の内容は前世の事やこちらの世界での生活に関する質問から始まり、好きな食べ物等のたわいもない物から神界に呼ばれる際に何を考えているのか、戦争や奴隷に対してどう思うか等、多岐に及んだ。
とりあえず聞かれた事に答えているが、内容に規則性が見つからない。……そして、とうとう最後の質問らしい。
「協力、感謝する。最後の質問だが、お前はこの世界をどう思う?」
どう思うか……? 質問内容が漠然としてどう答えたら良いかわからないが、良い世界だと思う。勿論俺は世界中を見て回った訳じゃないし、この世界の情報にも疎い。でも、出会う人は殆ど全員が良い人で友人も出来た。魔法やスライム等面白い事も多く、生活も充実してる。文句など無い。俺は心からこの世界に来て良かったと思っている。
「ふむ……なるほどな、良く分かった。」
「あれ? 私、今声に出してましたか?」
「出しておらん、心を読んでいただけだ」
心を読んでたのか!? ……自分じゃ全然気付けないんだな、心を読まれるのは。
「すまんな、少し警戒していたので勝手に心を読ませて貰っていた」
「警戒?」
「残念な事だが、全ての転移者がお前の様な人間ではなかったのだ」
どうやら転移者の中には与えられた力に溺れ、罪を犯す者も居たらしい。また、悪気が無くても力の使い方を誤ったせいで無自覚に惨事を引き起こした者も居るので、俺の事を観察していたらしい。まぁ、納得できる理由だよな。チートでむやみに暴れられちゃたまらないだろうし。
「その通りだ。明らかに危険な思想を持つ者は出来るだけこの世界に連れて来ない様にしているが、力に溺れる者はどうしようも無い。更に通常は転移者への手出しが殆ど出来なくなり、神託で犯罪行為を辞めて罪を償う様に説得するのが精々となってしまう。世界を滅ぼしかねない事件を起こせば我々が直々に介入も出来るが、そんな状況は滅多に無い。第一、そんな状況になった時点で既に手遅れだ。……理解を示して貰えた様で、助かる」
まだ思考を読んでたのか。
俺の考えてた言葉に対し、若干愚痴るように説明してきたフェルノベリア様が我に返り、一言そう言った。
「これからも色々とやって行きますが、力に溺れる事が無いよう、気をつけます。……絶対とは言えないのが申し訳ないですが……」
「軽々しく絶対と言い切る奴ほど信用ならん。絶対と言い切れんのは私の話を真摯に受け止めたからだと思っておこう」
「ありがとうございます。これからも精進します」
その言葉を聞いた直後、いつもの光が輝き始めた。
「どうやら時間の様だな。最後に1つ言っておく。お前の身に起きている異常だが……実はそれほど特別な話では無い。地球からの転移者に限られるが、多かれ少なかれお前と似たような傾向はあった」
異常って、この世界に来れたり神器を持って行けたりした事だよな? 本当に?
「そうだったのですか?」
「原因こそ解明できていないが、人間には不可能だったはずの物事を可能にした者は過去にも居た。お前は何故かその傾向が顕著に現れているだけだ。ガイン達も前例があったからこそ、お前に肉体と精神には問題ないと言う事が出来ていたのだ。他の者達にもその傾向はあったが、突然死や突如精神を狂わせた者は居ない」
そういえば、前にクフォから聞いた聖女は死ぬ時、世界から病気を無くしたって言っていた。確かに人間業じゃない事をやっている。
……俺は特に気にしてないと思っていたけど、実は気にしていたんだろうか? 今の言葉を聞いて、かなり安心した自分が居る。
「教えて頂き、ありがとうございます」
俺が礼を言うと同時に体が光に包まれ、最後の声が聞こえた直後に礼拝堂に戻ってきた。
言葉は届いたんだろうか? 別れのタイミングが分からないから何か不安になるんだが……
思っていた事が顔に出ていたのか、横に居たトール達に何変な顔してるの? と聞かれてしまった。正直この3人の事を忘れてた……
その後3人を誤魔化し、しばらく待つと時間になったので、礼拝堂で子供の世話をしていた女性が俺を含む子供達に向けて参加への礼を言い、それから指示を出す。
仕事内容は幾つかのグループに分かれて教会の掃除。俺は他の子達と共に掃除を始めたが、今回は魔法とスカベンジャー達の出番は無しだ。そっちの方が断然早いんだけど、周りの子供が一生懸命掃除してるのに効率的だからってスカベンジャーに頼むのはどうかと思ったので、普通に掃除道具で掃除をした。
掃除は昼過ぎまでかかり、掃除の後は昼食としてサンドイッチが配られ、その後リックの目当てであるお菓子の時間になった。俺達に配られたのはリボンで口を縛られた小さな袋で、中にはクッキーが4枚ずつ入っている。子供達は皆この場で食べていく様なので俺も食べてみると、焼き菓子の香ばしさと甘さ控えめ、果物の匂いの強いジャムらしき物が少し乗っていて美味かった。
サンドイッチとクッキーを食べ終えた子供達はそれぞれグループを作って庭で遊び始めたり、教会の入口の方を見て何かを待っている。
遊んでる子達は分かるんだが、待ってる子達は何やってるんだろう? トール、リック、レニも何かを待ってるので聞いてみるか。
「3人とも、何をしてるんですか?」
「おっちゃんを待ってる!」
最初に答えたのはリックだが、それじゃ人を待ってる事しか分からん。
「掃除が終わったらいつも来るおじさんが居てね、そのおじさんから剣術とか戦い方を教えて貰えるんだよ」
「戦い方?」
トールの説明を聞くと、掃除が終わった頃に元冒険者の男性が来るらしい。その人は教会に寄付をするだけでなく、教会に住む孤児達が成長し教会を出ていかなければならない年齢になった時、しっかりと自立出来る様に希望者に戦い方を無償で教えていたそうだ。つまりボランティアだな。無償で戦い方を学べるとあって、清掃日には冒険者に憧れる男の子が一緒に訓練に参加するらしい。
訓練と言っても年齢に合わせて無理のない程度で、俺や冒険者として活動している人から見たら大分温い物らしいが、それは仕方ないだろう。
「リックは分かるけど、トールやレニも訓練に?」
リックは腕白だから訓練に参加したがっても違和感はない。しかし、トールはそんなイメージ無いぞ。男の子だから冒険者に憧れてはいるのか?
「女の子が戦えちゃダメって事はないでしょ? 将来変な男に絡まれる事がないとも限らないし。それに、リックの面倒も見ないといけないしね」
「僕は母さんから少し体を鍛えなって言われててね……そんなに怠けてるつもりはないんだけど」
「性格がナヨナヨしてるからよ! 訓練すれば、もっとこう、男らしくなるでしょ!」
「う、うん……」
なるほどな……と言うかトール、お前尻に敷かれてないか?
そんな事を考えていると、周りの子供達が騒がしくなる。
「きたー!」
「おっちゃん!」
「顔の怖いおじさん、来たよー!」
それを聞いて入口の方を見ると、確かに怖い顔の男性が居て、こちらに向かってきていた。
「おい! 今顔怖いっつった奴誰だ! 一言余計だぞ!」
そう大声を出したのはこちらに向かってくる男性、もとい冒険者ギルドのギルドマスター、ウォーガンさんだった。おっちゃんとやらはウォーガンさんの事らしい。周りの子供達はウォーガンさんに慣れているのか大声を聞いても怯えず、むしろ体にしがみつきに行く子供も居る。
そんな子達を相手にしているうちに、突然俺と目が合う。
「おっ、リョウマじゃねぇか。お前さん何でここに?」
「今日は店が休みなもので何となく街をふらついていたら教会の清掃日の話を聞いて、参加してみたんですよ。こういう地域の人達との交流の機会には参加しといた方が良いかと思ったんです」
「そりゃ良い事だ。……そうだ、まだ時間あるならちっと手伝ってくれねぇか?」
「手伝い?」
「おう、ちょっと耳かせ……」
その後、話を聞いた結果、俺は今日の訓練の手伝いをする事になった。
広場で訓練を受けている子達がランニングや基礎訓練をしている間に俺はディメンションホームの中からスカベンジャースライムを20匹出しておく。
「よし! 今日は普段より実戦的な訓練をするぞ! リョウマ、頼む!」
「了解」
俺はスカベンジャー達を引き連れて子供たちの前に出る。子供達は俺が連れている20匹のスライムに驚いている様だ。
「今日は皆、このスライム達を相手にしてみるんだ」
「怪我は回復魔法で治しますから、遠慮しなくていいですよ」
怪我をする事があるのは子供達の方だと思うけどな。スカベンジャーの方は今まで訓練し、体術や物理攻撃耐性スキルを持ってる上に相手の獲物は木剣で、それを振るのは子供の腕力。怪我する事はまず無い。
スライム達は回避に重点を置いて、攻撃は体当たりのみという条件を出してあるから子供達も安全だ。精々体当りされて体勢を崩して、転んですり傷が出来るくらいだと思う。
「リョウマ、いいのか!?」
リックがそう聞いてきたが、俺は問題ないと答えた。するとリックは自分が最初にやりたいと言い出し、特に問題も無いのでウォーガンさんに確認を取り、やらせてみる。
リックは子供の訓練用の木剣を構え、他の子供はその様子を真剣に見ている。
スカベンジャーは自分から攻撃に行かず、リックが攻撃してくるのをじっと待っている。動かないスカベンジャーを見てリックは狙いを定め、剣を上段から振り下ろす。しかし多少型を学んだだけのため、まだまだ大振りで隙が多く、遅い。リックの歳だと仕方ないと言えば仕方ないが……当然、スカベンジャーには避けられる。
それが悔しかったのかリックはどんどん攻撃をして、段々と剣術の型も崩れていき、ただ剣を振り回すだけになっている。そしてリックは次第に疲れ始め、剣を振り上げた直後、がら空きになった胴にスライムの体当たりが綺麗に入った。痛みは無かったようだが、軽く突き飛ばされる感じでリックは尻餅をついた。
「そこまで! リック、お前さんはまだまだ体がちいせぇし、訓練も本格的には出来てねぇ。負けても焦る必要はねぇぜ。だが、攻撃をよけられたからって頭に血が昇っちまうのは今から気をつけておけ。さっきのお前さんは最初以外型が滅茶苦茶、隙だらけだ。1つ1つの動きを丁寧にする事を考えろ」
リックは悔しそうだが頷き、観戦していた子供達の中に入っていく。その後は1人1回ずつ皆の前で戦い、ウォーガンさんから指導を受け、それからは場所とスライムを分けて一斉に試合をさせる事になった。
俺はその間を見回って様子見と回復魔法担当。ウォーガンさんは見回りながら個々に指導していた。
そして今日の訓練は夕方になって暗くなり始める前に終了となった。
帰っていく子供達を見送り、俺とウォーガンさんは一息つく。
「お疲れ様です」
「おう、お疲れさん。今日は助かったぜ」
「こっちも今日は暇でしたから。休みを取ろうと思ったは良いものの、いざ休むとなると暇を持て余してしまうので、ちょうど良かったですよ。それに例の件、お願いしますね」
「魔獣の情報だったな、任せとけ」
俺は今日訓練に協力した報酬として、何種類かの魔獣の情報を後日貰う事になっていた。祖父母の遺品回収の前に、出来るだけシュルス大樹海の魔物についての情報を集めて予行練習しておきたい。ついでにランクを上げてDランク、欲を言えばCランクの冒険者になっておくと、スムーズに樹海に入れるからだ。
「情報だけなら明日にでも、討伐依頼は入り次第教えてやるよ。だが、無理はするんじゃねぇぞ。……まぁお前さんは平然と行って帰ってくる気がするが、油断はするな。あと良かったらまた子供達の訓練に付き合ってやってくれ。お前さんのスライムはいい訓練相手になる。なんなら冒険者ギルドで新人教習の仕事を受けてくれても良いぞ?」
「それは遠慮しておきます。手加減とか苦手ですし」
「そうか?」
「はい。スライムの訓練を始めた頃なんか、何匹仕留めてしまった事か」
「…………おい、それスライムが相手だからじゃねぇか?」
「へ?」
「そこらへんに居るスライムは武器持ってりゃ子供でも倒せる魔獣だぜ? それを殺さない様な力加減が出来るなら人間相手には十分だろ。つーか、そこまで加減したら逆に訓練にならねぇよ。だいたいお前さん、今まで散々襲ってきた奴らを生け捕りにしてるだろうよ」
「…………」
そう言われてみれば!!
「今気づいたのかよ!?」
「はい」
どうやら俺はスライムとの訓練で、気づかない内に手加減が出来る様になっていたらしい。なぜ今まで気づかなかったのだろうか……怪我をさせてたからかな?
そんな話をしていると、修道女の2人が俺達にお礼として飲み物を持ってきてくれたので、ありがたく頂いておく。ちなみに俺のステータスボードを作った女性がリエラさん、少女がベルさんという名前だ。この教会はこの2人だけで管理してるらしい。
人手が足りないんじゃないかと聞いたら、楽ではないが孤児達や街の人達にも支えられているから問題無いそうだ。
なお、俺が聞くばかりではなく向こうからの質問もあった。どうもこの2人、スライムを教会で何匹か飼いたいらしく、従魔術の習得は難しいか? スライムの飼い方は難しいのか? とスライムに関する質問が多く来た。とりあえず丁寧に答えておいたが、最後にどうしても我慢できずになんでスライムを飼いたいんですか? と聞くと……
「今日の様子を見ていて、スライムが可愛らしいと思いまして」
「従魔術で安全を確保できていれば、子供達の情操教育にも良いかと」
良いのか!? スライムを情操教育に……前世の小学校で飼ってたウサギみたいなもんかね? というか、この世界に情操教育って考え方があるのか。とりあえずまだ本格的に決めた訳じゃないらしいが、今後取り入れるかもしれないと2人は言っていた。
話していると暗くなってきたのでお暇する。さて、家に帰って夕飯を食べ、晩酌して、寝て……明日からまた頑張ろう。
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